緑豊かな茶畑が広がる!京都府南山城村の魅力を徹底解説

京都府唯一の村である南山城村は、豊かな自然と歴史、そして美味しい宇治茶が魅力の地域です。都会の喧騒から離れ、ゆったりと過ごしたい方におすすめです。この記事では、南山城村の魅力を余すことなく紹介します。

概要

南山城村は、京都府の南部に位置し、相楽郡に属する村です。京都府で最も東端、かつ最南端の自治体であり、「自然が薫り 絆が生きる 自立するむら!みなみやましろ」を村の標語に掲げています。

地理

地形

南山城村は、木津川と名張川が合流する地点に位置し、周囲を山々に囲まれた自然豊かな地域です。村内には、高山ダムや月ヶ瀬湖などの湖沼、そして木津川、山城谷川、渋久川などの河川が流れ、美しい景観を形作っています。

河川

  • 木津川
  • 名張川(夢絃峡で木津川と合流)
  • 山城谷川
  • 渋久川

湖沼

  • 月ヶ瀬湖

ダム

  • 高山ダム

人口

南山城村の人口は、2024年8月1日現在、2,198人です。近年は人口減少が進んでおり、2017年には過疎地域に指定されました。

人口
1970年 3,570人
1975年 3,388人
1980年 3,396人
1985年 3,701人
1990年 3,890人
1995年 4,024人
2000年 3,784人
2005年 3,466人
2010年 3,078人
2015年 2,652人
2020年 2,391人

隣接自治体

南山城村は、以下の自治体に隣接しています。

  • 京都府
    • 相楽郡:笠置町
    • 相楽郡:和束町
  • 三重県
    • 伊賀市
  • 滋賀県
    • 甲賀市
  • 奈良県
    • 奈良市

歴史

古代

平安時代には、南山城村の「大河原」という地名が記録されています。しかし、『和名抄』には、当村の領域と推定される地名は認められず、当時はこの地域の開発が進んでいなかったと考えられています。

中世

南北朝時代には、当地の豪族である大河原氏と田山氏が、笠置の後醍醐天皇方に合流しました。

近世

江戸時代には、高尾村、法ヶ平尾村、田山村、北大河原村、南大河原村、野殿村の6つの村がありました。これらの村は、いずれも柳生藩に所属していました。木津川の水運の起点として、信楽焼の出荷や木材の積み出し場として栄えていましたが、1897年に加茂・伊賀上野間に鉄道が開通したことで、水運は衰退しました。

近現代

明治時代には、開拓によって童仙房村が誕生し、高尾村と法ヶ平尾村が合併して高尾村となりました。

昭和時代には、1953年に南山城水害が発生し、甚大な被害を受けました。1955年には、大河原村と高山村が合併して、現在の南山城村が誕生しました。

現代

平成時代には、2015年に「日本茶800年の歴史散歩」が日本遺産に認定され、南山城村の「童仙房・高尾・田山・今山の茶畑」もその一部として認定されました。

行政

村長

現在の村長は、平沼和彦氏です。(2019年より1期目)

村議会

南山城村議会は、定数10人の議員で構成されています。

政治

衆議院

南山城村は、京都府第6区に属しています。

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
京都府第6区(宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市、久世郡、綴喜郡、相楽郡) 山井和則 立憲民主党 8 選挙区

施設

警察

  • 京都府警察 木津警察署
    • 高山駐在所
    • 大河原駐在所

消防

  • 相楽中部消防組合

郵便局

  • 南山城村郵便局
  • 京都高山郵便局

集会施設

  • 高尾公民館
  • 月ヶ瀬ニュータウン集会所
  • 南大河原会館
  • 南山城村文化会館(やまなみホール)

文化施設

  • 童仙房生涯学習センター
  • 南山城村自然の家
  • 南山城村農業者トレーニングセンター
  • 南山城村移住交流スペースやまんなか

経済

第一次産業

農業

南山城村の特産品といえば、なんといっても宇治茶です。宇治茶は、静岡茶、狭山茶と並んで「日本三大茶」といわれ、生産量の少ない狭山茶を省いて静岡茶とともに「日本二大茶」とも呼ばれています。

南山城村の茶畑の面積は、昭和中期以降大幅に拡大し、1982年には263.9ヘクタールに達しました。これは、同時期の宇治市の茶の作付面積が減少していたことと対照的です。

第二次産業

工業

南山城村には、北本製茶工場などの企業があります。

生活基盤

ライフライン

電力

南山城村の電力は、関西電力によって供給されています。村内には、関西電力大河原発電所があります。

電信

南山城村の電信は、NTT西日本によって提供されています。市外局番は0743です。

教育

高等学校

  • 京都府立木津高等学校大河原分校(昼間定時制、1960年3月31日廃止)

