かつての旧山陽道矢掛宿の面影を残す、歴史と文化が息づく町、岡山県小田郡矢掛町。
近年、若者を中心に観光客が増加し、活気を取り戻しつつある矢掛町は、魅力的な観光スポットや伝統文化、そして豊かな自然と、見どころが満載です。
矢掛町の概要
岡山県南西部に位置する矢掛町は、小田郡に属し、県下の町村では最も人口が多い町です。人口は約13,000人、面積は90.62平方キロメートルです。
町の中心部には、かつての宿場町の面影を残す歴史的な街並みが広がり、国の重要文化財に指定されている旧矢掛本陣石井家住宅や旧矢掛脇本陣高草家住宅など、貴重な建造物が数多く存在します。
近年は、歴史的な建造物や街並みを活かした観光が盛んになり、町内には、やかげ郷土美術館や道の駅山陽道やかげ宿などの観光施設も充実しています。
矢掛町の歴史
矢掛町は、古くから交通の要衝として栄えてきました。江戸時代には、旧山陽道の宿場町として賑わい、多くの旅人や商人でにぎわっていました。
- 1889年(明治22年): 町村制施行により、小田郡矢掛村・美川村・三谷村・山田村・中川村・川面村・小田村が発足。
- 1896年(明治29年): 矢掛村が町制施行して矢掛町となる。
- 1954年(昭和29年): 矢掛町と美川村・三谷村・山田村・川面村・中川村の1町5村が合併し、新たに矢掛町が発足。
- 1961年(昭和36年): 小田町を編入合併し、現在の町域となる。
矢掛町の地理
矢掛町は、北部に丘陵地、南部に平野部が広がる、起伏に富んだ地形をしています。
山
- 高滝山(506m)
- 遙照養子山(406m)
- 鷲峰山(399m)
河川
- 小田川
- 星田川
- 美山川
ダム
- 鬼ヶ嶽ダム
- 第二星田ダム
隣接する自治体
- 倉敷市
- 笠岡市
- 井原市
- 総社市
- 浅口市
矢掛町の産業
矢掛町の主な産業は農業です。稲作が盛んで、ぶどう、梨、いちじくなどの果樹栽培も盛んです。近年は、観光業も盛んになりつつあります。
主な企業
- シャープタカヤ電子工業
- 丸五ゴム工業
- カモ井加工紙
- 名水美人ファクトリー
- 大王パッケージ
- 立花容器
- 北原工業
- 日本陸送
- 三協フロンテア
- 戸田レーシング
矢掛町の観光
矢掛町には、歴史的な建造物や街並みをはじめ、豊かな自然や文化に触れることができる観光スポットが数多く存在します。
歴史と文化に触れる
- 旧矢掛本陣石井家住宅:国の重要文化財に指定されている、江戸時代の豪商の屋敷。当時の暮らしを垣間見ることができます。
- 旧矢掛脇本陣高草家住宅:国の重要文化財に指定されている、旅籠として利用されていた建物。
- やかげ郷土美術館:矢掛町の歴史や文化に関する資料を展示しています。
自然を楽しむ
- 宇内ホタル公園:初夏にはホタルが飛び交う、美しい風景を楽しむことができます。
- 吉備真備公園:緑豊かな公園で、散策やピクニックを楽しむことができます。
イベントを楽しむ
- 矢掛宿場祭り・大名行列:毎年11月第2日曜日に開催される、賑やかな祭り。大名行列や屋台が出店します。
- 吉備公祭:毎年5月5日に開催される、吉備真備を偲ぶ祭り。
矢掛町の特産品
矢掛町には、地元で大切に受け継がれてきた伝統的な特産品があります。
- ゆべし:もち米を練って、砂糖や醤油で味付けした、素朴な味わいが特徴の和菓子。
- 備中手延べ麺:小麦粉を練って、手延べで作った、コシのある麺。
矢掛町の交通アクセス
矢掛町へは、車、電車、バスを利用することができます。
車
- 山陽自動車道「笠岡IC」から約15分
- 中国自動車道「岡山IC」から約40分
電車
- 井原鉄道井原線「矢掛駅」下車
バス
- 井笠バスカンパニーがJR笠岡駅方面への路線バスを運行しています。
- 北振バスが山間部地域への路線バスを運行しています。
まとめ
岡山県小田郡矢掛町は、歴史と文化が香る魅力的な町です。かつての宿場町の面影を残す歴史的な街並み、豊かな自然、そして伝統的な文化など、見どころが満載です。
ぜひ、矢掛町を訪れて、歴史と文化に触れてみてください。
矢掛町についてのクイズ
矢掛町の人口は約何人ですか?
矢掛町の人口は約13,000人であり、岡山県南西部に位置する小田郡の町の中で最も多い人口を誇ります。この町は、歴史的な宿場町の面影を残す街並みと豊かな自然が共存しており、観光地としても注目されています。近年は、歴史的建物の保存や観光施設の充実により、観光客の増加が見込まれています。また、地元の人々はこの町の魅力を最大限に引き出すために活動し、文化や歴史を次世代に伝える努力を大切にしています。町の人口に関する情報は、今後の地域振興や産業の発展にも重要な役割を果たすでしょう。
いつ矢掛村が町制を施行して矢掛町となったか?
矢掛村は1896年(明治29年)に町制を施行し、矢掛町が誕生しました。これは、地域が交通の要衝として栄えていた江戸時代から続く歴史的な背景があり、町の成り立ちには多くの歩みがあったことを示しています。その後の1954年に矢掛町と他の村が合併し、新たな矢掛町が発足したことからも、地域の発展と一体感が進められてきました。歴史的な経緯を知ることは、矢掛町の文化や伝統の理解にもつながります。
矢掛町の主な産業は何ですか?
矢掛町の主な産業は農業であり、特に稲作が盛んです。そのほか、ぶどう、梨、いちじくなどの果樹栽培も行われています。農業は長い間、地域の経済の柱となっており、風土や気候を生かした多様な農産物が生産されています。最近では観光業も注目され始めており、歴史的な建物や自然を活かした観光施設が充実しています。この観光業の発展により、地元の産業全体が活性化し、地域住民の生活向上にも寄与しているため、今後の発展が期待されます。
矢掛町にある国の重要文化財である建物はどれですか?
矢掛町の中には、国の重要文化財に指定されている旧矢掛本陣石井家住宅や旧矢掛脇本陣高草家住宅があります。これらの建物は江戸時代の宿場町としての歴史を今に伝える貴重な遺産であり、当時の生活様式や商人の文化を知るための重要な資料です。観光客はこれらの文化財を訪れることで、矢掛町の歴史的背景やその重要性を体感することができ、地域の歴史を学ぶ良い機会となります。