福井県南越前町は、北陸地方の中央部に位置し、雄大な自然と歴史的な魅力が詰まった町です。
福井県南越前町:概要
南越前町は、福井県の嶺北地方に位置し、旧南条町、今庄町、河野村の3町村が合併して2005年1月1日に誕生しました。町内には、標高1,000メートルを超える山々や、豊かな水資源に恵まれた日野川、夜叉ヶ池など、雄大な自然が広がっています。また、古くから交通の要衝として栄えた歴史があり、宿場町としての面影を残す今庄宿や、城跡など、歴史的な史跡も数多く存在します。近年では、豊かな自然を生かした観光や、地域資源を活用した産業振興にも力を入れています。
地理
南越前町は、福井県の中央部、嶺北地方に位置しています。東西に長く、北は越前市、東は敦賀市、南は岐阜県揖斐川町、西は越前町と隣接しています。町域は、標高1,000メートルを超える山々が連なる山岳地帯から、若狭湾に面した海岸部まで、多様な地形が広がっています。
山
- 日野山
- 栃ノ木山
- 鉢伏山
- ホノケ山
河川
- 日野川
湖沼
- 広野ダム湖
- 夜叉ヶ池
隣接している自治体
- 福井県
- 丹生郡越前町
- 越前市
- 今立郡池田町
- 敦賀市
- 岐阜県
- 揖斐郡揖斐川町
- 滋賀県
- 長浜市
歴史
南越前町は、古くから交通の要衝として栄えてきました。江戸時代には、中山道の一部である今庄宿が整備され、多くの旅人が訪れました。明治時代には、製糸業が盛んになり、町は発展を遂げました。しかし、近年は人口減少や高齢化が課題となっています。
重要な歴史年表
- 2005年(平成17年)1月1日: 南条郡南条町、今庄町及び河野村が合併して、南条郡南越前町が発足。
- 2022年(令和4年)8月5日: 集中豪雨により今庄アメダスでは24時間雨量が400mmを超えた。町内で土砂災害が多数発生。日野川と鹿蒜川の合流地点付近で氾濫が発生して多数の民家が床上浸水したほか、国道8号線のトンネルに土砂が流入して多数の車両が立ち往生した。
人口と社会
南越前町の人口は、近年減少傾向にあります。2024年7月1日現在の推計人口は9,208人、人口密度は26.8人/km²です。
人口推移
年 | 人口 |
---|---|
1970年 | 14,442人 |
1975年 | 13,913人 |
1980年 | 13,820人 |
1985年 | 13,886人 |
1990年 | 13,804人 |
1995年 | 13,616人 |
2000年 | 13,221人 |
2005年 | 12,274人 |
2010年 | 11,551人 |
2015年 | 10,799人 |
2020年 | 10,002人 |
健康
- 平均年齢:52.0歳(2020年国勢調査)
気候
南越前町は、日本有数の豪雪地帯です。旧・今庄町は特別豪雪地帯に指定され、大雪が頻繁に降ります。一方、旧・河野村は、若狭湾に面しているため比較的温暖です。
気温
- 最高気温記録:36.9℃(2018年8月14日)
- 最低気温記録:-12.0℃(1984年2月12日)
降水量
- 最大日降水量:229.0ミリ(2022年8月5日)
降雪量
- 最深積雪:244センチ(2011年1月31日)
行政
- 町長: 岩倉光弘(2期目、任期末2025年2月12日)
- 役場: 福井県南条郡南越前町東大道29-1
事務所所在地
- 今庄事務所: 福井県南条郡南越前町今庄84-25 南越前町今庄住民センター
- 河野事務所: 福井県南条郡南越前町河野15-16-1 南越前町河野住民センター
経済
南越前町の産業は、農業、林業、漁業が中心です。近年では、観光業や地域資源を活用した産業振興にも力を入れています。
産業人口(2005年国勢調査)
- 第一次産業: 494人
- 第二次産業: 2,376人
- 第三次産業: 3,296人
漁業
- 糠漁港
- 甲楽城漁港
- 河野漁港
教育
- 小学校
- 南越前町立今庄小学校
- 南越前町立河野小学校
- 南越前町立南条小学校
- 南越前町立湯尾小学校
- 中学校
- 南越前町立南越前中学校
交通
鉄道
- JR西日本
- 北陸新幹線:町内を通過しますが、駅はありません。
- ハピラインふくい
