熊本県上益城郡益城町:熊本空港の玄関口、復興を続ける活気あふれるまち

熊本県の中部に位置する上益城郡益城町は、熊本空港の玄関口として、交通の要衝を担うとともに、豊かな自然と歴史、そして活気あふれる文化を持つ魅力的な町です。2016年の熊本地震では大きな被害を受けましたが、町民の力強い復興の歩みは、現在も続いています。今回は、益城町の魅力を、地理、歴史、産業、観光、そして復興の取り組みなど、様々な角度からご紹介します。

地理:熊本平野と九州山地の豊かな自然

益城町は、熊本市の東部に隣接し、熊本県のほぼ中央に位置しています。町内は、東部から南部にかけて九州山地に属する山々が連なり、北部は益城台地と呼ばれる畑作地が広がっています。中央部は熊本平野の一部を形成しており、水田地帯が広がっています。緑川水系に属する木山川、赤井川、秋津川などの河川が、東から西へ流れ、豊かな自然環境を育んでいます。

気候: 益城町は、温暖な瀬戸内海式気候に属し、年間を通して過ごしやすい気候です。夏は高温多湿、冬は比較的温暖で、降水量は年間を通して多く、特に梅雨時期と秋雨の時期に集中します。

隣接自治体:
* 熊本市(東区)
* 上益城郡御船町
* 上益城郡嘉島町
* 菊池郡大津町
* 菊池郡菊陽町
* 阿蘇郡西原村

歴史:古代から続く歴史と文化

益城町は、古くから人々が暮らし、歴史と文化を育んできた町です。

古代: 弥生時代から古墳時代にかけて、町内には多くの遺跡が発見されています。特に、城山古墳群は、当時の豪族の勢力を物語る貴重な遺跡として知られています。

中世: 戦国時代には、益城町は、肥後国の戦乱の舞台となりました。津森城や砥川城などの城が築かれ、戦国時代の激動の時代を物語っています。

近世: 江戸時代には、益城町は、熊本藩の領地となり、農業が盛んに行われました。また、町内には、多くの寺社が建立され、文化が発展しました。

近代: 明治時代以降は、益城町は、交通の要衝として発展しました。1943年には、熊本空港が開港し、益城町は、熊本県の空の玄関口としての役割を担うようになりました。

産業:農業、工業、そして観光業

益城町は、農業、工業、観光業など、様々な産業が活発な町です。

農業: スイカやメロンなど、豊かな大地の恵み

益城町は、熊本平野の豊かな大地に恵まれ、古くから農業が盛んに行われてきました。特産品として、スイカやメロンなどが有名で、夏には、町内各地でスイカやメロンの直売所が賑わいます。

工業: 進出する企業と雇用創出

近年では、工業も発展しており、再春館製薬所や熊本交通運輸など、多くの企業が益城町に進出しています。特に、熊本空港周辺には、物流拠点や工業団地が整備され、雇用創出にも貢献しています。

観光業: 熊本空港へのアクセス拠点、新たな観光資源の発掘

益城町は、熊本空港へのアクセス拠点として、観光客にとって重要な町です。近年では、熊本地震からの復興を機に、新たな観光資源の発掘にも力を入れています。

交通:熊本空港へのアクセス拠点、広がるネットワーク

益城町は、熊本空港へのアクセス拠点として、交通の便に恵まれた町です。

空港: 熊本空港(阿蘇くまもと空港)

益城町は、熊本空港(阿蘇くまもと空港)に隣接しており、国内外の多くの都市と空路で結ばれています。空港から町内へのアクセスも良好で、バスやタクシーを利用することができます。

鉄道: 熊本市電、JR豊肥本線へのアクセス

町内を鉄道路線は走っていませんが、熊本市電の健軍町停留場、JR豊肥本線の新水前寺駅が最寄りの駅となります。

バス: 九州産交バス、高速バスなど、充実したネットワーク

九州産交バスが、町内を網羅する路線バスを運行しており、熊本市や周辺の自治体とのアクセスも良好です。また、高速バスも運行しており、福岡市や長崎市など、県外へのアクセスも便利です。

道路: 九州自動車道、国道443号など、広域ネットワーク

九州自動車道の益城熊本空港インターチェンジが町内に設置されており、高速道路網と接続しています。国道443号も町内を通っており、熊本市や周辺の自治体へのアクセスも良好です。

熊本地震からの復興: 未来へ向かう力強い歩み

2016年の熊本地震では、益城町は大きな被害を受けました。しかし、町民は、力を合わせて復興に取り組んでいます。

住民生活の再建: 住まい、生活基盤の回復

熊本地震では、多くの住宅が被害を受け、生活基盤が失われました。町は、被災者支援や住宅再建を積極的に進めており、現在では、多くの住民が元の生活を取り戻しつつあります。

