和歌山県御坊市:温暖な気候と豊かな自然に恵まれた歴史と文化の街

和歌山県の中部に位置する御坊市は、紀伊水道の美しい海岸線と日高川の豊かな自然に恵まれた街です。歴史的な街並みが残り、熊野古道も通る文化的な魅力も持ち合わせています。温暖な気候と豊かな自然、そして歴史文化が調和する、魅力あふれる御坊市をご紹介します。

地理と気候

御坊市は、和歌山県のほぼ中央、日高川の河口に位置しています。南北に長く、紀伊水道に面した部分は平坦ですが、東側は山地が広がる地形です。黒潮の影響で年間を通じて温暖多雨で、冬も霜が降りることはほとんどありません。

気候の特徴

  • 温暖多雨: 黒潮の影響で、年間を通じて温暖で雨が多い気候です。
  • 霜が少ない: 冬でも気温が低くならず、霜が降りることはほとんどありません。
  • 豊かな自然: 海岸線と山地の両方を持つ、自然豊かな環境です。

人口と人口密度

2024年8月1日現在、御坊市の人口は約21,872人、人口密度は498人/km2です。近年は人口減少傾向にあるものの、温暖な気候と豊かな自然に惹かれ移住者が増加しています。

人口推移

人口
1970年 30,573人
1975年 30,272人
1980年 30,398人
1985年 30,450人
1990年 29,133人
1995年 28,510人
2000年 28,034人
2005年 27,053人
2010年 26,111人
2015年 24,801人
2020年 23,481人
2024年 21,872人

歴史

御坊市は、浄土真宗本願寺の日高御坊(現在の本願寺日高別院)が約400年前に建立されたことに由来します。その後、寺内町として発展し、現在もその面影を残した街並みが残っています。

沿革

  • 1954年(昭和29年)4月1日: 日高郡御坊町・湯川村・藤田村・野口村・名田村・塩屋村が合併し、御坊市が誕生。
  • 1959年(昭和34年)4月1日: 日高郡印南町の一部を編入。
  • 1978年(昭和53年)11月1日: 日高郡日高町の一部を編入。
  • 2024年(令和6年)1月4日: 御坊市役所、御坊市議会、御坊市教育委員会が集約され、新庁舎に移転。

行政

御坊市は、市長を首長とする市役所制を採用しています。

市長

  • 三浦源吾: 2020年6月11日就任、現在2期目

行政区画

御坊市は、14の地区に分かれています。

  • 名屋
  • 名屋町1~3
  • 御坊
  • 湯川町
    • 湯川町財部
    • 湯川町小松原
    • 湯川町丸山
    • 湯川町富安
  • 藤田町
    • 藤田町吉田
    • 藤田町藤井
  • 荊木
  • 野口
  • 岩内
  • 熊野
  • 塩屋町
    • 塩屋町北塩屋
    • 塩屋町南塩屋
  • 明神川
  • 名田町
    • 名田町野島
    • 名田町上野
    • 名田町楠井

議会

御坊市議会は、14人の議員で構成されています。

市議会

  • 定数: 14人
  • 任期: 2023年1月26日 – 2027年1月25日
  • 女性議員: 2人(14.28%)

経済

御坊市の主産業は第一次産業です。農業では、温暖な気候を生かし、野菜や花卉の生産が盛んです。特に花卉の生産は和歌山県全体の生産高の4分の1を占め、スイートピー、カスミソウ、スターチスは日本一の生産高を誇ります。漁業では、海岸線に面した南部に7つの漁港があり、アジを中心にサバやサワラ、アワビやイセエビも水揚げされています。

産業別構成

産業 比率
第一次産業 10%
第二次産業 20%
第三次産業 70%

交通

御坊市は、JR紀勢本線と紀州鉄道が乗り入れる御坊駅が中心駅です。高速道路は阪和自動車道が通っており、御坊インターチェンジと御坊南インターチェンジが設置されています。

鉄道

  • JR西日本紀勢本線: 御坊駅
  • 紀州鉄道: 御坊駅

道路

  • 高速道路: 阪和自動車道(御坊IC、御坊南IC)
  • 一般国道: 国道42号、国道425号

港湾

  • 日高港: 重要港湾

最寄空港

  • 関西国際空港: 車で約1時間10分(有料道路利用)、特急列車で約1時間半、普通・快速列車で約2時間
  • 南紀白浜空港: 車で約1時間(有料道路利用)

観光

御坊市は、熊野古道に位置し、歴史的な史跡や文化財が数多く存在します。また、温暖な気候を生かした農業や漁業が盛んで、新鮮な食材を味わえるのも魅力です。

史跡名勝

  • 本願寺日高別院: 約400年前に建立された寺院で、その境内のイチョウは県指定天然記念物です。周辺の寺内町も歴史的な街並みを残しています。
  • 塩屋王子神社: 美人の王子様を祀る神社で、御坊市が美人の里と呼ばれる所以の場所です。
  • 九十九王子: 熊野古道に沿って点在する道標で、歴史を感じることができます。
  • 岩内古墳群: 古墳時代から続く歴史を感じることができます。
  • 亀山城址: かつて城が築かれていた場所です。

