北海道常呂郡佐呂間町:サロマ湖とカボチャの町、雄大な自然と豊かな歴史が息づく

佐呂間町は、北海道オホーツク総合振興局管内の常呂郡に位置する町。雄大なサロマ湖に面し、広大な農地と豊かな自然に恵まれた、のどかな町です。かつては足尾鉱毒事件の被害を受けた栃木県谷中村の移住者が開拓した歴史を持ち、今ではカボチャの特産地として知られています。

概要

佐呂間町の面積は404.94km²、人口は約4,600人(2024年7月31日現在)。町の北側はサロマ湖に面し、南部は丘陵地帯となっています。アイヌ語で「葦のあるところ」を意味する「サロ・オマ・ペット」が町名の由来とされ、古くから豊かな自然に恵まれた土地でした。

歴史

佐呂間町の開基は1894年(明治27年)にさかのぼります。青森県出身の鈴木甚五郎が浜佐呂間に入植したのが始まりです。その後、1911年(明治44年)には足尾鉱毒事件の被害を受けた栃木県谷中村の住民が移住し、現在の栃木地区が開拓されました。

1953年(昭和28年)には町制施行、佐呂間町が誕生しました。その後、1956年(昭和31年)に隣接する若佐村と合併し、現在の佐呂間町が成立しました。

地理

佐呂間町は、オホーツク総合振興局の中部に位置し、サロマ湖に面しています。町域の南部は丘陵地帯となっており、標高の高い幌岩山がそびえ立っています。

気候

佐呂間町は、湿潤大陸性気候に属し、寒暖の差が大きいのが特徴です。冬は-30℃を下回る厳しい寒さに見舞われる一方、夏は30℃を超える猛暑に見舞われることもあります。特に、2019年5月26日には39.5℃という国内観測史上5月における最高気温を記録しました。降雪量も多く、豪雪地帯に指定されています。

産業

佐呂間町では、サロマ湖での漁業、特にホタテやカキの養殖が盛んです。また、丘陵地帯では農業(畑作)、酪農、林業が盛んに行われています。

特産品

佐呂間町の特産品は、なんといっても「カボチャ」です。サロマ湖の豊かな土壌と、昼夜の寒暖差が大きい気候が、甘くて美味しいカボチャを育みます。毎年秋には、カボチャをテーマにした「シンデレラ夢まつり」が開催され、多くの人が訪れていました。

観光

佐呂間町には、雄大なサロマ湖の景色を満喫できる観光スポットが数多く存在します。

サロマ湖

サロマ湖は、日本最大の潟湖(ラグーン)で、その広大な水面は雄大な風景を描き出します。湖畔には、サロマ湖展望台やピラオロ展望台があり、サロマ湖の全景を一望できます。

サロマ湖温泉

サロマ湖温泉は、湖畔に湧き出す温泉です。温泉から眺めるサロマ湖の夕日は、格別です。

栃木神社

栃木神社は、足尾鉱毒事件の被害を受けた栃木県谷中村の住民が移住した際に建立されました。宇都宮二荒山神社から分霊された神社で、移住者の歴史と信仰を伝えています。

交通

佐呂間町は、鉄道が通っていないため、自動車やバスが主な交通手段となります。

バス

  • 佐呂間町ふれあいバス:町内を運行するコミュニティバスです。町内各方面のほか、周辺の遠軽町・北見市中心部・北見市常呂町・網走市と佐呂間町を結ぶ路線も運行しています。
  • 高速バス「イーグルライナー」(斜里バス運行):札幌と佐呂間町若佐を結ぶ高速バスです。

道路

  • 国道238号
  • 国道333号
  • 北海道道103号留辺蘂浜佐呂間線
  • 道の駅サロマ湖

イベント

  • サロマ湖100キロウルトラマラソン:毎年6月下旬に開催される、サロマ湖を一周するマラソン大会です。
  • サロマ大収穫祭:毎年秋に開催される、佐呂間町産の農産物を収穫を祝う祭りです。

佐呂間町は、雄大な自然と豊かな歴史が息づく、魅力的な町です。ぜひ一度訪れて、サロマ湖の美しい景色、美味しいカボチャ、そしてあたたかい人々との触れ合いを楽しんでみてください。

佐呂間町についてのクイズ

佐呂間町の面積は約何平方キロメートルですか?

佐呂間町の面積は404.94平方キロメートルで、町全体を覆う広さは農地や自然が豊富です。この広大な面積には多様な地形が含まれており、北側はサロマ湖に面し、南部は丘陵地帯になっています。また、町名の由来となるアイヌ語の「サロ・オマ・ペット」は「葦のあるところ」という意味で、地域の豊かな自然環境を反映しています。このように面積が広いことは、農業や観光などの産業においても多くの可能性を秘めていることを示しており、地域住民の生活や文化にも影響を与えています。

佐呂間町が特産とする野菜は何ですか?

佐呂間町の特産品は「カボチャ」であり、この町がカボチャの生産地として知られる理由は、豊かな土壌と寒暖差の大きい気候にあります。特に夏季に昼間は暖かく、夜は寒くなり、こうした温度差が甘くて美味しいカボチャを育む要因となっています。秋になると、「シンデレラ夢まつり」というカボチャをテーマにした祭りが開催され、地域の特産物としてカボチャを祝うイベントが行われています。町の農業はカボチャを中心に成り立っており、地域の活性化にも寄与しています。

佐呂間町の気候はどのような特徴がありますか?

佐呂間町は湿潤大陸性気候に属しており、寒暖差が大きいのが特徴です。冬は非常に寒く、-30℃を下回ることもありますが、夏は驚異的に暖かく、30℃を超える猛暑が時折見られます。特に2019年には5月に39.5℃という記録的な気温が観測され、国内でも話題になりました。降雪量は多く、そのためこの地域は豪雪地帯にも指定されています。厳しい気候は地域の自然環境や農業、さらには観光産業にも影響を及ぼしています。それにより、観光客は美しい冬景色や雪を楽しむために佐呂間町を訪れることが多いです。

佐呂間町にある観光名所ではないのはどれですか?

佐呂間町にはサロマ湖温泉や栃木神社といった観光名所がありますが、富士山は存在しません。サロマ湖は日本最大の潟湖で、壮大な風景を楽しむための観光スポットとして多くの訪問者を引き寄せています。さらに、サロマ湖温泉は湖畔にある温泉で、そこでの夕日はとても人気です。栃木神社は、足尾鉱毒事件の被害を受けた栃木県谷中村の住民が移住した際に建立された神社で、地域の歴史と信仰を伝える重要な場所です。このように、佐呂間町には多彩な観光名所が点在しています。