茨城県結城市:歴史と伝統が織りなす、蔵造りの街

歴史と伝統が香る茨城県結城市は、美しい蔵造りの街並みが魅力の街です。全国的に有名な結城紬をはじめ、豊かな文化と自然に恵まれた、魅力あふれる街を、ぜひご紹介します。

概要

結城市は、茨城県県西地域に位置する、歴史と伝統に彩られた街です。鎌倉時代から城下町として発展し、現在も古き良き街並みを残しています。伝統産業として、国の重要無形文化財にも指定されている「結城紬」が有名で、2010年にはユネスコの無形文化遺産に登録されました。また、市内には数多くの寺院や神社があり、蔵造りの街並みと相まって、歴史の深さを感じさせてくれます。

地理

結城市は、関東平野の北部に位置し、鬼怒川、田川、西仁連川などの河川が流れています。東は筑西市、南は古河市、八千代町、北と西は栃木県小山市と隣接しています。

隣接自治体との関係

北側と西側は栃木県との県境に囲まれており、茨城県内の他の市町村とは鬼怒川によって隔てられています。そのため、文化、経済、交通面で栃木県との関わりが深く、特に隣接する小山市とは小山都市圏に属する密接な関係にあります。

歴史

古代から近世

  • 古代より、麻や木綿の産地として「ゆうき」と呼ばれていました。
  • 奈良時代頃から結城紬の特産地として発展してきました。
  • 鎌倉時代には、小山氏から分かれた結城朝光が館を構え、以後、鎌倉以来の名家結城氏の城下町として栄えました。

近世から現代

  • 江戸時代には、水野勝長が1万8,000石で封じられ、以後明治維新まで結城藩水野氏がこの地を治めました。
  • 明治時代には茨城県に編入されました。
  • 1954年に、結城町、上山川村、絹川村、江川村が合併し、結城市が誕生しました。

年表

月日 重要な出来事
1889年(明治22年) 4月1日 町村制施行により、現在の市域となる結城町、絹川村、江川村、上山川村、山川村が誕生。
1954年(昭和29年) 3月15日 結城町、上山川村、絹川村、江川村が合併し、結城市が誕生。
2000年(平成12年) 12月 土地区画整理に伴う新しい町名として、大橋町、中央町、新福寺、城南町が設定される。

人口

結城市の人口は、近年減少傾向にあります。

人口
1970年 39,561人
1980年 49,387人
1990年 53,288人
2000年 52,774人
2010年 52,494人
2020年 50,645人

経済

産業

  • 伝統産業:結城紬(国の重要無形文化財)、桐工芸品
  • 特産品:日本酒(武勇、結城酒造)、すだれ麸、うどん、ゆでまんじゅう、結城麦酒

農業

  • 農作物:米、かんぴょう、レタス(惚レタス)、とうもろこし(味来)、白菜(新理想)、白菜(黄菜味)

工業

  • 結城第一工業団地等企業の誘致にも積極的です。
    • レゾナック
    • アルテミラ製缶
    • 中野冷機

商業

  • ショッピングモール:ヨークタウン・アクロスプラザ結城

行政

市長

  • 小林栄(2019年8月26日就任、2期目)

市役所

  • 庁舎:2020年11月24日に新庁舎に移転
    • 設計:久米設計
    • 施工:安藤ハザマ・小倉・特定建設工事共同企業体

警察

  • 茨城県結城警察署

消防

  • 結城消防署(筑西広域市町村圏事務組合消防本部)
  • 結城南出張所

マスコットキャラクター

  • まゆげった:2012年3月15日、結城市のマスコットキャラクターに就任。

議会

市議会

  • 定数:18人

県議会

  • 選挙区:結城市選挙区
  • 定数:1人

衆議院

  • 選挙区:茨城7区(古河市、結城市、下妻市(旧千代川村域)、常総市、坂東市、結城郡、猿島郡)

姉妹都市・提携都市

  • 長井市(山形県):1983年7月 姉妹都市締結
  • 福井市(福井県):2001年4月13日 友好都市締結
  • 小山市(栃木県):2014年10月2日 友好都市締結(県境で接する自治体同士の友好都市は全国初)
  • メッヘレン市(ベルギー王国):1996年10月31日 姉妹都市締結
  • メーサイ市(タイ王国):2012年11月9日 国際親善姉妹都市盟約締結

地域

健康

  • 平均年齢:男 46.9歳、女 49.9歳(2020年10月1日国勢調査)

