高知県北部中央に位置する長岡郡本山町は、豊かな自然と歴史、そして文化が調和した魅力的な町です。板垣退助の先祖ゆかりの地であり、早明浦ダムの近辺に位置することから「天空の郷」とも呼ばれています。雄大な山々、清流、そして人々の温かいおもてなしが訪れる人を魅了する、そんな本山町の魅力をご紹介します。
概要
本山町は、高知県北部中央、長岡郡に属する町です。四国山地の中央、吉野川上流域に位置し、豊かな自然に恵まれた地域です。板垣退助の先祖ゆかりの地であり、早明浦ダムなど水資源が豊富なことから近年は「天空の郷」とも呼ばれています。
地理
地形
本山町は四国山地の中央に位置し、起伏に富んだ地形が特徴です。町内には、標高1,000mを超える山々が連なり、山岳地帯ならではの雄大な景観が広がっています。
山地
- 工石山:標高1,120m、町内最高峰。
- 白髪山:標高1,092m、古来より信仰の対象とされてきた山。
- 大森山:標高921m。
- 佐々連尾山:標高915m。
- 玉取山:標高854m。
河川
- 吉野川:四国最大の河川。本山町を貫流し、豊かな自然を育んでいます。
- 汗見川:吉野川支流。清流として知られています。
湖沼
- 早明浦ダム:吉野川に建設されたダム。ダム湖は「天空の湖」と呼ばれ、美しい景観を誇ります。
- 山崎ダム:吉野川支流に建設されたダム。
気候
本山町は、温暖湿潤な気候に属します。夏は高温多湿、冬は比較的温暖で、年間を通して過ごしやすい気候です。
歴史
沿革
本山町は、古くから人々が暮らし、歴史と文化を育んできた地域です。
- 1889年(明治22年):町村制の施行により、本山村、大石村、吉延村、高角村、古田村、井ノ窪村、下津野村、木能津村、上関村、下関村、北山村、介藤村の区域をもって西本山村が発足。
- 1890年(明治23年):西本山村が改称して本山村となる。
- 1910年(明治43年):本山村が町制施行して本山町となる。
- 1955年(昭和30年):吉野村と合併し、改めて本山町となる。
- 1961年(昭和36年):大字上津川、下川、古味、井尻、大淵が土佐郡土佐村に編入。
文化・名物
祭事・催事
本山町では、一年を通して様々な祭事や催事が開催されます。地域の伝統文化や歴史を伝えるとともに、住民の交流を深める場となっています。
- 花まつり:3月下旬~5月上旬。本山町市街地・帰全山公園。桜など様々な花が咲き乱れる風景を楽しむことができます。
- 汗見川清流マラソン大会:7月下旬。吉野・汗見川流域。清流と四国山地を駆け抜ける高低差170mのコースで、多くのランナーが参加するマラソン大会です。
- 吉野川いかだまつり:8月上旬。吉野川流域。いかだを使った伝統的な祭事です。
- 町民祭:8月中旬。本山小学校グラウンド。町民が一体となって楽しむお祭りです。
- 職域運動会:10月初旬。本山小学校グラウンド。町内の企業や団体が参加する運動会です。
- 産業文化祭(もとやま秋まつり):11月中旬。本山小学校グラウンド、プラチナセンター。地域の産業や文化を紹介するイベントです。
名産・特産
本山町は、豊かな自然を生かした特産品が豊富です。
- 土佐赤牛: 高知県産の黒毛和種。良質な肉質と風味で知られています。
- 天空米: 早明浦ダム周辺で栽培される、ミネラル豊富な美味しいお米です。
観光
名所・旧跡
本山町には、歴史と文化を伝える貴重な史跡や観光スポットが数多く存在します。
- 本山城跡: 本山氏の居城跡。
- 本山土居屋敷跡: 永原一照の屋敷跡。
- 金剛寺: 真言宗のお寺。
- 東光寺: 曹洞宗のお寺。
- 仁井田神社: 町内に何箇所か鎮座する神社。
- 十二所神社: 鎮座する神社。
- 八木伊典墓所: 本山氏の始祖の墓。
- 永原一照夫妻墓所: 板垣退助の先祖。本山町指定重要文化財。
- 上の坊: 野中兼山が山崎闇斎を招いて土佐南学を購究した場所。
- 用水路: 野中兼山が掘削を命じ、現在も使われている水路。
観光スポット
- 帰全山公園: 雄大な山々を望むことができる公園。
- 若宮・上街公園: 町の中心部にある公園。
- 旧本山大橋: 歴史を感じさせる橋。
- 白髪神社: 白髪山にある神社。
- 赤滝: 美しい滝。
- 樽の滝: 迫力のある滝。
- 汗見川: 清流。
- 行川: 渓谷。
最後に
本山町は、自然、歴史、文化が調和した魅力的な町です。豊かな自然に囲まれ、歴史を感じさせる史跡や観光スポットも数多く存在します。ぜひ、本山町を訪れて、その魅力を体感してください。
本山町についてのクイズ
本山町が「天空の郷」と呼ばれる理由の一つは何ですか?
本山町は水資源が豊かであり、特に早明浦ダムの近くに位置することから「天空の郷」と呼ばれています。水の澄んだ自然環境が特徴で、周囲には美しい山々に囲まれており、訪れる人々に穏やかさと清らかさを提供します。また、豊かな水資源により、地域の農業や産業も発展しています。そのため、特に「天空米」と呼ばれる美味しいお米が育てられています。このように、本山町は水と共に生き、自然の恵みを受けていることが「天空の郷」という呼び名に繋がっています。
本山町で行われる「汗見川清流マラソン大会」はいつ開催されますか?
汗見川清流マラソン大会は、毎年7月下旬に開催されています。このマラソン大会では、清流と四国山地の美しい景観を背景に、多くのランナーが参加し、約170メートルの高低差を楽しむことができます。参加者は、とても爽やかな気候の中で走ることができ、自然の美しさを体感しながら健康的な一日を過ごすことができます。地域の人々にとっても重要なイベントであり、地域の活性化にも寄与しています。この大会は単にスポーツイベントに留まらず、参加者や観客同士の交流の場ともなっているのです。
本山町の町制施行はいつ行われましたか?
本山町は1910年(明治43年)に町制施行し、本山町となりました。それ以前は本山村として存続しており、1889年(明治22年)に町村制施行により西本山村が発足しました。この西本山村がその後、本山村へと改称され、町制を施行した結果、正式に本山町となったのです。このような歴史を経る中で、本山町は地域の文化や伝統を大切にしながら、さらなる発展を遂げてきました。町としての歴史において、本山町は地域の人々が共に力を合わせ、自然の恵みを享受しながら成長してきた証でもあります。
本山町の名産品「天空米」はどの地域で栽培されていますか?
「天空米」は、本山町の早明浦ダム周辺で栽培されているお米です。この地域は豊かな水資源に恵まれており、ダムから供給される清らかな水が稲作に適した環境を作り出しています。ミネラル豊富な土地で育まれたこのお米は、美味しさで評判です。自然の恵みを存分に受けた「天空米」は、地元の人々に愛される特産品となっており、観光客にも人気があります。このように地元の特産品は、地域の風土や環境を反映しており、その品質の高さは訪れる人々にも評価されています。