福岡県糟屋郡新宮町は、福岡都市圏に位置する自然豊かな町です。近年、人口増加率が全国トップクラスを記録するなど、注目を集めています。福岡市へのアクセスも良く、住宅地としても人気が高まっています。今回は、新宮町の魅力を、歴史、地理、産業、観光、教育、交通などの観点から詳しく解説します。
福岡市に隣接する発展著しい街：新宮町
福岡県糟屋郡に属する新宮町は、福岡都市圏に位置し、福岡市の東部に隣接しています。玄界灘に面した海岸線は玄海国定公園に指定され、豊かな自然に恵まれた地域です。近年、人口増加が著しく、2015年には人口3万人を突破しました。特に、新宮中央駅周辺の開発が進み、新しい住宅地が続々と誕生しています。
新宮町の歴史：古代から続く歴史と発展
新宮町は、古くから人々が暮らしていた地域です。町内には、夜臼式土器の標式遺跡である夜臼遺跡があり、縄文時代から人が住んでいたことがわかります。古代には、宗像郡席内郷に属していましたが、奈良・平安時代頃に糟屋郡に郡代えされました。戦国時代には、立花氏の領土となりました。
明治時代には、町村制施行により、複数の村が合併して新宮村が誕生しました。その後、昭和29年に町制施行され、現在の新宮町となりました。1955年には、隣接する立花村と合併し、現在の町域となりました。
合併問題：福岡市との合併が議論される
新宮町は、福岡市との合併がしばしば議論されています。しかし、住民の反対などもあり、具体的な方向性は示されていません。合併については、「福岡市」論と「福津市・古賀市」論の2つの意見があります。
- 「福岡市」論: 志賀島や香椎のように、福岡市の構成員となって生活水準を向上させようとする意見です。
- 「福津市・古賀市」論: 2007年に古賀市長が、福津市長と新宮町長に、福津市、古賀市、新宮町の3市町合併を提言しました。
新宮町の地理：豊かな自然と都市の利便性を兼ね備える
新宮町は、福岡県の北西部に位置し、福岡市の東部に隣接しています。北西部は玄界灘に面しており、海岸は玄海国定公園に指定されています。町内には、立花山などの山々があり、豊かな自然環境に恵まれています。
隣接する自治体・行政区
- 福岡市（東区）
- 古賀市
- 糟屋郡久山町
地名：歴史と発展を感じさせる地名
新宮町には、相島、上府、下府、新宮、湊など、歴史を感じさせる地名が多く存在します。近年では、開発に伴い、新しい地名も誕生しています。
- 湊坂1丁目～6丁目（1991年、下府・湊より発足）
- 桜山手1丁目～3丁目（1991年、下府より発足）
- 花立花1丁目～5丁目（1993年、立花口より発足）
- 緑ケ浜1丁目～4丁目（1996年、上府より発足）
- 夜臼1丁目～6丁目（2003年、下府・三代より発足）
- 美咲1丁目～3丁目（2004年、下府より発足）
- 下府1丁目～8丁目（2005年、下府より発足）
- 杜の宮1丁目～4丁目（2007年～2012年、下府・上府より発足）
- 中央駅前1丁目～2丁目（2012年、上府より発足）
- 上府北1丁目～4丁目（2015年、上府より発足）
- 新宮東1丁目～5丁目（2017年、上府・下府・三代の各一部より発足）
- 三代西1丁目～2丁目（2018年、三代・下府・原上の各一部より発足）
新宮町の産業：多様な産業が発展する活気あふれる街
新宮町は、漁業、商業、製造業など、多様な産業が発展しています。
漁業：豊かな漁場と伝統
玄界灘に面した新宮町は、古くから漁業が盛んな地域です。新宮漁港と相島漁港があり、新鮮な魚介類が水揚げされます。
商業：ロードサイド型店舗が充実
国道3号線沿いを中心に、ロードサイド型店舗が林立しています。休日には、福岡都市圏内外からの客でにぎわいます。
主要商業施設
家具店・ホームセンター
- IKEA福岡新宮
- カインズ福岡新宮店
- 東京インテリア家具福岡新宮店
- 中村家具新宮店
