静岡県裾野市:富士山と愛鷹山の間に広がる、先端技術と自然が調和する街

静岡県東部に位置する裾野市は、雄大な富士山と愛鷹山に抱かれた自然豊かな街です。人口は約5万人、沼津市や三島市のベッドタウンとして発展してきましたが、近年ではトヨタ自動車が「コネクテッド・シティ」であるWoven Cityの整備を進めるなど、先端技術の研究都市としても注目を集めています。美しい自然と先進的な技術が調和する、魅力あふれる裾野市について詳しくご紹介します。

地理と歴史

裾野市は、その名の通り、富士山、箱根山、愛鷹山という3つの大型火山の裾野に位置しています。南北には黄瀬川が流れ、その周囲の平地に市街地が広がっています。

隣接自治体

  • 静岡県内:三島市、御殿場市、駿東郡長泉町、富士市
  • 神奈川県:足柄下郡箱根町

地区

裾野市は、歴史的に5つの地区に分かれています。

  • 須山地区:旧須山村。富士山麓に位置し、豊かな自然が残る地域です。
  • 富岡地区:旧富岡村。市街地に近い地域で、商業施設や住宅街が集中しています。
  • 深良地区:旧深良村。自然豊かで、温泉やキャンプ場などがあります。
  • 西地区:旧小泉村。市の中心部であり、行政機関や商業施設が集中しています。
  • 東地区:旧泉村。農業が盛んな地域で、広大な田園風景が広がっています。

歴史

裾野市は、江戸時代には主に相模小田原藩の領地でした。1889年の町村制施行によって、小泉村、須山村、富岡村、深浪村(後に深良村と改称)が誕生しました。その後、合併を経て1971年に市制を施行し、現在の裾野市となりました。

  • 1889年(明治22年):佐野駅が開設。
  • 1915年(大正4年):佐野駅が裾野駅に改称。
  • 1952年(昭和27年):小泉村と泉村が合併し、裾野町が発足。
  • 1956年(昭和31年):深良村が裾野町に編入。
  • 1957年(昭和32年):富岡村・須山村が裾野町に編入。
  • 1971年(昭和46年):市制施行、裾野市となる。

人口と行政

裾野市の人口は約5万人です。1970年代から人口増加が続きましたが、近年は減少傾向にあります。

行政

  • 市長:村田 悠(2022年1月29日就任、1期目)
  • 市役所:裾野市佐野1059番地

議会

  • 市議会:定数19人
  • 県議会:裾野市選挙区(定数1)
  • 衆議院:静岡5区

経済と産業

裾野市は、製造業が盛んで、一人あたりの製造物出荷額は県下トップクラスを誇ります。特に自動車関連企業が多く、トヨタ自動車東富士研究所、矢崎総業本社機能などが立地しています。

主な産業

  • 製造業:自動車、電気機器、精密機器、食品など
  • 農業:水稲、芝、モロヘイヤ、大和芋、里芋、菜花、チンゲンサイ、イチゴ、ブドウ、ヒノキ苗など
  • 観光業:富士山、愛鷹山、富士サファリパーク、ぐりんぱ、スノータウンイエティなど

実証都市開発

裾野市は、未来都市開発においても注目を集めています。トヨタ自動車は、2020年に東富士工場跡地に「Woven City」の建設を発表しました。この都市は、自動運転、ロボット、AI、再生可能エネルギーなどの先端技術を導入し、人々の生活をより豊かにすることを目指しています。

観光と名所

裾野市は、雄大な自然と歴史的な建造物が魅力です。

自然

  • 富士山:市街地からも望める雄大な富士山。富士山麓には、水ヶ塚公園、須山浅間神社などがあります。
  • 愛鷹山:富士山と並ぶ裾野市のシンボル。登山やハイキングを楽しむことができます。
  • 五竜の滝:県指定天然記念物。中央公園内にある、美しい滝です。
  • 深良用水:江戸時代に建設された用水路。歴史と自然を感じることができます。
  • 景ヶ島渓谷:市指定名勝。柱状節理の屏風岩など、自然の造形美を楽しめます。

