白馬村 – 北アルプスの雄大な自然とスキーリゾートが織りなす魅力的な村

白馬村は、長野県の北西部に位置する、北アルプスの麓に広がる美しい村です。冬はスキー、夏は登山と、一年を通して多くの観光客が訪れる人気の避暑地として知られています。

白馬村は、標高2,932mの白馬岳を筆頭に、雄大な後立山連峰に囲まれた自然豊かな場所です。その美しい景色は、多くの登山家やスキーヤーを魅了し、日本屈指の観光地として発展してきました。

白馬村の名前の由来

白馬村の名前は、富山県との県境にそびえ立つ白馬岳に由来します。かつて白馬岳を含む連峰には名前がなく、「岳」や「西山」などと呼ばれていました。しかし、季節ごとに変化する雪形が、村から見ると馬の形に見えることから、「代馬岳(しろうまだけ)」と呼ばれるようになりました。それがやがて「白馬岳」に変化し、麓の村や鉄道駅の名称にもなりました。

白馬村の地理

白馬村は、東西に山塊に挟まれた南北に細長い白馬盆地に位置しています。盆地内を姫川がほぼ南北に縦断し、村内では松川、平川などの大きな支流が姫川に合流しています。

白馬村は、夏は冷涼で、冬は「特別豪雪地帯」に指定されるほど降雪量が多いのが特徴です。そのため、スキーを軸とした観光業が盛んに行われています。

主な山: 白馬岳、杓子岳、鑓ヶ岳(白馬鑓)、唐松岳、白岳、岩蕈山、一夜山

主な河川: 姫川、松川、平川、楠川、犬川

主な湖沼: 八方池

白馬村の気候

白馬村は、年間を通して冷涼で、豊富な降水に恵まれています。冬は日照時間が短く、雪が多く降る日本海側気候の特徴も持ち合わせています。

気温: 最高気温は36.2℃(1994年8月16日)、最低気温は-18.7℃(1981年1月31日)

降水量: 年間降水量は1,889.2mm、降雪量は655cm

白馬村の気候データ

| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
|—|—|—|—|—|—|—|—|—|—|—|—|—|
| 最高気温記録 (°C) | 13.2 | 16.9 | 22.8 | 28.6 | 32.3 | 33.1 | 34.6 | 36.2 | 33.8 | 27.7 | 24.2 | 18.3 | 36.2 |
| 平均最高気温 (°C) | 1.4 | 2.6 | 7.0 | 14.6 | 20.8 | 23.6 | 27.0 | 28.4 | 23.6 | 17.7 | 11.5 | 4.5 | 15.2 |
| 日平均気温 (°C) | -2.8 | -2.4 | 1.2 | 7.6 | 13.8 | 17.7 | 21.5 | 22.6 | 18.2 | 11.9 | 5.5 | -0.1 | 9.6 |
| 平均最低気温 (°C) | -7.2 | -7.3 | -3.6 | 1.7 | 7.8 | 13.1 | 17.7 | 18.5 | 14.3 | 7.4 | 0.9 | -4.0 | 5.0 |
| 最低気温記録 (°C) | -18.7 | -18.6 | -15.9 | -12.4 | -1.3 | 2.8 | 10.1 | 9.1 | 2.7 | -3.5 | -11.2 | -16.4 | -18.7 |
| 降水量 (mm) | 141.5 | 125.9 | 136.2 | 126.4 | 135.0 | 211.4 | 280.8 | 177.7 | 181.9 | 136.5 | 100.4 | 135.6 | 1,889.2 |
| 降雪量 (cm) | 216 | 174 | 110 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 | 130 | 655 |

白馬村の歴史

白馬村の歴史は古く、鎌倉時代には佐野坂から現在の小谷村一帯まで含む六条院領の荘園千国荘が成立していました。江戸時代には沢渡、佐野、飯田、飯森からなる四ヶ庄(四ヶ条)と呼ばれていました。

1956年9月30日、北安曇郡神城村と北城村が合併し、白馬村が誕生しました。当時はスキー業は今ほど盛んではなく、水稲や養蚕を中心とした純農村でした。

1960年代以降、スキーブームが到来し、白馬村は一大スキーエリアへと発展しました。主要産業形態も、それまでの農業から観光業へと大きく変化しました。

白馬村の歴史の主な出来事:

  • 1956年:神城村と北城村が合併し、白馬村が発足
  • 1958年:白馬ケーブルが八方屋根に架設され、テレビ放送が開始
  • 1961年:全村に有線放送電話が設置
  • 1963年:白馬小唄が製作
  • 1966年:国道148号の舗装が全線で完了
  • 1967年:村章が制定
  • 1979年:村民憲章が制定
  • 1982年:NHK白馬FM局が開局
  • 1992年:白馬ジャンプ競技場が完成
  • 1998年:長野オリンピック開催
  • 2014年:長野県神城断層地震が発生
  • 2016年:白馬村制施行60周年

