みちのくの小京都!岩手県盛岡市の魅力を徹底解説

岩手県の中心都市であり、東北地方を代表する都市のひとつ、盛岡市。歴史と文化が息づく街並み、雄大な自然、そして美味しいグルメなど、魅力が満載です。今回は、盛岡市の歴史、文化、観光スポット、グルメ情報など、様々な角度から魅力を紹介します。

岩手県の玄関口、歴史と文化が息づく街

盛岡市は、岩手県の県庁所在地であり、人口は約28万人、岩手県最大の都市です。北上川の豊かな水資源と、周囲を山々に囲まれた自然豊かな環境に恵まれた、歴史と文化が息づく街です。

盛岡市の歴史

盛岡の歴史は古く、平安時代に遡ります。征夷大将軍・坂上田村麻呂が延暦21年(802年)に築いた志波城は、陸奥国最北の城柵として、この地の歴史の幕開けを告げました。その後、安倍氏、清原氏、奥州藤原氏と、様々な勢力がこの地を支配しました。鎌倉時代には、厨川城を拠点とする御家人・奥州工藤氏が岩手郡を治め、その後、斯波氏が台頭します。

安土桃山時代には、南部氏が勢力を拡大し、不来方城(後の盛岡城)を築きました。これが、現在の盛岡市の発展の礎となります。江戸時代には、盛岡藩が成立し、城下町として発展を遂げました。明治維新後は、岩手県の県庁所在地となり、政治・経済の中心地として発展を続け、現代に至ります。

盛岡市の地理と気候

盛岡市は、北上盆地のほぼ中央部に位置し、市内中心部には北上川、雫石川、中津川が合流しています。周囲には、岩手山、駒ケ岳、早池峰山など、雄大な山々がそびえ立ち、豊かな自然環境に恵まれています。

盛岡市の気候は、内陸性気候で、冬は寒く、夏は比較的過ごしやすいのが特徴です。冬季は、日本でも有数の豪雪地帯として知られており、雪景色もまた、盛岡の魅力のひとつです。

気温と降雪量

平均最高気温(℃) 平均最低気温(℃) 平均降水量(mm) 平均降雪量(cm)
1月 2.0 -5.2 49.4 63
2月 3.2 -4.8 48.0 55
3月 7.5 -1.8 82.1 39
4月 14.4 3.2 85.4 3
5月 20.3 9.1 106.5 0
6月 24.1 14.2 109.4 0
7月 27.1 18.8 197.5 0
8月 28.4 19.8 185.4 0
9月 24.3 15.2 151.7 0
10月 17.9 7.9 108.7 0
11月 10.9 1.8 85.6 6
12月 4.5 -2.5 70.2 44

盛岡市のシンボル

盛岡市には、街の歴史と文化を象徴するシンボルがあります。

市の木・市の花・市の鳥

  • 市の花: カキツバタ
  • 市の花言葉: 「あなたを信じます」「心からの願い」「幸福」
  • 市の花: カツラ
  • 市の花言葉: 「威厳」「高貴」「永遠の幸せ」
  • 市の鳥: セキレイ
  • 市の鳥の象徴: 俊敏さ、機敏さ、活発さ

盛岡市章

盛岡市章は、城下町盛岡を開いた南部氏の紋章「菱」を交差させたものに由来します。「違菱(たがいびし)」と呼ばれ、一説には、後に南部氏の表紋となる「向鶴(むかいづる)」の鶴、折鶴を表現しているともいわれています。

盛岡市の観光スポット

盛岡市には、歴史的な建造物や自然豊かな公園など、魅力的な観光スポットがたくさんあります。

盛岡城跡(岩手公園)

盛岡城は、南部氏が1599年に築城した城です。現在は、国の史跡に指定されており、城跡は「岩手公園」として整備されています。公園内には、かつての城門や石垣が残っており、歴史を感じることができます。

石割桜

石割桜は、国の天然記念物に指定されている桜です。岩手銀行赤レンガ館の敷地内にあり、巨岩を割って成長した姿は、生命力の強さを感じさせてくれます。

岩手県立博物館

岩手県立博物館は、岩手県の歴史、文化、自然に関する資料を展示する博物館です。特に、縄文時代の土器や、南部藩の歴史に関する資料は必見です。

盛岡八幡宮

盛岡八幡宮は、盛岡市の総鎮守として、市民から親しまれている神社です。境内には、樹齢数百年の巨木がそびえ立ち、静寂と神聖な空気に包まれています。

盛岡さんさ踊り

盛岡さんさ踊りは、盛岡市の夏の風物詩として、毎年8月に開催されるお祭りです。踊り手たちは、力強く、華麗な踊りを披露し、街全体が熱気に包まれます。

盛岡グルメ

盛岡市には、地元の食材を活かした、美味しいグルメがたくさんあります。

わんこそば

わんこそばは、盛岡市の代表的な郷土料理です。小さな椀に盛られた蕎麦を、次々と食べ続ける、独特なスタイルの蕎麦です。

盛岡じゃじゃ麺

盛岡じゃじゃ麺は、太麺に、肉味噌と野菜を混ぜて食べる、盛岡市発祥の麺料理です。独特の味が魅力で、盛岡市民に愛されています。

ひっつみ

ひっつみは、盛岡市の家庭料理として親しまれている、すいとんのような料理です。野菜や肉を、だし汁で煮込み、そこに、小麦粉を練って作った団子を入れて煮込んだものです。

