青森県黒石市は、十和田八幡平国立公園北西の玄関口に位置し、豊かな自然と歴史、文化が調和する魅力的な街です。リンゴの産地として有名で、伝統的な「こみせ」の街並みが観光客を魅了します。
地理と気候
黒石市は、東部に八甲田山に続く山地、西部に津軽平野が広がる、変化に富んだ地形をしています。市街地は西端部に位置し、平野部と山地の間の丘陵地帯ではリンゴ栽培が盛んです。
気候
黒石市の気候は、寒暖の差が大きく、降雪量が多いのが特徴です。夏は比較的涼しく、冬は厳しい寒さに見舞われます。気温の年較差、日較差が大きいことから、顕著な大陸性気候であるといえます。周辺の自治体と同様に、特別豪雪地帯に指定されています。
月 | 最高気温記録 (°C) | 平均最高気温 (°C) | 日平均気温 (°C) | 平均最低気温 (°C) | 最低気温記録 (°C) | 降水量 (mm) | 平均降水日数 (≥1.0 mm) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 月 | 11.3 | 1.1 | -1.8 | -5.2 | -18.3 | 82.1 | 18.3 |
2 月 | 17.1 | 1.9 | -1.4 | -5.2 | -16.5 | 60.5 | 15.2 |
3 月 | 19.9 | 5.8 | 2.0 | -2.1 | -14.4 | 49.1 | 12.7 |
4 月 | 27.3 | 13.6 | 8.3 | 3.3 | -6.4 | 58.4 | 10.3 |
5 月 | 31.8 | 19.3 | 14.0 | 9.1 | 0.8 | 63.4 | 9.0 |
6 月 | 32.5 | 22.7 | 17.9 | 13.9 | 4.7 | 66.3 | 8.2 |
7 月 | 35.9 | 26.2 | 21.8 | 18.2 | 10.0 | 117.5 | 9.2 |
8 月 | 36.4 | 27.6 | 23.0 | 19.2 | 9.1 | 127.9 | 10.1 |
9 月 | 35.0 | 24.2 | 19.0 | 14.5 | 4.8 | 125.9 | 10.9 |
10 月 | 28.3 | 17.9 | 12.7 | 7.8 | -1.9 | 107.2 | 12.9 |
11 月 | 23.2 | 10.8 | 6.5 | 2.3 | -10.4 | 108.7 | 16.0 |
12 月 | 16.6 | 3.9 | 0.7 | -2.6 | -13.3 | 92.9 | 18.6 |
年 | 36.4 | 14.6 | 10.2 | 6.1 | -18.3 | 1,060.1 | 151.8 |
- 出典:気象庁
隣接自治体
黒石市は、以下の自治体と隣接しています。
- 青森市
- 平川市
- 南津軽郡:藤崎町、田舎館村
歴史
黒石市は、江戸時代に弘前藩の支藩として黒石陣屋が置かれたことから発展しました。1809 年(文化 6 年)には黒石藩(1 万石)が設置され、その後、1954 年(昭和 29 年)に周辺の町村と合併して市制を施行しました。
- 江戸時代
- 後期に弘前藩の支藩として黒石陣屋が置かれる。
- 1809 年(文化 6 年):黒石藩(1 万石)が設置される。
- 明治時代以降
- 1889 年(明治 22 年):黒石町が誕生する。
- 1954 年(昭和 29 年):黒石町、中郷村、六郷村、山形村、浅瀬石村が合併し、黒石市となる。
- 1956 年(昭和 31 年):南津軽郡尾上町追子野木が黒石市に編入される。
行政
黒石市は、市長と市議会によって運営されています。
- 市長:髙樋憲(2014 年 7 月 18 日就任、2 期目)
- 市議会:定数 16 人(任期 2019 年 5 月 1 日 – 2023 年 4 月 30 日)
市章
黒石市章は、元は黒石藩の旗印と替紋を表したもので、袞衣の十二章の一つである「黻」(フツ)を図案化しています。1889 年に黒石町章として制定され、市制施行後も継承されています。
観光スポット
黒石市には、歴史的な建造物や自然豊かな公園、温泉など、魅力的な観光スポットが数多く存在します。
伝統的な街並み
- 中町こみせ通り: 日本の道 100 選にも選ばれた、江戸時代の面影を残す「こみせ」の街並みが魅力です。
- 高橋家住宅: 国の重要文化財に指定された、江戸時代の豪商の屋敷です。
- 黒石市中町: 重要伝統的建造物群保存地区に選定され、歴史的な街並みが保たれています。
温泉
- 黒石温泉郷: 複数の温泉旅館が立ち並び、日々の疲れを癒すことができます。