産業の再生: 地域経済の活性化

熊本地震で被害を受けた産業の再生も、重要な課題です。町は、企業誘致や創業支援など、様々な取り組みを行い、地域経済の活性化を目指しています。

未来への展望: 新しい街づくり、持続可能な発展

益城町は、熊本地震からの復興を機に、新しい街づくりを進めています。安全で安心なまちづくり、そして持続可能な発展を目指し、様々なプロジェクトが進行中です。

魅力的な観光スポット: 歴史と自然を満喫

益城町には、歴史と自然を満喫できる魅力的な観光スポットが数多くあります。

歴史遺産: 城跡、寺院、古墳など

  • 津森城: 標高140メートルの津森山に築かれた城跡で、かつては益城郡の重要な拠点でした。
  • 砥川城: 津森城の支城として築かれた城跡で、現在は、城跡の一部が公園として整備されています。
  • 四賢婦人記念館: 旧矢嶋家として知られる建物で、明治時代に教育者として活躍した矢嶋楫子など、四賢婦人の功績をしのぶ記念館です。
  • 鬼の窟古墳: 古墳時代前期に築かれた古墳で、内部には石室が残されています。

自然: 雄大な山々、豊かな緑

  • 城山: 標高480メートルの山で、山頂からは、熊本平野や阿蘇山などの雄大な景色を望むことができます。
  • 飯田山: 標高431メートルの山で、登山道が整備されており、自然を満喫することができます。
  • 潮井水源: 豊かな湧き水で知られており、清らかな水を楽しむことができます。

その他: 文化施設、イベントなど

  • 益城町文化会館: 様々な文化イベントが開催されています。
  • 益城町総合体育館: スポーツイベントや各種イベントが開催されています。
  • みんなの夏まつり: 毎年8月に開催される、益城町最大の夏祭りです。

益城町で過ごす: 豊かな自然と文化に触れる

益城町は、豊かな自然と歴史、そして活気あふれる文化を持つ魅力的な町です。熊本空港へのアクセスも良好で、観光の拠点としても最適です。ぜひ、益城町を訪れて、その魅力を体感してみてください。

益城町についてのクイズ

益城町が位置する熊本県のほぼ中央に広がる自然環境は、どのような地形で形成されていますか?

益城町は、熊本市の東部に隣接する地理的位置を持ち、町内には豊かな自然環境が広がっています。特に、町の東部から南部にかけては九州山地が連なり、北部には益城台地の畑作地が広がっています。中央部は熊本平野の一部として、水田地帯が広がり、木山川、赤井川、秋津川などの河川が流れています。このように、益城町は山地と平野が融合した地形で、自然環境が豊かです。農業も盛んに行われているのは、この恵まれた地形によるものです。

益城町の歴史において、古代に顕著な遺跡として知られているのは何ですか?

古代における益城町の歴史的資産として特筆すべきは城山古墳群です。弥生時代から古墳時代にかけて多くの遺跡が発見されており、特に城山古墳群は、当時の豪族の権力や影響力を物語る貴重な遺跡として知られています。これらの古墳は、地域の文化や歴史を今に伝える重要な要素であり、益城町の歴史的な背景を理解するうえで欠かせません。その他の選択肢である津森城や益城台地も重要ですが、古代に技術や文化が発展した証として城山古墳群が最も象徴的です。

益城町の主な特産品として知られているのはどのような農作物ですか?

益城町はその豊かな農業土地に恵まれ、特にスイカやメロンなどが主な特産品として有名です。特に、夏になると町内各地でスイカやメロンの直売所が立ち並び、観光客や地元の人々に広く親しまれています。この地域は肥沃な土地と気候条件が整っているため、質の高い農産物が生産されており、地元の農家はこの特産品を生かした栽培方法を工夫しています。他の選択肢も農産物ですが、スイカとメロンは益城町の象徴的な特産品として際立っています。

益城町が熊本地震からの復興において重視している施策は何ですか?

2016年の熊本地震以降、益城町は復興に向けて「新しい街づくり」を重要視しています。地震によって多くの住宅やインフラが被害を受け、町民の生活基盤が脅かされました。そのため、住民の住まいを再建することや、地域経済の活性化を図るための企業誘致、創業支援などが進められています。このような施策は、ただ単に復興するだけでなく、将来的に持続可能な発展を実現するための基盤を築くことを目的としています。このように、益城町は未来を見据えた力強い取り組みを続けています。