白馬村の人口

白馬村の人口は、1980年代前半から増加に転じ、2000年代には1万人台に迫る勢いでした。しかし、2010年代後半からは減少傾向にあります。一方で、定住外国人の増加が進んでおり、2017年末時点で総人口の7.39%を占めています。

白馬村の人口推移

人口
1970年 6,292人
1975年 6,495人
1980年 7,131人
1985年 7,919人
1990年 8,356人
1995年 8,906人
2000年 9,492人
2005年 9,500人
2010年 9,205人
2015年 8,929人
2020年 8,575人

白馬村の経済

白馬村の経済は、観光業が中心です。特にスキー場は、白馬村の重要な観光資源であり、多くの観光客を集めています。

白馬村の主要スキー場:

  • 白馬八方尾根スキー場
  • 白馬五竜スキー場
  • Hakuba47ウィンタースポーツパーク
  • 白馬岩岳スキー場
  • 白馬さのさかスキー場
  • 白馬ハイランドスノーパーク
  • 白馬みねかたスキー場

白馬村は、近年では海外からの観光客も増加しており、滞在型国際スキーリゾートとしての整備が進んでいます。しかし、2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で観光客数は減少しています。

白馬村の行政

白馬村は、北安曇郡に属する村です。

村長: 丸山俊郎

所轄広域連合: 北アルプス広域連合

所轄警察署: 大町警察署

所轄消防署: 北アルプス広域消防本部北部消防署

白馬村の議会

白馬村は、村議会と長野県議会に議員を送り出しています。

村議会: 定数10名

長野県議会(北安曇郡選挙区): 定数1名

白馬村の交通

白馬村には、JR大糸線が通っており、白馬駅が中心駅となります。また、高速バスも運行されており、東京や大阪など主要都市からのアクセスも便利です。

鉄道:

  • JR大糸線:南神城駅 – 神城駅 – 飯森駅 – 白馬駅 – 信濃森上駅

バス:

  • アルピコ交通(通称・川中島バス)
  • 高速バス バスタ新宿・中央道八王子 – 白馬五竜・白馬町・白馬八方(京王バス東と共同運行)
  • 高速バス 成田空港・横浜駅(YCAT) – 白馬さのさか・白馬五竜・白馬八方・白馬岩岳・栂池高原・白馬乗鞍・白馬コルチナ ※冬季のみ
  • 高速バス 東京駅 – 白馬さのさか・白馬五竜・白馬八方・白馬岩岳・栂池高原・白馬乗鞍・白馬コルチナ ※冬季のみ
  • 特急バス 長野駅東口 – サンサンパーク白馬 – 白馬五竜 – 白馬駅 – 白馬八方 – 白馬乗鞍
  • 特急バス 松本バスターミナル・松本インター前 – 白馬さのさか・白馬五竜・白馬町・白馬駅・白馬八方 ※冬季のみ
  • 路線バス栂池線 白馬駅 – 白馬八方 – 岩岳新田 – 栂池高原 – 白馬乗鞍
  • 路線バス猿倉線 白馬駅 – 白馬八方 – 猿倉

道路:

  • 国道148号
  • 国道406号
  • 長野県道33号白馬美麻線
  • 長野県道322号白馬岳線
  • 長野県道433号千国北城線

道の駅:

  • 道の駅白馬

白馬村の観光スポット

白馬村には、雄大な自然とスキーリゾートを楽しむことができる魅力的な観光スポットがたくさんあります。

自然:

  • 白馬岳
  • 白馬大雪渓
  • 親海湿原・姫川源流湧水(名水百選)
  • 落倉自然園
  • 青鬼(重要伝統的建造物群保存地区、日本の棚田百選)
  • 観音原石仏群

スキー:

  • 白馬ジャンプ競技場
  • 白馬クロスカントリー競技場
  • Hakuba47ウィンタースポーツパーク
  • 白馬岩岳スキー場
  • 白馬五竜スキー場
  • 白馬ハイランドスノーパーク
  • 白馬八方尾根スキー場
  • 白馬みねかたスキー場

温泉:

  • 白馬八方温泉
  • 白馬塩の道温泉 倉下の湯
  • 白馬かたくり温泉 十郎の湯
  • 白馬鑓温泉

その他:

  • 塩の道(千国街道)
  • ラフォーレ白馬美術館
  • 白馬三枝美術館
  • 菊池哲男山岳フォトアートギャラリー
  • 白馬村オリンピック記念館
  • スノーピークランドステーション白馬