施設

  • 御坊市歴史民俗資料館: 御坊市の歴史や文化を学ぶことができます。
  • 御坊総合運動公園: 野球場や陸上競技場などがあり、スポーツを楽しむことができます。
  • 野口オートキャンプ場: 自然に囲まれたキャンプ場で、アウトドアを楽しむことができます。
  • 日高川ミニゴルフ場: 日高川沿いを眺めながらゴルフを楽しむことができます。
  • 観光農園: いちご園、みかん園、メロン園など、様々な農園があり、新鮮な果物を味わうことができます。
  • 紀州鉄道: 日本に残るローカル線として、鉄道ファンならずとも人気があります。

イベント

  • みやこ姫よさこい祭り: 5月上旬に開催される、華やかなよさこい祭です。
  • みやこ姫みなとフェスタ: 11月上旬に開催される、海をテーマにしたイベントです。
  • 御坊市花火大会: 8月第四土曜日に開催される、約2000発の花火大会です。

特産品

  • 金山寺味噌: 御坊市で古くから作られている味噌です。
  • 醤油: 地元産の素材を使った醤油です。
  • せち焼き: 御坊市の郷土料理で、野菜や肉を甘辛い味付けで煮込んだものです。
  • なれ寿司: 魚を塩漬けにした後、米で発酵させた郷土料理です。
  • 御坊人形: 御坊市で作られている伝統的な人形です。
  • 麻雀牌、サイコロ: 大洋化学が生産する麻雀牌は日本一の生産高を誇り、全自動卓用に至ってはほぼ100%のシェアを誇っています。

出身著名人

御坊市は、様々な分野で活躍する著名人を輩出しています。

政治家

  • 田渕豊吉: 戦前~戦中の政治家。衆議院議員。
  • 二階俊博: 現役衆議院議員。第48代自由民主党幹事長。自由民主党所属(二階派)。

教育者

  • 木下友三郎: 明治大学総長

実業家

  • 津村秀松: 大阪鐵工所(現日立造船)会長、神戸高等商業学校(現神戸大学)教授

スポーツ選手

  • 橋本歩: 長距離陸上選手
  • 酒本憲幸: サッカー選手(鹿児島ユナイテッドFC)
  • 木村山: 元大相撲力士、年寄岩友
  • 和歌乃山: 元大相撲力士、年寄山分(現在は日本相撲協会を退職)
  • 大輝煌: 元大相撲力士
  • 芝崎和広: プロ野球選手
  • 芝田安希: バレーボール選手
  • 西川真帆: 柔道選手
  • 富山凌雅: プロ野球選手
  • 中田惟斗: プロ野球選手

芸能・文化

  • 野田幸男: 映画監督
  • 富司純子: 女優
  • 杉原あつ子: シャンソン歌手
  • 中世明日香: 声優
  • ヤマサキセイヤ: ミュージシャン (キュウソネコカミ)

まとめ

和歌山県御坊市は、温暖な気候と豊かな自然、そして歴史文化が調和した魅力的な街です。美しい海岸線、歴史的な街並み、新鮮な食材、そして温かい人々とのふれあいなど、訪れる人々に多くの感動を与えてくれます。ぜひ一度、御坊市を訪れてみてください。

御坊市についてのクイズ

御坊市はどのような気候の特徴を持っていますか?

御坊市は黒潮の影響で年間を通じて温暖多雨な気候を持っています。特に温暖な気候は、農業や観光業にとって重要な要素であり、地域の魅力を高めています。冬も気温が低くならず、霜が降りることはほとんどありません。このような気候条件は、様々な作物や花卉の生産を可能にし、特に花卉の生産は和歌山県全体の生産高の4分の1を占める程です。このため、御坊市は農業の発展だけでなく、新鮮な地元食材を楽しむための観光地としても知られています。温暖で多湿な気候は、地域住民の生活にも影響を与え、温かい人々とのふれあいが生まれる要因の一つとなっています。

御坊市の主産業は何ですか?

御坊市の主産業は第一次産業であり、特に農業と漁業が盛んです。温暖な気候を活かし、野菜や花卉の生産が行われています。御坊市では特に花卉の生産が重要で、和歌山県全体の花卉生産の4分の1を占めるほどの規模を持っております。主要な作物としてはスイートピー、カスミソウ、スターチスがあります。また、漁業も地域の重要な産業であり、紀伊水道に面した南部に7つの漁港があり、アジ、サバ、サワラ、アワビ、イセエビなどが水揚げされています。このような第一次産業の発展は、地域経済の基盤を支えており、また観光の魅力とも直結しています。

御坊市の歴史的な街並みは何に由来しますか?

御坊市の歴史的な街並みは、浄土真宗本願寺の日高御坊が約400年前に建立されたことに起因しています。その後、寺内町として発展し、今日でもその面影を残す街並みが見られます。この歴史的背景は、御坊市の文化とアイデンティティの一部となっており、観光地として訪れる人々に深い感銘を与える要素の一つです。街並みには、古い寺院や伝統的な建物が数多く存在し、地域の歴史を体験できるスポットが点在しています。特に本願寺日高別院は、多くの観光客が訪れる重要な史跡であり、その周辺の文化資産も貴重なものです。

御坊市の人口は2024年8月1日現在でおよそ何人ですか?

御坊市の人口は2024年8月1日現在で約21,872人です。近年、全国的な人口減少傾向も影響し、御坊市でもその動きは見られますが、温暖な気候や自然環境の豊かさ、生活のしやすさから移住者が増えています。特に田舎暮らしを希望する人々にとって、御坊市の特徴ある環境は魅力的です。地域の特徴や提供される生活環境によって、都市部からの移住者が増加している傾向は、地方創生の一環として注目されています。このように、人口の変動は地域の活性化にも直接関わってくる重要な要素となっています。