静岡県榛原郡吉田町:豊かな自然と活気あふれる産業が調和する魅力的な町

静岡県の中部に位置する吉田町は、豊かな自然と活気あふれる産業が調和する、魅力的な町です。大井川河口から下流域右岸側に広がる平野部と、牧之原台地の支脈・湯南原台地の東端である片岡原を擁し、変化に富んだ景観を誇ります。ここでは、吉田町の概要から歴史、産業、観光スポットまで、詳しくご紹介します。

概要

吉田町は、静岡県榛原郡に属する町で、面積は20.73平方キロメートル、人口は約28,424人(2024年8月1日現在)です。人口密度は1,371人/平方キロメートルで、隣接自治体は島田市、牧之原市、焼津市です。町のシンボルは、町の木であるマツと、町の花であるキクです。

歴史

吉田町の歴史は古く、室町時代には小山城が築城されたと伝えられています。江戸時代には、大井川の河口付近で漁業や農業が盛んに行われ、発展してきました。1889年(明治22年)に町村制が施行された際に、吉田村として発足し、1949年(昭和24年)に町制を施行して吉田町となりました。

地理

吉田町の大部分は、大井川と坂口谷川に挟まれた平野部で、湯日川や大幡川が駿河湾に面する吉田漁港に注いでいます。北西部は、牧之原台地の支脈・湯南原台地の東端で片岡原とも呼ばれ、緩やかな丘陵地が広がっています。

都市情報

町章

吉田町の町章は、住吉、川尻、片岡、北区の4つの地区を示す外側の“ヨ”を丸く形どり、この4つの“ヨ”で“吉”を表しています。さらに、“田”を示す真ん中の十字を軸として、固い団結と限りない発展を表現しています。

町民憲章

吉田町の町民憲章は、美しい駿河湾に面する、豊かな自然に恵まれた吉田町の町民であることに誇りを持ち、明るく、活力あるまちづくりをめざして制定されました。主な内容は、自然環境の保護、健康で安全な暮らし、働くことの喜び、文化の向上、そして互いの思いやりです。

産業

吉田町は、積極的な企業誘致により、周辺市町に比べて財政が潤沢な町として知られています。特に製造業が盛んで、大手企業の工場や事業所が多く集積しています。

工業

吉田町は、東京、名古屋、大阪といった大消費地の間に位置し、東名高速道路吉田ICを利用した製品輸送が比較的便利です。また、大井川に沿って広大な土地を確保しやすいことから、企業にとって魅力的な立地となっています。

  • 本社が所在する企業: AGCテクノグラス(AGCのグループ会社。旧・岩城硝子)、松浦食品、松本印刷株式会社、はいやくなど
  • 工場・事業所をおく企業: 富士フイルム、ソニー・ミュージックソリューションズ(旧・ソニーDADCジャパン)、オカモト、栗田工業など

農業

吉田町は、温暖な気候と豊かな水資源に恵まれ、農業が盛んです。

  • メロン: 「ダイヤ印」のブランドで出荷されるメロン栽培が盛んで、町の特産品として知られています。
  • レタス: 吉田たんぼといわれる条里制遺跡があり、今日でも稲作やレタス栽培が行われています。

漁業

吉田町は、駿河湾に面しており、古くから漁業が盛んです。

  • ウナギ: かつては大井川の伏流水や焼津港周辺の水産加工場から出る魚のアラを利用したウナギの養殖が盛んで、町の各所に養鰻池が点在していました。近年は生産量が増えている愛知県産や価格の安い台湾または中国からの輸入ものに押されて、廃業する事業者も出てきており、養鰻池は減少しています。しかし、残った養鰻事業者は高級ブランド化を模索しており、吉田町産のウナギは養殖時にカツオやマグロなどアミノ酸が豊富な魚のアラを餌にするため、味が良いことで知られています。
  • シラス: 吉田漁港はシラスの揚がる港としても知られ、周辺にシラスの加工場が点在しています。

観光スポット

吉田町には、歴史を感じさせる史跡や、豊かな自然を満喫できる観光スポット、そして地元の味覚を楽しめる飲食店など、魅力的な場所がたくさんあります。

  • 能満寺: 能満寺は、吉田町の中心部にある曹洞宗の寺院で、国の天然記念物である「能満寺のソテツ」があります。このソテツは、日本三大ソテツの1つとされ、樹齢は300年以上といわれています。
  • 小山城: 小山城は、吉田町の歴史を物語る貴重な史跡です。現在は、小山城の模擬天守が建設され、町の歴史や文化を伝える拠点となっています。
  • 静岡県営吉田公園: 静岡県営吉田公園は、広大な敷地に、芝生広場や遊具、テニスコート、野球場などが整備された、町民の憩いの場です。
  • 吉田漁港: 吉田漁港は、新鮮な魚介類が水揚げされる活気あふれる港です。周辺には、魚介料理の店や、お土産屋さんが立ち並んでいます。