白馬村のイベント

白馬村では、一年を通して様々なイベントが開催されています。

  • 塩の道祭り(5月)

白馬村の出身人物

白馬村には、スキー選手や登山家など、様々な分野で活躍する著名な出身者がいます。

  • 上村愛子(フリースタイルスキー選手)
  • 梅崎慶大(スキージャンプ選手)
  • ZUN(ゲームクリエイター、同人音楽家、上海アリス幻樂団)
  • 郷津雅夫(写真家)
  • 仙名秀雄(画家)
  • 田中登(映画監督)
  • 福島のり子(スキークロス選手)
  • 松本勲人(アルペンスキー選手)
  • 三木つばき(スノーボード選手)
  • 山岸慎英(登山家)
  • 渡部暁斗(ノルディック複合選手)
  • 渡部善斗(ノルディック複合選手)
  • 国本梨紗(タレント)

白馬村の宣言

白馬村では、様々な分野において、地域住民の共通認識を示す宣言が制定されています。

  • 交通安全宣言(1982年)
  • 暴力追放宣言(1984年)
  • 非核平和白馬村宣言(1988年)
  • 白馬の景観を守り・育て・創造する宣言(1990年)
  • 人権尊重の村宣言(1994年)
  • 青色申告宣言・振替納税推進の村宣言(1998年)
  • 白馬スキー伝来100年宣言(2012年)
  • 白馬村「COOL CHOICE(賢い選択)」宣言(2017年)
  • 白馬村気候非常事態宣言(2019年)

白馬村のその他情報

  • 市外局番(NTT東日本):0261(大町MA)
  • 自動車のナンバープレート:松本ナンバー

白馬村は、雄大な自然とスキーリゾートが織りなす魅力的な村です。白馬岳をはじめとする北アルプスの山々、そしてスキー場や温泉など、多くの観光スポットがあります。白馬村を訪れ、自然と文化、そして活気あふれる街並みを満喫してください。

白馬村についてのクイズ

白馬村はどのような自然環境に囲まれていますか?

白馬村は北アルプスの麓に広がる自然豊かな場所であり、標高2,932mの白馬岳をはじめとする後立山連峰に囲まれています。この地域は、四季折々の美しい景色や雄大な山々が楽しめるため、多くの登山家やスキーヤーにとって魅力的な観光地となっているのです。特に冬季には多くのスキー場がオープンし、スキー愛好者にとっては無くてはならないスポットとして知られています。また、夏は登山やハイキング、湿原などを楽しむことができ、自然環境を活かした多彩なアクティビティが提供されています。

白馬村の名前の由来は何ですか?

白馬村の名前は、村から見える白馬岳の雪形が馬の形に見えることに由来しています。かつてこの連峰には名前がなく、単に「岳」や「西山」と呼ばれていましたが、村人たちが雪形の変化を見て「代馬岳(しろうまだけ)」と称するようになり、最終的に「白馬岳」と呼ばれるようになりました。この名称は徐々に地域全体に広がり、村や鉄道駅の名称にも反映されるようになりました。

白馬村はいつ誕生しましたか?

白馬村は1956年9月30日に、北安曇郡の神城村と北城村が合併する形で誕生しました。当初は主に農業を中心とした村でしたが、1960年代以降にスキーブームが到来し、それに伴って観光業が発展しました。村の経済や文化はこのスキー観光の影響を大きく受け、地域への観光客の増加とともに、白馬村は日本有数の観光地へと成長しました。

白馬村の特色の一つとして、どのような気候が特徴的ですか?

白馬村は冬季に多くの降雪があるため、特別豪雪地帯に指定されています。この地域は日本海側気候の影響を受けており、雪の降る日が多く、特に冬のスキーシーズンには豊富な雪が楽しめます。また、夏は比較的冷涼な気候で、登山やハイキングを楽しむには最適な条件が整っています。白馬村は年間を通じて変化に富んだ天候をもたらすため、四季を通じてさまざまなアクティビティを楽しむことができる場所となっています。

白馬村の主要なスキー場には何がありますか?

白馬村にある主要なスキー場の一つに、白馬八方尾根スキー場があります。これは白馬村のスキーエリアの中でも特に有名なスキー場で、スキーやスノーボードを楽しむ愛好者にとって魅力的なスポットです。白馬村にはこの他にも、白馬五竜スキー場、Hakuba47ウィンタースポーツパークなど、さまざまなスキー場が点在しており、それぞれに独自の魅力を持っています。これらのスキー場は、国内外から訪れる多くの観光客を惹きつけています。