水と緑のまち、狛江 – 多摩川のほとりに息づく歴史と文化 –

東京都多摩地域東部に位置する狛江市は、都心へのアクセスも良好なベッドタウンとして発展しながらも、多摩川をはじめとした豊かな自然を擁し、静かで穏やかな暮らしを満喫できる街として知られています。日本で2番目に面積が小さい市でありながら、歴史は古く、縄文時代から人々が暮らし、古墳時代には多くの古墳が築造された場所でもあります。

こだわりの街並みと豊かな自然

狛江市は、多摩川のほとりに広がる緑豊かな街並みと、歴史を感じさせる街並みが調和した、魅力的な都市です。都心からわずか20分の場所に位置しながら、自然いっぱいの環境が魅力となっています。多摩川沿いのサイクリングコースは、都心では味わえない開放感を提供し、多くの人々に親しまれています。また、野川や根川などの河川が流れ、緑豊かな公園も多いことから、四季折々の自然を満喫できます。

歴史と文化が息づく街

狛江市は、古代から人々が暮らし、歴史の重みに触れることができる街でもあります。市内に点在する多くの古墳は、かつてこの地が豪族たちの拠点であったことを物語っています。特に、亀塚古墳は前方後円墳として有名で、出土した遺物からは当時の文化や生活様式が垣間見えます。

また、江戸時代には泉龍寺が地域の文化の中心地として栄え、現在でもその歴史を受け継ぎ、地域住民の憩いの場となっています。さらに、狛江市は「絵手紙発祥の地」としても知られており、絵手紙を通じた文化交流も盛んです。

住み心地の良さで人気の街

狛江市は、都心へのアクセスが良好で、住み心地の良さが魅力です。自然豊かで落ち着いた環境でありながら、教育機関も充実しているため、子育て世代にも人気の街です。また、商業施設も充実しており、生活に必要なものは揃います。

狛江市の魅力を満喫しよう

歴史と文化、そして豊かな自然が調和した狛江市は、都会の喧騒から離れて、ゆったりと過ごしたい人におすすめの街です。多摩川沿いを散策したり、古墳を訪れたり、絵手紙を描いたり、様々な楽しみ方ができます。

狛江市の歴史

古代

• 130万年前 – 狛江市域は海であった。飯室層から海棲生物や貝などの化石が発見されている。
• 旧石器時代 – ヒトが狛江市域に現れた。弁財天池遺跡から黒曜石製の石器が出土している。
• 縄文時代 – 竪穴建物が建てられ、ヒトの定住が始まったと考えられる。弁財天遺跡では敷石建物や方形周溝墓などの遺構が発見されている。
• 弥生時代 – 方形周溝墓が造られた。
• 古墳時代 – 5世紀半ばから6世紀半ばにかけて、狛江古墳群に属する古墳が多く造成された。

中世

• 713年（和銅6年） – 狛江とその周辺地域で構成される郷が「狛江郷」とされたとされる。
• 869年（貞観11年） – 『続日本後紀』に狛江郷についての記述が登場する。
• 889年（寛平元年） – 和泉に六所明神（現在の伊豆美神社）が創建された。
• 9世紀 – 武蔵七党の1つである西党に狛江氏がいた。

近世

• 16世紀初頭 – 現在も残る多くの寺社が創建された。
• 江戸時代 – 和泉村、猪方村、岩戸村、駒井村、覚東村、小足立村、上野村の7つの村が現在の市域に成立した。
• 文化年間 – 猪方村に玉川碑が建てられた。

近代

• 1889年（明治22年） – 6村が合併し「狛江村」となる。
• 1893年 – 狛江村は神奈川県から東京府に移管された。
• 1927年 – 小田急小田原線が全線開通し、和泉多摩川駅が開業した。
• 1945年 – 空襲を受けた。
• 1952年 – 町制施行、狛江町となる。
• 1953年 – 初代多摩水道橋が開通した。

現代

• 1970年 – 市制施行、狛江市となる。
• 1974年 – 多摩川水害が発生した。
• 1995年 – 小田急小田原線が連続立体交差事業により高架化された。
• 2000年 – 狛江市公式ウェブサイトが開設された。
• 2008年 – 狛江市コミュニティバス「こまバス」の運行が開始された。
• 2019年 – 令和元年東日本台風が通過し、市内各地で内水氾濫が発生した。

狛江市の産業と経済

狛江市は、戦後高度経済成長期以降、住宅都市として発展してきました。そのため、第一次産業（農業）や第二次産業（工業）は衰退し、第三次産業（商業・サービス業）が中心となっています。

第一次産業

• 農業 – 戦後、都市化が進んだため農業は衰退しましたが、現在でも野菜の栽培などが行われています。特に枝豆は特産品として有名です。
• 漁業 – 多摩川の水質汚染により、かつて盛んだった鮎漁は行われなくなりました。

第二次産業

• 工業 – 東京航空計器などの軍需産業は現在では移転しており、工業は衰退しています。

第三次産業

• 商業 – 小田急線沿線を中心に商店街が発展し、生活に必要なものは揃います。近年では大型商業施設も進出し、さらに便利になっています。
• サービス業 – 医療機関や教育機関も充実しており、地域住民に様々なサービスを提供しています。

狛江市の交通

狛江市には小田急小田原線が乗り入れており、市内には「狛江駅」と「和泉多摩川駅」の2駅があります。また、バス路線も充実しており、京王線や東急田園都市線の駅とを結んでいます。

鉄道

• 小田急小田原線 – 狛江駅、和泉多摩川駅

バス

• 小田急バス
• 京王バス
• コミュニティバス「こまバス」

道路

• 東京都道3号線世田谷町田線（世田谷通り）
• 東京都道11号大田調布線（狛江通り、水道道路、本町通り）
• 東京都道114号武蔵野狛江線（松原通り、六郷さくら通り）

狛江市の観光

名所

• 狛江古墳群 – 亀塚古墳、猪方小川塚古墳など。
• むいから民家園
• 玉川碑
• 伊豆美神社
• 狛江弁財天池特別緑地保全地区
• 泉龍寺

イベント

• 狛江・多摩川花火大会
• 多摩川いかだレース
• 狛江市民まつり
• こまえ桜まつり
• こまエコまつり

狛江市の文化

• 絵手紙 – 狛江市は「絵手紙発祥の地」として知られています。
• 音楽 – 近年では「音楽の街 – 狛江」をスローガンに、音楽イベントなどが開催されています。
• 狛江ロケーションサービス – 映画やドラマの撮影を支援する組織です。

狛江市の教育

学校教育

• 小学校 – 6校
• 中学校 – 4校
• 高等学校 – 1校

社会教育

• 狛江市立図書館 – 市内に6館あります。
• 体育施設 – 狛江市民総合体育館、狛江市民プールなど。
• 博物館・古墳公園 – むいから民家園、亀塚古墳公園など。

狛江市の関連人物

名誉市民

• 木村大作 – 映画監督
• 小池邦夫 – 絵手紙作家

出身人物

• 近藤春菜 – お笑い芸人（ハリセンボン）
• 勝又温史 – プロ野球選手（横浜DeNAベイスターズ）
• 五神真 – 物理学者、第30代東京大学総長

ゆかりの人物

• 黒澤明 – 映画監督
• 宮尾登美子 – 小説家

狛江市のまとめ

狛江市は、都心へのアクセスが良好で、自然豊かで落ち着いた環境が魅力の街です。歴史と文化を感じながら、ゆったりと過ごしたい方におすすめです。

狛江市についてのクイズ