信州の秘境、義民の里!自然と歴史が織りなす青木村の魅力に迫る

長野県小県郡にある青木村は、雄大な自然と歴史に彩られた、静かで美しい村です。温泉、義民の里、東急グループの創業者五島慶太の出身地として知られ、近年では移住者も増え、注目を集めています。この記事では、そんな青木村の魅力を、地理、歴史、文化、観光スポット、特産品、そして人物など、様々な角度から紹介します。

概要

青木村は、長野県の中央部に位置し、上田市のベッドタウンとして発展しています。村の面積は約57.10平方キロメートル、人口は約3,881人(2024年8月1日現在)です。標高は500~850メートルで、平地や段丘には住家や農地が点在しています。村の8割を山林が占め、農地は1割程度と、自然豊かな環境です。

地理

青木村は、北、西、南の三方を山に囲まれ、東には塩田平、上田盆地が広がっています。村の中心部から見ると、北に子檀嶺岳(こまゆみだけ)、西に十観山(じっかんざん)、南に夫神岳(おかみだけ)という3つの山がそびえ立ち、古くから「青木三山」として親しまれてきました。

隣接する自治体

  • 上田市
  • 松本市
  • 東筑摩郡筑北村

山々

  • 夫神岳(おかみだけ):標高1,250メートル。ピラミッド型、あるいは富士山型の美しい山容をしています。
  • 子檀嶺岳(こまゆみだけ):標高1,223メートル。岩や崖が目立ち、独特な形をしています。
  • 十観山(じっかんざん):標高1,285メートル。中腹にはパラグライダーの離陸場があります。

これらの山の頂上からは、上田盆地を一望することができます。

水系

青木村は、千曲川(信濃川)水系に属しています。村の西部山間部を流れる田沢川と、南部山間部を流れる沓掛川が村の中央付近で合流し、浦野川となって東流し、上田市で千曲川に合流します。

塩之入池

村内には、塩之入池という美しい池があります。池の周囲には遊歩道が整備されており、散策を楽しむことができます。池の背景には子檀嶺岳がそびえ立ち、雄大な景色を眺めることができます。

人口

青木村の人口は、1970年代後半から減少傾向にあります。これは、他の地方都市と同様に、若者の都市部への流出や高齢化などが原因と考えられます。

歴史

青木村の歴史は古く、縄文時代から人が住んでいたことが確認されています。村内の遺跡からは、縄文時代の土器片、石斧、石匙などの石器が出土しています。

義民の里

青木村は、「義民の里」として知られています。江戸時代から明治時代にかけて、現在の村域にあたる地区から、上田騒動をはじめとする一揆が5回発生しました。これらの出来事は、青木村の人々の強い正義感と、不当な支配に対する抵抗精神を表すものとして、後世に語り継がれています。

村名の由来

青木村の名前は、現在の青木中学校の南付近に生えていた「ねずみさし」(ネズ)の木に由来します。この木は、東山道の道しるべとして使われており、村の発足3年前の1886年に、当時の田沢村青木に近隣の学校4校が統合されて「青木学校」(現青木村立青木小学校)が発足した際、新しい村名の選定が難航する中、学校の名でもあり、希望に輝く新しい村の名称にふさわしいとして「青木村」が選ばれました。このネズ木は後に切られてしまいましたが、村民有志が根を掘り返して3分割し、小学校、中学校、文化会館に保存されています。

行政

村長

  • 現村長:北村政夫(2013年5月7日就任、3期目)

村議会

  • 議員定数:10人
  • 議長:金井とも子(2021年5月7日就任)

教育

学校教育

  • 青木村立青木小学校
  • 青木村立青木中学校

社会教育

  • 青木村図書館

文化

伝統芸能

青木村には、伝統芸能として「青木村神楽」があります。神楽は、神様を招き、五穀豊穣や村の安泰を祈願する芸能で、青木村では毎年秋に奉納されます。

イベント

  • マラソン大会「義民の里を走ろう!」:4月上旬に開催されるマラソン大会。コースは村内の美しい風景の中を走ります。
  • 青木村夏まつり:8月第1土曜日に開催される夏祭り。屋台や花火大会など、賑やかなイベントが楽しめます。

