群馬県北群馬郡に位置する榛東村は、榛名山の東麓に広がる緑豊かな村です。歴史と文化、そして自然が調和し、都会の喧騒から離れた穏やかな暮らしを求める人々にとって魅力的な場所となっています。今回は、榛東村の魅力を様々な角度からご紹介します。
概要
榛東村は、群馬県の中央部に位置し、榛名山系の豊かな自然に囲まれた村です。かつては農業が盛んでしたが、近年は前橋市、高崎市、渋川市などのベッドタウンとして発展し、人口増加傾向にあります。村内には陸上自衛隊相馬原駐屯地(第12旅団司令部)があり、師団・旅団司令部がある自治体としては唯一の村となっています。
歴史
榛東村の歴史は古く、数多くの古墳や遺跡が存在しています。特に高塚古墳は、全長60mの規模を誇る前方後円墳で、6世紀に築造されたと考えられています。この古墳は、榛東村の歴史と文化を物語る重要な史跡として、県指定史跡に指定されています。
沿革
榛東村は、1889年の町村制施行により、西群馬郡桃井村として誕生しました。その後、1957年に北群馬郡桃井村と群馬郡相馬村の一部が合併し、現在の榛東村が誕生しました。村名は、榛名山の東に位置していることから名付けられました。
榛東村は、昭和の大合併や平成の大合併を経て、現在の村の姿となりました。合併協議では、隣接する吉岡町との合併も検討されましたが、最終的には単独で存続することを選択しました。
年表
- 1889年(明治22年)4月1日:町村制施行により、西群馬郡に桃井村(第一次)が誕生。
- 1896年(明治29年)4月1日:西群馬郡と片岡郡が合併して群馬郡となり、群馬郡桃井村となる。
- 1910年(明治43年):相馬原が陸軍の演習地となる。
- 1940年(昭和15年):満洲に相馬分村として入植する。
- 1949年(昭和24年)10月1日:群馬郡から北群馬郡が分立し、北群馬郡桃井村となる。
- 1952年(昭和27年)7月12日:相馬ヶ原駐屯地事件
- 1957年(昭和32年)1月30日:ジラード事件
- 1957年(昭和32年)3月30日:北群馬郡桃井村と群馬郡相馬村の一部が合併して、北群馬郡桃井村(第二次)が誕生。
- 1959年(昭和34年)8月1日:桃井村(第二次)が榛東村に改称し、現在に至る。
- 1962年(昭和37年):ぶどうづくりが始まる。
- 1965年(昭和40年):赤痢が流行する。
- 1970年(昭和45年):村の総合グラウンドができる。
- 1973年(昭和48年)10月29日:村章、村歌が決定する。
- 1978年(昭和53年)7月20日:上越新幹線榛名トンネルの工事により、トンネル上部に当たる山子田の土地(県道と田畑)が陥没する事故が発生(人・家屋への被害無し)。
- 1980年(昭和55年)4月23日:人口が1万人を超える。
- 1981年(昭和56年)6月4日:昭和天皇・皇后が榛東村を訪問する。
- 1983年(昭和58年)10月16日〜10月19日:第38回国民体育大会(あかぎ国体)のライフル射撃が県営ライフル射撃場および榛東村立北小学校で行われる。
- 1986年(昭和61年):第1回村づくり産業祭が行われる。
- 1989年(平成元年):ふるさと公園ができる。
- 2009年(平成21年)10月26日:村役場の新庁舎が完成し、山子田から新井(現在地)に移転。
- 2022年(令和4年)10月15日:しんとう総合グラウンドで榛東村花火大会が開催される。
- 2023年(令和5年)4月23日:榛東村長選挙が行われ、南千晴氏が県内初の女性村長に。
村のシンボル
榛東村には、村の理念を表すシンボルとして、村章、村歌、そして村民憲章が存在します。
村民憲章
榛東村の村民憲章は、昭和56年3月30日に制定され、村民が共有すべき価値観を示しています。
- わたくしたちは、先人の築いた郷土の歴史とすぐれた伝統を大切にし、榛東村民であることの誇りと自覚をもち、輝かしい榛東村の未来を求めてここに憲章を定めます。
- 一、わたくしたちは、老人をうやまい、たくましい青少年を育て、明るい家庭を築きましょう。
- 一、わたくしたちは、環境をととのえ、郷土を愛し、住みよい村をつくりましょう。
- 一、わたくしたちは、文化財を大切にし、教養を高め、文化の創造につとめましょう。
- 一、わたくしたちは、勤労をとうとび、生産にはげみ、豊かなくらしを築きましょう。
- 一、わたくしたちは、スポーツを愛好し、健康な明るい村をつくりましょう。
人口
榛東村の人口は、近年は増加傾向にあります。これは、前橋市、高崎市、渋川市などのベッドタウンとしての役割を担っていることが大きな要因です。2024年8月1日現在、榛東村の人口は14,176人で、人口密度は508人/km2となっています。