- 温湯温泉鶴の湯: 古くから湯治場として知られる温泉です。
文化施設
- 津軽こけし館: 黒石こけしの歴史や製作工程を学ぶことができます。
- 津軽伝承工芸館: こけし館に隣接し、津軽地方の伝統工芸品を展示しています。
- 秋田雨雀記念館: 詩人・小説家の秋田雨雀の生涯と作品を展示しています。
その他
- 虹の湖公園: ダム湖の周辺に広がる自然豊かな公園です。
- 黒石焼きそば: 平麺を使った、黒石市の名物料理です。
- 黒石ねぷたまつり: 7 月下旬から 8 月上旬にかけて開催される、賑やかな祭りです。
産業
黒石市は、リンゴの産地として有名です。市域の丘陵地帯では、多くのリンゴ農園が広がり、美味しいリンゴが栽培されています。
その他の産業
- 観光業: 伝統的な街並みや温泉、自然豊かな公園などが観光客を呼び込みます。
- 農業: リンゴの他に、米、野菜なども栽培されています。
教育
黒石市には、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校など、教育機関が充実しています。
高等学校
- 青森県立黒石高等学校
- 青森県立黒石商業高等学校(2020 年 4 月、新しい青森県立黒石高等学校と統合)
中学校
- 黒石市立中郷中学校
- 黒石市立黒石中学校
小学校
- 黒石市立黒石小学校
- 黒石市立黒石東小学校
- 黒石市立六郷小学校
- 黒石市立東英小学校
特別支援学校
- 青森県立黒石養護学校
交通
黒石市は、弘南鉄道弘南線の黒石駅が中心となる交通拠点です。
鉄道
- 弘南鉄道弘南線:黒石駅
バス
- 弘南バス
- 黒石市回遊バスぷらっと号
- 高速バス(東北自動車道 牡丹平バスストップ)
道路
- 東北自動車道:黒石 IC
- 国道 102 号
- 国道 394 号
まとめ
青森県黒石市は、リンゴの産地として知られ、伝統的な「こみせ」の街並みが魅力的な街です。豊かな自然と歴史、文化が調和し、観光客だけでなく、地元住民にとっても住み心地の良い街と言えるでしょう。
黒石市についてのクイズ
黒石市はどの国立公園の北西の玄関口に位置していますか?
青森県黒石市は、十和田八幡平国立公園の北西の玄関口として位置付けられています。この国立公園は、豊かな自然環境と多様な生物が生息する場所として知られています。また、公園内には美しい湖や山々が広がっており、特に冬にはスキーやスノーボードなどのウインタースポーツが楽しめる人気の観光地となっています。黒石市からのアクセスも良いため、多くの観光客が訪れ、自然を満喫することができる場所です。豊かな自然と歴史、文化が調和した魅力ある街で、黒石市は観光やアウトドアアクティビティ、そして地元の特産品であるリンゴを楽しむことができるスポットとしても知られています。
黒石市の伝統的な街並みがある通りの名前は何ですか?
黒石市の中町こみせ通りは、日本の道100選にも選ばれた美しい通りです。この通りは江戸時代の面影を残す伝統的な「こみせ」の街並みが特徴で、木造の商家が並ぶ姿は訪れる人々を魅了します。「こみせ」とは、店舗の軒先や道に出た屋根が特徴的な建物のことで、過去の繁栄を物語る重要な文化財となっています。観光客はここを散策しながら、地元の特産品や工芸品を購入することができます。このような歴史的な街並みは、地域の文化や人々の生活を感じさせ、観光地としての魅力を高めています。
黒石市の市長は誰ですか?
黒石市の市長は髙樋憲(たかひ けん)で、2014年7月18日に就任しました。彼は市長として2期目を迎えています。市長は市政の運営を掴み、地域の発展や市民の生活向上を目指して様々な政策を推進しています。市民の声を大切にし、透明性のある市政運営に努めている姿勢が評価されています。市議会と連携しながら、地域の特性を活かした観光振興や産業の発展、教育の充実など多岐にわたる施策を展開しています。市政運営は地域住民に密接に関連しており、住みやすい環境作りに力を入れています。
黒石市で有名な名物料理は何ですか?
黒石市の名物料理として知られているのは「黒石焼きそば」です。この料理は平麺を使った焼きそばで、独特の食感と風味が特徴です。地元の特産品を活かし、様々なトッピングやソースと組み合わせられることで、バリエーション豊かな料理に仕上がります。観光客も地元の人々も、この焼きそばを味わうためにやってくるほど人気のあるメニューです。また、黒石市の飲食店では他にも地元の新鮮な素材を利用した料理が提供され、食文化を楽しむことができます。地域の食材や料理を楽しむことができることは、観光の際の大きな魅力の一つです。