埼玉県和光市:東京23区に隣接する、研究機関が集まる緑豊かな街

和光市は、埼玉県南部に位置する人口約85,000人の街です。東京23区に隣接し、都心へのアクセスも良好なことから、戦後急速にベッドタウンとして発展しました。近年では、国立理化学研究所や司法研修所など、国や民間の研究・研修施設が数多く集積し、知的で落ち着いた雰囲気を持つ街として知られています。

概要

和光市は、かつての武蔵野の面影を残す雑木林や畑が点在し、緑豊かな環境が魅力です。県営の和光樹林公園など、自然に親しめる公園も多いことから、子育て世代にも人気があります。

災害に強い街

住宅情報誌『SUUMO』が発表した「災害に強い街」ランキングでは、2020年10月に和光市は1都3県の184市区のうち2位にランクインしました。これは、市域の大半が武蔵野台地に位置していること、浸水想定区域の大半が市街化調整区域と工業地帯で水害リスクも比較的低いこと、開発の際には雨水浸透施設の設置を条例で義務付けていることなどが要因として挙げられています。

地理

和光市は、東京都練馬区と板橋区に隣接し、これらの区とのつながりが強い地域です。

地形と交通

地形的には武蔵野台地に位置し、東側の東京都板橋区との境に沿うように白子川が、北端には荒川と新河岸川が流れています。

交通アクセスは非常に優れており、和光市駅は東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線が利用可能で、都心へのアクセスも良好です。さらに、東京外環自動車道、笹目通り、国道254号(川越街道)などが市内を縦断しており、自動車でのアクセスも便利です。

緑豊かな環境

和光市は、都市化が進む中で、緑豊かな環境を保全することに力を入れています。市域には、県営の和光樹林公園をはじめ、大小さまざまな公園が点在しており、自然と触れ合える機会に恵まれています。

歴史

和光市は、古くから白子台地に集落が築かれていました。江戸時代には川越街道の宿場町として栄え、現在も当時の面影を残す街並みが一部に見られます。

近代化と発展

明治時代以降は、鉄道の開通や工業の発展によって大きく変貌を遂げました。戦後には、本田技研工業の工場建設によって工業都市として発展し、1970年には市制施行を果たしました。

理化学研究所の移転

1967年には、国立理化学研究所が東京都から和光市に移転しました。理化学研究所は、日本の科学技術発展に大きく貢献する研究機関であり、和光市の発展に大きく貢献しています。

人口

和光市の平均年齢は39.6歳(2010年)で、埼玉県内では最も若く、活気に満ちた街です。生産年齢人口(15〜64歳)の割合も高く、活発な経済活動を支えています。

地域

町名

和光市は、112の町丁に分かれており、住居表示が実施されている地域もあります。

住宅団地

和光市には、西大和団地や諏訪原団地など、多くの住宅団地が建設されています。これらの団地は、都心へのアクセスが良好で、緑豊かな環境が魅力です。

行政

市長

和光市は、市長をトップとする首長制を採用しています。現在の市長は、柴﨑光子氏です。

行政機関

市役所は、和光市広沢に所在し、市民の生活を支える様々な行政サービスを提供しています。また、駅出張所や地域センターなど、市民に身近な行政拠点も設置されています。

重大な不祥事

2021年には、市幹部職員による不祥事が発覚し、市長が辞職する事態となりました。この事件は、市民の信頼を大きく損なうものであり、行政の透明性と倫理の重要性を改めて認識させられました。

議会

和光市議会

和光市議会は、市民の代表者によって構成され、市の行政を監視し、予算を審議する重要な役割を担っています。

埼玉県議会

和光市は、埼玉県議会南22区和光市選挙区に属しています。

衆議院

和光市は、衆議院埼玉4区に属しています。

産業

和光市は、研究機関の集積に加え、工業や商業も盛んです。

主要企業

本田技研工業の本社や研究所、レインボーモータースクール本社などが和光市に立地しています。近年では、駅南口の区画整理が完了し、多くの商業ビルや銀行などが立ち並ぶようになりました。

商業

和光市駅周辺には、飲食店や商店が数多く集積し、活気のある街並みを作り出しています。近年では、北口地区の区画整理も進められており、更なる発展が期待されています。

農業

和光市は、都市化が進む一方で、農地も比較的残っており、大消費地への近さを生かした近郊農業が行われています。

姉妹都市・友好都市

和光市は、国内外の様々な都市と姉妹都市・友好都市提携を結んでいます。

教育

和光市には、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校など、様々な教育機関が設置されています。また、国立理化学研究所や司法研修所など、研究機関や研修施設も数多くあり、教育環境に恵まれた街と言えます。

文化・史跡

和光市には、歴史的な建造物や史跡が数多く残されています。

新倉ふるさと民家園

新倉ふるさと民家園は、江戸中期頃に建築されたと推定される冨岡家住宅を移築復元した施設です。市指定文化財として保存されており、昔の暮らしを垣間見ることができます。

交通

和光市は、鉄道やバス、道路など、交通アクセスに恵まれた街です。

鉄道

和光市駅は、東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線が乗り入れており、都心へのアクセスが非常に便利です。

