京都府南丹市:豊かな自然と歴史が息づく、魅力あふれるまち

南丹市は、京都府の中部に位置し、丹波地方に属する自然豊かなまちです。面積は京都府内で京都市に次いで2位、隣接する自治体には京都市、綾部市、亀岡市、船井郡京丹波町、福井県大飯郡おおい町、滋賀県高島市、大阪府豊能郡能勢町、兵庫県丹波篠山市があり、4つの都道府県にまたがる広大な地域です。

概要

南丹市は、2006年1月1日に船井郡園部町、八木町、日吉町、北桑田郡美山町が合併して誕生しました。京都府内では2004年の京丹後市以来の新市の発足で、南丹市の後には2007年に木津川市が発足しています。

南丹市は、豊かな自然環境、歴史、文化、そして現代的な発展が調和する魅力的なまちです。山々に囲まれた雄大な自然は、美しい景観を創出し、四季折々の変化を楽しませてくれます。また、古くから丹波国府が置かれた歴史を持ち、数多くの史跡や文化財が残されています。さらに、近年では、農業、観光、工業など様々な分野で発展を遂げており、活力のあるまちとして注目されています。

地理

地形

南丹市は、東西に長く、京都府を南北に区切るような形をしています。市域は、山岳、河川、湖沼など、変化に富んだ地形をしています。

山岳

南丹市には、三国岳(959m)をはじめとする標高の高い山々がそびえ立っています。三国岳山麓の由良川源流域には、京都大学芦生研究林の広大な自然林が広がり、貴重な動植物が生息しています。

主な山には、紫雲山、小麦山(スーパーマリオ発祥地)、深山、長老ヶ岳などがあります。

河川

南丹市は、日本海に注ぐ由良川と太平洋に流れる桂川の分水界に位置しています。

主な川には、桂川(大堰川の別名を持つ)、由良川(上流部は美山川、大野川の別名を持つ)などがあります。

湖沼

南丹市には、通天湖、天若湖、文覚池など、いくつかの湖沼があります。

気候

南丹市は、気象庁による区分では京都府南部地方に属しています。

園部地区は、年間を通して温暖な気候に恵まれています。一方、美山地区は豪雪地帯で、冬には積雪が観測されます。

歴史

南丹市は、古くから人が住んでいた地域であり、歴史的な遺構や文化が多く残されています。

古代

異説もあるものの、八木地区には丹波国府が置かれ、氷室(ひむろ)があったりと、古くから中央律令政府とつながりが深かったとされています。これは、桂川水運が深く関係していると考えられています。

中世

室町時代には、守護細川家の守護所として八木城が築かれ、丹波一円の政務を総覧する丹波国政の中心地となりました。

戦国時代には、八木に守護代内藤氏、美山地区に秦氏の末裔とされる川勝氏が割拠しました。キリシタン武士として名高い内藤如安も、この守護代内藤氏の末裔です。八木城は、内藤氏が滅ぼされた後は廃城となりました。

近世

江戸時代には、元和5年(1619年)に小出吉親が園部に封じられ、園部城を改築し園部藩を立藩しました。南丹市の中心部である園部は、明治維新まで園部藩・小出氏の城下町として発展し、以後幕末に至るまで小出氏がこの地を治めました。歴代藩主は、桂川の治水に尽力し、園部藩の発展に大きく貢献しました。

近代

廃藩置県後は、園部県となり、のちに京都府に編成されました。

現代

平成期には、2001年に京都府中部の1市8町で「京都中部地域行政改革推進会議」が設立され、2004年には南丹市となる4町が参加した「園部町・八木町・日吉町・美山町合併協議会」が発足しました。2006年1月1日には、南丹市が誕生しました。

令和期には、2019年9月18日に第126代天皇徳仁即位に伴う令和の大嘗祭の際に使われる神饌を収穫する斎田「主基田」に南丹市八木町氷所新東畑の水田が選ばれました。