行政

  • 町長: 田村典彦 (2003年4月 – 、7期目)
  • 公共工事: 吉田町は、公共工事において抽選型指名競争入札を常時導入しており、透明性と公平性を重視した行政運営を行っています。

教育

吉田町には、小学校3校、中学校1校、高等学校1校があります。また、2016年度には、静岡県立吉田特別支援学校が開校しました。

  • 吉田町立住吉小学校
  • 吉田町立中央小学校
  • 吉田町立自彊小学校
  • 吉田町立吉田中学校
  • キラリ高等学校
  • 静岡県立吉田特別支援学校

交通

吉田町は、東名高速道路吉田ICが設置されているため、自動車でのアクセスが便利です。また、しずてつジャストラインの路線バスも運行しており、町内各地へのアクセスも良好です。

  • 高速道路: 東名高速道路吉田IC
  • 一般国道: 国道150号
  • 都道府県道: 静岡県道31号焼津榛原線、静岡県道34号島田吉田線、静岡県道79号吉田大東線

著名な出身者

  • 大石八治: 政治家(衆議院議員)
  • 大石千八: 政治家(衆議院議員)、八治の子息
  • 中村円一郎: 政治家(貴族院議員)
  • 池田多恵子: 漫画家(育ちは静岡市駿河区)
  • 大石又七: 第五福竜丸乗組員
  • 高木康成: 元プロ野球選手
  • 堂森佳南子: 車いすテニス選手
  • 八木健: 俳人、元NHKアナウンサー

まとめ

静岡県榛原郡吉田町は、豊かな自然と活気あふれる産業が調和する、魅力的な町です。歴史、文化、産業、観光など、多くの魅力があり、住むにも訪れるにもおすすめの場所です。

吉田町についてのクイズ

吉田町の面積はどのくらいですか?

吉田町の面積は20.73平方キロメートルです。この町は、静岡県榛原郡に位置しており、大井川河口から下流域にかけて広がる平野と、牧之原台地の支脈を有する変化に富んだ地形が特徴です。都市と自然が調和した環境であり、豊かな資源に恵まれ、産業も活発に行われています。また、静岡県榛原郡に属する吉田町は、周辺には島田市、牧之原市、焼津市といった自治体があり、地域経済や文化の交流が盛んです。

吉田町の町民憲章が重視している内容の1つは何ですか?

吉田町の町民憲章では、自然環境の保護が重視されています。美しい駿河湾に面し、豊かな自然に恵まれた吉田町では、町民がその環境に誇りを持ち、明るく活力あるまちづくりを目指しています。具体的には、地域の美しい自然を守りながら、安全で健康的な暮らしを送ること、文化の向上、そして地域社会での互いの思いやりが重要視されています。これにより、持続可能な地域づくりや人々の交流が促進されることを目指しています。

吉田町ではどのような農業が盛んですか?

吉田町は温暖な気候と豊かな水資源に恵まれており、メロンやレタスといった農産物の栽培が盛んです。特に「ダイヤ印」というブランドのメロンが有名で、地元の特産品として広く認知されています。また、吉田たんぼと称される条里制遺跡があり、ここでは伝統的な稲作も行われています。農業は地域経済の一翼を担い、地域住民の生活に重要な役割を果たしています。

吉田町にある観光スポットの1つは何ですか?

吉田町には静岡県営吉田公園という、有名な観光スポットがあります。この公園は広大な敷地があり、芝生広場や遊具、テニスコート、野球場などが整備されているため、町民の憩いの場として親しまれています。また、自然を楽しむための場所としても適しており、家族連れやピクニックを楽しむ人々が多く訪れます。昨日の餘り楽しむ自然やスポーツ活動が融合する場となっており、訪れる人々にとって心地よい時間を提供しています。

吉田町の町章は何を象徴していますか?

吉田町の町章は、住吉、川尻、片岡、北区の4つの地区を象徴しており、外側の“ヨ”を丸く形どっています。この形が4つの“ヨ”で構成されており、全体で「吉」を表現しています。真ん中の十字は“田”を示しており、町の団結と無限の発展を象徴しています。町章には、地域住民の結束や発展への希望が込められており、町のアイデンティティを強調する重要なシンボルとなっています。