北海道津別町:雄大な自然と歴史が息づく、静寂の町

北海道網走郡津別町は、オホーツク海にほど近い、雄大な自然と豊かな歴史が息づく静寂の町です。

人口は約4,000人で、高齢化が進み、人口減少も課題となっていますが、その分、ゆったりとした時間が流れ、自然と触れ合いながら過ごすには最適な場所と言えるでしょう。

地理と自然

津別町は北海道の東部、オホーツク総合振興局管内の網走郡に位置しています。町面積の86%を森林が占め、森林セラピー基地にも認定されています。北部は扇状地が広がり、農耕が盛んです。南部は山岳部で森林が広がり、釧路総合振興局管内に通じる津別峠、釧北峠があります。

雄大な自然

  • 木禽岳: 標高1,023mの津別町最高峰。
  • 網走川: 町を流れる大きな川。
  • チミケップ湖: 豊かな自然に囲まれた美しい湖。

町名の由来

津別町の名前は、現在の市街地付近にあったアイヌ語の地名に由来するとされています。一説には、津別川と網走川が並び合流する様子を表す「トゥペッ(tu-pet)」(2つの・川)に由来すると言われています。しかし、別の説では「山の走り根(の下の)川」を意味するとされています。

気候

津別町は、湿潤大陸性気候に属し、寒暖の差が大きいのが特徴です。冬は、内陸の山間部ということもあり、気温が-25℃を下回ることも珍しくありません。降雪量も多く、特別豪雪地帯に指定されています。

年間を通して楽しめる気候

津別(1991年 – 2020年)の気候
最高気温記録 °C (°F)
平均最高気温 °C (°F)
日平均気温 °C (°F)
平均最低気温 °C (°F)
最低気温記録 °C (°F)
降水量 mm (inch)
降雪量 cm (inch)
平均降水日数 (≥1.0 mm)
平均月間日照時間
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁

歴史

津別町は、縄文時代から人々が住んでいたと考えられています。江戸時代には、松前藩とアイヌの人々の交易が行われていました。

重要な出来事

  • 1919年(大正8年)4月1日: 美幌村から分村し、津別村(二級町村)となる。
  • 1946年(昭和21年)9月10日: 町に昇格し、津別町となる。
  • 1947年(昭和22年): 津別事件が発生。
  • 1953年(昭和28年)5月21日: 北見営林署の作業員宿舎ががけ崩れにより倒壊。死者16名。
  • 1996年(平成8年): 津別民放テレビ中継局開局。
  • 2021年(令和3年)5月6日: 津別町役場新庁舎供用開始。

経済

津別町の経済は、林業が中心となっています。木材加工業が盛んで、丸玉木材株式会社本社、津別工場などが立地しています。

主要産業

  • 林業: 町面積の86%を森林が占める。
  • 農業: 扇状地で農耕が盛ん。
  • 畜産業: 牛や豚の飼育も行われている。

企業

  • サンマルコ食品株式会社 津別工場: 冷凍食品の製造。
  • ロマンス製菓株式会社: 菓子の製造。
  • 株式会社山上木工: 木材加工業。東京2020オリンピック・パラリンピックメダルケースを製作。

文化と観光

津別町には、歴史と自然が織りなす魅力的な観光スポットがあります。

観光スポット

  • チミケップ湖: 釣りが楽しめる湖。周囲には遊歩道があり、自然散策にも最適です。
  • シゲチャンランド: 子ども向けの遊園地。
  • 津別峠: 標高750mの峠。弟子屈町と接し、屈斜路湖を望むことができます。
  • 津別峠展望台: 標高947mの展望台。雄大な景色を楽しむことができます。

文化財

  • 順誓寺本堂: 国の登録有形文化財。

祭り

  • 津別夏まつり: 7月第1土、日曜日開催。津別千人おどりや川のぼり大会など、様々なイベントが行われます。

交通アクセス

津別町へのアクセスは、主に車となります。

  • 空港: 最寄りの空港は、女満別空港(大空町)。
  • 鉄道: 最寄りの駅は、JR石北本線の美幌駅。
  • バス: 北海道北見バス、津別まちバスなどが運行しています。
  • 道路: 国道240号、北海道道27号北見津別線などが通っています。

最後に

北海道津別町は、雄大な自然と豊かな歴史が息づく静寂の町です。ゆっくりと時間を過ごしたい方、自然と触れ合いながら癒されたい方におすすめです。

津別町についてのクイズ

津別町の名前の由来は何ですか?

津別町の名称は、アイヌ語の地名に由来するという説が有力です。一説には、現在の市街地付近にあった津別川と網走川が並んで合流する様子を表す「トゥペッ(tu-pet)」(2つの・川)に由来するとされています。また、別の説では「山の走り根(の下の)川」を意味するとされ、地域の地理や自然とは深い関わりがあります。この由来からも、津別町が持つ自然環境とアイヌ文化の歴史的背景を感じることができます。名前の由来の違いを知ることで、津別町を訪れる際にこの地域の文化や歴史をより深く理解する手助けとなります。

津別町はどのような気候に属していますか?

津別町は湿潤大陸性気候に属し、寒暖の差が大きいのが特徴です。この気候は、内陸部に位置するために冬の寒さが厳しく、時には気温が-25℃を下回ることもあります。また、冬季には降雪量が多く、特別豪雪地帯に指定されているため、雪に厚く覆われることが多いです。このような気候条件は、四季折々の美しい自然景観を生み出し、観光やアウトドア活動を楽しむには最適な環境となります。夏季には温暖な日差しがあり、自然散策や農業にとっても恵みとなります。

津別町の主要な産業は何ですか?

津別町の経済は主に林業を中心に成り立っています。町面積の86%が森林で占められており、木材加工業が盛んです。例えば、丸玉木材株式会社の本社や津別工場がここに位置し、木材の生産と加工を行っています。さらに、農業も地域の重要な産業として、扇状地での農耕が行われており、特に美味しい米や野菜が生産されています。また、畜産業もあり、牛や豚の飼育が行われているため、津別町は多様な産業に支えられています。これらの産業を通じて、町の経済は循環的に成り立ち、地域の雇用を生んでいます。

津別町の観光スポットに含まれないものはどれですか?

津別町の観光スポットにはチミケップ湖や津別峠展望台がありますが、富士山は含まれていません。富士山は静岡県と山梨県に位置しており、特に有名な観光地ですが、津別町とは地理的に関係がありません。一方、チミケップ湖は自然散策や釣りを楽しむことができ、津別峠展望台では雄大な景色を堪能できます。これらの観光地は津別町の豊かな自然環境を活かし、訪れる人々に癒しや楽しみを与えています。それぞれのスポットを訪れることで、津別町の魅力を体感することができるでしょう。