徳島県板野郡上板町：藍染と和三盆糖の香る、豊かな自然と歴史が息づく町

徳島県の北東部に位置する上板町は、吉野川の北岸に広がる、豊かな自然と歴史が息づく町です。藍染めの原料となる藍や、高級和菓子に使われる阿波和三盆糖の産地として知られており、近年では都市近郊型農業も盛んです。

地理と歴史

上板町は、北に阿讃山脈、南に吉野川を望む、山と川に囲まれた町です。町の中央部を東西に中央構造線が走り、北側の山地部と南側の平野部を分ける特徴的な地形をしています。古くから人々が住みつき、阿讃山脈山麓からは旧石器時代の石器や縄文土器、平安時代の銅鐸などが出土しています。

江戸時代には徳島藩が農業振興に力を入れ、現在の田畑の殆どがこの時代の新田開発によって開拓されました。また殖産振興政策により阿波藍と阿波和三盆糖の生産が盛んになり、上板町の基幹産業として発展してきました。

自然と観光

上板町には、雄大な阿讃山脈と、豊かな水資源に恵まれた自然が広がっています。町の最高峰である大山は、標高691mの美しい山で、登山やハイキングを楽しむことができます。

おすすめ観光スポット

• 大山: 標高691mの雄大な山。山頂からは、吉野川や周囲の山々を一望できます。
• 乳保神社のイチョウ: 国の天然記念物に指定されている、樹齢800年を超える巨木のイチョウ。秋の紅葉シーズンには、多くの観光客で賑わいます。
• 第十堰: 吉野川に建設された堰。周辺は遊歩道が整備されており、散歩やサイクリングを楽しむことができます。
• 安楽寺: 四国八十八箇所第六番札所。歴史を感じる古刹です。
• 大山寺: 四国別格二十霊場第一番霊場。力餅大会などのイベントも開催されます。
• 戸田家住宅: 国の重要文化財に指定されている、江戸時代の豪農の屋敷。当時の暮らしを垣間見ることができます。

産業と特産品

上板町は、古くから藍染めの原料となる藍と、高級和菓子に使われる阿波和三盆糖の生産が盛んな地域です。

特産品

• 阿波藍: 伝統的な藍染めの原料となる藍。上板町では、藍の栽培から染めまで、伝統的な技術を受け継いでいます。
• 阿波和三盆糖: 砂糖を何度も精製して作られた、上品な甘さが特徴の高級砂糖。和菓子や茶菓子などに使用されています。
• 都市近郊型野菜: 近年では、都市近郊型農業が盛んになり、新鮮な野菜が生産されています。

文化とイベント

上板町では、伝統文化や歴史を継承するイベントが数多く開催されています。

イベント

• 大山寺力餅大会: 大山寺で行われる、力餅を食べる伝統的なイベント。
• 上板町藍染めまつり: 藍染めの体験や展示など、藍染めに関するイベントが開催されます。
• 和三盆糖まつり: 阿波和三盆糖に関するイベントが開催されます。

交通アクセス

上板町へのアクセスは、車やバスが便利です。

車

• 徳島自動車道「上板SA」からすぐ。

バス

• 徳島バス「鍛冶屋原線」「石井上板線」が、徳島駅と上板町を結んでいます。

まとめ

上板町は、豊かな自然と歴史に恵まれた町です。藍染めや和三盆糖など、伝統産業も盛んであり、現代では都市近郊型農業も発展しています。自然豊かな環境と、伝統文化に触れることができる上板町は、観光にもおすすめです。

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