山梨県甲州市:ぶどうとワインの香る街、歴史と自然が調和する魅力的な都市

山梨県北東部に位置する甲州市は、豊かな自然と歴史、そして美味しいぶどうとワインで知られる魅力的な街です。2005年に塩山市、勝沼町、大和村が合併して誕生した甲州市は、それぞれの地域の歴史と文化を継承しながら、新たな魅力を生み出しています。この記事では、甲州市の魅力を、地理、歴史、文化、観光スポット、名産品など、様々な角度からご紹介します。

甲州市の概要

甲州市は山梨県北東部に位置し、国中地方に含まれます。甲府盆地東部および東南部の山岳地帯から流れ出した複数の河川によって作られた勝沼扇状地などの複合扇状地からなり、南北に長く、国道411号が南北に貫いています。中心市街地は市の西部にあり、市役所やJR中央本線塩山駅などの施設が集中しています。

地理

位置と地形

甲州市は、甲府盆地東部から東南部の山岳地帯にかけて広がっています。市の中央部は笛吹川とその支流が流れ、北側は多摩川の源流域となっています。市域は南北に長く、標高差が大きいのが特徴です。

気候

甲州市は、中央高地式気候と太平洋側気候を併せ持ち、夏は暑く、冬は寒さが厳しいのが特徴です。特に甲府市と並んで夏は暑さが厳しく、2013年には40.5℃を記録しました。甲府市よりも暑くなることも度々あり、2021年には甲府市が37.5℃に対し、39.7℃を観測しています。これは、甲府市街地のヒートアイランド現象によって熱せられた西寄りの風が東方の山麓にぶつかり、高温の空気が甲府盆地東部付近に溜まることで起こる現象です。ただし、朝晩には気温が下がるので、熱帯夜となる日は少ないです。

人口

甲州市の人口は、2024年8月1日現在、推計人口で27,613人です。人口密度は105人/km²です。近年の少子高齢化の影響により、人口は減少傾向にあります。

歴史

沿革

甲州市は、2005年11月1日に塩山市、東山梨郡勝沼町、大和村が合併して誕生しました。合併前の3町村はそれぞれ独自の文化と歴史を持っていましたが、合併によって新たな歴史を刻み始めました。

旧塩山市は、古くは甲州街道の宿場町として栄え、養蚕業が盛んでした。戦後は、果樹栽培や観光農園が発展しました。

旧勝沼町は、ワイン醸造が最初に始まった地として知られています。甲州葡萄や勝沼ワインの産地として有名ですが、モモ、サクランボなども生産されています。

旧大和村は、山間部に位置し、豊かな自然が残る地域です。古くから林業や農業が盛んで、近年は観光業も発展しています。

市名の由来

合併にあたり、市名を公募した結果、「甲州市」が選ばれました。市域には甲州葡萄、甲州ワイン、甲州百目柿、甲州鞍馬石など、「甲州」を冠した産物が多く、旧国名の別称である「甲州」が採用されたのです。

行政

市長

甲州市長は、鈴木幹夫氏です。2020年2月9日に就任し、現在2期目です。

市役所

甲州市役所は、塩山上於曽に位置しています。発足当初は旧塩山市役所に置かれていましたが、2010年7月20日に塩山ショッピングセンター シルクを改装した現在の庁舎に移転しました。

市町村合併

甲州市の誕生は、山梨県における市町村合併の大きな流れの中で実現しました。当初は、現在の山梨市域を含む東山梨合併構想もありましたが、最終的には塩山市、勝沼町、大和村の3町村で合併が実現しました。

姉妹都市・提携都市

甲州市は、国内外に多くの姉妹都市・提携都市を持っています。

国内

  • 姉妹都市:富津市(千葉県)
  • 提携都市:文京区(東京都)、大和市(神奈川県)

海外

  • 姉妹都市:ボーヌ市(フランス)
  • 提携都市:エイムズ市(アメリカ)、トルファン市(中国)

観光

甲州市は、豊かな自然と歴史、そして美味しいぶどうとワインが楽しめる観光地です。

名所・旧跡

  • 勝沼氏館: 国の史跡。戦国時代の甲斐国の豪族、勝沼氏の居城跡です。
  • 乾徳山恵林寺: 武田信玄の菩提寺。夢窓疎石作庭の庭園は国の名勝に指定されています。
  • 甘草屋敷: 塩山駅北口にある市の管理する古民家。江戸時代に薬草である甘草の栽培を行っていました。
  • 旧田中銀行博物館: 旧田中銀行塩山支店の建物を利用した博物館です。
  • 釈迦堂遺跡博物館: 縄文時代の遺跡を発掘した場所にある博物館です。