中学校

  • 相楽東部広域連合立笠置中学校
  • 笠置町南山城村中学校組合立笠置中学校高山分校(1976年2月15日廃止、笠置中学校へ統合)
  • 笠置町南山城村中学校組合立笠置中学校野殿童仙房分教場(1976年2月15日廃止、笠置中学校へ統合)

小学校

  • 相楽東部広域連合立南山城小学校
  • 南山城村立大河原小学校(2003年3月31日廃止、南山城小学校へ統合)
  • 南山城村立高尾小学校(2003年3月31日廃止、南山城小学校へ統合)
  • 南山城村立田山小学校(2003年3月31日廃止、南山城小学校へ統合、現・田山生涯学習センター)
  • 南山城村立野殿童仙房小学校(2006年3月31日廃止、南山城小学校へ統合)

保育園

  • 南山城保育園

交通

鉄道

南山城村には、JR関西本線の月ケ瀬口駅と大河原駅があります。

鉄道路線

  • 西日本旅客鉄道(JR西日本)
    • 関西本線:– 月ケ瀬口駅 – 大河原駅 –

バス

南山城村では、村営バスやコミュニティバスなどが運行されています。

路線バス

  • 南山城村村営バス(月曜 – 金曜運行・祝祭運休・無料)
    • 月ヶ瀬口駅~田山・高尾方面(宮ノ前経由松笠行き)
  • 南山城村コミュニティバス(毎週水曜日運行・無料)
    • 大河原~野殿・童仙房方面
  • 相楽東部広域バス(月・水・金・土の運行)
    • 月ヶ瀬口駅~加茂駅
  • 三重交通
    • 月ケ瀬口駅~尾山口(観梅シーズン運行)

道路

国道

  • 国道163号

府県道

  • 主要地方道
    • 三重県道・奈良県道・京都府道82号上野南山城線
  • 一般府道
    • 奈良県道・京都府道753号月ヶ瀬今山線

道の駅

  • 道の駅お茶の京都みなみやましろ村(2017年4月15日オープン)

観光

名所・旧跡

日本遺産

  • 日本遺産第1号『日本茶800年の歴史散歩』京都・山城
    • 童仙房・高尾・田山・今山の茶畑

童仙房地区は、明治初期に京都府主導により士族を転住させ開拓した地域です。府の支庁を設け、輸出増に対応すべく茶業振興に努めてきました。

今山七尾鳥地区は、1969年の高山ダム建設に伴い、高尾や田山から移転してきた農家によって開墾され、茶畑が造成されました。

  • 高尾地区荒堀の茶畑
    • 茶葉の収穫後に切り戻された木が茶色く見える
    • 畑の中に民家が点在
  • 七尾鳥地区の茶畑

寺院

  • 観音寺
  • 春光寺
  • 真輪院
  • 總神寺
  • 地蔵寺
  • ないおん寺

神社

  • 大神宮社
  • 春日神社
  • 国津神社
  • 恋志谷神社
  • 権現神社
  • 三升権現社
  • 諏訪神社
  • 津島神社
  • 六所神社
  • 六所神社北大河原

田山地区の宗教施設

  • 華将寺跡・磨崖仏
  • 薬師神社(かさがみさん)
  • はうずきさん(はがみさん)

観光スポット

  • 大河原橋(恋路橋)
    • 木津川にかかる沈下橋
  • 高山ダム湖公園
  • 月ヶ瀬カントリークラブ
  • 月ヶ瀬湖
  • 名張川
  • レイクフォレストリゾート
  • 山のテーブル
    • 童仙房地区の旧野殿童仙房保育園舎を利用したコミュニティスペース&カフェスペース
  • 夢絃峡温泉

文化・名物

祭事・催事

  • 木津川やまなみ国際音楽祭

関連著名人

  • ナダル(お笑い芸人・コロコロチキチキペッパーズ)※出生地は山形県
  • 榊莫山(書道家)※旧大河原村
  • 河内家菊水丸(タレント、伝承河内音頭家元)※当村に在住

