沖縄本島中南部に位置する沖縄県第二の都市、沖縄市。1974年にコザ市と美里村が合併して誕生しました。国際色豊かな街並みと、活気あふれる音楽シーンで知られ、沖縄県の中でも特に独特の雰囲気を持つ街です。
概要
沖縄市は、那覇市に次いで人口が多く、沖縄市都市圏の中心都市として、経済・文化の中核を担っています。鉄道がない市としては、日本一人口の多い市でもあります。近年では、人口増加率も高く、沖縄県内でも有数の発展を遂げています。
嘉手納基地などの米軍基地を多く抱えていることから、国際色が豊かで、沖縄の伝統文化とアメリカ文化が融合した独自の文化が育まれています。また、音楽シーンも盛んで、多くの音楽家を輩出していることでも知られています。沖縄県内で最もエイサーが盛んな地域としても有名で、毎年開催される沖縄最大規模のエイサー祭り「沖縄全島エイサーまつり」は、沖縄市の夏の風物詩となっています。
市名の由来
沖縄市という市名は、コザ市と美里村の合併にあたり、両市村の対等合併を象徴する名称として、市民からの公募で選ばれました。「沖縄」という名称は、沖縄県全体を代表する言葉として、新しい市の発展への期待と、沖縄県全体を盛り上げていくという強い意志が込められています。
地理
位置
沖縄市は、沖縄本島の中部に位置し、太平洋に面しています。那覇市の北東約20kmに位置し、沖縄自動車道が通り抜ける交通の要衝でもあります。
地形
沖縄市は、標高が低く、平坦な地形をしています。市域のほとんどが、かつての干潟や湿地帯を埋め立ててできた土地で、海岸線は直線的で、人工的な海岸線となっています。
河川
沖縄市を流れる主な河川は、比謝川です。比謝川は、沖縄市の中央部を流れ、沖縄市の歴史と文化に深く関わってきました。
歴史
沿革
沖縄市の歴史は、古くから琉球王国時代へと遡ります。
- 寛文6年(1666年):越来間切から美里間切が分立します。
- 1908年(明治41年):沖縄県及島嶼町村制の施行により、越来村と美里村が誕生します。
- 1945年(昭和20年):沖縄戦で、市域全域が米軍に占領されます。
- 1946年(昭和21年):米軍政により、越来村はコザ地区、美里村は前原地区に編入されます。
- 1956年(昭和31年):越来村がコザ村に名称変更し、同年7月1日にコザ市が誕生します。
- 1970年(昭和45年):コザ暴動が発生します。
- 1974年(昭和49年):コザ市と美里村が合併し、沖縄市が誕生します。
コザ市は、沖縄戦後、米軍基地の影響が大きく、アメリカ文化が浸透した街として発展しました。一方で、米軍基地にともなう様々な問題を抱え、住民たちの間には基地への反発も根強くありました。1970年のコザ暴動は、こうした米軍基地問題と、経済格差、社会不安などを背景に発生した事件でした。
コザ市と美里村の合併によって誕生した沖縄市は、新たな街づくりを目指し、経済・文化の発展に力を注いできました。現在では、沖縄県第二の都市として、沖縄の重要な拠点となっています。
行政
市長
沖縄市の市長は、桑江朝千夫氏です。2014年5月12日に就任し、現在3期目を務めています。
議会
沖縄市議会は、定数30人の議員によって構成されています。会派別構成は以下の通りです。
- 躍進:8人
- 護憲フォーラム:5人
- 市民クラブ・新風会:5人
- 公明党:4人
- 一志会:3人
- 日本共産党:3人
- 和の会:2人
軍事基地
沖縄市は、嘉手納飛行場、嘉手納弾薬庫地区、キャンプ・シールズなど、多くの米軍基地を抱えています。これらの基地は、沖縄市の土地面積の17.6%を占めています。
自衛隊
沖縄市には、陸上自衛隊那覇駐屯地白川高射教育訓練場(白川分屯地)と、陸上自衛隊沖縄訓練場(射撃訓練施設)があります。
