九州山地のほぼ中央に位置し、面積の96%を森林が占める山村、それが宮崎県児湯郡にある「西米良村」です。人口はわずか890人（2024年8月1日時点）で、宮崎県内では最も人口の少ない自治体です。豊かな自然に囲まれた西米良村は、都会の喧騒から離れてゆったりと過ごしたい人にとって、まさに理想郷と言えるでしょう。
大自然に抱かれた西米良村
西米良村は、雄大な九州山地の山々に囲まれた、まさに大自然の宝庫です。村内には、米良三山と呼ばれる「市房山」「石堂山」「天包山」がそびえ立ち、豊かな緑と清らかな空気で満たされています。また、村を流れる一ツ瀬川は、雄大な自然美と豊富な水資源をもたらし、西米良村の豊かな生態系を育んでいます。
山岳地特有の気候
西米良村は、冬には宮崎県内では珍しい降霜や積雪が見られることがあります。一方、夏は九州山地によるフェーン現象の影響で、高温多湿になることも多く、降雨量も多いのが特徴です。2020年8月17日には、宮崎県の観測史上最高気温を更新する39.7度を記録しました。
西米良村の豊かな自然
西米良村は、豊かな自然に恵まれた場所です。村内には、貴重な動植物が生息しており、多くの観光客を魅了しています。
- 村の木：コウヤマキ – 長寿の象徴として親しまれているコウヤマキは、西米良村のシンボル的な存在です。
- 村の花：ヤマザクラ – 春には、山々をピンク色に染めるヤマザクラの花が咲き乱れ、美しい景色を作り出します。
- 村の鳥：メジロ – 可愛らしいメジロは、村内のいたるところで姿を見ることができます。
西米良村の歴史と文化
西米良村の歴史は古く、15世紀初頭には、菊池氏の末裔とされる米良氏が当地に移住し、米良山14か村の領主として支配していました。江戸時代中期には、現在の西米良村小川にあった小川城を居城とし、明治維新後に菊池氏に改姓しました。
西米良村は、かつて人吉藩の属地であったため、宮崎県よりも熊本県の球磨地方との結びつきが強いという特徴があります。これは、現在も飲酒嗜好に表れており、西米良村では球磨焼酎が愛飲されています。
西米良村の伝統芸能
西米良村には、古くから伝わる伝統芸能が数多く残っています。
- 米良神楽 – 米良三山の神々を祀る神楽で、勇壮な舞と音楽が特徴です。
- 山神楽 – 山の神々を祀る神楽で、田植えや収穫を祈願する儀式として行われます。
西米良村の観光スポット
西米良村は、豊かな自然と歴史文化に触れることができる観光地として、近年注目を集めています。
自然を楽しむ
- 一ツ瀬ダム – 一ツ瀬川に建設されたダムで、雄大な景観を楽しむことができます。ダム湖では、釣りやボート遊びを楽しむこともできます。
- かりこぼうず大橋 – 一ツ瀬川に架かる橋で、橋の上からは雄大な山々を一望できます。
- 双子キャンプ場 – 自然豊かな場所でキャンプを楽しむことができます。
温泉を楽しむ
- 西米良温泉ゆた〜と – 温泉施設で、日々の疲れを癒すことができます。温泉の泉質は、神経痛や筋肉痛に効果があるとされています。
文化に触れる
- 菊池記念館 – 菊池武夫公の旧別邸で、歴史を感じることができます。
- 西米良村民俗資料館 – 西米良村の民俗資料が展示されており、地域の文化に触れることができます。
- 小川城址公園 – 小川城跡に整備された公園で、歴史を感じながら散策を楽しむことができます。
西米良村の未来
西米良村は、人口減少や高齢化といった課題を抱えながらも、豊かな自然や歴史文化を活かした地域づくりを進めています。
- 西米良型ワーキングホリデー制度 – 村と契約した農家の農作業を手伝うことで、小額の報酬（宿泊費用・食事費程度）を得ながら、滞在費をほとんどかけずに村に滞在して観光ができる制度です。
- ジビエ – 農林業の害獣であるニホンジカやイノシシを駆除し、その肉を食用に加工・出荷する事業です。
西米良村は、今後も、自然と文化を大切にし、地域住民が活き活きと暮らせる村を目指していくことでしょう。
まとめ
西米良村は、豊かな自然と歴史文化に恵まれた、魅力的な村です。都会の喧騒から離れて、ゆったりと過ごしたい人にとって、西米良村はまさに理想郷と言えるでしょう。西米良村を訪れて、大自然と歴史文化に触れ、心身ともにリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
西米良村についてのクイズ
西米良村の面積の96%を占めるものは何ですか？
西米良村は九州山地のほぼ中央に位置し、その面積の96%を森林が占めています。このことは、自然豊かな環境を形成し、多様な生態系が存在することを示しています。森林は村のシンボルでもあり、地域の経済、歴史、文化に深く結びついています。また、豊かな森林環境は、観光資源としても重要で、多くの観光客が訪れるポイントとなっています。シンボルとなる植物や野生動物が生息する場所として、自生の野草、動植物が多く見られる西米良村は、自然を楽しみたい観光客にとって理想的な場所です。
西米良村の村の木は何ですか？
西米良村の村の木はコウヤマキです。コウヤマキは長寿の象徴として親しまれており、村のシンボル的な存在です。特に、強い耐性を持ち、厳しい環境でも生育できるため、村民にとって特別な意味を持つ木となっています。コウヤマキの存在は、村の自然環境を象徴するものであり、文化的にも重要な役割を果たしています。このように、村の木として設定されることで、住民が地域の自然を大切にし、意識するきっかけにもなっています。また、地域の人々がこの木に誇りを持ち、訪れる観光客にもその魅力を伝えていくことが期待されています。
西米良村での伝統芸能に含まれるものはどれですか？
西米良村での伝統芸能には米良神楽が含まれています。この神楽は、米良三山の神々を祀るものであり、勇壮な舞と音楽が特徴です。神楽は地域の祭りや特別な儀式で披露され、地域文化を象徴する重要な要素となっています。また、神楽の中には、田植えや収穫を祈願する山神楽も存在し、農業と神事が密接に結びついていることを示しています。これらの伝統芸能は、村の歴史や文化を現代に伝える貴重な存在であり、観光資源としても注目されています。西米良村では地域の若者たちがこの伝統を引き継ぎ、次世代に繋げる努力も行われているのです。
西米良村の温泉施設の名前は何ですか？
西米良村には「西米良温泉ゆた〜と」という温泉施設があります。この温泉は、日々の疲れを癒すためのスポットとして多くの人々に親しまれています。泉質は神経痛や筋肉痛に効果があるとされ、特に自然の中でリフレッシュしたい方に最適です。温泉施設は、村の大自然を背景にした落ち着いた環境に位置しており、観光客は贅沢な時間を過ごすことができます。また、温泉に入った後は、周囲の景観や村ならではの美食を楽しむこともでき、訪れる人々に新たな体験を提供します。西米良温泉ゆた〜とは、村の観光資源としても大きな役割を果たしています。
