北海道沙流郡日高町:雄大な自然と豊かな歴史が織りなす魅力溢れる町

日高町は、北海道のほぼ中央に位置する沙流郡に属する町です。雄大な日高山脈の麓に広がる緑豊かな大自然と、長い歴史の中で育まれた文化が調和し、静かで穏やかな暮らしを育んでいます。近年では、門別競馬場や日高国際スキー場など、観光資源としても注目を集めています。

日高町の概要

日高町は、2006年3月1日に旧日高町と門別町の2町が合併して誕生しました。町役場は旧門別町の地域に置かれています。町の名前は、日高山脈の麓にあることから名付けられました。面積は992.07km²、人口は約11,000人(2024年7月31日現在)です。人口密度は11.1人/km²と、北海道の中では比較的低い水準です。

自然

雄大な日高山脈と豊かな緑

日高町は、日高山脈の東端に位置し、町域の多くを森林が占めています。日高山脈襟裳十勝国立公園に指定されているエリアもあり、雄大な山々や原生林、清流などが織りなす豊かな自然に恵まれています。

主要な山

  • 糠平山 (1350m)
  • ペケレベツ岳 (1532m)
  • 芽室岳 (1754m)
  • チロロ岳 (1880m)
  • ペンケヌーシ岳 (1750m)
  • 北戸蔦別岳 (1912m)

生命を育む水脈 – 沙流川

日高町を流れる沙流川は、日高山脈の伏流水が湧き出して生まれた清流です。町域を縦断し、豊かな水資源をもたらしています。

気候

日高町は、日本海の影響を受け、冬は雪が多く、夏は比較的涼しい、冷涼な気候です。降水量は年間を通して多く、特に冬場は雪が降ることが多いです。

日高門別(1991年 – 2020年)の気候
最高気温記録 °C (°F)
平均最高気温 °C (°F)
日平均気温 °C (°F)
平均最低気温 °C (°F)
最低気温記録 °C (°F)
降水量 mm (inch)
平均降水日数 (≥1.0 mm)
平均月間日照時間

歴史

日高町は、古くからアイヌ民族の生活の場であり、その歴史は古く、アイヌ語で「シベチャリ」と呼ばれていたとされています。

  • 1881年(明治14年):岩根牧場が開設されます。
  • 1919年(大正8年):沙流郡幌去村(現平取町)から分村し、沙流郡右左府村が誕生します。
  • 1923年(大正12年):2級町村制を施行します。
  • 1943年(昭和18年):日高村に改称され、村内の地名を再編します。
  • 1962年(昭和37年):町制施行し、日高町となります。
  • 1996年(平成8年):道の駅樹海ロード日高が開業します。
  • 1997年(平成9年):門別競馬場が開設されます。
  • 1999年(平成11年):門別温泉が湧出します。
  • 2006年(平成18年):沙流郡門別町との合併により、現在の「日高町」が誕生します。

門別町との合併

2002年、日高町は、自治体経営の困難さから、郡内の平取町、門別町との合併を検討し始めました。その後、穂別町、鵡川町が加わり、5町で合併協議会が設立されました。しかし、平取町が門別町との合併に難色を示し、鵡川町、穂別町が離脱。さらに、平取町が単独町政を継続することを表明したため、日高町は門別町との合併を決定し、2006年3月1日に合併が実現しました。

経済

農業と酪農

日高町は、古くから農業と酪農が盛んな地域です。門別地区では稲作、畑作、酪農、馬産、漁業などが行われており、日高地区では畑作、林業などが主要産業となっています。

特産品

  • 馬肉
  • シシャモ
  • 蕎麦
  • 酪農製品

主要企業

  • 北海道日高乳業株式会社
  • 王子木材緑化株式会社 住宅資材グループ富川製材工場
  • 北海道電力日高発電所

観光

自然と文化が融合する観光地

日高町は、雄大な自然と歴史文化が融合する魅力的な観光地です。

主要な観光スポット

  • 門別競馬場:サラブレッドの聖地として知られる競馬場。
  • 沙流川温泉:日高山脈の伏流水を使用した温泉。
  • 日高山岳ビラパーク:雄大な山々を眺めながら、散策やキャンプを楽しめる公園。
  • 日高国際スキー場:標高900mにあるスキー場。
  • 国立日高青少年自然の家:自然体験学習施設。
  • 高野山日高寺:北海道三十三観音霊場30番札所。

イベント

  • ひだか樹魂まつり(7月下旬)
  • とねっこカーニバル(10月上旬)
  • ししゃも祭り(10月下旬)

交通

鉄道

日高町には、2021年3月31日までJR日高本線が通っていましたが、現在、町内を走る鉄道路線はありません。

バス

  • 道南バス:静内方面、鵡川・苫小牧市方面、平取町方面、札幌市方面「高速ペガサス号」
  • ジェイ・アール北海道バス:苫小牧市方面「特急とまも号」
  • 日高町営バス:町内各地を結ぶ路線バスを運行しています。

道路

  • 日高自動車道:日高富川IC – 日高門別IC – 日高厚賀IC
  • 国道235号
  • 国道237号
  • 国道274号
  • 道の駅樹海ロード日高

日高町に住む魅力

日高町は、自然豊かな環境、穏やかな暮らし、そして魅力的な観光資源を兼ね備えた、住み心地の良い町です。豊かな自然の中で、のんびりとした時間を過ごしたい人、馬や温泉、スキーなど、様々な趣味を楽しみたい人にとって、魅力的な場所と言えるでしょう。

日高町についてのクイズ

日高町はいつ合併して誕生しましたか?

日高町は、2006年3月1日に旧日高町と門別町が合併して誕生しました。この合併は、地域の経済状況や人口減少に対処するための施策の一環として実施されました。合併後、町役場は旧門別町の地域に設置され、地域の資源を生かした新たなまちづくりが進められています。日高町は北海道のほぼ中央に位置し、農業や酪農、観光業など多様な産業が根付いており、豊かな自然と歴史文化が共存しています。合併により、地域の連携が強化され、住民サービスの向上や経済活性化が期待されています。

日高町の主な川は何ですか?

日高町を流れる主な川は沙流川で、これは日高山脈の伏流水が湧き出して生まれた清流です。沙流川は町域を縦断し、豊かな水資源をもたらしています。この川は、美しい自然と豊かな生態系を支え、釣りや川遊びなどのレジャー活動にも利用されます。また、沙流川周辺には温泉地もあり、訪れる人々に癒しの時間を提供しています。地域の伝統や文化と密接に結びつきながら、自然環境を育む重要な存在です。

日高町での主要な産業は何ですか?

日高町は古くから農業と酪農が盛んな地域です。農業では、稲作や畑作が行われており、酪農は特に重要な産業です。また、馬産業も盛んで、これによって地域経済が支えられています。日高町で生産される特産品には、馬肉やシシャモ、ぶどう、蕎麦、酪農製品があり、これらは町の重要なブランドです。さらに、観光業も発展し、自然や文化を楽しむ旅行者を引き寄せていますが、基本的な経済基盤は今もなお農業と酪農に依存しています。

日高町の観光スポットとして知られている場所はどれですか?

日高町の観光スポットとして特に知られているのが門別競馬場です。これはサラブレッドの聖地として名高く、競馬ファンにとっての魅力的なスポットです。競馬場ではさまざまなイベントが開催され、訪れる人々が競馬を楽しむことができます。さらに、日高町は自然美にも恵まれており、沙流川温泉や日高国際スキー場など、多目的に楽しめる観光地が充実しています。したがって、観光産業も町の経済にとって重要な役割を果たしています。