島根県雲南市:自然と歴史が織りなす、魅力あふれる街

山陰地方の豊かな自然と歴史文化に触れる、島根県雲南市。 2004年に誕生した、島根県で最も新しい市です。中国山地から出雲平野へと広がる雄大な自然、そして古代から続く歴史文化、さらに温泉や豊かな食文化など、魅力あふれる雲南市をご紹介します。

雲南市の概要

雲南市は、島根県東部に位置する市です。県庁所在地の松江市や出雲市にも近く、豊かな自然と歴史文化が調和した魅力的な街として知られています。市名は、令制国の出雲国南部に位置することに由来しています。

地理

位置と面積

雲南市は、島根県東部に位置し、松江市、出雲市、安来市、飯南町、奥出雲町と隣接し、南部は広島県庄原市に隣接しています。総面積は553.4km²で島根県の総面積の8.3%を占め、その大半が林野です。

地形

市は、南部が標高1,062mの毛無山を頂点とする中国山地、北部が出雲平野と、南北で標高差が大きいのが特徴です。市内には斐伊川本流と支流の赤川、三刀屋川、久野川、阿用川、吉田川などが流れており、加茂町から大東町、木次町、三刀屋町にかけて斐伊川と赤川、三刀屋川の合流地点を中心とした平野部が広がっています。吉田町、掛合町は中国山地に至る広範な山間部を形成しています。

気候

雲南市は、北部と南部で標高差があるため、北部の平均気温は14℃前後、南部の平均気温は12℃から13℃と、2℃程度の差があります。年間降水量は1,700mmから1,900mm程度で、冬季には北部でも降雪があります。南部や大東町、木次町の山間部等では降霜や積雪により農作物や交通へ影響が生じることもあります。特に旧掛合町、旧吉田村は豪雪地帯となっています。

歴史

沿革

雲南市は、2004年11月1日に大原郡大東町・加茂町・木次町、飯石郡三刀屋町・掛合町・吉田村が合併して誕生しました。島根県下で9番目の市制施行となります。

自治体の変遷

雲南市域は、古くから多くの村が存在し、明治時代には町村制が施行され、それぞれの町村が誕生しました。その後、昭和時代には町村合併が進み、現在の雲南市に至ります。

行政

市役所

雲南市役所は、木次町里方に位置しています。本庁舎の他に、里方分庁舎、水道局、そして各総合センターが設置されています。

国の行政機関

雲南市には、島根森林管理署木次森林事務所、島根労働局の雲南公共職業安定所と雲南労働基準監督署、広島国税局大東税務署、雲南区検察庁など、多くの国の行政機関が設置されています。

県の行政機関

島根県東部県民センター雲南事務所、島根県東部農林水産振興センター雲南事務所、島根県雲南県土整備事務所、島根県雲南保健所、島根県住宅供給公社雲南住宅管理事務所など、県の行政機関も数多く存在しています。

経済

雲南市は、農業、林業、製造業が盛んな地域です。近年では、観光業にも力を入れており、多くの観光客が訪れています。

主要企業

雲南市には、島根三洋電機、ホシザキ島根工場、島根ナカバヤシ掛合工場、NTN鋳造木次工場、ネスター島根工場、島根イーグル本社・工場、デルタ・シー・アンド・エス雲南工場、日本コルマー株式会社出雲工場など、多くの企業が進出しています。

教育

学校

雲南市には、小学校15校、中学校7校、高等学校2校が設置されています。

交通

鉄道路線

雲南市には、JR西日本の木次線が通っています。中心となる駅は木次駅です。

道路

雲南市には、松江自動車道、国道54号、国道314号、そして多くの県道が通っています。

バス路線

雲南市には、高速バスと一般路線バスが運行されています。高速バスは、出雲ドリーム博多号、グランドアロー号、みこと号などがあり、広島、福岡、北九州などへのアクセスが便利です。一般路線バスは、雲南市民バス、一畑バス、谷本ハイヤー、スサノオ観光、飯南町生活路線バスなどがあり、市内各地を結んでいます。

