秋田県南部の横手市は、毎年2月に行われる伝統行事「かまくら」と、日本三大焼きそばの一つに数えられる「横手やきそば」で知られています。豊かな自然と歴史に育まれた横手市は、魅力的な観光スポットや文化、そして活気あふれる街並みが魅力です。
横手市の概要
秋田県の内陸南部に位置する横手市は、雄物川が南北に縦貫する横手盆地の中央部に広がっています。市の西部には出羽山地、東部には奥羽山脈が連なり、その間には水田地帯が広がっています。県南地域の中心都市として、秋田市に次ぐ人口規模を誇ります。
横手市の歴史
横手市は、古代から一つの地域としてのまとまりを持ち、奈良時代に「平鹿郡」が設置された範囲に相当します。雄物川の支流である横手川沿いに発展した横手は、戦国時代には出羽国を支配した小野寺氏の居城である横手城が置かれ、城下町として栄えました。江戸時代には、一国一城令の例外措置により横手城は存続し、佐竹氏の一族戸村氏の城下町として発展を続けました。
2005年（平成17年）10月1日には、旧横手市と平鹿郡の全町村（増田町、平鹿町、雄物川町、大森町、十文字町、山内村、大雄村）が合併し、現在の横手市が誕生しました。これにより、横手市は県内第2位の人口規模を誇る都市となりました。
横手市の地理
横手市は秋田県南部の横手盆地の中央部に位置し、東に奥羽山脈、西に出羽山地が連なっています。市街地を流れる横手川は、奥羽山脈から流れ出ています。
気候
横手市は、日本有数の豪雪地帯として知られており、冬季には多量の降雪が見られます。特に、増田・大森・雄物川・山内地域は特別豪雪地帯に指定されています。過去の記録では、1973年（昭和48年）の昭和48年豪雪（四八豪雪）では、総降雪量が11.6m、最深積雪が最高2.5mに達したほどです。
横手市の年間平均気温は11.2℃、平均日最高気温は15.9℃、平均日最低気温は7.1℃、年間降水量は1737.3mmです。
横手市の地形
- 山: 黒森山、御嶽山、真人山、保呂羽山
- 河川: 雄物川、横手川、大戸川、成瀬川、皆瀬川、狙半内川、山内黒沢川、大宮川
- 湖沼: 大屋沼、田久保沼
- ダム: 大松川ダム、相野々ダム
横手市の産業
横手市は農業が盛んで、稲作を始めとする果樹・野菜などの生産が盛んです。特に、市の東部にある丘陵地ではリンゴ・ブドウ、十文字地域ではサクランボ、雄物川地域ではスイカなどの生産が盛んです。大雄地域で生産されるホップは、生産量が全国トップに躍り出ています。農産業の他、酒造業も盛んです。
横手インターチェンジに近接する柳田工業団地・横手第二工業団地を中心に、自動車関連産業の集積が進んでいます。東海理化やイリソ電子工業などの企業が進出しています。
横手市の観光
横手市の見どころ
- 横手公園: 横手城の跡地に整備された公園。横手城の模擬天守からは横手盆地を一望できます。
- 増田の町並み: 伝統的な町並みが残るエリア。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
- 秋田ふるさと村: 秋田県の歴史や文化を体験できるテーマパーク。秋田県立近代美術館も併設されています。
- 横手市増田まんが美術館: 漫画家・矢口高雄の作品を展示する美術館。
横手市のイベント
- 横手の雪まつり: 毎年2月15日～17日に開催される伝統行事。市内各所に大小のかまくらが作られ、幻想的な風景が広がります。
- 秋田スカイフェスタ: 5月3日～5日に開催される、航空ショーとイベントが楽しめるイベント。
- 横手やきそばフェスティバル: 8月下旬に開催される、横手やきそばをテーマにしたイベント。
横手市の文化
横手のかまくら
