石川県能美郡川北町:手取川の豊かな自然と活気あふれる町

石川県能美郡川北町は、手取川右岸に位置する、東西に細長い町です。金沢市への通勤率が高く、近年人口増加が著しい町としても知られています。豊かな自然と歴史、そして活気あふれる町並みが魅力です。

概要

川北町は、手取川北岸に位置し、これが町名の由来となっています。金沢平野に属しており、平坦な地形が多く、宅地以外では大部分が水田に利用されています。手取川の度重なる氾濫が古くから続き、氾濫の影響が少ない小高い丘に集落を形成してきた歴史があります。そのため、川北町には「島」が付いた町名が残っています(田子島など)。

地理

自然

川北町は、手取川と豊かな自然に恵まれた町です。

  • 手取川: 町の東部を流れる手取川は、石川県を代表する河川です。豊富な水量と美しい景観は、川北町に豊かな自然をもたらしています。
  • 桜並木: 手取川右岸には、約2kmにわたって桜並木が続いています。春には、川沿いに咲き乱れる桜が、町を華やかに彩ります。
  • 田園風景: 川北町には、手取川の豊かな水を使い、広大な水田が広がっています。緑豊かな田園風景は、都会では味わえない静寂と安らぎを与えてくれます。

隣接自治体

川北町は、以下の自治体に隣接しています。

  • 白山市: 北部に位置する白山市は、手取川の上流域に広がる自然豊かな都市です。
  • 能美市: 南部に位置する能美市は、手取川下流域に位置し、農業と工業が盛んな地域です。

歴史

川北町は、古くから人々が生活してきた歴史があります。

沿革

  • 1907年(明治40年)8月5日: 能美郡中島村、草深村及び砂川村が合併して、能美郡川北村が発足。
  • 1968年(昭和43年)1月: 川北村常備消防部が設置される。
  • 1980年(昭和55年)4月1日: 県の町制施行基準の変更を受け、町制施行して、川北町となる。
  • 1990年(平成2年)4月1日: 能美郡広域事務組合設立、同組合消防本部川北分署設置。
  • 2017年(平成29年)4月1日: 能美郡広域事務組合を解散して、白山野々市広域事務組合に加入する。

過去の合併計画

昭和30年頃には、川北村を3分割して周辺の町に合併させる計画がありましたが、当時の村長が公印とともに失踪する事件が起こり、計画は中止になりました。平成の大合併でも、当初は周辺の町との合併協議に参加していましたが、その後撤退しています。

人口

川北町は、近年人口増加が著しい町です。特に、年少人口(0~14歳)は県内で唯一の増加傾向にあります。

人口
1970年 4,267人
1975年 4,267人
1980年 4,256人
1985年 4,271人
1990年 4,554人
1995年 4,514人
2000年 4,922人
2005年 5,677人
2010年 6,147人
2015年 6,347人
2020年 6,135人

行政

町長

川北町の行政は、町長が率いる町役場によって行われています。現在の町長は前 哲雄氏です。

庁舎

川北町役場は、町の中心部に位置しています。

  • 住所: 〒923-1295 石川県能美郡川北町字壱ツ屋174番地

財政

川北町は、積極的な企業誘致活動によって、企業からの税収が増加しています。また、下水道普及率が石川県内では唯一100%であり、生活環境の整備が進んでいます。

施設

川北町には、住民の生活を支える様々な施設が整備されています。

  • 川北町ふれあい健康センター: 温泉と図書館を併設した施設です。
  • サンアリーナ川北: 多目的屋内運動場で、テニスコートが3面使用できます。
  • 川北町コミュニティ&スポーツ公園: 野球場、ソフトボール場、テニスコートなどがあり、バーベキューなども楽しめます。

経済

産業

川北町は、手取川の豊富な伏流水を利用した電子部品工場が立地し、町内経済の基幹産業となっています。

主な事業所

  • ジャパンディスプレイ(旧 東芝モバイルディスプレイ)石川工場: 液晶ディスプレイ(TV・PC用など)の製造
  • ハチバンフーズパーク: 株式会社ハチバンの製めん・食材加工

商業

川北町には、プラント3川北店とヤマキシ川北店の2つの大型商業施設があり、町内における商業の中心地となっています。

特産

川北町では、以下の特産品が有名です。

  • いちじく: 川北町は、いちじくの栽培が盛んです。甘くてジューシーな川北町のいちじくは、多くの人に愛されています。
  • しいたけ: 地元産の原木で栽培されたしいたけは、香り高く、肉厚で、栄養満点です。
  • 加賀雁皮紙: 雁皮という植物の繊維から作られた伝統的な和紙です。独特の風合いと強度が魅力です。
  • 地ビール: 地元の素材を使った地ビールが、町内の醸造所で作られています。

地域

公共機関

川北町には、住民の安全と生活を支える様々な公共機関があります。

  • 警察: 石川県警察能美警察署(能美市)が管轄しています。
  • 消防: 白山野々市広域消防本部(白山市)が管轄しています。
  • 医療機関: 川北町内には病院はありませんが、周辺の市町村に医療機関が充実しています。
  • 郵便局: 川北郵便局(無集配)があり、郵便業務を行っています。