- ハピラインふくい線:南今庄駅 – 今庄駅 – 湯尾駅 – 南条駅
バス
- 福井鉄道: たけふ新駅(越前市)から河野地区へ向かう一般乗合バス(王子保河野海岸線)を運行。
- 南越前町らくらくおでかけバス(チョイソコ): 乗車にはあらかじめ利用登録が必要な「区域運行」型のデマンドタクシー。平日のみ運行する。
タクシー
- 今庄タクシー: 町内に本社を構えるタクシー会社。
- 南越前町定額タクシー事業(みなこい定額タクシー): 町外住民のみ町内の乗降スポット間の移動に限り利用可能。
- 丹南地域定額タクシー: 越前市、鯖江市、越前町、南越前町の住民以外の人がエリア内の乗降スポット間の移動に限り利用可能。
道路
高速道路
- 北陸自動車道: 今庄IC – 南条SA/SIC
一般国道
- 国道8号
- 国道305号
- 国道365号
- 国道476号
- 国道417号
都道府県道
- 福井県道3号福井大森河野線
- 福井県道137号杣山城趾線
- 福井県道138号今庄停車場線
- 福井県道203号池田南条線
- 福井県道206号甲楽城勝連花線
- 福井県道207号今庄杉津線
- 福井県道231号広野大門線
- 福井県道247号南条停車場線
- 福井県道270号桝谷ダム宇津尾線
観光
南越前町には、豊かな自然と歴史的な魅力が詰まった観光スポットが数多く存在します。
主要観光スポット
- 夜叉ヶ池: 伝説と神秘に包まれた美しい池。
- 花はす公園: 毎年6月~7月には、約100万本のハスが咲き乱れます。
- 河野海水浴場: 越前加賀海岸国定公園内に位置し、美しい海水浴場。
- 今庄宿: 江戸時代の宿場町として栄えた街並みが残っています。
- 京藤甚五郎家: 今庄宿に残る、江戸時代の豪商の屋敷。
- 杣山城趾: 戦国時代に築かれた城跡。
- 燧ヶ城跡: 戦国時代に築かれた城跡。
- 木ノ芽峠: 今庄宿と鯖波宿を結ぶ峠。
- 北前船主の館・右近家: 江戸時代に北前船で栄えた豪商の屋敷。
- 今庄365スキー場: 冬には、スキーやスノーボードを楽しめるスキー場。
祭事・催事
- 今庄そばまつり: 毎年5月に開催される、そばをテーマにしたイベント。
- 河野うめまつり: 毎年6月に開催される、梅をテーマにしたイベント。
温泉
- 花はす温泉: 天然温泉が楽しめる温泉施設。
- 河野シーサイド温泉: 海を一望できる温泉施設。
- 今庄365温泉: スキー場併設の温泉施設。
出身著名人
- 十代目右近権左衛門(実業家、日本海上保険社長)
- 十一代目右近権左衛門(実業家、日本火災海上保険会長)
- 巽外夫(実業家、住友銀行頭取)
- 土田ヒロミ(写真家)
- 松浦直己(教育学者、三重大学教授)
- 中山光輝(財務官僚、金融官僚)
- 舞城王太郎(作家)
- 後藤光貴(プロ野球選手)
その他
南越前町を舞台にした作品
- 夜叉ヶ池: 泉鏡花の小説。
- 煙か土か食い物: 舞城王太郎の小説。
市外局番
- 南越前町の市外局番は0778です。
郵便番号
- 河野地区: 915-11xx
- 今庄地区: 919-01xx
- 南条地区: 919-02xx
関連項目
- 方角地名
- 南越前町ケーブルテレビ
- 越前たけふ農業協同組合
- 北陸トンネル
外部リンク
- 公式ウェブサイト: https://www.town.minamiechizen.fukui.jp/
- 地図: https://www.google.com/maps/place/%E7%A6%8F%E8%A1%8C%E7%9C%8C%E5%8D%97%E5%86%8A%E5%89%8D%E7%94%BA/@35.83508,136.19444,12z/data=!4m5!3m4!1s0x6001a9d49896e26d:0x548f536335b475d9!8m2!3d35.83508!4d136.19444
まとめ
福井県南越前町は、豊かな自然と歴史的な魅力が詰まった町です。雄大な山々や美しい湖沼、そして歴史的な宿場町や城跡など、見どころ満載です。町では、観光業や地域資源を活用した産業振興にも力を入れており、今後も発展が期待されています。
南越前町についてのクイズ
南越前町はどの年に合併して新たに町が誕生したか?
