日本海に面した山口県北部の長門市は、雄大な自然と歴史、そして温泉が楽しめる魅力的な街です。青海島や元乃隅神社などの観光地はもちろん、金子みすゞや香月泰男など、多くの文化人ゆかりの地でもあります。
長門市の概要
長門市は山口県の北部に位置し、日本海に面しています。萩市と並び、山口県北部(通称:北浦地区)の中心的都市の一つです。城下町であり行政機関の集まる萩市と比較すると、道路網・鉄道網の陰陽連絡路線が発達したこともあり交通の要衝となっています。しかし、萩市共々全国的な高速交通体系からは外れており、山陽側の都市と比べて発展が弱いのが現状です。
長門市の面積は357.31km²、人口は約30,000人です。気候は、山口県北部らしく、冬は比較的寒く、夏は高温多湿です。しかし、対馬海流の影響で冬でも極端に寒くならないのが特徴です。
長門市の歴史
長門市は古くから港町として栄えてきました。江戸時代には捕鯨基地として発展し、多くの文化人や歴史上の人物が訪れました。
重要な歴史年表
- 1954年(昭和29年)3月31日: 深川町、仙崎町、通村、俵山村が合併し、長門市が誕生。
- 2005年(平成17年)3月22日: 旧長門市、日置町、三隅町、油谷町が合併し、現在の長門市となる。
- 2016年(平成28年)12月15日: 安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領による日露首脳会談(長門会談)が開催される。
長門市の観光
長門市には、豊かな自然と歴史を感じることができる魅力的な観光スポットが数多くあります。
青海島
青海島は、長門市北部の日本海に浮かぶ島です。全域が北長門海岸国定公園に指定されており、奇岩が連なる海岸線や、豊かな自然を楽しむことができます。
- 大日比ナツミカン原樹: 国の史跡および天然記念物に指定されている、日本最古の温州みかんの原木です。
- 青海島高山オートキャンプ場: 青海島の自然を満喫できるキャンプ場です。
- くじら資料館・青海島鯨墓: 国の史跡に指定されている、かつて盛んだった捕鯨の歴史を伝える施設です。
仙崎
仙崎は、童謡詩人金子みすゞの生誕地として知られています。
- 金子みすゞ記念館: 金子みすゞの生涯や作品を展示しています。
- 道の駅センザキッチン: 青海島観光遊覧船の発着場です。
三隅
三隅は、画家香月泰男が制作の拠点とした地です。
- 湯免温泉: 温泉街として賑わう、歴史ある温泉地です。
- 村田清風旧宅・村田清風記念館: 長州藩士村田清風の旧宅を復元した施設です。
- 香月泰男美術館: 香月泰男の作品を展示しています。
油谷
油谷は、日本海に面した美しい海岸線を有する地域です。
- 元乃隅神社: 海に向かって立つ鳥居が印象的な神社です。
- 千畳敷: 海岸線に広がる奇岩が、まるで畳を敷き詰めたように見える景勝地です。
- 川尻岬: 日本海に突き出た岬で、水平線と美しい夕陽を望むことができます。
- 二尊院・楊貴妃の里: 楊貴妃が流れ着いたとされる伝説が残る寺です。
- 八幡人丸神社: 海上交通安全の神として崇敬されています。
- 油谷湾温泉: 温泉街として栄える、静かな温泉地です。
湯本
- 長門湯本温泉: 山口県北部最大の規模を持つ温泉街です。
- 大寧寺: 県指定史跡、県指定有形文化財に指定されている寺です。
俵山
- 俵山温泉: 標高約500メートルの山中に位置する、静寂の温泉地です。
- 麻羅観音: 俵山温泉街にある、山岳信仰の霊場です。
長門市の食
長門市は、新鮮な海の幸と山の幸が楽しめる街です。
郷土料理
- 長門のふぐ: 長門市では、古くからふぐ料理が食べられてきました。
- 仙崎のいか: 仙崎港で水揚げされる新鮮なイカを使った料理は絶品です。
- 油谷のあじ: 油谷湾で獲れる新鮮なあじを味わえます。
- 長門のワカメ: 長門市沿岸で育つワカメは、磯の香りが豊かで、栄養価も高いです。
- 長門の干し大根: 日干しにした大根を使った、長門市の伝統的な保存食です。
長門市の交通
長門市には、鉄道やバスなどの公共交通機関が整備されています。
鉄道
- 山陰本線:長門市駅、仙崎駅、長門三隅駅
- 美祢線:長門湯本駅、渋木駅、板持駅
バス
- 防長交通
- サンデン交通
- ブルーライン交通
高速バス
- 「おとずれ号」: 福岡市と長門市を結ぶ高速バスです。
長門市の宿泊
長門市には、温泉旅館やホテルなど、様々な宿泊施設があります。
- 長門湯本温泉: 長門市内で最大の温泉街です。
- 俵山温泉: 標高約500メートルの山中に位置する、静寂の温泉地です。
- 油谷湾温泉: 温泉街として栄える、静かな温泉地です。
長門市へのアクセス
- 飛行機: 山口宇部空港から長門市までは、高速バスやタクシーでアクセスできます。
- 新幹線: 新山口駅から長門市までは、山陰本線で約1時間30分です。
長門市 まとめ
長門市は、豊かな自然と歴史、そして温泉が楽しめる魅力的な街です。青海島、元乃隅神社、金子みすゞ記念館など、見どころ満載です。ぜひ、長門市を訪れて、その魅力を体感してください。
長門市についてのクイズ
長門市はどの海に面していますか?
長門市は日本海に面しており、その海岸線は豊かな自然と美しい景観を形成しています。日本海の影響を受けるため、冬は比較的寒くなりますが、対馬海流の影響で極端に寒くならないのが特徴です。長門市は観光地としても人気があり、海や温泉といった自然の恵みを感じながら観光を楽しむことができます。地元の人々も日本海の新鮮な海の幸を存分に味わっており、海の魅力を十分に享受しています。
長門市が誕生した年はいつですか?
長門市は1954年の3月31日に深川町、仙崎町、通村、俵山村が合併して誕生しました。このときから長門市としての歴史が始まり、以後、2005年には旧長門市、日置町、三隅町、油谷町が合併して、現在の長門市の形が形成されました。これにより、長門市は地域の中心的な存在となり、観光地としての魅力を高めることにもつながっています。
青海島にある国の史跡および天然記念物は何ですか?
青海島には「大日比ナツミカン原樹」という国の史跡および天然記念物が存在します。これは日本最古の温州みかんの原木であり、貴重な自然の宝とも言えます。この場所は観光スポットとしても知られ、多くの観光客が訪れています。青海島自体が北長門海岸国定公園に指定されており、自然の美しさと歴史が交錯する場所として訪れる価値があります。
金子みすゞの生誕地として知られている場所はどこですか?
金子みすゞは日本を代表する童謡詩人であり、その生誕地は仙崎です。仙崎には金子みすゞ記念館があり、彼女の生涯や作品が展示されています。彼女の詩は多くの人々に愛され、今でもその作品は歌にされることもあります。長門市の観光スポットの一つとして、詩人のゆかりの地である仙崎は訪れる価値があります。金子みすゞの作品を通じて、長門市の文化的な側面を深く知ることができるでしょう。