米軍基地
沖縄市には、嘉手納飛行場、嘉手納弾薬庫地区、キャンプ・シールズ、キャンプ瑞慶覧、泡瀬通信施設、陸軍貯油施設など、多くの米軍基地があります。
文化・名物
祭事・催事
沖縄市では、年間を通じて様々なイベントが開催されています。
- 沖縄全島エイサーまつり: 沖縄県内で最も盛大なエイサー祭りで、毎年8月に開催されます。
- オリオン・ビアフェスト: オリオンビールが主催するビアガーデンイベントで、毎年7月に開催されます。
- ピースフルラブ・ロックフェスティバル: 沖縄市の音楽シーンを盛り上げるロックフェスティバルで、毎年11月に開催されます。
- おきなわマラソン: 沖縄市を舞台に開催されるマラソン大会で、毎年1月開催されます。
スポーツ
沖縄市は、プロスポーツチームを擁するスポーツ都市としても知られています。
- FC琉球: Jリーグ・J2に所属するプロサッカークラブです。
- 琉球ゴールデンキングス: Bリーグ・B1に所属するプロバスケットボールクラブです。
観光
沖縄市には、歴史、文化、自然など、様々な魅力が詰まっています。
名所・旧跡
- 知花城: 琉球王国時代の城郭跡です。
- 遍照寺: 沖縄市で最も古い寺院です。
- 室川貝塚: 縄文時代の貝塚です。
- 鬼大城の墓: 琉球王国の役人の墓です。
観光スポット
- コザ・ミュージックタウン: 音楽イベントやライブハウスが集まるエリアです。
- 沖縄こどもの国: 動物や植物と触れ合えるテーマパークです。
- 東南植物楽園: 熱帯植物が咲き乱れる植物園です。
- 泡瀬干潟: 多様な生物が生息する貴重な干潟です。
まとめ
沖縄市は、国際色豊かな街並み、活気あふれる音楽シーン、そして伝統文化が息づく、魅力的な街です。エイサー、音楽、そして米軍基地の影響を受けた独自の文化に触れ、沖縄の豊かな歴史と文化を体感できる場所として、多くの観光客を魅了しています。
沖縄市についてのクイズ
沖縄市の市名はどのように決定されましたか?
沖縄市の市名は、1974年にコザ市と美里村が対等合併したことを象徴するために、市民からの公募によって選ばれました。この新しい名称「沖縄」は、沖縄県全体を代表する言葉として、新たに発展する市への期待や沖縄県全体を盛り上げるという強い意志が込められています。沖縄市は、沖縄県内で特有の文化や雰囲気を持つ都市であり、コザ市と美里村の合併を経て、沖縄県の第二の都市として発展を遂げ続けています。
沖縄市で流れる主な河川は何ですか?
沖縄市を流れる主な河川は比謝川であり、沖縄市の中央部を流れる重要な水系です。比謝川は沖縄市の歴史や文化に深く関わっており、地域の生活や自然環境に多大な影響を与えています。沖縄市の地形は主に平坦であり、低地に位置するため、水の流れと管理は地域の方々が生活する上での重要な要素です。
沖縄市では、毎年どのエイサー祭りが開催されているか?
沖縄市で毎年開催されるエイサー祭りは「沖縄全島エイサーまつり」で、沖縄県内で最も盛大なエイサーのイベントです。この祭りは8月に開催され、市民や観光客が参加し、エイサーの伝統文化を楽しむことができます。エイサー祭りは沖縄市の夏の風物詩として定着し、地域の人々にとっても重要な行事となっています。
沖縄市の市長は誰ですか?
現在の沖縄市の市長は桑江朝千夫氏であり、2014年5月12日に就任し、現在3期目を務めています。市長として、地域の経済、文化、教育の発展に尽力し、市民の生活向上を目指した施策を推進しています。市長のリーダーシップは、沖縄市が直面する様々な課題に対する対応においても重要な役割を果たしており、市民からの信任を得ながら地域の発展に寄与しています。