下市町は、奈良県のほぼ中央、吉野川の南側に位置する町です。古くから吉野の入り口として栄え、日本最初の商業手形である下市札が発行された歴史を持ちます。自然豊かな山々に囲まれ、こんにゃくの発祥地としても知られる下市町は、歴史と文化、そして豊かな自然が調和した魅力的な町です。
下市町の概要
項目 | 内容 |
---|---|
国 | 日本 |
地方 | 近畿地方 |
都道府県 | 奈良県 |
郡 | 吉野郡 |
面積 | 61.99 km2 |
人口 | 4,356人(推計人口、2024年8月1日) |
人口密度 | 70.3 人/km2 |
隣接自治体 | 五條市、吉野郡大淀町、吉野町、黒滝村 |
町の木 | スギ |
町の花 | マツバボタン |
地理
下市町は吉野川(和歌山県では紀ノ川)の南側に位置し、山々に囲まれた自然豊かな町です。
山岳
- 櫃ヶ岳
- 栃原岳
河川
- 吉野川
- 秋野川
歴史
下市町は平安時代から吉野の入り口として栄え、市が立つようになりました。日本で最初の商業手形である下市札が発行されたことから、吉野地方の主要商業地として発展しました。
沿革
- 1889年(明治22年)4月1日 – 町村制の施行により、下市村、阿知賀村、小路村、新住村、栃原村、平原村、梨子堂村、原谷村、石堂谷村、栃本村、善城村の区域をもって下市村が発足。
- 1890年(明治23年)2月24日 – 下市村が町制施行して下市町となる。
- 1956年(昭和31年)1月1日 – 秋野村を編入。
- 1956年(昭和31年)9月30日 – 丹生村を編入。
- 1958年(昭和33年)3月12日 – 町章を制定。
- 1982年(昭和57年)5月3日 – 西吉野村との境界を変更。
町域の変遷
明治22年 | 明治23年 | 明治45年 | 昭和31年 | 現在 |
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奈良県 | 奈良県 | 奈良県 | 奈良県 | 奈良県 |
吉野郡 | 吉野郡 | 吉野郡 | 吉野郡 | 吉野郡 |
下市村 | 下市町 | 下市町 | 下市町 | 下市町 |
秋野村 | 下市町 | |||
南芳野村 | 下市町 | |||
丹生村 | 下市町 |
行政
- 町長:杦本 龍昭(2012年11月27日から)
- 町議会:議員定数8名
経済
下市町の主な産業は木工業、林業、農業です。
産業
- 木工業 – 割り箸など
- 林業
- 農業
- こんにゃく(吉野地方はこんにゃくの発祥地)
- 梅・柿などの果樹園
農業協同組合
- 奈良県農業協同組合(JAならけん)
- 下市支店
日本郵政グループ
- 日本郵便株式会社
- 下市郵便局(集配局)
- 秋野郵便局
- 丹生郵便局
- 新住簡易郵便局
- 阿知賀簡易郵便局
- 栄町簡易郵便局
地域
人口
下市町の人口は、近年減少傾向にあります。
年 | 人口 |
---|---|
1970年 | 12,725人 |
1975年 | 12,079人 |
1980年 | 11,460人 |
1985年 | 10,801人 |
1990年 | 9,950人 |
1995年 | 9,532人 |
2000年 | 8,670人 |
2005年 | 7,737人 |
2010年 | 7,020人 |
2015年 | 5,664人 |
2020年 | 5,037人 |
放送局
- ケーブルテレビ局 – 下市町情報センター
教育
- 下市町立下市中学校
- 下市町立下市小学校
- 下市町立下市幼稚園
交通
鉄道
町内に鉄道は通っていません。吉野川対岸(大淀町)にある近鉄吉野線下市口駅が最寄り駅です。
路線バス
- 奈良交通
- 大淀町 – 下市町 – 黒滝村 – 天川村
道路
- 国道309号
- 奈良県道20号下市宗桧線
- 奈良県道39号五條吉野線
- 奈良県道48号洞川下市線
- 奈良県道137号平原五條線
- 奈良県道138号赤滝五條線
- 奈良県道257号才谷吉野山線
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡
- 丹生川上神社下社
- 波比売神社
- 龍洞院
- 願行寺(庭園)
- 岡峯古墳
観光スポット
- 森林公園やすらぎ村
- 下市温泉
- 拓本の里「拓美の園」
- かぶと虫の森(7月、8月)
祭事・催事
- 2月12日 下市蛭子神社初市
出身者
経済人
- 梅本彪夫(TBS常務取締役)
- 梅本正倫(撫順セメント取締役、南満州鉄道参事)
文化人
- 桐山清澄(将棋棋士、元棋聖・棋王)
- 前登志夫(歌人)
- 米田三星(小説家)
芸能人
- 中田軍治(漫才師・Wヤングの初代メンバー)
- 二代目吉田奈良丸(浪曲師)
スポーツ選手
- 梅本由紀(女子プロ野球選手)
- 高代延博(元プロ野球選手)
- 谷車明(元プロ野球選手)
まとめ
下市町は、歴史と自然が豊かな魅力的な町です。こんにゃく発祥の地として知られるだけでなく、丹生川上神社下社、広橋梅林など、多くの観光スポットがあります。豊かな自然に囲まれた下市町で、歴史と文化に触れ、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
下市町についてのクイズ
下市町はどの県に位置していますか?
下市町は奈良県に位置しています。奈良県は近畿地方の中心部にあり、歴史的な遺産が多く存在しています。下市町は特に吉野川の南側に位置し、古くから吉野の入り口として栄えてきました。日本最初の商業手形である下市札が発行された歴史も持ち、商業地としての重要性がありました。自然環境も豊かで、周囲には山々が広がり、自然と歴史を融合させた魅力的な町です。観光名所も多く、訪れる人々にとって興味深いスポットが多く存在します。
下市町の主な産業はどれですか?
下市町の主な産業は木工業です。また、林業や農業も重要な産業として位置づけられています。木工業には割り箸などが含まれており、地域の特産品として知られています。さらに、こんにゃくの発祥地でもあり、こんにゃくの生産も盛んです。農業では梅や柿などの果樹園も展開されており、地域経済を支える重要な役割を果たしています。これにより、下市町は歴史と自然が融合した独特な産業構造を持っています。
下市町の町の木は何ですか?
下市町の町の木はスギです。スギは日本の気候に適した樹木で、特に木材としての利用が広く行われています。下市町では、木工業が主な産業の一つとして位置づけられていることから、地域の象徴としての役割も果たしています。スギは耐久性が高く、美しい木目を持つため、様々な製品に使用され、地域の経済に貢献しています。また、自然の豊かさを感じさせる要素としても重要で、住民にとっては癒しの存在でもあります。
下市町で発行された日本初の商業手形の名前は何ですか?
下市町で発行された日本初の商業手形の名前は「下市札」です。この手形は平安時代に発行され、商業活動の発展に寄与しました。下市町は吉野地方の主要な商業地として栄え、多くの取引が行われていました。下市札はその象徴とも言えるもので、歴史的にも重要な役割を果たしました。このことから、下市町は歴史的な商業都市としても知られ、地域だけでなく日本の商業史においても重要な意義を持つ町とされています。