バス

和光市内には、東武バスウエスト、西武バス、国際興業バスなどが運行しています。また、和光市独自のコミュニティバスも運行しており、市民の足として重要な役割を担っています。

道路

和光市は、東京外環自動車道や国道254号(川越街道)などの主要道路が通っており、自動車でのアクセスも便利です。

出身人物

和光市には、様々な分野で活躍する著名人が多くいます。

著名人

  • アナーキー (バンド)
  • 植田有紀子(フリーアナウンサー)
  • 大石真(児童文学作家)
  • 梶原悠未(自転車競技選手)
  • 加藤慶祐(俳優)
  • 加山俊夫(政治家、相模原市長)
  • 柴﨑光子(和光市長)
  • すしお(イラストレーター)
  • 谷岡竜平(プロ野球選手・読売ジャイアンツ)
  • 辻川幸代(女優)
  • 野澤英之(サッカー選手)
  • 山中宏予(バレーボール選手)
  • バニー及川(女子プロレスラー)
  • 松村香織(タレント・元SKE48メンバー、市応援団長)
  • 吉川祐二(元警視庁警部補)
  • 和田はな(女流棋士)

ゆかりの人物

和光市には、出身者以外にも、ゆかりのある著名人が多くいます。

ゆかりの人物

  • 佐野泰雄(プロ野球選手)
  • 清水かつら(詩人)
  • マッスル北村(ボディビルダー)
  • フリーディア(タレント)
  • 村木厚子(作家)
  • 湯元進一(レスリング選手)
  • 清水聡(ボクシング選手)
  • 北村晴男(弁護士)
  • 近藤圭一(作詞家)
  • 近藤泰郎(NHKアナウンサー)
  • 塚田正煕(テレビ監督)
  • 濵田尚里(女子柔道家)
  • 濱田水輝(プロサッカー選手)
  • 古新舜(映画監督・脚本家)
  • ぶるうたす(お笑い芸人)
  • 永倉万治(作家)
  • 中島京子(小説家)
  • 山上たつひこ(漫画家)
  • 柳家緑太(噺家)

当市の登場する作品

和光市は、映画やドラマ、アニメなどの作品にも登場しています。

作品

  • アニメ「冴えない彼女の育てかた」(2015年)
  • 映画「来る」(2018年)
  • 映画「MOTHER マザー」(2020年)
  • ドラマ「誰かが、見ている」(2020年)
  • ライフル・イズ・ビューティフル(2020年)

その他

和光市は、都市と自然が調和した、住み心地の良い街です。東京23区に隣接しながらも、落ち着いた環境が魅力です。

イベント

  • ニッポン全国鍋合戦

撮影地

  • 和光市役所は、ドラマや映画の撮影地として頻繁に利用されています。

水道代

和光市は、水道代が比較的安いことで知られています。

イメージキャラクター

和光市には、イメージキャラクターの「わこうっち」と妹の「さつきちゃん」がいます。

Honda硬式野球部

Honda硬式野球部は、1960年の創部から2000年まで和光市を本拠地としていました。

和光市は、これからも発展を続ける街として、期待されています。

和光市についてのクイズ

和光市はどのように発展しましたか?

和光市は、東京23区に隣接しており、都心へのアクセスが良好であるため、戦後急速にベッドタウンとして発展しました。この地域は、戦後の高度経済成長に伴い、都心で働く人々が居住する場所として需要が高まりました。結果として、住宅団地や商業施設が次々と建設され、人口も急増しました。さらに、研究機関や教育機関が集積することで、知的で落ち着いた環境が形成され、子育て世代にも人気の地域となっています。

和光市の災害に強い要因は何ですか?

和光市が災害に強いとされる要因は、市域の大半が武蔵野台地に位置し、浸水想定区域の多くが市街化調整区域と工業地帯であるため、水害リスクが比較的低い点です。また、開発の際に雨水浸透施設の設置を義務付ける条例があることも大きな要因です。これにより、雨水の逃げ場が確保され、浸水被害を防ぐ効果が期待されているため、災害に対して強い街とされています。

和光市に存在する主な研究機関は何ですか?

和光市には国立理化学研究所があり、1967年に東京都から移転してきました。この機関は日本の科学技術の発展に寄与している重要な研究機関で、さまざまな分野での研究が行われています。和光市は、理化学研究所の移転によって、科学技術の研究及び教育の拠点としての役割も果たしているため、今後も研究機関が集まる地域として注目されています。

和光市の行政トップは誰ですか?

和光市の行政トップは市長であり、現在の市長は柴﨑光子氏です。市長は市職員の指導、行政サービスの提供、和光市全体の運営を行う重要な役割を担っています。市議会を通じて市民の意見を反映させながら市政を運営しており、市民にとって身近な存在であることが求められます。特に、近年では市幹部職員による不祥事などもあったため、信頼回復のための施策が重要視されています。

和光市に多く存在する産業は何ですか?

和光市は、研究機関が集積しているだけでなく、工業や商業も盛んです。本田技研工業などの主要企業があるため、工業の発展が大きな特徴となっています。また、駅周辺の商業エリアも活気に満ちており、飲食店や商店が多く存在します。さらに、地域の特性を生かした近郊農業も行われており、需要と供給がバランスよく形成されています。