青い海と白い砂浜、そして豊かな自然に囲まれた沖縄県八重山郡竹富町は、日本最南端の町として知られています。9つの有人島と周辺の無人島からなる竹富町は、各島が独自の文化と景観を誇り、沖縄本島とはまた違った魅力あふれる楽園です。今回は、そんな竹富町の魅力を、地理、歴史、文化、観光など様々な角度からご紹介します。
9つの有人島と豊かな自然
竹富町は、八重山諸島に属し、西表島、竹富島、小浜島、黒島、波照間島、鳩間島、新城島（上地島・下地島）、由布島の有人島と、その周囲にある仲の神島などの無人島から構成されています。
竹富町役場は町域外の石垣島（石垣市）に置かれており、町内の各島への航路は基本的に石垣島を起点としています。そのため、各島間を相互に連絡する航路はほとんどありません。町役場の西表島大原への移転計画も決定されていますが、2022年には石垣島に新庁舎が完成した一方で、西表島大原での新庁舎の計画は規模を適正化する方向で見直されています。
多様な生態系が息づく自然
竹富町は、亜熱帯気候に属し、年間を通して温暖な気候に恵まれています。その豊かな自然は、多様な動植物の宝庫となっています。西表島をはじめとする竹富町の町域には、特別天然記念物のイリオモテヤマネコ、カンムリワシ、天然記念物のセマルハコガメ、リュウキュウキンバト、八重山列島固有種のサキシマカナヘビ等の希少な動植物が分布しており、竹富町の全域及び周辺海域（石西礁湖等）が西表石垣国立公園に指定されています。
また、緯度が低い八重山列島では、全天88星座のうち84星座を見ることができ、南十字星も好条件で観測することができます。竹富町を含む西表石垣国立公園の陸域にあたる区域は、2018年3月30日に国際ダークスカイ協会（IDA）により日本初の星空保護区に暫定認定されています。
歴史と文化が織りなす魅力
竹富町の歴史は古く、琉球王国時代には八重山諸島を統治する重要な拠点として栄えていました。現在も、各島には当時の面影を残す伝統的な集落や文化が息づいています。
琉球王国から続く伝統文化
竹富町では、古来から受け継がれてきた伝統的な文化が大切に守られています。特に有名なのが、竹富島の「伝統的建造物群保存地区」です。赤瓦屋根の民家が立ち並ぶこの集落は、まるでタイムスリップしたかのような風景が広がり、多くの観光客を魅了しています。
竹富島では、伝統芸能である「ユンタ」や「島唄」も受け継がれ、島の人々の暮らしに密接に関わっています。
島ごとに異なる魅力
竹富町の各島は、それぞれ独自の文化や歴史、自然環境を有しています。
竹富島：赤瓦屋根の集落が美しい島。伝統的な暮らしを体験できる「水牛車」や、島唄が楽しめる「竹富島伝統芸能保存会」などが人気です。
西表島：日本最大の亜熱帯原生林が広がる島。マングローブ林や滝、鍾乳洞など、豊かな自然を満喫できます。イリオモテヤマネコが生息しており、ジャングル探検やカヌー体験など、アドベンチャー要素満載の観光が楽しめます。
小浜島：穏やかな海と白い砂浜が美しい島。シュノーケリングやダイビングなど、マリンレジャーを楽しむのに最適です。ドラマ「ちゅらさん」の舞台としても有名で、島内には撮影に使われた場所が点在しています。
黒島：牛が放牧されているのどかな島。黒島牛を使った料理や、島を一周できる「黒島一周道路」などが魅力です。
波照間島：日本最南端の有人島。美しいビーチや、日本最南端之碑などが有名です。
鳩間島：小さな島ですが、透明度の高い海と美しいサンゴ礁が魅力。シュノーケリングやダイビングで、熱帯魚やサンゴを満喫できます。
新城島：上地島と下地島からなる島。上地島には、かつての八重山王国の城跡「下田原城跡」があります。
豊かな自然と伝統文化を満喫する観光
竹富町には、自然と文化に触れることができる魅力的な観光スポットが数多く存在します。
絶景の海と豊かな自然
- 西表島：マングローブ林、滝、鍾乳洞など、豊かな自然を満喫できます。カヌーやトレッキングなど、アクティブに楽しめるスポットもたくさんあります。
- 竹富島：白い砂浜と青い海のコントラストが美しい「カイジ浜」や、「コンドイビーチ」などが有名です。
