東京都西多摩郡に位置する瑞穂町は、緑豊かな狭山丘陵の西端に広がる、自然と歴史が調和した魅力的な街です。人口は約3万人と、都心から少し離れた落ち着いた雰囲気を持つ一方で、近年は住宅開発も進み、新しい顔も持ち合わせています。本記事では、瑞穂町の概要、地理、歴史、行政、観光、そして魅力的な文化や特産品について詳しく解説していきます。
概要
瑞穂町は、多摩地域に3つある町のひとつであり、西多摩郡に属しています。狭山丘陵の西端に位置し、南部は在日米軍横田基地に接しているため、人口密度は約2,000人/km2と周辺と比べて低くなっています。人口は2005年ごろをピークに微減傾向にあります。
地理
地形
瑞穂町は、標高100m前後の丘陵地と、それを縫うように流れる河川によって形成された、起伏に富んだ地形をしています。主な山としては、六道山があります。
山地
- 六道山(ろくどうやま)
河川
- 残堀川
- 不老川
湖沼
- 狭山池
地域
瑞穂町では、住居表示に関する法律に基づく住居表示は実施されておらず、土地区画整理事業が完了した区域等で町名地番整理が実施されています。
町・字 | 設置年月日 | 住居表示実施年月日 | 住居表示実施直前の町名 | 備考 |
---|---|---|---|---|
大字殿ケ谷(おおあざとのがや) | 1940年11月10日 | 未実施 | 隣接する武蔵村山市岸(横田基地内)に飛地がある | |
大字石畑(おおあざいしはた) | 1940年11月10日 | 未実施 | ||
大字箱根ケ崎(おおあざはこねがさき) | 1940年11月10日 | 未実施 | ||
大字長岡下師岡(おおあざながおかしももろおか) | 1940年11月10日 | 未実施 | ||
大字長岡長谷部(おおあざながおかはせべ) | 1940年11月10日 | 未実施 | ||
大字長岡藤橋(おおあざながおかふじはし) | 1940年11月10日 | 未実施 | ||
大字二本木(おおあざにほんぎ) | 1958年10月15日 | 未実施 | ||
大字駒形富士山(おおあざこまがたふじやま) | 1958年10月15日 | 未実施 | ||
大字高根(おおあざたかね) | 1958年10月15日 | 未実施 | ||
大字冨士山栗原新田(おおあざふじやまくりはらしんでん) | 1958年10月15日 | 未実施 | ||
大字武蔵(おおあざむさし) | 年月日 | 未実施 | ||
箱根ケ崎東松原(はこねがさきひがしまつばら) | 1992年4月1日 | 未実施 | 町名地番整理実施区域 | |
箱根ケ崎西松原(はこねがさきにしまつばら) | 1992年4月1日 | 未実施 | 町名地番整理実施区域 | |
南平()一-二丁目 | 1992年4月1日 | 未実施 | 町名地番整理実施区域 | |
長岡(ながおか)一-四丁目 | 1992年4月1日 | 未実施 | 町名地番整理実施区域 | |
むさし野(むさしの)一-三丁目 | 1992年4月1日 | 未実施 | 町名地番整理実施区域 |
歴史
古代
瑞穂町に人が住み始めたのは旧石器時代といわれ、浅間谷や狭山遺跡では、その頃の石槍が発見されています。
近世
江戸時代には、八王子千人同心が日光勤番の往復に利用する日光脇往還が町内を南北に縦断していました。この街道と、奥多摩の石灰を江戸に輸送するために開かれた青梅街道との交差する箱根ヶ崎が宿駅として発達し、江戸後期には街道結節点の宿場町として栄えました。
近代
明治時代には、箱根ヶ崎・石畑・殿ヶ谷・長岡の4か村が合併し、行政運営を行う組合を組織しました。
昭和時代には、1940年11月10日に箱根ヶ崎村、石畑村、殿ヶ谷村、長岡村が合併し、瑞穂町が誕生しました。町名は当時の東京府知事・岡田周造が名付けた瑞祥地名です。
現代
昭和時代には、埼玉県入間郡元狭山村を編入しました。その後、2020年には新庁舎が完成し、現在に至ります。
行政
歴代町長
