愛知県北東部、北設楽郡に位置する設楽町は、奥三河と呼ばれる東三河地方北部の山間部に広がる、豊かな自然に恵まれた町です。自治体面積の約9割を山林が占め、標高1,153mの鷹ノ巣山(段戸山)をはじめとする大小様々な山々が連なり、豊川や矢作川、天竜川などの水系が流れ込む、まさに自然のパラダイスと言えるでしょう。
概要
設楽町は、美濃三河高原に囲まれた山間部に位置し、北設楽郡の中心的な町として、古くから人々が暮らし、独自の文化を育んできました。
地理
山々
町内には、鷹ノ巣山(段戸山)、大鈴山、鞍掛山、井山、岩古谷山、白鳥山など、多くの山々がそびえ立っています。特に鷹ノ巣山は、標高1,153mの雄大な山で、ハイキングや登山に最適です。
河川
豊川、寒狭川、名倉川、段戸川、津具川などの河川が流れ、豊かな水資源をもたらしています。
湖沼
段戸湖は、ダム湖として知られ、周囲にはキャンプ場や遊歩道が整備されています。
人口
設楽町の人口は、2024年7月1日時点で3,899人です。人口密度は14.2人/km²と、全国的に見ても非常に低い水準です。
隣接する自治体
設楽町は、愛知県豊田市、新城市、北設楽郡東栄町、豊根村、長野県下伊那郡根羽村と隣接しています。
歴史
設楽町の歴史は古く、旧石器時代から人が住んでいたことが確認されています。
古代
- 旧石器時代:川向市場口で旧石器時代の石器が発見されています。
- 縄文時代:中央構造線に近く、黒曜石の産地として栄えました。
- 弥生時代:山間部の水田開発が困難だったため、人口は減少しました。
- 古墳時代:名倉盆地を中心に人が住み始めましたが、小規模な古墳しか発見されていません。
- 飛鳥時代:律令時代には加茂郡賀禰郷等の一部となりました。
- 平安時代:平安時代末から、高橋新荘(足助荘)、設楽荘(富永荘)の一部として荘園開発が進められました。
中世
- 戦国時代:山家三方衆の菅沼氏が田峯城を拠点とし、支配を行いました。武田信玄や織田信長、徳川家康の勢力下となり、武田信玄によって津具金山の開発も行われました。
近世
- 江戸時代:幕府領や挙母藩領などとなりました。
近現代
- 1956年(昭和31年):北設楽郡田口町、段嶺村、名倉村、振草村の一部が合併して旧設楽町が発足。上津具村、下津具村が合併して津具村が発足。
- 2005年(平成17年):旧設楽町と津具村が合併して現在の設楽町が発足。
行政
町長
- 現町長:土屋浩(2021年10月23日就任)
町政機関
- 設楽町役場
- 津具総合支所
- したら保健福祉センター
- 設楽町こどもセンター
- 老人福祉施設 やすらぎの里
議会
設楽町議会
設楽町議会は、町民を代表する機関であり、町政に関する議決権を有しています。
施設
警察
- 愛知県警 設楽警察署
- 名倉警察官駐在所
- 田峯警察官駐在所
- 津具西警察官駐在所
- 津具東警察官駐在所
消防
- 新城市消防本部 設楽分署
- 津具分遣所
医療
- 伊藤内科
- 月新堂医院
- つぐ診療所
- 伊藤歯科
- 松本歯科
- 山富歯科
郵便局
- 設楽郵便局
- 下津具郵便局
- 津具郵便局
- 名倉郵便局
- 神田簡易郵便局
社会教育施設
- 設楽町民図書館
- 設楽町子どもセンター
- つぐグリーンプラザ
- 豊橋市神田ふれあいセンター
- 設楽町ふれあい広場
経済
設楽町の経済は、農業、林業、観光業などが中心となっています。
第一次産業
- 農業:水稲、トマト、キャベツ、大根、茶などが主要な生産物です。
- 林業:木材の生産が盛んです。
- 畜産業:名倉地区では牧畜も盛んです。
第二次産業
- 工業:近年は減少傾向にありますが、木材加工などの事業所があります。
- 醸造業:関谷醸造などの日本酒造りがあります。
第三次産業
- 商業:地域住民向けの商店などが中心です。
