別府温泉の街！大分県別府市の魅力を徹底解説！

温泉都市として名高い別府市。年間800万人以上の観光客が訪れる、日本有数の温泉観光地です。この記事では、別府市の魅力を、温泉はもちろん、歴史、文化、経済、交通など多角的にご紹介します。別府市への旅行を計画する際の参考になれば幸いです。

概要

別府市は、大分県の東海岸の中央部に位置する市で、大分市に次いで県内2番目の人口を誇ります。1924年に市制を施行し、別府温泉で有名です。市内には2,300ヶ所以上の温泉源泉があり、日本の総源泉数の約1割を占めるほど。湧出量も日本最多で、観光だけでなく、市民生活、産業など様々な場面で利用されています。

地理

地形と地勢

別府市は、別府湾の最奥部に位置し、東側の海岸線以外は山々に囲まれた地形をしています。市域の西側には、鶴見岳をはじめとする第四期の火山が連なり、活発な噴気活動が見られます。一方、東側は河川によって形成された扇状地と沖積平野が広がり、主要な市街地が形成されています。

市街地は、東西を横切る断層によって形成された窪地に位置し、標高差が大きいため、坂道が多いのが特徴です。

気候

別府市は瀬戸内海式気候に属し、温暖で過ごしやすい気候です。ただし、海岸部は夏季に干ばつが発生しやすい地域として知られています。一方、市域西部の山岳地帯は、標高が高いため気温が低く、冬季には積雪や路面の凍結が見られることもあります。

温泉

別府市は、日本一の源泉数と湧出量を誇る温泉都市として知られています。約2,600本の源泉があり、その合計湧出量は102 (kL/分)に達します。温泉は、観光や市民生活だけでなく、明礬の生産、地熱発電、湯治、医療、温泉熱を利用した農業、温泉泥を使った美容など、様々な産業に幅広く利用されています。

浴用以外の温泉利用

• 別府明礬温泉の湯の花製造技術: 別府明礬温泉で生産される湯の花（明礬）は、日本中に販売され、2006年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。
• 地獄蒸し: 鉄輪温泉には、湯治客が地獄釜で自炊する湯治文化が残っています。
• 地熱発電: 杉乃井ホテルでは、1.9 MWの地熱発電所を建設し、使用電力の約半分をまかなっています。近年では、国の固定価格買取制度を活用した、小規模な地熱発電所が市内で増加しています。
• 花き栽培: 1952年に設立された大分県温泉熱利用農業研究所では、野菜や花きの温泉熱利用栽培の研究が行われています。
• 温泉藻研究: サラヴィオ化粧品では、温泉藻の研究を行い、抗炎症作用のある成分を発見しました。

行政

歴代市長

別府市は、1924年に市制施行され、現在まで28人の市長が就任しています。

別府市民憲章

別府市は、1968年に「別府市民憲章」を制定しました。

• 美しい町をつくりましょう。
• 温泉を大切にしましょう。
• お客さまをあたたかくむかえましょう。

歴史

近現代

別府市の近代史は、温泉観光の隆盛と深く関わっています。

• 1871年: 別府港（後の楠港）が完成。
• 1879年: 竹瓦温泉が開設。源泉井掘削技術「上総掘り」が導入され、温泉開発が加速します。
• 1889年: 町村制施行により、別府村が誕生。
• 1906年: 浜脇町と別府町が合併し、別府町が誕生。
• 1924年: 市制施行。
• 1950年: 国際観光温泉文化都市に指定されます。
• 1957年: 別府タワーが開業。
• 1964年: やまなみハイウェイ（九州横断道路）が開通。
• 1995年: コンベンション施設ビーコンプラザが完成。
• 2012年: 「別府の湯けむり・温泉地景観」が国の重要文化的景観に指定。

経済

産業

別府市は、観光業が盛んなため、宿泊業、飲食業、小売業などの第三次産業が経済の中心となっています。

主要企業

• 平和マネキン: マネキンの製造。
• 明林堂書店: 書籍の小売業。
• 三洋産業･サンヨーコーヒー: コーヒー、コーヒーフィルター、飲食店経営。
• 信用産業: CDレンタル・販売店「スクリーン&BOO」の運営など。
• 別大興産: 不動産業。
• 大分みらい信用金庫: 信用金庫。
• 亀の井バス: 路線バス、定期観光バスの運行。
• 大分ガス: 都市ガスの供給。
• サラヴィオ化粧品: 医薬品、化粧品の製造開発、温泉藻類微生物の研究開発。
• JAべっぷ日出: 農業協同組合。

商業

別府市は、中心市街地と郊外に多くの商業施設が集中しています。

主要大規模小売店舗

• トキハ別府店: 百貨店。
• ゆめタウン別府: 総合スーパー。
• えきマチ一丁目別府: JR別府駅直結の商業施設。
• マルショク流川店: 総合スーパー。
• HIヒロセ別府店・食の蔵別府店: ホームセンター。