社会資本

川北町は、生活環境の整備が進んでいます。

  • 上水道: 地下水など豊富な水量があり、町営の簡易水道が整備されています。
  • 下水道: 各集落ごとに排水処理施設が整備されています。
  • ゴミ処理: 白山野々市広域事務組合(白山市)が担当しています。
  • 電話: NTT西日本 金沢支店(金沢市)が管轄しています。

教育

川北町には、子どもたちの未来を育む教育機関が充実しています。

中学校

  • 川北町立川北中学校: 町内唯一の中学校です。

小学校

  • 川北町立中島小学校: 町の東部に位置しています。
  • 川北町立川北小学校: 町の中心部に位置しています。
  • 川北町立橘小学校: 町の西部に位置しています。

交通

鉄道

川北町内には鉄道駅はありません。最寄りの駅は、IRいしかわ鉄道線美川駅です。

道路

川北町は、道路交通網が整備されています。

  • 一般国道: 国道8号金沢西バイパスが通っています。
  • 県道: 主要地方道石川県道22号金沢小松線、一般県道石川県道103号鶴来水島美川線、石川県道157号松任寺井線(旧国道8号)、石川県道176号草深木呂場美川線などがあります。

バス

川北町は、北陸鉄道・北鉄白山バスが運行するバス路線が通っています。

  • 松任駅方面: 松任駅前 – 白山市役所前 – 川北温泉 – 辰口温泉 – 緑が丘・いしかわ動物園
  • 金沢駅方面: 金沢駅 – 香林坊 – 野町 – 野々市中央 – 松任 – 木呂場 – 寺井中央(木呂場バス停のみ川北町内)

マスメディア

川北町は、金沢ケーブルのサービスエリアとなっています。

観光

川北町には、歴史と自然を感じることができる観光スポットがあります。

祭り・イベント

  • 川北まつり: 毎年8月に行われる川北町最大の祭りです。日本最大級のかがり火を使った「手取の火祭り」や、石川県最大規模の「北國大花火川北大会」が開催されます。

出身有名人

  • 江戸満: 政治家。第9代扶桑町長。
  • 角ゆりあ: 元アイドル(NGT48)

脚注

  1. 1946年12月に引退を表明し辞任。

参考文献

  • 『川北町史第2巻 近・現代編』 – 川北町(1996年)
  • 『図説 川北町の風土と歴史』 – 川北町(1999年)

関連項目

  • 「川北町」で始まるページの一覧
  • 島集落

外部リンク

川北町についてのクイズ

川北町の町名の由来は何ですか?

川北町の町名は、手取川北岸に位置することが由来です。手取川はこの町の東部を流れ、石川県を代表する河川として知られています。川北町はこの川の豊かな自然と歴史に支えられた地域であり、町名にはその土地の特徴が色濃く反映されています。手取川は、氾濫の影響を受けることが多く、そのため古くから集落は氾濫の影響が少ない小高い丘に形成されてきたという歴史もあります。このような自然環境と歴史的背景から「川北町」と名づけられました。

川北町にはどのような特色がある自然がありますか?

川北町は手取川の北岸に位置し、広大な水田が広がる美しい田園風景が特徴です。この水田は手取川の豊富な水を利用しており、穏やかな自然環境が形成されています。川北町の田園風景は、特に春の季節には桜並木が咲き乱れることで、視覚的にも非常に魅力的です。また、川北町の水田は水を豊富に活用するため、田んぼには多くの生物が生息しており、自然共生の側面も持っています。このような自然環境が、川北町を都市部とは異なる静寂と安らぎの場にしています。

川北町の町制施行は何年に行われましたか?

川北町は1980年(昭和55年)4月1日に町制施行を行い、川北町となりました。これは県の町制施行基準の変更を受けたもので、以前は能美郡川北村として存在していました。町制施行の背景には、地域の発展や住民の生活環境の向上が求められたことがあります。具体的には、行政機能の充実や地域振興のために町としての体制を強化し、地域の発展に寄与するための施策を進められるようになりました。この結果、川北町はその後も人口増加や住環境の整備を進め、活気ある町への発展を続けています。

川北町の特産品として知られているものは何ですか?

川北町は、いちじくの栽培が盛んな地域として知られています。川北町のいちじくは、その甘さとジューシーさで多くの人々に愛されており、特に地元の市場で人気があります。いちじくの栽培はこの地域の気候や地形に適しており、農業の重要な一部となっています。特産品の一環として、和紙の加賀雁皮紙や白茸なども有名ですが、いちじくは特に外部への流通もされ、観光や地域経済の活性化にも貢献しています。このように、川北町の特産品は地域の風土と密接に関係しており、食文化の一端を担っています。

川北町にはどのような公共機関が存在しますか?

川北町では住民の安全と生活を支える様々な公共機関が整備されています。具体的には、石川県警察能美警察署が警察の役割を担い、白山野々市広域消防本部が消防に関する業務を担当しています。病院は町内には存在しませんが、周辺市町村には医療機関が整っており、住民は必要に応じてそのサービスを利用することができます。また、川北郵便局が郵便業務を行い、住民の日常的な利便性を高める役割も果たしています。このように、川北町は地域の生活基盤を支える公共機関が充実しており、地域住民に必要なサービスを提供しています。