観光

温泉

青木村には、田沢温泉沓掛温泉という2つの温泉があります。どちらも日帰り温泉施設があり、日々の疲れを癒すことができます。田沢温泉は、アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛などに効果があるとされています。沓掛温泉は、含硫黄-ナトリウム-塩化物泉で、皮膚病やリウマチなどに効果があるとされています。

歴史文化

  • 国宝大法寺三重塔: 青木村にある大法寺は、鎌倉時代に創建された古刹で、その三重塔は国宝に指定されています。
  • 修那羅峠の石仏群: 860体の石仏が林立する、壮大な石仏群です。
  • 塚穴古墳: 古墳時代前期の古墳です。
  • 日吉神社: 長野県宝に指定されている神社です。
  • 恋渡神社: 縁結びの神様として知られています。

自然

  • ふるさと公園あおき: 広大な敷地内には、遊具や芝生広場、バーベキュー場などがあり、家族で一日楽しめる公園です。
  • 五島慶太未来創造館: 東急グループの創業者、五島慶太氏の生涯や業績を紹介する博物館です。

その他

  • 信州昆虫資料館: 昆虫の標本や資料を展示している博物館です。
  • 青木村歴史文化資料館: 青木村の歴史や文化に関する資料を展示している資料館です。

特産品

  • タチアカネ: 青木村で地域限定で栽培されているソバです。独特の風味と食感が特徴です。
  • マツタケ: 青木村の山林では、秋にはマツタケが採れます。

関連人物

  • 五島慶太: 東急グループの実質的な創業者。青木村出身です。
  • 栗林一石路: 俳人。青木村出身です。
  • 小川原辰雄: 医師、昆虫研究者。青木村名誉村民です。
  • 宮原栄吉: 公選の初代村長。青木村名誉村民です。
  • 宮原毅: 公選の2人目の村長。青木村名誉村民です。

まとめ

青木村は、自然、歴史、文化、温泉など、魅力が詰まった村です。都会の喧騒から離れて、ゆったりと過ごしたい方におすすめです。ぜひ一度訪れて、青木村の魅力を体感してみてください。

青木村についてのクイズ

青木村の面積は約何平方キロメートルですか?

青木村の面積は約57.10平方キロメートルです。これは、長野県の中央部に位置し、村の約8割を山林が占める自然豊かな環境を表しています。8割の山林の他に、平地や段丘には住家や農地が点在しており、人口は約3,881人(2024年8月1日現在)です。青木村は、上田市のベッドタウンとしても機能しており、その広大な自然環境が多くの移住者を引き寄せています。

青木村が位置する水系は何ですか?

青木村は千曲川(信濃川)水系に属しています。その水系には村の西部山間部を流れる田沢川と、南部山間部を流れる沓掛川が含まれ、これらが村の中央で合流して浦野川となり東流し、最終的に上田市で千曲川に合流します。千曲川は信濃川の一部であり、長野県を代表する大河の一つです。

青木村にある国宝は何ですか?

青木村には国宝に指定されている大法寺三重塔があります。大法寺は鎌倉時代に創建された古刹で、その三重塔は重要文化財としても知られています。この寺院は地域の歴史や文化に深い影響を与えており、訪れる人々にとって貴重な歴史的遺産の一つです。近くには多くの観光スポットも点在しており、歴史好きにはたまらない場所となっています。

青木村における伝統芸能の名称は何ですか?

青木村には伝統芸能として「青木村神楽」があります。この神楽は、神様を招き、五穀豊穣や村の安泰を祈願するための行事で、毎年秋に奉納されます。青木村神楽は村の文化的な活動の一環として位置付けられており、地域の人々にとって大切な伝承となっています。地域の祭りやイベントにおいても、神楽は重要な役割を果たしており、見学することができる良い機会です。