中心商店街

別府市の中心商店街は、JR別府駅周辺から流川通りにかけて広がっています。

• べっぷ駅市場商店街・BIS南館・B-passege・北高架商店街: JR別府駅周辺の高架下に広がる商店街。
• 駅前通り商店街: 各種商店、金融機関、オフィスビル、ホテルが立ち並ぶ。
• 西法寺通り商店街: 古くからの街道筋で、飲食店が多い。
• 天狗通りほっとストリートやよい銀天街: 旧「弥生銀天街」。古くからの商店街。
• 海門寺通り商店街: 海門寺公園がある。
• 八坂レンガ通り: 天狗通りほっとストリートやよい銀天街とソルパセオ銀座と並行する。
• ソルパセオ銀座: 旧「別府銀座商店街」。飲食店と外国人による国際色豊かな店舗が出店。
• 楠銀天街: かつては別府最大規模の商店街だったが、近年は商店数が減少。
• 中浜筋商店街: 別府最古の商店街。
• 竹瓦小路: 1921年に設置されたアーケードが今も残る。
• 流川通り商店街: 戦前は「不夜城」と呼ばれた商店街。

郊外の商店街

• 浜脇モール商店街: 東別府駅近くの浜脇温泉を中心とした商店街。
• つるりん（鶴輪）通り商店街・鶴見通り商店街: 鉄輪地区と鶴見地区を結ぶ商店街。
• 別府大学通り商店街: 別府大学駅から別府大学に至る商店街。
• 亀川商店街: 亀川駅南側にある亀川地区の中心商店街。

交通

鉄道

別府市には、JR九州日豊本線が通っており、市の中心駅は別府駅です。

• JR九州: 日豊本線（亀川駅 – 別府大学駅 – 別府駅 – 東別府駅）

道路

別府市には、東九州自動車道、国道10号、国道213号、国道500号など、主要な道路が整備されています。

• 高速道路: 東九州自動車道（別府インターチェンジ）
• 一般国道: 国道10号、国道213号、国道500号
• 主要地方道: 大分県道11号別府一の宮線、大分県道32号別府停車場線、大分県道51号別府挾間線、大分県道52号別府庄内線
• 一般県道: 大分県道218号別府山香線、大分県道616号塚原天間線、大分県道620号東山庄内線、大分県道642号鉄輪亀川線、大分県道645号亀川別府線

バス路線

別府市には、大分交通と亀の井バスが路線バスを運行しています。

• 高速バス: 福岡、北九州、大阪、京都、神戸、長崎など
• 一般路線バス: 別府市内各路線、大分市、由布院、安心院など
• 定期観光バス: 別府地獄めぐり、九州横断バス、あそゆふ高原号

航路

別府市には、別府国際観光港があり、フェリーが航行しています。

• 別府国際観光港: 宇和島運輸フェリー（別府国際観光港 – 八幡浜港）、商船三井さんふらわあ（別府国際観光港 – 大阪南港）

名所・旧跡・観光スポット

別府八湯

別府市内には、8つの温泉地があり、それぞれ異なる泉質を誇ります。これらを総称して「別府八湯」と呼びます。

• 別府温泉: 別府市の中心部にある温泉地。
• 浜脇温泉: 別府温泉の東側に位置する温泉地。
• 観海寺温泉: 別府温泉の西側に位置する温泉地。
• 堀田温泉: 別府温泉の西側に位置する温泉地。
• 明礬温泉: 別府温泉の西側に位置する温泉地。
• 鉄輪温泉: 別府温泉の西側に位置する温泉地。
• 柴石温泉: 別府温泉の西側に位置する温泉地。
• 亀川温泉: 別府温泉の南側に位置する温泉地。

別府地獄めぐり

別府市には、温泉の熱を利用した独特の景観を持つ「地獄」と呼ばれる場所が点在しています。これらの地獄を巡る観光コースが「別府地獄めぐり」です。

• 海地獄: 青緑色の温泉が特徴。
• 鬼石坊主地獄: ドロ状の温泉が沸騰し、噴火しているように見える。
• かまど地獄: 地獄蒸しなどで温泉熱を利用している。
• 鬼山地獄: ワニが飼育されている。
• 白池地獄: 白く濁った温泉。
• 血の池地獄: 赤褐色の温泉。
• 龍巻地獄: 間欠泉が噴出する。

動物園・レジャー施設・保養施設

• 九州自然動物公園アフリカンサファリ: 動物と触れ合えるサファリパーク。
• 山地獄動物園: 温泉で飼育されている動物が見られる動物園。
• 城島高原パーク: 遊園地。
• ラクテンチ: 遊園地。
• スギノイパレス: 温泉旅館。
• ヤングセンター: 大衆演劇が楽しめる劇場。