政治

行政

南丹市は、市長を首長とする市制を採用しています。

市長

現市長は、西村良平氏です。2018年4月30日に就任し、任期満了日は2026年4月29日です。

役所

南丹市役所は、旧園部町役場を使用しています。

議会

南丹市議会は、定数22名の議員で構成されています。

出先機関・施設

南丹市には、国や府の機関、各種施設が設置されています。

国家機関

厚生労働省、財務省、法務省、裁判所などが設置されています。

施設

警察署、消防署、病院、郵便局、図書館、博物館、交流施設などが設置されています。

経済

南丹市の経済は、農業、林業、観光、工業など多岐にわたります。

第一次産業

農業

南丹市は、京野菜(主に水菜)や水稲(キヌヒカリ)などの農産物が盛んです。

林業

南丹市では、北山杉などの林業が盛んです。

第二次産業

南丹市には、湖池屋京都工場(ポテトチップス工場)、ジヤトコ八木地区、虎屋京都工場など、様々な企業が進出しています。

第三次産業

南丹市では、観光業が盛んです。るり渓温泉、かやぶきの里・北村、美山町など、多くの観光スポットがあります。

教育・研究機関

南丹市には、大学、専修学校、高等学校、中学校、小学校、特別支援学校など、多くの教育機関があります。

大学

京都大学、京都府立大学、京都医療科学大学、京都美術工芸大学、佛教大学、明治国際医療大学などがあります。

その他教育機関

専修学校、高等学校、中学校、小学校、特別支援学校などが多数あります。

交通

南丹市には、鉄道、バス、道路など、様々な交通機関があります。

鉄道

JR山陰本線(嵯峨野線)が通っており、市の中心となる駅は園部駅です。

バス

南丹市には、コミュニティバス、路線バス、高速バスなどが運行されています。

道路

南丹市には、京都縦貫自動車道、国道9号、国道162号、国道372号、国道477号など、多くの道路が整備されています。

観光

南丹市は、豊かな自然と歴史を感じることができる観光地として知られています。

名所・旧跡

南丹市には、小林家、石田家住宅、園部城跡、八木城跡、生身天満宮、春日神社など、多くの名所・旧跡があります。

観光スポット

るり渓、かやぶきの里・北村、大野ダム、日吉ダムなど、多くの観光スポットがあります。

文化・名物

南丹市には、独自の文化や名物があります。

祭事・催事

大送神社の綱引き、やぎの花火大会、牧山の松明など、多くの祭事・催事があります。

名産・特産

北山杉、京野菜(伏見唐辛子)、黒豆、スギナ、男前豆腐店、美山名水など、多くの名産・特産があります。

出身関連著名人

南丹市には、様々な分野で活躍する著名人が多く輩出しています。

出身著名人

芦田讓、麻田弁自、石谷有吾、磯部清吉、岩井文助、木戸たつよし、江村彩子、川勝寛治、川勝堅二、川勝秀氏、川勝昭平、川勝傳、川勝瀬平、北側勉、黒木彰一、小西良輝、杉本淳子、高木文平、竹井功一、竹上千咲、田中昌太郎、田中好、田中隆久、田中貴也、智蘊、内藤如安、中川泰宏、中田慶雄、西田達雄、野中広務、野々村仁清、原潔、廣瀬勉、広瀬寿子、福井ミカ、藤林益三、藤本守、古谷三代吉、藤原瞭我、馬渕睦夫、宮本茂、進士仁一、進士安治、森良男、山名二郎、吉田勝美、吉田千恵、吉田治人など、多くの著名人がいます。

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

まとめ

南丹市は、豊かな自然と歴史、そして現代的な発展が調和する魅力的なまちです。美しい景観、歴史的な遺構、文化、そして活気のある経済活動など、見どころが満載です。南丹市を訪れて、自然と歴史に触れ、心に残る旅を体験してみてはいかがでしょうか。

南丹市についてのクイズ

南丹市が誕生したのは何年ですか?

南丹市は2006年1月1日に船井郡園部町、八木町、日吉町、北桑田郡美山町が合併して誕生しました。この合併は、京都府内では2004年の京丹後市以来の新市の発足となり、南丹市およびその後に発足した木津川市は、地域の人口や経済の効率性を向上させるための重要なステップとして位置付けられています。南丹市は、自然豊かな地域であると同時に、さまざまな歴史や文化が根付いている地域でもあり、合併後はその魅力を生かして地域振興が進められています。

南丹市の主要な河川はどれですか?

南丹市の主要な河川は桂川です。桂川は大堰川の別名を持ち、南丹市内を流れる重要な水路です。また、南丹市は日本海に注ぐ由良川と太平洋に流れる桂川の分水界に位置しており、両河川の水運が地域の歴史や発展に深く関連しています。由良川は美山川や大野川と呼ばれる上流部を擁し、四季折々の自然の美しさを楽しむことができます。桂川や由良川は、周辺地域にとって重要な水源でもあり、農業や交通、観光など多方面で利用されています。

南丹市が豪雪地帯であるのはどの地区ですか?

南丹市の美山地区は豪雪地帯として知られています。この地域は冬に多くの雪が降り積もることで名高く、特に美山の里山風景は、雪景色が美しいことで観光客を魅了しています。一方、園部地区は年間を通して温暖な気候に恵まれているため、地域ごとに異なる気候が存在することが特色です。美山地区は、豪雪がもたらす独特の自然環境や文化が根付いており、かやぶきの里や冬季の体験活動などが含まれ、訪れる人々にとって印象深い体験を提供しています。

令和期に神饌を収穫する斎田に選ばれたのはどこですか?

2019年9月18日に第126代天皇徳仁即位に伴う令和の大嘗祭の際に、南丹市八木町氷所新東畑の水田が神饌を収穫する斎田に選ばれました。この選出は、地域の農業の質や景観が評価された結果であり、神事における重要な役割を果たすことになります。神饌は、天皇や神々に奉納するための供物であり、特に良質な米が求められます。これにより、南丹市の農業や地域の誇りが強調され、地域振興や観光の促進にも寄与することでしょう。