観光スポット

  • 勝沼ぶどう郷: ぶどう畑が広がる美しい景観が広がります。ワイナリーやぶどうのテーマパークもあり、ワインとぶどうを満喫できます。
  • ぶどうの丘: 勝沼ぶどう郷にある観光施設。ワインの試飲や販売、レストラン、展望台があります。
  • 宮光園: 山梨県産の果物を栽培している観光農園です。季節の果物を味わうことができます。
  • 大菩薩嶺: 標高2,057mの山。登山やハイキングを楽しむことができます。
  • 大菩薩峠: 大菩薩嶺と小金沢連峰の間にある峠。雄大な景色を望むことができます。
  • 柳沢峠: 山梨県と埼玉県を結ぶ峠。標高は1,271mです。
  • 塩ノ山: 標高554mの山。塩山地区のシンボルです。
  • 天目山: 武田氏終焉の地。歴史ファン必見のスポットです。
  • 竜門峡: 笛吹川が流れ、渓谷美を楽しめるスポットです。

名産・特産

  • 甲州葡萄: 甲州市は、日本を代表するぶどうの産地です。特に甲州種は、白ワインの原料として有名です。
  • 勝沼ワイン: 甲州葡萄で作られたワインは、爽やかでフルーティーな味わいが特徴です。
  • 甲州百目柿: 干し柿の品種の一つ。甲州市では、古くから栽培されてきました。
  • 甲州鞍馬石: 甲州市で採れる石材。石灯籠や庭石として使われます。

まとめ

甲州市は、自然、歴史、文化、グルメと、魅力が詰まった街です。豊かな自然の中でのんびり過ごすもよし、歴史と文化に触れるもよし、美味しいぶどうとワインを味わうもよし、様々な楽しみ方ができます。ぜひ一度、甲州市を訪れてみてください。

甲州市についてのクイズ

甲州市が位置する地域はどこですか?

甲州市は山梨県の北東部に位置し、国中地方に含まれています。山々に囲まれたこの地域は、自然環境が豊かであり、その特性を活かした農業が盛んです。特に、甲州市はぶどうとワインの生産地として有名です。地元の気候や土壌が、良質なぶどうの栽培を支えています。また、甲府盆地の東部にあり、国道411号が南北に貫通しているため、交通の便も良く、観光地としても訪れやすい場所です。

甲州市の気候の特徴として正しいものはどれですか?

甲州市は、中央高地式気候と太平洋側気候の特徴を併せ持っている点が挙げられます。この地域は、夏は非常に暑く、冬は寒さが厳しいため、特に温度変化が大きいのが特徴です。2013年には40.5℃を記録するなど、夏は酷暑となることもしばしばあります。一方で、朝晩の気温は下がるため、熱帯夜が少ないことも特徴の一つです。この特殊な気候が、甲州葡萄の栽培に適した環境を提供し、品質の高いワインの生産を可能にしています。

甲州市の誕生はいつですか?

甲州市は2005年11月1日に誕生しました。この日は、旧塩山市、勝沼町、大和村が合併して新しい市が成立した日です。合併にあたって市名が公募され、「甲州市」が選ばれたのは、この地域の特産物である甲州葡萄や甲州ワインにちなむものです。合併前の各地域には独自の文化や歴史があり、それらを継承しつつ新たな魅力を創出することを目指しています。合併による新市の誕生は、地域活性化の重要なステップとなりました。

甲州市の市長は誰ですか?

現在の甲州市長は鈴木幹夫氏です。鈴木氏は2020年2月9日に就任し、現在で2期目を迎えています。市長は市の政策や発展を監督し、地域の住民とのコミュニケーションを大切にしながら、様々な施策を推進しています。市役所の位置や組織、地域のニーズを把握しつつ、甲州市の発展に貢献することが期待されています。市長のリーダーシップの下、地域活性化や観光振興などが進められ、多くの人々に支持されています。

以下の中で、甲州市にある名所・旧跡に含まれていないものはどれですか?

甲州市には多くの名所や旧跡がありますが、その中に「清水寺」は含まれていません。「清水寺」といえば、京都にある有名な寺院が知られています。一方、甲州市には「勝沼氏館」や「釈迦堂遺跡博物館」といった歴史的価値のある旧跡が存在します。勝沼氏館は戦国時代の豪族、勝沼氏の居城跡であり、釈迦堂遺跡博物館は縄文時代の遺跡が発掘された場所に設けられた博物館です。