新潟県長岡市:米百俵の精神を受け継ぐ、花火と錦鯉のまち

新潟県の中南部に位置する長岡市は、県内第2位、中越地方では最多の人口を誇る中心都市です。施行時特例市に指定されており、日本三大花火大会の一つである「長岡まつり大花火大会」で知られています。

概要

長岡市は、信濃川が縦断する越後平野に位置し、江戸時代には長岡藩の城下町として栄えました。戊辰戦争と第二次世界大戦の長岡空襲で壊滅的な被害を受けながらも、不屈の精神で復興を遂げ、現在に至ります。その精神を表すように、市の紋章は不死鳥をイメージした「長」の文字が図案化されています。

地理

位置

長岡市は新潟市の約60km南に位置し、上越新幹線で20分前後、在来線特急で約50分、自動車で約60分でアクセスできます。東京からは上越新幹線で約80~100分、関越自動車道で約3時間と、関東地方との結びつきが強いです。

地形

長岡市の中央部は信濃川によって形成された沖積平野が広がり、市街地が発展しています。東西には東山連峰と西山丘陵地が連なり、山間地の急傾斜地帯も存在します。2006年の市町村合併により、約16kmの海岸線を有するようになりました。

山地

主な山として、弥彦山、八石山、悠久山、守門岳、鋸山などがあります。

河川

信濃川をはじめ、大河津分水、魚野川、芋川など多くの河川が流れています。

温泉

蓬平温泉、長岡温泉、寺泊温泉など、複数の温泉地があります。

気象

長岡市は盆地地形のため、夏は高温多湿、冬は積雪が多く、寒暖差が大きくなっています。信濃川流域の越後平野は遮蔽物が少ないため、夏場は突風が吹くこともあります。

歴史

明治時代

  • 1869年(明治2年):長岡藩が国漢学校を開校。
  • 1871年(明治4年):廃藩置県により柏崎県に編入される。
  • 1873年(明治6年):新潟県に合併。
  • 1876年(明治9年):信濃川に木製の長生橋が完成。
  • 1884年(明治17年):連合艦隊司令長官となる山本五十六が誕生。
  • 1906年(明治39年):市制施行。

大正時代

  • 1915年(大正4年):2代目の長生橋が完成。
  • 1916年(大正5年):長岡鉄道、栃尾鉄道が開通。
  • 1919年(大正8年):悠久山公園が完成。
  • 1921年(大正10年):四郎丸村を編入。
  • 1924年(大正13年):長岡高等工業学校が開校。
  • 1926年(大正15年):長岡市歌を制定。

昭和時代

  • 1937年(昭和12年):3代目の長生橋(鉄橋)が完成。
  • 1945年(昭和20年):長岡空襲で市中心部が被災。
  • 1951年(昭和26年):長岡市立科学博物館が開館。
  • 1954年(昭和29年):ラジオ新潟(現:BSN新潟放送)長岡放送局開局。
  • 1958年(昭和33年):表町に「まいまいひめの像」完成。
  • 1960年(昭和35年):日産化学工業長岡工場が操業開始。
  • 1961年(昭和36年):長岡地震が発生。
  • 1967年(昭和42年):越路橋有料道路が無料開放される。
  • 1970年(昭和45年):長岡セントラルパークが完成、長岡大橋が開通。
  • 1976年(昭和51年):長岡技術科学大学が開学。
  • 1977年(昭和52年):新市庁舎が竣工。
  • 1980年(昭和55年):長岡駅がリニューアルオープン。
  • 1982年(昭和57年):長岡東バイパスが全線開通、上越新幹線が開通。
  • 1983年(昭和58年):長岡テクノポリス開発機構が発足。
  • 1986年(昭和61年):長岡バイパスが開通。
  • 1987年(昭和62年):長岡市立中央図書館が開館。
  • 1989年(平成元年):長岡大橋4車線化完成。
  • 1991年(平成3年):米百俵の群像が完成。
  • 1993年(平成5年):新潟県立近代美術館がオープン。
  • 1998年(平成10年):国営越後丘陵公園がオープン。
  • 2000年(平成12年):新潟県立歴史博物館がオープン。
  • 2004年(平成16年):新潟県中越地震が発生。
  • 2005年(平成17年):中之島町、越路町、三島町、山古志村、小国町を編入。
  • 2006年(平成18年):栃尾市、寺泊町、与板町、和島村を編入。
  • 2007年(平成19年):特例市に移行。
  • 2012年(平成24年):市役所本庁舎がアオーレ長岡に移転。
  • 2013年(平成25年):長岡東西道路フェニックス大橋と左岸バイパスが開通。
  • 2014年(平成26年):錦鯉が市の魚に制定。