教育

高等学校

  • 茨城県立結城第一高等学校
  • 茨城県立結城第二高等学校
  • 茨城県立鬼怒商業高等学校

中学校

  • 結城市立結城中学校
  • 結城市立結城東中学校
  • 結城市立結城南中学校

小学校

  • 結城市立結城小学校
  • 結城市立城南小学校
  • 結城市立結城西小学校
  • 結城市立城西小学校
  • 結城市立絹川小学校
  • 結城市立江川北小学校
  • 結城市立江川南小学校
  • 結城市立山川小学校
  • 結城市立上山川小学校

特別支援学校

  • 茨城県立結城特別支援学校

保育園

公立園

  • 上山川保育所
  • 山川保育所
  • 城西保育所

私立園

  • あいわ保育園
  • 玉岡尭舜認定こども園
  • かなくぼ保育園
  • 結城あすなろ保育園
  • たま保育園
  • つくば保育園
  • 結城ふたば保育園
  • みくに保育園
  • 結城明照保育園

認可外園

  • キッズランド結城店
  • キッズクラブおるすばん結城店

幼稚園

  • 富士見幼稚園
  • つくば幼稚園
  • 結城ひかり幼稚園
  • 玉岡尭舜幼稚園

交通

鉄道

  • 東日本旅客鉄道(JR東日本)水戸線:小田林駅 – 結城駅 – 東結城駅

バス

  • 茨城急行自動車:古河駅 – 北茂呂車庫
  • 結城市巡回バス(80条バス):市内を巡回する路線バス

道路

  • 一般国道
    • 国道50号:東方面 – 筑西、桜川、笠間、水戸 / 西方面 – 小山、佐野、足利、桐生、前橋
  • 主要地方道
    • 茨城県道15号結城下妻線
    • 茨城県道17号結城野田線
    • 茨城県道20号結城坂東線
    • 茨城県道23号筑西三和線
    • 茨城県道35号宇都宮結城線
    • 茨城県道54号明野間々田線

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名所・旧跡・観光スポット

  • 蔵造りの結城の街並み(国の登録有形文化財の建造物多数)
  • 称名寺
  • 乗国寺
  • 安穏寺
  • 弘経寺
  • 山川不動尊
  • 水野忠邦の墓
  • 源翁和尚の墓
  • 玉日姫の墓(親鸞の妻)
  • 結城城跡(結城合戦の舞台)
  • 城の内館跡
  • 結城家御廟
  • 結城廃寺と瓦窯跡(国の史跡)
  • 結城伝統工芸館
  • 結城市民情報センター
  • 結城市民文化センター(アクロス)
  • 結城蔵美館

祭事・催事

  • 健田須賀神社夏季大祭(毎年7月第3日曜日〜第4日曜日の8日間)
  • 祭りゆうき(毎年10月下旬)
  • きものday結城(毎年11月中旬)
  • 上山川諏訪神社太々神楽(毎年4月3日)(県指定無形文化財)

著名な出身者

  • 結城朝光(結城家初代)
  • 結城氏朝(結城家11代)
  • 結城政勝(戦国大名、結城家16代)
  • 結城晴朝(戦国大名、結城家17代)
  • 結城秀康(結城家18代、家康の次男、浜松生まれ)
  • 水野忠邦(江戸幕府の老中)
  • 砂岡雁宕(江戸時代の俳人)
  • 多田富雄(免疫学者)
  • 柏原正樹(数学者)
  • 新川和江(詩人)
  • 宮本貴奈(ピアニスト)
  • 広澤克実(元プロ野球選手・野球解説者)
  • 山中庸子(童画作家)
  • 多田不二(詩人)
  • 利根山光人(画家、日本芸術大賞受賞)
  • 大嶋宏成(元プロボクサー、98年度全日本ライト級新人王獲得、2005年引退)
  • 大嶋記胤(プロボクサー)
  • 宮田大三(俳優、プロデューサー)
  • 中山由起枝(クレー射撃選手)
  • 鈴木明良(元衆議院議員)
  • 塚原頌平(元プロ野球選手、オリックス・バファローズ選手)
  • 大島千穂(元茨城放送アナウンサー)
  • 谷島明世(演歌歌手・民謡歌手)
  • 山中尭之(プロ野球選手、オリックス・バファローズ選手、結城市立結城南中学校出身)