- アウトレットエックス福岡新宮店
- ホームプラザナフコ新宮店
- ナフコ福岡東店
- コーナンPRO福岡新宮店
ディスカウントストア
- メガセンタートライアル新宮店
- ロピア福岡新宮店
製造業：地域経済を支える基幹産業
新宮町には、自動車部品、食品、印刷などの製造業も数多く存在します。これらの企業は、地域経済を支える重要な役割を果たしています。
新宮町に本社・本店を置く企業
- 矢野特殊自動車
- アルナ矢野特車（本店）
- 九州フジパン
- フランソア
- 八洋食品
- 博多ふくいち
新宮町の地域：魅力的な住環境と活気あふれる街
新宮町は、子育て世代にも人気の高い街です。緑豊かな環境、充実した教育施設、安全な街並みなど、魅力的な住環境が整っています。
人口：増加が続く若い世代が多い街
新宮町は、近年人口増加が著しい町です。特に、若い世代の流入が目立ちます。2020年現在、全市町村で14歳以下の割合（20.8%）が65歳以上の割合（18.4%）を上回っている自治体は当町と沖縄県南風原町のみです。
教育：充実した教育環境が魅力
新宮町には、小学校、中学校、高等学校など、充実した教育施設が整備されています。
高等学校
- 福岡県立新宮高等学校
町立中学校
- 新宮中学校
- 相島分校
- 新宮東中学校
町立小学校
- 新宮小学校
- 新宮東小学校
- 新宮北小学校
- 立花小学校
- 相島小学校
特別支援学校
- 福岡県立福岡特別支援学校
- 新光園分校（2011年閉校）
新宮町の交通：アクセス良好な利便性の高い街
新宮町は、福岡市へのアクセスも良好です。鉄道、道路、バスなど、様々な交通手段が利用できます。
鉄道：JRと西鉄が利用可能
- JR九州
- 鹿児島本線：【ししぶ駅（古賀市）】 – 新宮中央駅 – 【福工大前駅（福岡市東区）】
- 西日本鉄道（西鉄）
- 貝塚線：西鉄新宮駅
新宮中央駅は、2010年に開業しました。JR鹿児島本線と西鉄貝塚線が乗り入れており、福岡市中心部へのアクセスが非常に便利です。
道路：高速道路、国道、県道が整備
- 九州自動車道
- 国道3号
- 国道495号
- 福岡県道35号筑紫野古賀線
- 福岡県道504号町川原福岡線
- 福岡県道537号湊下府線
- 福岡県道538号湊塩浜線
- 福岡県道539号小竹下府線
- 福岡県道540号山田新宮線
バス：路線バスとコミュニティバスが運行
- 西鉄バス（西日本鉄道・西鉄バス宗像）
- 福岡市、古賀市、福津市、宗像市を結ぶ路線網
- 新宮町コミュニティバス「マリンクス」
- 町内各地を運行するコミュニティバス
船舶：相島へのアクセス
- 新宮町営渡船（相島渡船）
- 新宮漁港と相島漁港を結ぶ
新宮町の観光：歴史と自然を楽しめる魅力的なスポット
新宮町には、歴史と自然を楽しめる魅力的な観光スポットが数多くあります。
- 立花山、立花山城跡: 標高336mの立花山は、新宮町のシンボル的な存在です。山頂には、戦国時代の立花山城跡があります。
- 横大路家住宅（千年家）: 江戸時代から続く、歴史的な建造物です。国の登録有形文化財に登録されています。
- 人丸神社: 古代から続く神社です。相島と新宮町を結ぶ航海の安全を祈願する神社として、地域の人々に親しまれています。
- 相島: 玄界灘に浮かぶ島です。相島積石塚群や鼻栗瀬など、歴史的な遺跡が残っています。
- 新宮海水浴場: 夏には海水浴を楽しむことができます。
新宮町の著名な出身者：様々な分野で活躍する人材
新宮町からは、様々な分野で活躍する著名な出身者が輩出しています。
- 金内喜久夫：俳優
- 北崎千代佳：コントラバス奏者
- 小林亮寛：野球選手
- 時錦恒則：大相撲力士
- 藤原朋子：厚生・厚生労働官僚
まとめ：福岡都市圏に隣接する魅力的な街