平成の大合併

2000年代には、周辺の10町村を編入合併し、現在の長岡市が誕生しました。合併により、長岡市は広大な面積と人口を持つようになりました。

行政

市長

現市長は磯田達伸氏です。

役所

長岡市役所は、シティホールプラザ アオーレ長岡本庁舎をはじめ、大手通庁舎、市民センター庁舎、幸町庁舎など、複数の庁舎があります。

議会

長岡市議会は、市政に関する議決機関です。

経済

第一次産業

養鯉

長岡市は錦鯉の発祥地として知られており、山古志地域などでは養鯉が盛んです。

第二次産業

鉱業

長岡市は天然ガスの産出量が日本一で、越路地域には南長岡ガス田があります。明治時代には東山地区で石油の採取が盛んに行われ、長岡はオイルタウンとして発展しました。

第三次産業

商業

長岡市の中心市街地は長岡駅周辺に集中しています。近年は郊外型商業施設の進出が著しい一方、中心市街地の空洞化も懸念されています。

物流

長岡市は、鉄道や高速道路網が整備されていることから、物流拠点としても重要な役割を担っています。

施設

警察

長岡市には長岡警察署をはじめ、複数の警察署があります。

消防

長岡市には長岡市消防本部があり、市内各地に消防署・出張所が設置されています。

図書館

長岡市には長岡市立図書館があり、市内各地に地域館が設置されています。

博物館・美術館

長岡市には、長岡市立科学博物館、長岡市郷土史料館、新潟県立近代美術館、新潟県立歴史博物館など、多くの博物館・美術館があります。

文化施設

長岡市には、長岡市シティホールプラザアオーレ長岡、長岡市立劇場、ハイブ長岡、長岡リリックホールなど、多彩な文化施設があります。

運動施設

長岡市には、悠久山野球場、長岡市営陸上競技場、長岡市営スキー場など、多くのスポーツ施設があります。

観光

観光地

長岡市には、長岡城跡、悠久山公園、国営越後丘陵公園、寺泊魚の市場通り、山古志の闘牛場など、多くの観光スポットがあります。

文化・名物

祭事・催事

  • 長岡まつり大花火大会(8月)
  • 米百俵まつり(10月)
  • 牛の角突き(国の重要無形民俗文化財)
  • 栃尾のほだれ祭(3月)

花火

長岡まつり大花火大会は、日本三大花火大会の一つとして有名です。

チューリップ

長岡市は、新潟県の花であるチューリップの生産地としても知られており、国営越後丘陵公園では毎年「チューリップまつり」が開催されます。

名産・特産

  • 錦鯉
  • 米(コシヒカリ)
  • れんこん(大口れんこん)
  • 栃尾のあぶらげ
  • 長岡生姜醤油ラーメン

長岡市を舞台とした作品

映画

  • この空の花
  • マリと子犬の物語

ドラマ

  • こころ

アニメ

  • ガッチャマン クラウズ インサイト
  • 新幹線変形ロボ シンカリオン

出身関連著名人

長岡市出身またはゆかりのある著名人は、政治家、実業家、文化人、芸能人など、様々な分野で活躍しています。

交通

鉄道

長岡市には、上越新幹線、信越本線、上越線、越後線、飯山線の5路線が乗り入れており、長岡駅は交通の要衝となっています。

バス

長岡市には、越後交通、南越後観光バスなど、多くのバス会社が路線バスを運行しています。

道路

長岡市は、国道8号と国道17号の接点であり、関越自動車道と北陸自動車道の2路線が交差する長岡JCTがあります。

まとめ

長岡市は、歴史、文化、自然、産業など、魅力あふれる都市です。ぜひ一度訪れてみてください。

長岡市についてのクイズ

長岡市が位置する県はどこか?

長岡市は新潟県の中南部に位置する中心都市であり、県内で第2位の人口を誇ります。国を代表する観光地である長岡市は、古くから文化と歴史が息づく地域でもあり、江戸時代には長岡藩の城下町として繁栄しました。新潟県は米の生産が盛んな地域であり、長岡市自身もコシヒカリの名産地として知られています。また、長岡市は花火のまちとしても有名で、毎年行われる長岡まつり大花火大会は全国的にも広く知られています。

長岡市の市の紋章に描かれているものは何か?

長岡市の市の紋章は、不死鳥をイメージした「長」の文字が図案化されています。このデザインは、長岡市が歴史的に苦難を乗り越えて復興してきた不屈の精神を象徴しています。戊辰戦争や第二次世界大戦の長岡空襲など、数々の困難によって街は大きな打撃を受けましたが、それに屈せず町が復興し続けている様子を表しています。この精神を受け継ぐことが、市民の誇りの一つであり、地域のアイデンティティとなっています。

長岡市で知られている花火大会の名前は何か?

長岡市で行われる長岡まつり大花火大会は、日本三大花火大会の一つとして広く知られています。毎年8月に開催され、数万発の花火が夜空を彩ります。この花火大会は、地域の復興や平和を願う意味を込めて行われており、地域の人々だけでなく、多くの観光客が訪れます。特にフィナーレでは、感動的な演出が行われ、訪れる人々を魅了しています。花火の背後には長岡市民の歴史や思いが詰まっており、訪れる価値が十分にあるイベントです。

長岡市が有名な産業は何か?

長岡市は錦鯉の発祥地としても知られており、特に山古志地域での養鯉が非常に盛んです。錦鯉は鮮やかな色合いと美しい模様が特徴で、国内外でリアルで美しい観賞魚として人気があります。長岡市では、毎年鯉の展示会が開かれ、地域の養鯉業者たちが自慢の作品を披露する機会もあります。錦鯉は地域の経済活動の一部であるだけでなく、文化的な側面も持つ重要な存在で、観光業にも寄与しています。

長岡市の中心市街地は主にどのエリアに集中しているか?

長岡市の中心市街地は長岡駅周辺に集中しています。このエリアは、商業施設や公共の交通機関のハブとなっているため、他の地域からのアクセスが良好です。しかし、近年では郊外型商業施設の進出も目立ち、中心市街地の空洞化が懸念されています。地域の活性化のためには、中心市街地への人の流れを促進し、賑わいを取り戻すことが課題となっています。それに伴い、観光や文化イベントの充実などが重要視されており、地域発展に向けた取り組みが進められています。