榛東村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 榛東村の年齢・男女別人口分布(2005年) |
---|---|
■紫色 ― 榛東村■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性■赤色 ― 女性 |
年 | 人口 |
---|---|
1970年 | 8,600人 |
1975年 | 9,224人 |
1980年 | 10,030人 |
1985年 | 10,753人 |
1990年 | 11,358人 |
1995年 | 12,551人 |
2000年 | 13,334人 |
2005年 | 14,158人 |
2010年 | 14,370人 |
2015年 | 14,329人 |
2020年 | 14,216人 |
行政・議会
村長
- 村長:南千晴(2023年5月18日就任)
県議会
- 選挙区:北群馬郡選挙区
- 定数:1名
- 任期:2023年(令和5年)4月30日 – 2027年(令和9年)4月29日
議員名 | 会派名 | 備考 |
---|---|---|
大林裕子 | 自由民主党 |
衆議院
- 任期:2021年(令和3年)10月31日 – 2025年(令和7年)10月30日
選挙区 | 議員名 | 党派名 | 当選回数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
群馬県第5区(榛東村、渋川市(旧渋川市、子持村、小野上村、伊香保町域)、富岡市、安中市、高崎市(旧群馬町・箕郷町・榛名町・倉渕村域)、北群馬郡、甘楽郡、吾妻郡) | 小渕優子 | 自由民主党 | 8 | 選挙区 |
警察・消防
警察
- 渋川警察署
消防
- 渋川地区広域市町村圏振興整備組合渋川広域消防本部
- 南分署(榛東村大字山子田47-2)
国防・水道・研究機関
国防
- 陸上自衛隊相馬原駐屯地・相馬原飛行場(第12旅団司令部等)
水道
- 県央第一水道事務所
研究機関
- 林業試験場
地域
榛東村には、教育機関、公園、更生施設など、地域住民の暮らしを支える様々な施設があります。
教育
- 中学校
- 榛東村立榛東中学校
- 小学校
- 榛東村立北小学校
- 榛東村立南小学校
- 幼稚園
- 榛東村立北幼稚園
- 榛東村立南幼稚園
- 保育園
- 榛東北部保育園
- こども園
- 榛東中央こども園
- 榛東南部こども園
公園
- しんとう南部公園 – 人工芝サッカー場
- しんとう総合グラウンド
- しんとうふるさと公園
- 新井緑地公園
- 宿公園
更生施設
- 少年院(女子)
- 榛名女子学園
郵便局・金融機関
- 相馬郵便局
- 桃井郵便局
- 群馬銀行榛東支店
- 北群渋川農業協同組合榛東出張所
交通
榛東村には、鉄道駅はありませんが、上越新幹線が村内を通過しています。最寄りの駅は群馬総社駅です。バス路線は、群馬バス、日本中央バスなどが運行しています。
鉄道
- 上越新幹線(JR東日本)
- 高崎駅 – 上毛高原駅間(トンネル区間)
路線バス
- 群馬バス
- 日本中央バス
県道
- 群馬県道26号高崎安中渋川線
- 群馬県道153号水沢足門線
- 群馬県道154号新井下室田線
- 群馬県道161号南新井前橋線
名所・旧跡・観光スポット
榛東村には、歴史を感じられる史跡や、自然を楽しめる観光スポットなど、魅力的な場所がたくさんあります。
温泉
- ガラメキ温泉
- しんとう温泉
神社・寺
- 聖宮神社
- 黒髪山神社
- 宿稲荷神社
- 八幡宮
- 柳沢寺
- 常将神社
遺跡・名所
- 湧宇の滝
- 茅野遺跡
- 高塚古墳
体験・販売
- 榛東村ぶどう郷
- 地球屋ハルナグラス
- しんとうワイナリー
- 榛東村耳飾り館
アウトドア
- AKATSUKI village
-
創造の森キャンプ場
-
茅野遺跡
- 耳飾り館
- 黒髪山神社のモミ
- ハルナグラス
- 自衛隊相馬原駐屯地
- 宿稲荷神社
店
榛東村には、飲食店、スーパー、コンビニエンスストアなど、生活に必要なお店が揃っています。
飲食店
- あいみつ苑
- 大川食堂
- 櫟(くぬぎ)
- コーヒーハウスライフ
- 大榛
- 榛名まほろば
- ラーメン餃子きたみ
スーパー・商店・ホームセンター
- とみざわ酒店
- とみつね
- クスリのアオキ榛東店
- コメリハード&グリーン榛東店
- フレッセイ榛東新井店
- リカー&フードすぎた
コンビニエンスストア
- セブンイレブン榛東広馬場店
- セブンイレブン榛東新井店
- セブンイレブン榛東山子田店
- ローソン榛東井戸尻店
- ローソン榛東新井南店
無人販売
- 雷神餃子無人直売所榛東村店
ガソリンスタンド