名所・旧跡・観光スポット

名所・旧跡

雲南市には、歴史的な建造物や史跡が多く存在します。

  • 三刀屋城: 県指定史跡。
  • 加茂岩倉遺跡: 弥生時代の遺跡。

観光スポット

雲南市には、自然豊かな観光スポットがたくさんあります。

  • 斐伊川河川敷公園: 斐伊川沿いに広がる公園。
  • 海潮温泉: 温泉地。
  • 出雲湯村温泉: 温泉地。
  • 龍頭八重滝: 日本の滝百選に選ばれた滝。
  • 斐伊川堤防桜並木: 日本さくら名所100選に選ばれた桜並木。
  • 尾原ダム: ダム湖。
  • 加茂中央公園: 公園。
  • かけや酒蔵資料館・竹下登記念館: 酒蔵と元首相の記念館。

コンサート・コンベンション施設

  • 雲南市加茂文化ホール ラメール: 文化ホール。
  • 雲南市三刀屋文化体育館 アスパル: 体育館。
  • チェリヴァホール: 音楽ホール。

雲南市を舞台とした作品

雲南市は、多くの作品で舞台として描かれています。

  • 曲「吹奏楽のための『青雲』」 (母里由美子 〔六子〕 作曲)
  • 小説『火神被殺』(1970年、松本清張)
  • 映画『うん、何?』(2008年)
  • ドラマMR.BRAIN第6話(2009年6月27日)

まとめ

島根県雲南市は、豊かな自然と歴史文化が調和した魅力的な街です。温泉や豊かな食文化も魅力です。ぜひ一度、雲南市を訪れてみてください。

雲南市についてのクイズ

雲南市が誕生した年はいつですか?

雲南市は、2004年11月1日に大原郡大東町・加茂町・木次町、飯石郡三刀屋町・掛合町・吉田村が合併して誕生しました。この合併により、島根県内で9番目の市制施行となり、地域の行政が一体化しました。これは、住民サービスの向上や地域の振興を目的として行われました。若い市ではありますが、歴史的な背景や地理的な特性を活かして、自然と歴史文化が織りなす魅力的な地域として知られるようになっています。新しい雲南市の誕生は、地域の連携を強化し、観光資源や農業、林業などの振興にも寄与する重要な出来事となりました。

雲南市の主要な交通手段でないのはどれですか?

雲南市には、JR西日本の木次線が通っており、中心となる駅は木次駅です。また、松江自動車道や国道54号、314号などが通っており、地域間のアクセスも良好です。さらに、高速バスや一般路線バスの運行もあり、市内各地を結ぶ交通手段が整っています。しかし、雲南市には飛行機の発着場はなく、最寄りの空港は松江近辺にあるため、飛行機は主要な交通手段とは言えません。したがって、雲南市では電車やバスが主要な移動手段となります。

雲南市内に位置する温泉地はどれですか?

雲南市には多くの観光スポットがあり、その中でも海潮温泉は人気の温泉地です。温泉は地域の観光資源として重要で、リラックスや健康を求める多くの観光客が訪れます。さらに、出雲湯村温泉も市内に位置しており、温泉地としての魅力を提供しています。これらの温泉は、自然豊かな環境に囲まれており、心身ともに癒される体験を提供します。雲南市を訪れる際には、温泉巡りを楽しむこともお勧めです。

雲南市の面積はどのくらいですか?

雲南市の総面積は553.4km²です。この広大な面積は、島根県の総面積の8.3%に当たります。市の大部分は林野が占めており、山地と平野が多様な景観を形成しています。中国山地と出雲平野の間に位置し、自然環境の豊かさが特長です。この広大なエリアは、農業や林業、さらには観光業など、地域経済にも大きな影響を与えています。また、地形の多様性は、登山やハイキングなどのアウトドアアクティビティにも最適な環境を提供しています。