自然・公園

• 鶴見岳: 別府市街を一望できる山。
• 志高湖: 別府市街の南にある湖。
• 神楽女湖: 鶴見岳の麓にある湖。
• 由布川峡谷: 別府市街の西にある峡谷。
• SPAビーチ: 的ヶ浜海水浴場。
• 海門寺公園: 別府市街の東にある公園。
• 別府公園: 別府市街の南にある公園。

文化財

• 鬼ノ岩屋古墳: 国の史跡。
• 別府タワー: 国の登録有形文化財。
• 竹瓦温泉: 国の登録有形文化財。
• 京都大学理学部附属地球熱学研究施設: 国の登録有形文化財。
• 別府郵便電話局電話分室: 国の登録有形文化財。
• 浜田温泉資料館: 国の登録有形文化財。
• 冨士屋旅館: 国の登録有形文化財。
• 聴潮閣: 国の登録有形文化財。
• 朝見浄水場: 国の登録有形文化財。

百選

• かおり風景100選: 別府八湯の湯けむり
• 日本の夜景百選: 十文字原展望台
• 新日本観光地100選: 別府温泉
• 近代水道100選: 乙原貯水池
• 日本の棚田百選: 内成棚田
• にっぽんの温泉100選: 別府温泉
• 日本百名湯: 別府温泉（鉄輪温泉、明礬温泉）
• 名湯百選: 別府温泉（別府八湯すべて）
• 人と自然が織りなす日本の風景百選: 明礬温泉の湯の花小屋
• 日本八景: 別府温泉

別府三勝

別府三勝は大正時代に選定されたものです。

• 仏崎: 別府湾にある島。
• 志高湖: 別府市街の南にある湖。
• 内山渓谷: 別府市街の西にある渓谷。

別府八景

別府八景は、1930年に選定されたものです。

• 高崎山: 大分市にある山。
• 浜脇公園: 別府市街の東にある公園。
• 乙原・観海寺: 別府市街の西にある地区。
• 鶴見ヶ丘: 鶴見岳の麓にある丘。
• 実相寺山: 別府市街の西にある山。
• 柴石渓流: 別府市街の西にある渓谷。
• 由布院: 由布市にある温泉街。
• 日出海岸: 日出町にある海岸。

その他

• 別府外国人観光客案内所（ビジット・ジャパン案内所）: 別府市を訪れる外国人観光客向けの案内所。
• 別府金山: 別府市街の南にある金山。
• ビーコンプラザ・グローバルタワー: 別府市街の中心部にある複合施設。
• 近鉄別府ロープウェイ: 別府市街と鶴見岳を結ぶロープウェイ。
• 湯の花小屋（明礬地獄）: 明礬温泉にある湯の花を製造する小屋。
• 地獄蒸し工房 鉄輪: 鉄輪温泉にある地獄蒸し料理を提供する店。
• 別府競輪場: 別府市にある競輪場。
• 別府りんご園: 別府市にあるりんご園。

祭事・催事

別府市では、一年を通して様々な祭事や催事が開催されています。

• 1月: くらしの中の竹工芸展
• 2月: 別府大分毎日マラソン
• 3月: 志高湖開き、扇山火まつり
• 4月: 別府八湯温泉まつり、志高湖さくら祭、べっぷ鶴見岳一気登山大会
• 5月: 別府アルゲリッチ音楽祭、由布岳山開き祭
• 6月: 神楽女湖花しょうぶ鑑賞会
• 7月: べっぷ火の海まつり、海上渡御民芸振興祭
• 8月: 亀川夏まつり、ビーコン夏まつり、べっぷ浜脇薬師祭り、志高湖夏まつり
• 9月: 鉄輪温泉湯あみ祭り（永福寺）
• 10月: 別府湯けむり健康マラソン大会、竹と月夜の調べ、別府アートマンス、大分県農林水産祭
• 11月: 油屋熊八翁碑前祭
• 12月: べっぷクリスマスHanabiファンタジア
• 毎月26日: 風呂の日
• 通年: 別府八湯ウォーク、別府八湯温泉道

名産品・特産品

別府市には、温泉を使った料理や、温泉熱を利用して栽培された農産物など、様々な名産品があります。

• とり天: 別府市内の東洋軒が発祥。
• 別府冷麺: 別府市発祥の冷麺。
• ザボン漬け: 別府市の特産品。
• 豊後別府湾ちりめん: 別府湾で獲れたちりめん。
• 地獄蒸し: 温泉熱で蒸した料理。
• 別府竹細工: 経済産業大臣指定伝統的工芸品。
• 別府つげ細工: 別府市の伝統工芸品。
• 湯の花（明礬）: 別府明礬温泉で生産される湯の花。

まとめ

別府市は、温泉、自然、文化、歴史、グルメなど、魅力あふれる観光都市です。温泉を楽しんだり、自然を満喫したり、文化に触れたり、様々な楽しみ方ができます。ぜひ別府市を訪れて、その魅力を体感してみてください。

別府市についてのクイズ