- 観光業:豊かな自然を生かした観光業が発展しています。
交通
道路
- 国道257号、国道420号、国道473号
- 愛知県道10号設楽根羽線、愛知県道32号長篠東栄線、愛知県道33号瀬戸設楽線、愛知県道80号東栄稲武線など
バス
- おでかけ北設(豊鉄バス、設楽町営バス、東栄町営バス、豊根村営バス)
道の駅
- 道の駅つぐ高原グリーンパーク
- 道の駅アグリステーションなぐら
- 道の駅したら
観光
名所・史跡
- 田峯城:田峰菅沼氏が居城としてきた山城。
- 田峰観音(高勝寺):古くから信仰を集めてきた寺院。
- 津具八幡宮:津具地区の総鎮守。
- 鞍船遺跡:縄文時代前期の竪穴建物跡。
観光スポット
- 塩津温泉:古くから湯治場として賑わってきた温泉。
- 面ノ木園地:豊かな自然を楽しめる公園。
- 奥三河郷土館:設楽町の歴史と文化を紹介する博物館。
- 津具文化展示センター:津具金山の歴史や文化を紹介する施設。
文化・名物
- 花祭:白鳥神社で行われる、重要無形民俗文化財に指定された伝統行事。
- 三河の田楽:田峰観音と黒倉神社で行われる、重要無形民俗文化財に指定された伝統芸能。
- からすみ:特産の魚介類。
設楽町の魅力
設楽町は、豊かな自然、歴史、文化が調和した、魅力的な町です。
- 雄大な自然: 標高1,153mの鷹ノ巣山(段戸山)をはじめ、大小様々な山々が連なり、豊かな水資源に恵まれた、自然のパラダイスと言えるでしょう。ハイキングや登山、キャンプなど、様々なアウトドアアクティビティを楽しむことができます。
- 歴史: 古くから人々が暮らし、独自の文化を育んできました。田峯城や田峰観音など、歴史的な史跡が数多く残っています。
- 文化: 花祭や三河の田楽など、伝統的な文化が受け継がれています。
- 特産品: からすみや田峯茶など、地元ならではの特産品があります。
設楽町は、都会の喧騒から離れて、ゆったりと自然と触れ合い、歴史や文化に触れることができる、まさに癒やしの空間です。
設楽町についてのクイズ
設楽町はどの地域に位置していますか?
設楽町は愛知県北東部の北設楽郡に位置し、奥三河と呼ばれる地域に広がっています。奥三河地方は、地域ごとに異なる自然景観や文化が育まれており、設楽町もその一部として豊かな自然と独自の文化を有する町です。この地域は、山が多く、田畑も広がっているため、農業や登山、ハイキングを楽しむ絶好の地かつ観光地として知られています。
設楽町の中心的な山の名前は何ですか?
設楽町の中心的な山は鷹ノ巣山(段戸山)です。この山は標高1,153mであり、設楽町の代表的なシンボルとして多くのハイキング客に愛されています。鷹ノ巣山は、美しい景観と豊かな自然に囲まれており、登山やハイキングなどのアウトドア活動が楽しめる場所として人気があります。特に、晴れた日には遠くまで見渡せる素晴らしい視界を楽しむことができます。
設楽町の人口は2024年7月1日時点で何人ですか?
設楽町の人口は、2024年7月1日時点で3,899人です。これは、愛知県内でも非常に低い人口密度を示しており、14.2人/km²という数字からもそのことが分かります。こうした低人口密度は、設楽町が広大な自然環境に恵まれ、人々がゆったりとした生活を送ることができる要因の一つとなっています。また、少ない人口ながらも地域の独自の文化や伝統が受け継がれていることも、設楽町の魅力です。
設楽町の歴史的な城は何ですか?
設楽町に存在する歴史的な城は田峯城です。戦国時代に山家三方衆の菅沼氏が居城として使用していました。田峯城は山城であり、その位置は戦略的に重要だったと考えられています。また、武田信玄や織田信長など、名だたる武将たちがこの地域に影響を及ぼしたことでも知られています。城跡は観光名所にもなっており、多くの訪問者がその歴史を感じに訪れています。