- 小浜島：透明度の高い海でシュノーケリングやダイビングを楽しむことができます。
- 黒島：牛が放牧されているのどかな風景を眺めながら、サイクリングやウォーキングを楽しむことができます。
- 波照間島：日本最南端の「日本最南端之碑」や、美しいビーチ「ニシ浜」などが観光スポットとして人気です。
伝統文化に触れる
- 竹富島：赤瓦屋根の集落を散策したり、伝統的な民家を見学したりすることができます。水牛車に乗ったり、島唄を聴いたりして、昔懐かしい雰囲気を味わえます。
- 西表島：伝統的な民家や集落を巡り、西表島の歴史や文化に触れることができます。
- 小浜島：ドラマ「ちゅらさん」の舞台になった場所を巡ったり、島の人々と触れ合ったりすることができます。
交通アクセス
竹富町へのアクセスは、主に石垣島を経由します。
空路
- 石垣空港：東京（羽田、成田）、大阪（伊丹、関西）、名古屋（中部）、福岡、札幌（新千歳）、仙台、那覇などから直行便が就航しています。
海路
- 石垣港離島ターミナル：竹富町の各島への高速旅客船やフェリーが発着しています。
島内交通
- 路線バス：西表島、竹富島などで路線バスが運行されています。
- タクシー：各島にタクシー会社があります。
- レンタカー：西表島でレンタカーを借りることができます。
まとめ
沖縄県八重山郡竹富町は、9つの有人島と豊かな自然に恵まれた楽園です。それぞれの島が独自の文化と景観を誇り、沖縄本島とはまた違った魅力があります。伝統的な文化に触れたり、美しい自然を満喫したり、アクティブに過ごしたりと、様々な楽しみ方ができます。ぜひ、竹富町を訪れて、沖縄の秘境の魅力を体感してみてください。
竹富町についてのクイズ
竹富町はどの地域に属していますか？
竹富町は沖縄県八重山郡に属し、八重山諸島の一部を形成しています。九つの有人島と多くの無人島から構成され、アジアの楽園として知られる美しい地域です。特に、竹富町に含まれる西表島や竹富島などは、独自の自然環境と文化を保有しており、観光名所として人気があります。八重山諸島は沖縄本島から南に位置し、亜熱帯の気候に恵まれています。そのため、美しい海や豊かな森が広がり、独特の生態系が息づいています。
竹富町内で特別天然記念物として保護されている動物は次のうちどれですか？
竹富町には特別天然記念物のイリオモテヤマネコが生息しています。この猫は日本固有の動物であり、非常に希少で絶滅の危機に瀕しています。竹富町の西表島に主に生息しており、その生息環境は自然保護区として厳重に管理されています。イリオモテヤマネコは主に夜行性で、主な食物は小型の哺乳類や鳥類です。竹富町全体が豊かな自然に恵まれているため、このような貴重な動物が生きるための環境が整っていることが重要です。
竹富島の伝統的建造物群保存地区で特に有名なものは何ですか？
竹富島の伝統的建造物群保存地区で特に有名なのは、赤瓦屋根の民家です。この地域は沖縄独自の伝統的な建築様式を色濃く残しており、観光客にとってタイムスリップしたような体験を提供しています。赤瓦屋根の家々は、自然素材を使用した構造で、風通しが良く、湿気にも強い設計が特徴です。訪れた人々は、そこで過ごす時間を通じて、昔の沖縄の暮らしや文化を感じることができます。また、この地区では「ユンタ」や「島唄」といった伝統芸能も重要視されており、地域の人々にとっても大切な文化の一部となっています。
竹富町内で提供されているアクティビティの一つは何ですか？
竹富町では、カヌー体験が人気のアクティビティの一つです。特に西表島では豊かな自然環境の中で、マングローブ林を探索しながらのカヌーレンタルが提供されています。カヌーを漕いでいると、周囲の美しい風景や、希少な動植物を観察できることが魅力で、多くの観光客が楽しむアクティビティとなっています。また、すぐ近くには滝や鍾乳洞も点在しており、自然を満喫しながら冒険を楽しむことができます。他にも、シュノーケリングやダイビングなどのマリンアクティビティも充実しており、竹富町に訪れた際にはぜひ体験してみてほしいです。
