新宿区 – 東京の副都心、文化と歴史が交差する街

新宿区は、東京都西部に位置する特別区であり、東京都庁所在地として知られています。渋谷区、豊島区と共に「副都心3区」と呼ばれ、不動産業界では千代田区、中央区、港区と共に「都心5区」と呼ばれることもあります。江戸時代には甲州街道の宿場町として栄え、現在では日本最大級の繁華街が広がっています。新宿駅は世界最大の利用者数を誇るターミナル駅であり、駅周辺の昼夜の人口増減が特に著しく、オフィス街、歓楽街、住宅地、教育機関が密集した、まさに大都市の縮図のような街です。

新宿区の概要

新宿区は、商業地と住宅地、歴史ある地名と再開発地域、多国籍といった、まさに大都市の光景を縮図にした性格を持っています。

  • 商業の中心地:新宿駅周辺は国内最大の商業地として、百貨店、家電量販店、書店、駅ビルなどが集積しています。
  • 歓楽街:歌舞伎町は、日本最大級の歓楽街として、飲食店、劇場、風俗店などが軒を連ねています。
  • オフィス街:西新宿は、超高層ビルが林立する東京有数のオフィス街です。
  • 住宅地:北部には、都心のベッドタウンとして人口が急増した落合や、早稲田大学をはじめ多くの教育機関が集積する高田馬場といった地区があります。
  • 多国籍コミュニティ:新宿区は都内で最も外国人が多い区であり、特に大久保周辺にはコリアタウンをはじめとしたアジア系の外国人コミュニティが形成されています。

新宿区の人口

新宿区の人口は、2024年8月1日現在、357,171人で、人口密度は19,603人/km2です。年齢構成は、20代から30代の若年層が多く、近年では高齢者の増加も顕著です。昼間人口は夜間人口の2.536倍と、昼は夜の約2.5倍の人口になります。

新宿区の地理

新宿区は、武蔵野台地と江戸低地との境界部分に位置しています。区内には標高44.6メートルの箱根山をはじめ、標高30メートル程度の淀橋台と20メートル程度の豊島台など、いくつかの高台があります。また、神田川、妙正寺川などの河川が流れ、かつては湿地帯が広がっていました。

新宿区の歴史

新宿区は、1947年(昭和22年)3月15日に、東京市四谷区、牛込区、淀橋区の3区が合併して誕生しました。

江戸時代

  • 1698年(元禄11年):甲州街道の新たな宿場町として「内藤新宿」が開かれます。

明治時代

  • 1878年(明治11年):東京府は15区6郡に区画分けされ、四谷区、牛込区が誕生します。
  • 1889年(明治22年):東京市が誕生し、四谷区、牛込区は東京市に属します。
  • 1896年(明治29年):南豊島郡と東多摩郡が合併して豊多摩郡となります。
  • 1912年(大正元年):豊多摩郡大久保村が町制施行し、大久保町となります。
  • 1914年(大正3年):豊多摩郡戸塚村が町制施行し、戸塚町となります。
  • 1920年(大正9年):豊多摩郡内藤新宿町の全域が東京市に編入され、四谷区の一部となります。
  • 1924年(大正13年):豊多摩郡落合村が町制施行し、落合町となります。
  • 1932年(昭和7年):豊多摩郡淀橋町、大久保町、戸塚町、落合町が東京市に編入され、淀橋区が誕生します。

昭和時代

  • 1943年(昭和18年):東京都制施行により、東京府と東京市が廃止され東京都が発足します。
  • 1947年(昭和22年):四谷区、牛込区、淀橋区が合併して新宿区が誕生します。
  • 1965年(昭和40年):淀橋浄水場が廃止され、跡地は新宿副都心地区として開発が本格化します。
  • 1970年(昭和45年):東京都庁が千代田区丸の内から新宿区西新宿に移転します。
  • 1991年(平成3年):東京都庁舎が完成し、旧都庁舎から移転が完了します。