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
---|---|---|---|---|
瑞穂町長(官選) | ||||
1 | 石塚敏之助 | 昭和15年11月 | 昭和20年11月 | |
2 | 村山為輔 | 昭和20年12月 | 昭和26年4月 | |
瑞穂町長(公選) | ||||
3 | 吉岡伊助 | 昭和26年4月 | 昭和28年6月 | |
4 | 原島治平 | 昭和28年6月 | 昭和40年5月 | |
5 | 石塚幸右衛門(敏之助) | 昭和40年5月 | 昭和48年5月 | |
6 | 吉岡親一 | 昭和48年5月 | 昭和60年5月 | |
7 | 吉岡源次 | 昭和60年5月 | 平成元年5月 | |
8 | 関谷久 | 平成元年5月 | 平成13年5月 | |
9 | 石塚幸右衛門(彬丸) | 平成13年5月 | 平成29年5月 | |
10 | 杉浦裕之 | 平成29年5月16日 | 現職 |
議会
瑞穂町議会
- 定数:16人 現員:15人
- 任期:2023年5月1日 – 2027年4月30日
- 議長:山﨑 栄(やまざき さかえ)
- 副議長:森 亘(もり わたる)
会派別名簿(2023年5月6日現在)
| 会派名 | 党派 | 議員名(◎:代表者) |
| — | — | — |
| 自民誠和会 | 自由民主党 | ◎古宮郁夫、森亘、榎本義輝、山﨑栄、下澤章夫、香取幸子、大和雅彦、高橋洋子 |
| 公明党 | 公明党 | ◎小川龍美、下野義子、原隆夫 |
| 日本共産党 | 日本共産党 | ◎大坪国広 |
| もっと瑞穂に笑顔 | 無所属 | ◎井上一也 |
| 日本維新の会 | 日本維新の会 | ◎奥泉淳広 |
| 立憲民主党 | 立憲民主党 | ◎川島靖弘 |
施設
福祉施設
- 保健センター
- ふれあいセンター
- 高齢者福祉センター「寿楽」
- 心身障害者(児)福祉センター「あゆみ」
- あすなろ児童館
- 子ども家庭支援センター「ひばり」
図書館
- 瑞穂町図書館
- 元狭山ふるさと思い出館図書館
- 長岡図書館(長岡会館内)
- 武蔵野コミュニティセンター図書館
- 殿ヶ谷図書館(殿ヶ谷会館内)
文化施設
- 耕心館(旧細渕家住宅)
- スカイホール
- 町民会館
- 瑞穂町郷土資料館
- 元狭山ふるさと思い出館
- 生涯学習センター
- 武蔵野コミュニティセンター
- 元狭山コミュニティセンター
- 長岡コミュニティセンター
運動施設
- 中央体育館
- ビューパーク競技場
- 町営プール
- 武道館
- 町営グランド
- 町営第二グランド
- 町営第二庭球場
- 町営少年サッカー場
- シクラメンスポーツ公園
その他の施設
- みずほリサイクルプラザ
- 瑞穂斎場
対外関係
姉妹都市・提携都市
海外
- 姉妹都市:モーガンヒル(アメリカ合衆国 カリフォルニア州)
- 提携都市:コーンケン(タイ王国 イーサーン地方 コーンケン県)
国内
- 提携都市:瑞穂市(中部地方 岐阜県)
経済
第一次産業
農業
- 東京狭山茶
- シクラメン
第二次産業
工業
- IHI 瑞穂工場
- オリジン (メーカー) 瑞穂工場
- ダイトロン 特機工場
- トーヨーアサノ 東京工場
- 奥多摩工業 瑞穂工場・技術研究所
- プリモ 本社・工場
第三次産業
商業
- オリンピック瑞穂店
- ドン・キホーテ多摩瑞穂店
- ジョイフル本田瑞穂店
- ジャパンミート生鮮館瑞穂店
- 好日山荘瑞穂店
- シモダディスカウントセンター瑞穂店
交通
鉄道
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 八高線:箱根ケ崎駅
バス
- 都営バス梅70系統
- 立川バス
- 西武バス
- 西東京バス
- コミュニティバス
道路
- 国道16号
- 東京都道5号新宿青梅線
- 東京都道44号瑞穂富岡線
- 東京都道166号瑞穂あきる野八王子線
- 東京都道163号羽村瑞穂線