- JA全農ぐんま榛東セルフSS
- ENEOS / 加藤石油相馬ヶ原SS
- ENEOS / (有)ハルナ油脂商会ハチマンSS
- apollostation / 松栄産業(株)榛名東SS
脚注
- 村章
- 図典 日本の市町村章 p67
- トンネル 地面のむ 30メートルの穴 11世帯避難 地下75メートルで土砂崩壊『朝日新聞』1978年(昭和53年)7月18日朝刊、13版、7面
- “村のシンボル・憲章”. www.vill.shinto.gunma.jp. 2022年12月4日閲覧。
- “議員の紹介 勤続年数・年齢順 – 群馬県議会(令和5年4月30日現在)”. www.pref.gunma.jp. 群馬県. 2023年4月30日閲覧。
関連項目
- 湯浅氏 (源氏)
- ジラード事件
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- 地図 – Google マップ
ふるさと納税
- 榛東村のふるさと納税
- 榛東村まち・ひと・しごと創生推進計画(企業版ふるさと納税)について
榛東村は、豊かな自然と歴史、そして温かい人々で溢れる魅力的な村です。都会の喧騒から離れて、ゆったりとした時間を過ごしたい方、自然と触れ合いながら生活したい方にとって、榛東村は最適な場所と言えるでしょう。
榛東村についてのクイズ
榛東村の歴史的な古墳で、6世紀に築造されたと考えられている古墳はどれですか?
榛東村には多くの古墳や遺跡が存在しますが、特に注目すべきは高塚古墳です。この古墳は全長60mの前方後円墳で、古代の歴史や文化を語る重要な史跡として、群馬県に指定されています。この古墳の存在は、榛東村が古くから人々によって生活されていたことを示しており、その周辺地域の文化や社会構造にも影響を与えていた可能性が高いと考えられています。榛東村の人々はこの歴史的な資産を大切にし、村のアイデンティティの一部として位置づけています。古墳の発掘や研究を通じて、さらに多くの古代の謎が解明されることが期待されています。
榛東村の人口は2024年現在、約何人ですか?
2024年8月1日現在、榛東村の人口は14,176人です。榛東村は、前橋市や高崎市、渋川市などのベッドタウンとしても機能しているため、近年は人口が増加傾向にあります。このような成長は、地域の住宅開発や交通インフラの発展、また自然環境の豊かさなどが要因とされています。村内では、地域住民が快適な生活を送れるように様々な政策が実施されており、住みやすい環境作りが進められています。人口の増加は、地域経済の活性化やコミュニティ活動の促進にも寄与しており、村民の住みやすい環境づくりが継続的に求められています。
榛東村の村民憲章が制定された年はいつですか?
榛東村の村民憲章は、昭和56年(1981年)3月30日に制定されました。この憲章は、村民が共通して持つべき価値観や目標を示しており、村の発展に寄与することを目的としています。憲章には、地域の歴史や文化を尊重し、環境を大切にし、青少年を育成すること、健康な社会を築くことなどが盛り込まれています。憲章を通じて、村民一人一人が榛東村の一員であることに誇りを持ち、共同体としての結束を深めることが期待されています。このように、村民憲章は地域のアイデンティティを形作る重要な要素となっており、民間における地域貢献活動などにも大きな影響を与えています。
榛東村の村長は、2023年に誰が就任しましたか?
2023年5月18日、榛東村の村長に南千晴氏が就任しました。南千晴氏は、群馬県内で初めての女性村長として、地域の活性化や住民の生活向上に寄与することを目指しています。彼女の就任は、地域の政治参加の多様性を促し、女性の社会的な役割を強化する一つの象徴ともなっています。村長としての彼女の視点や取り組みが、地元の人々に希望をもたらすとともに、地域コミュニティの結束を深めることが期待されています。南千晴氏は、地域の課題を理解し、持続可能な発展や教育、環境保護などに積極的に取り組む意欲を示しており、村民の声を反映した施策を進めることが重要となります。
榛東村にある温泉の一つで「しんとう温泉」とは何の略称ですか?
しんとう温泉は、群馬県榛東村に位置する温泉で、地域住民や観光客に人気があります。温泉名は、村の名前に由来し、多くの人々に親しまれています。しんとう温泉は、豊富な湯量と自然環境に恵まれた場所にあり、リラックスしたひと時を提供します。村を訪れる人々は、この温泉を利用して癒しを求め、多くの訪問者がその効能を楽しんでいます。温泉周辺には、自然の景観や観光スポットも多く、訪問者は温泉だけでなく、榛東村の自然や文化も楽しむことができます。地域振興にも貢献しており、観光産業の一翼を担っています。