レジャー施設

  • 富士サファリパーク:ライオン、ゾウ、キリンなど、様々な動物と触れ合える動物園。
  • ぐりんぱ:遊園地。絶叫マシンやアトラクションが楽しめます。
  • スノータウンYeti:スキー場。冬には、スキーやスノーボードを楽しむことができます。
  • 裾野レジャーランド 一の瀬:遊園地。ゴーカートやパターゴルフなどがあります。

文化施設

  • 富士山資料館:富士山に関する資料を展示しています。
  • 裾野市市民文化センター:様々なイベントが開催されます。
  • 鈴木図書館:約10万冊の蔵書があります。

交通アクセス

裾野市は、東名高速道路、国道246号、JR御殿場線など、交通アクセスが便利です。

鉄道

  • JR御殿場線:裾野駅

道路

  • 東名高速道路:裾野IC
  • 国道246号
  • 国道469号

バス

  • 富士急シティバス
  • 富士急モビリティ
  • 富士急静岡バス

裾野市出身の有名人

裾野市出身の有名人には、以下のような人たちがいます。

  • 鈴木忠治郎(発明家、実業家、裾野市名誉市民)
  • 藤田浩雅(元プロ野球選手)
  • 原陽子(元衆議院議員)
  • 渡邉光一郎(元第一生命ホールディングス社長、元日本経済団体連合会副会長)
  • 渡辺佳子(モデル)
  • 女里山桃花(脚本家)
  • 谷体調(元たけし軍団・芸人、現実業家)
  • 石井元気(お笑いコンビ「あきげん」)
  • 高桑健(競泳選手、男子200メートル個人メドレーアジア記録保持者)
  • 塩崎こうせい (俳優、振付師)
  • 池谷実悠(テレビ東京アナウンサー)
  • 林田美学 (日本テレビアナウンサー)

まとめ

裾野市は、雄大な自然と先端技術が調和する、魅力あふれる街です。富士山や愛鷹山などの美しい景色、豊かな歴史、活気のある経済活動など、様々な魅力があります。ぜひ一度、裾野市を訪れてみてください。

裾野市についてのクイズ

裾野市の隣接自治体に含まれないのはどれですか?

裾野市は静岡県内に位置し、周辺には三島市や御殿場市といった自治体があります。これらは裾野市の主要なベッドタウンであり、地域のつながりも非常に強いです。一方で、仙台市は宮城県に位置する都市であり、裾野市とは地理的にも距離があり、隣接していません。この問題を通じて、裾野市の地理的な特徴や周辺自治体についての理解を深めることができます。裾野市の地域間のまとまりや歴史的な背景を知ると、より興味深い文化や産業の発展についても考察を深められるでしょう。

裾野市における主な産業は何ですか?

裾野市は製造業が非常に盛んな地域であり、一人あたりの製造物出荷額は県下でトップクラスです。特に自動車関連企業が多く立地しており、トヨタ自動車東富士研究所などがその代表例です。漁業や観光業も存在していますが、裾野市の経済を支える主な柱は間違いなく製造業です。この地域の製造業の強みがどのようにして発展してきたのか、またその背後にある歴史や特性についても知っておくことが重要です。

裾野市の主要な交通アクセスはどれですか?

裾野市への主要な交通アクセスは東名高速道路です。この道路は首都圏と中部地方を結ぶ重要な高速道路で、裾野市には裾野インターチェンジがあります。また、JR御殿場線も市内に通っており、裾野駅がその中心となっています。地下鉄は裾野市に通っていないため、選択肢の中で正しいのは東名高速道路のみです。交通アクセスが良好なため、地域の経済活動が活発であることもこの市の魅力のひとつです。

裾野市の観光名所として挙げられるのはどれですか?

裾野市には富士山に囲まれた美しい自然があり、観光名所の一つとして富士サファリパークがあります。このサファリパークでは、ライオンやゾウ、キリンなど様々な動物と触れ合えたり、ドライブスルー方式で動物観察が楽しめたりします。裾野市の魅力を生かした観光資源であり、観光業も新たな地域活性化の手段として注目されています。一方、京都タワーや長崎ちゃんぽんは他の地域に存在するものですが、裾野市の観光名所ではありません。