結城市を舞台にした作品

  • ドラマ
    • 「さわやか3組」(NHK教育テレビで放映されている、小学3・4年生向けの学校教育ドラマ。1998年(平成10年度)放送分の舞台となった。)
    • 「朝ドラ、鳩子の海」(NHK総合テレビ 1974年4月~1975年4月)

結城市でロケが行われた作品

  • ルーキーズ(2008年 鹿窪運動公園 野球場)
  • 欅坂46「黒い羊(ミュージックビデオ)」(旧商業施設 ※現在は取り壊され、カワチ薬品 結城北店となっている。)

その他

  • ナンバープレートは「つくばナンバー」
  • 市内の国道50号は宇都宮国道事務所の管轄
  • 2011年3月11日:東北地方太平洋沖地震発生。市内で震度5強を観測、市内の公共施設や住宅などが大きく破損する被害が出た。

脚注

  1. 結城市WEBページ
  2. 結城市史 第四巻 1980, p. 26.
  3. “町の区域の設定(平成12年12月14日 茨城県告示第1356号) (PDF)”, 茨城県報 (茨城県) 第1220号: pp. p.2-7, (2000年12月14日)
  4. 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 8 茨城県』、角川書店、1983年 ISBN 4040010809より
  5. 日本加除出版株式会社編集部『全国市町村名変遷総覧』、日本加除出版、2006年、ISBN 4817813180より
  6. “まゆげった プロフィール”. 結城市. 2023年1月4日閲覧。
  7. “市議会議員一般選挙”. 結城市. 2019年5月13日閲覧。
  8. 『日本全国諸会社役員録. 第23回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. 『電気事業要覧. 第9回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. 『電気事業要覧. 第14回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. 『関東エリア一都六県コミュニティバス図鑑』スタジオタッククリエイティブ、2018年4月10日、150頁。ISBN 978-4-88393-803-2。

参考文献

  • 結城市史編さん委員会 編『結城市史』 第四巻《古代中世通史編》、結城市、1980年10月30日。NDLJP:9642041。(要登録)

関連項目

  • 結城ブレーブス

外部リンク

  • 結城市公式ホームページ
    • 結城市 (@yuki_city) – X(旧Twitter)
    • 結城市 (yukicity.ibaraki) – Facebook
    • 結城市 (@yuki_city_official) – Instagram
    • 結城市 – YouTubeチャンネル
    • 結城市 (@yuki-city) – LINE公式アカウント
  • 結城商工会議所
  • 結城の祭り
  • 公達町内会

結城市についてのクイズ

結城市はどの時代から城下町として発展したか?

結城市は鎌倉時代から城下町として発展し始めました。鎌倉時代に結城朝光がこの地に館を構え、その後、結城氏がこの地域を治めたことから、城下町として栄えていきました。古代から江戸時代にかけて、結城は麻や木綿の産地としても知られ、その後、結城紬を代表とする産業が発展しました。このように、結城市の歴史の中で、特に鎌倉時代の発展が重要な位置を占めています。

結城市の市役所はどの年に新庁舎に移転したか?

結城市の市役所は2020年11月24日に新庁舎に移転しました。この新庁舎の設計は久米設計が行い、施工は安藤ハザマ・小倉・特定建設工事共同企業体によって行われました。新庁舎への移転は、行政サービスを向上させるための重要なステップであり、施設の充実を図ることにも繋がりました。市役所の新しい庁舎は、地域住民の利用しやすさを考慮された設計となっています。

結城市で一番有名な伝統産業は何か?

結城市で一番有名な伝統産業は結城紬です。この織物は国の重要無形文化財にも指定されており、2010年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されています。結城紬は、その高い品質と美しい模様で知られ、地域の特産品として多くの人々に愛されています。締められた糸の手触りや、優雅な色合いが特徴で、多くの文化イベントや展示会でも紹介されています。

結城市の隣接する市の一つに何があるか?

結城市は、東に筑西市、南に古河市および八千代町と隣接しています。北と西は栃木県小山市に接しており、鬼怒川と田川により茨城県内の他の市町村とは隔てられています。筑西市との近接により、文化や経済の面での交流が深い地域です。また、この地域は自然環境にも恵まれており、多くの歴史的な名所や文化施設が点在しています。

結城市の人口は2020年に何人だったか?

結城市の人口は2020年に50,645人でした。この年の国勢調査に基づくデータは、地域の人口動向や社会の変化を分析するための重要な資料となります。近年、結城市も他の地方と同様に人口減少が続いており、地域の振興や定住促進が課題となっています。市では地域活性化施策を講じ、魅力的なまちづくりを目指しています。