新宿区の町名

新宿区には、94(霞岳町と霞ヶ丘町を別個の町名とするならば95)の町名があります。江戸時代の武家屋敷や門前町屋に由来する町名が、旧牛込区、四谷区域を中心に多く見られます。

住居表示と町名保存

新宿区は、1965年(昭和40年)から住居表示の実施を開始し、区内の西側から徐々に町域統合と住居表示を進めてきました。しかし、旧町名を残す運動が盛んになり、1980年代には、町名保存の声に配慮し、未実施地区に関しては古い町名町域を出来る限り維持した上で住居表示を実施していく方針に転換しました。

新宿区の地域

新宿区は、旧行政区域を基準にした3地区分類(四谷地区、牛込地区、淀橋地区)や、7地区分類(新宿地区、四谷地区、牛込地区、早稲田地区、戸塚地区、落合地区、淀橋地区)など、いくつかの地域分けがなされています。

新宿区の交通

新宿区は、鉄道、バス、道路が整備され、都内だけでなく、全国各地へのアクセスが容易です。

鉄道

  • JR東日本:山手線、中央本線、埼京線、湘南新宿ライン
  • 東京地下鉄(東京メトロ):丸ノ内線、有楽町線、東西線、南北線、副都心線
  • 東京都交通局(都営地下鉄):新宿線、大江戸線
  • 京王電鉄:京王線、京王新線
  • 小田急電鉄:小田原線
  • 西武鉄道:新宿線

バス

  • 東京都交通局(都営バス)
  • 関東バス
  • 京王バス
  • 西武バス
  • 小田急バス
  • 新宿WEバス

道路

  • 首都高速道路:4号新宿線、5号池袋線、中央環状線
  • 国道20号:新宿通り、甲州街道
  • 東京都道:目白通り、新目白通り、靖国通り、明治通り、山手通り、外苑東通り、外堀通りなど

新宿区の区政

新宿区は、区長、区議会、各種委員会などによって運営されています。

区長

新宿区長は、区民から選出された首長であり、区政の最高責任者です。

新宿区議会

新宿区議会は、区民から選出された議員によって構成され、区長と共に区政運営を行います。

シンボル

新宿区のシンボルは、次のとおりです。

  • 区の木:けやき
  • 区の花:つつじ
  • 区歌:「大新宿区の歌」

友好都市・提携都市

新宿区は、国内外の複数の都市と友好都市・提携都市関係を結んでいます。

  • 伊那市(長野県)
  • レフカダ町(ギリシア)
  • ミッテ区(ドイツ連邦共和国ベルリン市)
  • 東城区(中華人民共和国北京市)

新宿区の経済

新宿区は、商業、サービス業、金融業などが活発で、東京都内でも重要な経済拠点となっています。

新宿区の文化

新宿区には、様々な文化施設があります。

博物館

  • 国立科学博物館新宿分館
  • 新宿区立新宿歴史博物館
  • 東京消防庁消防博物館

図書館

  • 新宿区立中央図書館
  • 新宿区立大久保図書館
  • 新宿区立北新宿図書館
  • 新宿区立こども図書館
  • 新宿区立角筈図書館
  • 新宿区立鶴巻図書館
  • 新宿区立戸山図書館
  • 新宿区立西落合図書館
  • 新宿区立中町図書館
  • 新宿区立四谷図書館

多目的ホール

  • 東京オペラシティ
  • 新宿文化センター
  • 四谷区民ホール
  • 角筈区民ホール
  • 牛込箪笥区民ホール
  • 日本青年館ホール
  • 紀伊國屋ホール

公園

  • 新宿御苑
  • 明治神宮外苑
  • 戸山公園
  • 明治公園

新宿区の教育

新宿区には、大学、専門学校、高等学校、中学校、小学校など、多くの教育機関があります。

大学

  • 早稲田大学
  • 慶應義塾大学
  • 学習院女子大学
  • 東京医科大学
  • 東京女子医科大学
  • 東京理科大学
  • 法政大学
  • 上智大学

