南城市は、沖縄本島南部の東海岸に位置する、豊かな自然と歴史文化が息づく街です。2006年に、佐敷町、知念村、玉城村、大里村が合併して誕生しました。沖縄県内11市の中でもっとも人口が少なく、警察署と高校がないのが特徴です。
南城市の地理と気候
南城市は、沖縄本島南部の東海岸に位置し、県庁所在地の那覇市からは南東へ約12㎞に位置しています。島として久高島や奥武島があり、豊かな自然に恵まれています。
南城市の地形と水系
旧大里村域を饒波川が西流、旧玉城村域を雄樋川が南流しています。水の郷百選の一つとして「“グスクと水の里”たまぐすく」が選定されており、旧玉城村域を中心に、ヒージャーと呼ばれる湧水やカーやガーと呼ばれる井戸が残っています。これらの水は、祖先崇拝などの信仰の対象にもなっています。
南城市の気候
南城市は、年間を通じて温暖な気候に恵まれ、平均気温は約23度、年間降水量は約1800mm以上と高温多湿な亜熱帯性の気候です。ケッペンの気候区分では、温暖湿潤気候(Cfa)に分類されます。
南城市の歴史 – 古代から現代まで
南城市は、琉球開闢神話のアマミキヨの伝説の地であり、古くから人々が暮らしてきた場所です。14世紀末には、島添大里按司の支配地域となりました。
尚巴志と琉球王国の始まり
南城市は、琉球王国の初代国王である尚巴志が生まれた地としても知られています。尚巴志は、佐敷出身で、三山を統一し、琉球王国の第一尚氏王統を開きました。
近代以降の南城市
明治時代には、町村制施行に伴い、佐敷、知念、玉城、大里の「東方四間切」も村に移行しました。1945年の沖縄戦では、避難民の収容地区として「知念市」が誕生しましたが、翌年には村に戻りました。
南城市の合併
2006年1月1日、佐敷町、知念村、玉城村、大里村が合併して、現在の南城市が誕生しました。
南城市の行政と議会
市長と市役所
南城市の現市長は古謝景春氏です。市役所は、佐敷新里に新庁舎が建設され、2018年5月28日に移転統合されました。
南城市議会
南城市議会は、定数16名の議員で構成されています。議員の任期は4年です。
県議会と衆議院
南城市は、沖縄県議会議員の選挙区である島尻・南城市選挙区に属しています。衆議院議員の選挙区は沖縄4区で、石垣市、糸満市、豊見城市、宮古島市、南城市、島尻郡、宮古郡、八重山郡が含まれます。
南城市の産業と経済
南城市の主な産業は、農業と観光です。農業では、マンゴーやパインアップル、シークヮーサーなどの果物が栽培されています。観光業では、斎場御嶽や知念城跡などの歴史文化遺産、美しいビーチやマリンレジャーなどが観光客に人気です。
南城市の教育
南城市には、中学校が4校、小学校が8校、小中学校併置校が1校あります。また、私立の夜間中学校である珊瑚舎スコーレ東表中学校もあります。
南城市の交通
路線バス
南城市内には、琉球バス交通、沖縄バス、東陽バスなどの路線バスが運行されています。
コミュニティバス「Nバス」
南城市では、2019年10月1日から、市役所を起点とするコミュニティバス「Nバス」が運行されています。Nバスは、ほとんどの路線が循環運行を行い、那覇市方面からの路線バスとも接続しています。
その他交通手段
南城市には、乗合タクシー「おでかけなんじい」や、久高島への定期船が運行されています。
南城市の見所 – 歴史と自然、そして文化に触れる
南城市には、歴史文化遺産、自然、レジャー施設など、様々な見所があります。
歴史文化遺産
- 斎場御嶽(琉球王国のグスク及び関連遺産群、世界遺産)
- 知念城跡
- 玉城城跡
- 糸数城跡
- 島添大里グスク