- 東京都道179号所沢青梅線
- 東京都道218号二本木飯能線
- 東京都道219号狭山下宮寺線
観光
名所・旧跡
- 円福寺
- 阿豆佐味天神社
- 日光脇往還・青梅街道
- 箱根ケ崎宿
観光スポット
- 狭山丘陵
- 東京都立狭山自然公園
- 狭山池公園・狭山池
- 六道山公園
- 長岡温室とシクラメン街道
- 瑞穂町郷土資料館
文化・名物
祭事・催事
- 六道山さくらまつり
- 残堀川ふれあいイベント
- 殿ヶ谷・石畑・箱根ケ崎三地区合同夏祭り
- サマーフェスティバル
- 町民体育祭
- こどもフェスティバル
- 総合文化祭
- 産業祭
- 駅伝競走大会
名産・特産
- 東京だるま
- 東京狭山茶
- シクラメン
- 村山大島紬
出身関連著名人
出身著名人
- 中村忠
- 根元俊一
- 小桜エツ子
- 成嶋竜
- 栗原正己
- 山下美月
- 白鳥大珠
ゆかりの人物
- 大瀧詠一
- 村瀬継蔵
- 緑山涼
まとめ
東京都西多摩郡瑞穂町は、豊かな自然と歴史、そして活気のある文化が調和した魅力的な町です。都心から少し離れた落ち着いた環境でありながら、交通アクセスも良好で、住み心地の良さも魅力の一つです。自然に囲まれた穏やかな暮らしと、歴史を感じさせる街並みを満喫したい方におすすめの町です。
瑞穂町についてのクイズ
瑞穂町はどの地域に位置していますか?
瑞穂町は東京都西多摩郡に位置する町で、多摩地域に属しています。多摩地域には、東京都内で自然が豊かで、都市部とは異なる落ち着いた雰囲気を持つ地域が多く存在します。瑞穂町もその一つで、周囲には狭山丘陵があり、自然環境が整っています。また、町の南部は在日米軍横田基地に接しており、特に多摩地域の住宅開発が進む中でも、その自然環境が保たれています。都心から少し離れた場所にありながら、交通の便が良く、住環境としても魅力が高い地域です。
瑞穂町にある主な山は何ですか?
瑞穂町には六道山という主な山があります。六道山は瑞穂町のシンボルとして知られ、町内を象徴する自然の一部です。この山は、標高が100m前後の丘陵地に位置し、美しい自然環境を形成しています。周囲の狭山丘陵とともに、瑞穂町の景観や住環境に大きな影響を与えており、特にハイキングや自然観察の場として地元の人々に親しまれています。山はまた、観光スポットとしても知られており、地域の文化や歴史を体感できる場としても重要な役割を果たしています。
瑞穂町の歴史における江戸時代、どの道が町内を縦断していましたか?
江戸時代には、瑞穂町を南北に縦断していたのが日光脇往還です。この道は、八王子千人同心が日光勤番の往復に利用した重要な街道であり、当時の交通の要所となっていました。また、日光脇往還は他の重要な街道とも接続しており、瑞穂町の経済や文化の発展に寄与しました。そのため、町内には宿場町として発展した箱根ヶ崎などがあり、地域の発展に大きな影響を与えました。この歴史的背景は、瑞穂町の文化や観光資源としても重要な位置を占めています。
瑞穂町の行政において、現在の町長は誰ですか?
瑞穂町の現在の町長は杉浦裕之です。彼は平成29年の5月に就任し、現在もその役職にあります。町長は、町の行政活動や地域住民とのコミュニケーションを通じて、地域の課題を解決し、町の発展に寄与する重要な役割を果たしています。杉浦町長の下、瑞穂町は地域の特性を生かした様々な施策を展開しており、住民の生活環境の向上に努めています。また、町長は地域づくりや福祉政策の面でも活動を行い、町民からの信頼を集めています。
瑞穂町の主要な特産品は何ですか?
瑞穂町の主要な特産品として知られているのがシクラメンです。この地域は、シクラメンの栽培が盛んであり、特に温室農業が発展しています。そのため、町内では多くの農家がシクラメンを生産しており、魅力的な花を提供しています。また、東京狭山茶も瑞穂町の特産品の一つで、地域の自然環境や気候がこの茶の栽培に適しています。瑞穂町の特産品は、町の観光資源や地域経済にも貢献しており、地元の人々に愛され続けています。