横手市のかまくらは、毎年2月15日～17日に開催される伝統行事です。市内各所に大小のかまくらが作られ、幻想的な風景が広がります。かまくらは、かつては冬の寒さをしのぐための住居として利用されていましたが、現在では冬の風物詩として親しまれています。
横手やきそば
横手やきそばは、横手市発祥の焼きそばです。太麺に豚肉、キャベツ、モヤシなどを炒め、ソースで味付けした、シンプルな味わいが特徴です。横手やきそばは、全国三大焼きそばの一つとして知られており、横手市では多くの飲食店で横手やきそばを提供しています。
その他の文化
- 保呂羽山の霜月神楽: 国の重要無形民俗文化財に指定されている神楽。毎年11月7日夜～8日朝に、保呂羽山波宇志別神社で行われます。
- 仁井田番楽: 県の指定無形民俗文化財に指定されている伝統芸能。毎年9月7日に、十文字地域で行われます。
横手市へのアクセス
鉄道
- JR奥羽本線 横手駅
道路
- 秋田自動車道 横手IC
- 東北中央自動車道 横手IC
横手市の魅力
横手市は、豊かな自然、歴史、文化、そして活気あふれる街並みが魅力の街です。伝統行事のかまくらや横手やきそば、そして美しい自然など、多くの魅力があります。ぜひ一度、横手市を訪れてみてください。
横手市についてのクイズ
横手市で毎年2月に行われる伝統行事は何ですか？
横手市の冬の風物詩である「かまくら」は、毎年2月に開催される伝統行事です。市内の各所に大小のかまくらが作られ、その中には火が点けられ地元の人々や観光客が訪れ、幻想的な景色を楽しみます。かまくらはもともと、雪の中に作られた小さな家で、雪の寒さから避難するために利用されていましたが、現在では冬のイベントとして多くの人々に愛されています。この行事は地域の文化と深く結びついており、観光振興の面でも重要な役割を果たしています。毎年多くの観光客が訪れ、横手市の魅力を感じる機会にもなっています。
横手市で有名な焼きそばは何ですか？
横手市発祥の「横手やきそば」は、その特異なスタイルで知られています。太麺を使用し、豚肉、キャベツ、モヤシなどの具材を炒めた後、特製のソースで味付けをします。そのシンプルながらも旨味たっぷりの焼きそばは、全国三大焼きそばの一つとして広く認識され、多くの飲食店で楽しむことができます。横手市内では、地元で愛されているこの料理をテーマにしたイベントやフェスティバルも開催され、焼きそばを提供する多様な店舗が軒を連ねています。このような地域の特産品を通じて、訪れる人々に横手市の食文化を体験していただける貴重な機会となっています。
横手市の代表的な観光スポットではないのはどれですか？
横手市には横手公園や横手城といった観光スポットがありますが、横手タワーは代表的な観光名所ではありません。横手公園は歴史的な横手城の跡地に設けられた公園で、模擬天守からは美しい横手盆地を見渡すことができます。横手城は戦国時代に築かれた城で、地域の歴史を知る重要な場所となっています。一方で、「横手タワー」は特に有名ではなく、観光客の訪れるスポットとしての認知度は低いです。そのため、横手市の特色を象徴する観光地としては挙げられません。このように、横手市には歴史や文化が色濃く残る名所が多くあり、訪れる価値があるスポットとなっています。
横手市が特別豪雪地帯に指定されている地域はどこですか？
横手市は日本有数の豪雪地帯として知られ、特に増田・大森・雄物川・山内地域は特別豪雪地帯に指定されています。冬になると、多量の降雪が見られ、地域の生活や行事に影響を与えます。この豪雪は、冬の美しい風景を生み出す一方で、地域のインフラや交通に対しても大きな影響を及ぼします。豪雪にも関わらず、地域の人々はこの降雪を受け入れ、かまくらなどの伝統行事を通じて地域の資源として利用しています。冬季に豊富な雪に囲まれた環境は、観光客にとっても特別な体験を提供しており、特にひんやりとした空気の中でのイベントは多くの訪問者を魅了しています。