- 大城グスク
- 佐敷上グスク・つきしろの宮
- 仲村渠樋川(重要文化財)
- サキタリ洞遺跡
自然
- 久高島
- 知念岬公園
- あざまサンサンビーチ
- 新原ビーチ
- 垣花樋川(湧水・名水百選)
- ハマジンチョウ群落
その他
- おきなわワールド文化王国・玉泉洞
- がんじゅう駅・南城(南城市体験滞在交流施設)
- 海の館・イノー(南城市海洋体験施設)
- 緑の館セーファ(南城市歴史学習体験施設)
南城市の祭事・催事
南城市では、年間を通じて様々な祭事や催事が開催されています。
- 尚巴志ハーフマラソン
- 東御廻い国際ジョイアスロン
- うふざとヌ ムーチーさい
- 知名のヌーバレー
- 伝統の競漕ー帆掛サバニフェスタin南城
- ハイ祭ストリートダンスコンテスト
南城市にゆかりのある人物
- 尚巴志王(琉球王国の建国者)
- 古謝景春 (市長)
- 瑞慶覧長敏(元衆議院議員)
- 新垣結衣(女優)
- 原田幸哉(ボートレーサー)
- 西銘順治(元沖縄県知事)
- 西銘恒三郎(衆議院議員)
南城市を舞台にした作品
- P.A.WORKS制作のアニメ『白い砂のアクアトープ』の舞台
まとめ
南城市は、沖縄本島南部の東海岸に位置し、豊かな自然と歴史文化が息づく街です。歴史文化遺産、美しいビーチ、マリンレジャーなど、魅力的な観光スポットが数多く存在します。南城市を訪れて、沖縄の豊かな自然と歴史文化を体感してみてはいかがでしょうか。
南城市についてのクイズ
南城市はどのような気候に分類されるか?
南城市は、亜熱帯性の気候を持ち、温暖湿潤気候(Cfa)に分類されます。年間を通じて温暖な気候が特徴で、平均気温は約23度、年間降水量は1800mm以上と、高温多湿な環境です。この気候は、南城市の豊かな自然環境を形成しており、農業においてはマンゴーやシークヮーサーなどの熱帯果物の栽培が行われています。また、観光業にも恵まれ、ビーチやマリンレジャーも盛況です。気候的にも沖縄の魅力を存分に享受できる地域として、訪れる人々を魅了しています。
南城市の合併により、何市町村が統合されたか?
南城市は2006年1月1日に、佐敷町、知念村、玉城村、大里村が合併して誕生しました。この合併により、南城市は地域としての一体感が高まり、行政サービスの効率化や地域振興が進められるようになりました。各村町の歴史的背景や文化も相まって、観光や地元産業の発展へとつながっています。南城市は、豊かな自然環境や文化遺産が多く、地域振興のための取り組みが積極的に行われています。
南城市にある世界遺産はどれか?
南城市にある世界遺産は「斎場御嶽」です。この場所は、琉球王国の宗教的な聖地であり、琉球王国のグスク及び関連遺産群の一部として、ユネスコの世界遺産に登録されています。斎場御嶽は古代琉球の信仰の場であり、自然崇拝の影響を受けた神聖なスポットです。周囲の美しい自然とともに、訪れる人々にとって心を癒す場所となっています。多くの観光客がこの地域の神秘的な雰囲気を体感しに訪れることから、南城市の観光資源としても重要な役割を果たしています。
南城市には何校の中学校が存在するか?
南城市には中学校が4校存在しています。この地域では、教育インフラが整備されており、子どもたちが学ぶ環境が整っています。また、南城市には小学校も8校あり、地域全体の教育水準を向上させるための取り組みが行われています。教育機関の充実は、地域社会の発展や住民の生活向上に寄与し、子どもたちの明るい未来を育む重要な役割を果たしています。私はこの地域において、教育が多様な可能性を提供することが期待されていると感じています。