新宿区の名所・史跡・文化財

新宿区には、歴史的な建造物や自然豊かな場所があります。

  • 新宿御苑
  • 明治神宮外苑
  • 戸山公園
  • 箱根山
  • 新宿末廣亭

新宿区を舞台とした作品

新宿区は、数多くの小説、映画、ドラマ、漫画などの作品に登場しています。

小説

  • 『四谷怪談』
  • 『坊っちゃん』
  • 『恐怖王』
  • 『新宿鮫シリーズ』
  • 『青春の門』

映画

  • 『復讐浄瑠璃坂』
  • 『血煙高田の馬場』
  • 『不良番長シリーズ』
  • 『ゴジラ』(1984年)
  • 『ゴジラvsキングギドラ』

テレビドラマ

  • 『太陽にほえろ!』
  • 『新宿警察』
  • 『刑事貴族』
  • 『STATION』
  • 『伝説の教師』

アニメ

  • 『デジモンテイマーズ』
  • 『BanG Dream!』
  • 『selector infected WIXOSS』
  • 『真夜中のオカルト公務員』

漫画

  • 『鉄腕アトム』
  • 『シティーハンター』
  • 『天才バカボン』
  • 『HEAT-灼熱-』
  • 『20世紀少年』

まとめ

新宿区は、商業、オフィス、住宅、教育、文化など、様々な要素が凝縮された、まさに東京の副都心と言える街です。歴史的な建造物や自然豊かな場所も多く、魅力的な観光地としても知られています。

新宿区についてのクイズ

新宿区は東京都のどの部分に位置していますか?

新宿区は東京都の西部に位置しています。この地域は、渋谷区、豊島区と共に「副都心3区」と呼ばれ、東京の主要なビジネスエリアとして重要な役割を果たしています。また、新宿駅周辺は日本最大級の繁華街が広がっており、多くの人々に利用されています。新宿区はかつて甲州街道の宿場町として栄えた歴史も持ち、現在では商業地、歓楽街、オフィス街、住宅地、教育機関が共存する多様な都市環境を形成しています。

新宿区の昼間人口は夜間人口の約何倍ですか?

新宿区の昼間人口は夜間人口の約2.5倍であり、これは新宿区の経済活動と商業的な特性を反映しています。特に新宿駅周辺には多くのオフィスがあり、昼間には通勤や商業活動のために数多くの人が集まります。その結果、昼間の人口密度が非常に高くなり、賑わいを見せています。一方で、夜間には居住者が多くなり、歓楽街や飲食店が営業する姿が見られます。この昼夜の人口の増減は新宿区の特徴の一つと言えます。

新宿区の区の木は何ですか?

新宿区の区の木は「けやき」です。けやきは日本の伝統的な樹木であり、広葉樹の中で特に成長が早く、大きく育つことから、都市部の木として親しまれています。新宿区では、けやきが植樹されているところも多く、街の風景を彩っています。また、けやきは人々にとって親しみやすい木であり、シンボルとしても位置づけられています。区の木としての役割は、緑地の保全や地域の美化に重要な影響を与えています。

新宿区にある大学のうち、次の中でどれが新宿区に所在しない大学ですか?

選択肢の中で新宿区に所在しない大学は「明治大学」です。新宿区には早稲田大学や慶應義塾大学がキャンパスを持っていますが、明治大学は主に千代田区、中央区にキャンパスを持つため、新宿区にはありません。新宿区は教育機関が多く集まっている地域であり、特に早稲田大学はその心臓部とも言える存在です。新宿区の教育機関は地元の学生だけでなく、全国からの学生を惹きつける魅力があると言えます。

新宿区の歓楽街として、特に有名なエリアはどこですか?

新宿区の歓楽街として特に有名なのは「歌舞伎町」です。このエリアは日本最大級の歓楽街であり、飲食店、劇場、風俗店などが集積しています。観光客や地元の人々 alike が訪れ、多様なエンターテイメントが楽しめるスポットとして知られています。歌舞伎町の活気は訪れる人々に印象を与え、新宿区の文化的な側面を感じさせる場所でもあります。夜になると、ネオンが輝き、昼とは異なる活気ある雰囲気が漂います。