南部鉄器

南部鉄器は、岩手県南部地方で伝統的に作られている鉄器です。鉄瓶や急須、鍋など、様々なものが作られています。南部鉄器は、その丈夫さと美しさから、長く愛用されています。

盛岡へのアクセス

盛岡市へのアクセスは、飛行機、新幹線、高速バスなど、様々な交通手段があります。

飛行機

  • 最寄りの空港:花巻空港(花巻市)
  • 東京からの飛行時間:約1時間

新幹線

  • 東京駅から東北新幹線で約2時間30分
  • 仙台駅から東北新幹線で約1時間

高速バス

  • 東京駅から約6時間
  • 仙台駅から約2時間

まとめ

岩手県盛岡市は、歴史、文化、自然、グルメなど、魅力が満載の街です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してみてください。

盛岡市についてのクイズ

盛岡市はどの時代に南部氏が勢力を拡大し、不来方城を築いたのか?

盛岡市の歴史の中で、南部氏が勢力を拡大し、不来方城を築いたのは安土桃山時代です。この時代、南部氏は陸奥国において重要な権力を持つ大名に成長し、彼らの戦略や統治も現在の盛岡市の発展に大きな影響を与えました。安土桃山時代の特徴は、戦国時代を経て全国の統一が進み、城郭が整備され、商業や文化が栄えたことです。このころ築かれた不来方城は、盛岡市の象徴ともなり、現在でもその遺構が残っており、歴史を感じる場所となっています。盛岡の成長は、この城を拠点としながら進んでいったため、安土桃山時代が重要な転換点になります。

盛岡市の気候はどのような気候に分類されるか?

盛岡市は内陸性気候に分類されます。この気候は、海からの影響を受けにくいため、夏は比較的過ごしやすく、冬は寒くなることが特徴です。特に盛岡市は、日本有数の豪雪地帯に指定されており、冬季には極めて多量の降雪が見られます。これにより、雪景色が美しい季節もあり、冬の観光資源としても重要です。また、内陸性気候のため、昼夜の温度差も大きく、特に夏場は日中の気温が上昇しやすいところが特徴です。このような気候は、さまざまな農作物や食材の生産にも影響を与え、地域の特産品やグルメに直結しています。

盛岡市の「市の花」とは何か?

盛岡市の市の花はカキツバタです。カキツバタは、初夏に咲く美しい花であり、鮮やかな紫色の花弁が特徴的です。この花は、盛岡市の自然環境や地域文化と深く結びついており、地域住民に親しまれています。花言葉は「あなたを信じます」「心からの願い」「幸福」とされており、地域に住む人々の心に寄り添った存在でもあります。また、カキツバタは昔から歌や故事に登場することが多く、地域文化の一部としても重要視されています。その美しさと意味を持つカキツバタは、盛岡市の象徴的な花として、観光客や地元の人々に愛されています。

盛岡市のシンボルである市章は南部氏の紋章に由来している。どのような形をしているか?

盛岡市章は、南部氏の紋章「菱」を交差させた形から由来しています。この市章は「違菱(たがいびし)」と呼ばれ、南部氏の歴史や文化を象徴しています。また、後に南部氏の表紋となる「向鶴(むかいづる)」の鶴を揚げた折鶴が象徴として含まれているとも言われています。このように、盛岡市章は単なるデザインではなく、地域の歴史やアイデンティティを反映した意味深いシンボルです。市民にとっても親しみやすく、地元への誇りや愛着を大切にする要素となっています。市章は、公式な場面や施設で使用されており、盛岡市の顔として広く認知されています。

盛岡市の代表的な郷土料理である「わんこそば」の特徴は何か?

「わんこそば」は、盛岡市の代表的な郷土料理で、その特徴は小さな椀に盛られた蕎麦を次々と食べ続ける独特なスタイルにあります。一般的な蕎麦のように一皿で食べるのではなく、少量ずつ提供されるため、食べる側は次々と運ばれてくる椀を楽しむことができます。このスタイルは、食事を楽しむだけでなく、会話を交わしながらゆっくりと楽しむ社交的な要素も持っています。また、わんこそばは、観光業の一環として、観光客にも人気で、飲食店では挑戦的な食べ比べイベントなども行われています。そのため、地元文化の重要な一部として位置づけられています。