新宮町は、福岡都市圏に位置する自然豊かな街です。歴史、産業、観光、教育、交通など、様々な魅力があります。福岡市へのアクセスも良好で、住環境も充実していることから、今後も発展が期待される街です。
新宮町についてのクイズ
新宮町の位置する県はどこか？
新宮町は福岡県糟屋郡に属する町で、その立地が福岡都市圏に隣接しています。福岡県は九州地方の北部に位置し、福岡市を中心とした地域で、近年著しい発展を見せています。新宮町は、福岡市の東部にあり、玄界灘に面した海岸線が特徴的です。自然豊かな環境の中、近年は住宅地としての人気も高まっており、福岡市へのアクセスが良好であることから、多くの人々に選ばれる地域となっています。特に人口増加が目立っており、福岡県の発展に寄与している町として、今後も注目されることでしょう。
新宮町の重要な地理的特徴はどれか？
新宮町はその地理的特徴として、豊かな海岸線が挙げられます。玄界灘に面していることから、海洋資源に恵まれた地域で、漁業が盛んに行われています。また、海岸沿いは玄海国定公園に指定されており、自然保護や観光地としても重要なエリアです。さらに新宮町内には立花山といった山々も存在し、自然環境の豊かさが感じられます。これにより、住環境としても非常に魅力的で、子育て世代に人気があります。海と山の両方の自然を楽しむことができる点が、新宮町の地理的な魅力の一つです。
新宮町の合併議論に関する意見はどれか？
新宮町では福岡市との合併が議論されており、この意見は「福岡市」論として示されています。これは、福岡市の構成員となり、生活水準を向上させることで地域の発展を目指す考えから来ています。一方で、住民の中には合併に対する反対意見もあり、具体的な方向性は未だに決まっていません。また、福津市や古賀市との合併を提案する意見も存在しています。合併に関する討論は、新宮町の将来にも重大な影響を与えるため、今後も注目されるべきテーマです。このような合併問題は、住民同士の理解や協力が不可欠であり、地域のアイデンティティーにも関わる重要な課題です。
新宮町で育つ産業はどれか？
新宮町には漁業、商業、製造業など、多岐にわたる産業が発展しています。特に、漁業は玄界灘に面した地域ならではの特徴で、新宮漁港や相島漁港が新鮮な魚介類を水揚げしています。また、国道3号線沿いには様々なロードサイド型店舗が充実しており、商業面でも賑わいを見せています。製造業においては、自動車部品や食品、印刷など多数の企業が地域に根付いており、地域経済を支える重要な役割を持っています。これにより、新宮町は活気あふれる経済圏を形成しており、今後の発展が期待される地域です。
新宮町の交通手段に含まれないのはどれか？
新宮町における交通手段には、鉄道や高速道路が含まれています。特に、新宮中央駅はJR鹿児島本線と西鉄貝塚線が利用でき、福岡市中心部へのアクセスが便利です。また、九州自動車道や国道3号線などの整備された道路網により車での移動もスムーズです。一方で、影響が少ない地方の小さな町である新宮町には、空港が設置されているわけではなく、したがって飛行機によるアクセスは一般的には考えられません。自動車や公共交通機関の利用が主流であり、これが新宮町の利便性を高める要因となっています。このように、交通手段の多様性が新宮町の魅力をうみ出しています。
新宮町の象徴的な観光スポットはどこか？
新宮町の象徴的な観光スポットとして、立花山が挙げられます。この山は標高336メートルで、新宮町のシンボル的存在とも言える場所です。山頂には戦国時代の立花山城跡があり、歴史的な観光資源としても注目されています。訪れる人々は自然を満喫しながら、古代の歴史を感じることができます。また、海水浴場や相島のような他の自然スポットも存在しますが、立花山は特に新宮町のランドマークとして人気があります。観光の際には、山の景色や歴史を楽しみつつ、自然や地域の文化について学ぶことができ、観光資源としての価値が高まっています。