福井県南越前町は、2005年1月1日に旧南条町、今庄町、河野村の3町村が合併して誕生しました。この合併は、地域の連携を強化し、効率的な行政サービスを提供するために行われました。合併により、南越前町は豊かな自然環境や歴史的な要素を持ちながら、地域資源を活かした振興策に努める町としてスタートしました。その結果、町内には歴史的な史跡や観光資源が点在し、地域内外から多くの観光客が訪れるようになりました。また、合併した各町村の伝統や文化も継承され、町としてのアイデンティティが形成されています。
南越前町で標高1,000メートルを超える山々はどれか?
南越前町には、日野山、栃ノ木山、鉢伏山、ホノケ山など、標高1,000メートルを超える山々が存在します。これらの山々は美しい自然環境を提供し、登山やハイキングなどのアウトドア活動に適した場所となっています。特に日野山は、大変人気のある登山スポットであり、多くの訪問者がその雄大な景色を楽しみにやってきます。これにより、南越前町は自然愛好者や観光客にとって魅力的な地域となっています。また、山々は町の文化や生活と深く結びついており、地域の人々によって世代を超えて大切にされている自然資源でもあります。
南越前町の人口は2024年7月1日現在、推定で何人か?
南越前町の2024年7月1日現在の推計人口は9,208人です。この数字は、町の過去数十年間の人口推移を反映しており、特に近年では人口減少傾向が顕著になっています。1970年には14,442人だった人口が年々減少し、特に2010年から2020年の間には、1,000人以上の減少が見られました。このような減少原因の一部には、高齢化や若者の流出が影響していると考えられています。南越前町はこの問題に対処するため、地域活性化や移住促進など、様々な取り組みを行っていますが、依然として人口減少が大きな課題とされています。
南越前町を通過する鉄道は何か?
南越前町を通過する鉄道は北陸新幹線です。ただし、町内には駅がなく、乗降はできません。他の鉄道路線としては、ハピラインふくい線があり、南越前町内には南今庄駅、今庄駅、湯尾駅、南条駅が存在します。鉄道は地域住民にとって重要な交通手段であり、越前市や敦賀市などの周辺地域と連携を持つための基盤となっています。これにより、南越前町は運輸インフラを通じて、地域の発展や観光振興にも寄与しています。鉄道のアクセスが限られているため、地域住民はバスやタクシーなど、他の交通手段を利用することも多いですが、地元の交通事情を改善するための取り組みが重要視されています。
南越前町の主要観光スポットの一つである「夜叉ヶ池」は何に包まれているか?
夜叉ヶ池は、南越前町の主要観光スポットの一つで、伝説と神秘に包まれた美しい池として知られています。多くの観光客が訪れるこの場所は、自然の美しさだけでなく、地域に伝わる伝説や民話と深い結びつきがあります。近年は観光業が盛んに行われ、池周辺の景観を生かした整備やイベントが開催されています。特に、夜叉ヶ池にまつわる伝説は多くの人々の関心を引き、観光資源としての魅力を高めています。伝説は地域の文化や歴史にも深く根付いているため、訪れる人々は自然の美しさと共に、その背後にあるストーリーを感じることができます。