岩手県久慈市:琥珀と北限の海女、そして「あまちゃん」の町

岩手県北東部、太平洋に面した久慈市は、琥珀の産地として知られるだけでなく、北限の海女の文化、豊かな自然、そして人気ドラマ「あまちゃん」の舞台としても有名です。

概要

久慈市は、三陸復興国立公園の北端に位置し、国内最北端の海で漁をする「北限の海女」の町として知られています。また、世界有数かつ国内最大の琥珀の採掘産地でもあり、鉱山と加工場と博物館を備えています。

久慈市は、豊かな自然と文化が調和した魅力的な街です。美しい海岸線、雄大な山々、そして歴史的な建造物など、見どころが満載です。

地名の由来

久慈市の名前は、アイヌ語の「クシュ」もしくは「クジ」に由来するとされています。これは、湾曲した砂丘を指す言葉です。

地理

久慈市は、北上山地を背に太平洋に面しています。市の中心部は久慈湾の奥部にあります。

  • : 遠島山、天神森、深田金山、黒森など
  • : 久慈川、長内川、夏井川など
  • : 新井田沼
  • ダム: 滝ダム、県営瀬月内ダム、遠別ダムなど

気候

久慈市は、寒暖の差が大きく、気温の年較差、日較差が大きい大陸性気候です。降雪量が多く、豪雪地帯に指定されています。

気温

  • 最高気温極値: 36.4℃ (2023年8月3日)
  • 最低気温極値: -17.7℃ (1978年2月15日)

降水量

年間降水量は約1,200mmです。

梅雨から夏にかけて吹く北東風「やませ」の影響を強く受けます。

歴史

久慈市は、古くから琥珀の産地として栄えていました。縄文時代から平安時代にかけての遺跡からは、多くの琥珀が出土しています。

中世

鎌倉時代には、糠部郡、岩手郡、久慈郡、津軽郡など北条氏所領群の一角をなしていました。室町時代から戦国時代は、久慈氏の統治下におかれていました。

近世

江戸時代には、盛岡藩領、八戸藩領と領主が替わりました。久慈地方には大量の砂鉄があり、中国地方と並ぶ二大鉄産地として藩の財政を支えました。

近代

明治時代には、久慈町が誕生しました。昭和時代には、川崎重工業が久慈製鉄所を開設しました。

東日本大震災

2011年の東日本大震災では、巨大津波に襲われ、死者4名、行方不明者2名が出ました。海岸部、平地部が壊滅的な被害を受けました。

行政

久慈市役所は、久慈市川崎町1番1号に位置しています。現市長は、遠藤譲一氏です。

産業

久慈市の主な産業は、農業、漁業、琥珀の採掘です。

農業

ほうれん草が特産品です。

漁業

鮭、鱒、ウニなどの漁獲が盛んです。

琥珀

久慈市は、世界有数かつ国内最大の琥珀の採掘産地です。良質な虫入り琥珀を多産し、学術的に貴重です。

観光

久慈市には、多くの観光スポットがあります。

自然

  • 小袖海岸: 北限の海女の拠点であり、「あまちゃん」のロケ地としても有名です。
  • 久慈渓流: 美しい渓流美を楽しめます。
  • 平庭岳: 標高1,041mの雄大な山です。

文化

  • 久慈琥珀博物館: 琥珀の展示や採掘体験ができます。
  • 三船十段記念館: 柔道の神様といわれた三船久蔵十段の生誕の地です。
  • アンバーホール: 音楽ホールです。

その他

  • 久慈駅前デパート: 「あまちゃん」のロケ地です。
  • 侍浜岩場海水プール: 「あまちゃん」のロケ地です。
  • 道の駅いわて北三陸: 地域の特産品が販売されています。

イベント

  • 久慈秋祭り: 600年以上の歴史を持つ伝統的なお祭りです。
  • 小久慈焼陶芸まつり: 小久慈焼の窯元が開催するイベントです。
  • 琥珀まつり・千樹祭: 琥珀をテーマにしたイベントです。

アクセス

  • 鉄道: JR八戸線、三陸鉄道リアス線
  • バス: 岩手県北バス、JRバス東北
  • : 八戸久慈自動車道、三陸北縦貫道路

最後に

久慈市は、琥珀、北限の海女、豊かな自然、そして「あまちゃん」の舞台と、多くの魅力を持つ街です。ぜひ一度訪れてみてください。

久慈市についてのクイズ

久慈市はどのような文化で知られていますか?

久慈市は北限の海女の町として知られています。北限の海女とは、国内で海女が活動する中で最も北に位置する海女を指し、海女文化が長年にわたり受け継がれています。海女たちは主に海産物の採取を行い、その技術や伝統は、地域の文化遺産として大切にされています。また、海女は観光資源としても注目され、訪れる人々に地域の魅力を伝えています。海女たちの活動は漁業を支えるだけでなく、観光や地域の活性化にも寄与しています。こうした文化は、久慈市の豊かな自然環境と相まって、訪問者に多くの体験を提供する要素となっています。

久慈市で特産として知られる農産物は何ですか?

久慈市の特産品として有名なのはほうれん草です。この地域で生産されるほうれん草は、栄養価が高く、鮮度も良いため、地元の市場だけでなく、全国的にも評価されています。農家の努力により生産されたほうれん草は、食材としてだけでなく、地元をPRする役割も果たしています。また、久慈市では農業が地域の重要な産業の一つであり、農業の振興には多方面からの支援が行われています。ほうれん草の生産は、地域経済に貢献するだけでなく、観光とも関連しており、農業体験を通じて訪問者に地元の魅力を伝える機会を提供しています。

久慈市にある琥珀の博物館の名称は何ですか?

久慈市には「久慈琥珀博物館」という博物館があり、琥珀の展示や採掘体験ができる施設として人気があります。ここでは、琥珀の歴史や特徴、さらには採掘過程について詳しく学ぶことができます。また、博物館では、琥珀に閉じ込められた古代の生物の展示があり、その神秘的な美しさが来館者を魅了しています。琥珀は久慈市の重要な資源であり、地域の文化や経済に深く根付いています。この博物館は、琥珀の価値を再認識することができる場所であり、観光客にとっても貴重な知識を得る場となっています。

久慈市を襲った大震災は何年に発生しましたか?

久慈市は2011年の東日本大震災で深刻な被害を受けました。この震災では、多くの地域が津波に襲われ、海岸部や平地部は壊滅的な被害を受けました。震災の結果、住民は大きな危険にさらされ、いくつかの命が失われました。この出来事は久慈市のみならず、東北地方全体に深い影響を及ぼしましたが、復興の努力が続き、地域の人々は新たなスタートに向けて立ち上がっています。震災から得た教訓や経験は、今後の防災対策や地域活性化の基盤となり、今もなお地域の再生に向けた活動が行われています。