脚注

  1. 平成29年3月31日付けで南山城村が過疎地域に指定されました。(4月1日施行)
  2. 『京都大辞典 府域編』(株式会社淡交社、1994年)p.503
  3. 『角川日本地名大辞典 26 京都府 下巻』(角川書店、1982年)p.623
  4. 南山城村史編さん委員会『南山城村史 資料編』(南山城村、2002年)
  5. 日本遺産ポータルサイト https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story009/
  6. 童仙房・高尾・田山・今山の茶畑(高尾) https://nihonisan-kyoto.kokosil.net/ja/place/00001c00000000000002000000490034
  7. 南山城村議会議員名簿(任期:2016年(平成28年)4月1日~2020年(令和2年)3月31日/定員:10人)
  8. 『農政研究資料』第84-27号「京都府における茶業経営の実態」(京都府農業会議発行、1984年)p.3
  9. 宇治茶歴史街道 緑の茶園ときらめく水面の癒しの道 https://www.pref.kyoto.jp/kanko/tourism/green/index.html
  10. 日本遺産第1号『日本茶800年の歴史散歩』~京都・山城~構成文化財の一覧 https://www.pref.kyoto.jp/kanko/tourism/green/index.html
  11. 南山城村産業生活課『南山城村の宇治茶生産景観』(南山城村産業生活課、2018年3月1日)6頁
  12. やまびこ編集室『京都南山城村のおたより やまびこ』(山のテーブル、20170330)

外部リンク

  • 南山城村公式ウェブサイト https://www.vill.minamiyamashiro.kyoto.jp/
  • 京都府公式メディア(南山城村観光) https://www.kyoto.travel/jp/spot/1280
  • 南山城村移住交流スペースやまんなか https://www.facebook.com/yamannakaspace/
  • 南山城村に関連する地理データ – オープンストリートマップ https://www.openstreetmap.org/#map=10/34.7728/135.9936
  • 地図 – Google マップ https://www.google.com/maps/place/%E4%BA9%9D%E5%B1%B1%E5%A0%84%E5%8C%BA+%E5%8D%97%E5%B1%B1%E5%A0%84%E6%9D%91/@34.7729679,135.9936761,15z/data=!4m5!3m4!1s0x6001e07f59692c37:0x95b66b740e808377!8m2!3d34.77281!4d135.99356

この記事は、南山城村の魅力をより深く理解するための情報提供を目的としています。自然、歴史、文化、そして美味しい宇治茶を楽しむことができる南山城村に、ぜひ足を運んでみてください。

南山城村についてのクイズ

南山城村はどの府に位置していますか?

南山城村は京都府に位置しています。京都府は、日本の近畿地方にある府の一つで、歴史的かつ文化的な街として有名です。南山城村はその南部に位置し、自然豊かな地域として知られています。この村は、周囲を山々に囲まれた地形で、木津川と名張川が合流する地点にあります。また、都心からのアクセスも良好で、日帰り観光にも適した場所です。さらに、村の特徴の一つとして美味しい宇治茶の生産地であることが挙げられ、多くの人々が茶畑を訪れ、リラックスした時間を過ごしています。

南山城村の人口は2024年8月1日現在で何人ですか?

2024年8月1日現在の南山城村の人口は2,198人です。近年は人口減少が進んでおり、2017年には過疎地域に指定されました。特に若年層の流出が問題視されており、村の活性化や移住促進の取り組みが求められています。この村は美しい自然環境と豊かな歴史に恵まれていますが、人口減少に対する対策が今後の大きな課題となっています。また、地域の魅力を発信し、観光を振興することで逆風を乗り越えようとする努力も続けられています。

南山城村の村の標語は何ですか?

南山城村の村の標語は「自然が薫り 絆が生きる 自立するむら!みなみやましろ」です。この標語には、南山城村の住民同士のつながりや地域の自然環境を大切にする思いが込められています。村が持っている自然の美しさと、地域の絆を強めて、持続可能なコミュニティを築くことを目指しています。こうした取り組みは、地域の活性化や観光促進にもつながり、村の未来を担う若者たちの流出を防ぐ手段ともなり得ます。

南山城村で特産品とされるお茶は何ですか?

南山城村で特産品とされるお茶は宇治茶です。宇治茶は、日本三大茶の一つとして知られ、静岡茶や狭山茶と併せて評価されています。この村の茶畑は昭和中期以降に大幅に拡大し、1982年には263.9ヘクタールに達しました。宇治茶の品質は高く、全国的にも有名であり、多くの観光客が茶畑を訪れ、茶摘み体験や茶の試飲を楽しむことができます。宇治茶はお土産としても人気があり、地域経済の重要な柱となっています。

南山城村が日本遺産に認定されたのはいつですか?

南山城村は2015年に「日本茶800年の歴史散歩」として日本遺産に認定されました。これは、村が有する茶業の深い歴史と文化を広く知ってもらうための取り組みの一環です。この認定により、村の茶畑は今山の茶畑を含む複数の地域が抱える文化財として位置付けられ、日本全国から訪れる観光客にとっての大きな魅力となります。また、この認定を契機に、地域の茶文化を更に発展させていく活動が期待されています。