徳島県の中部に位置する上勝町は、人口約1,300人の小さな山村です。豊かな自然に囲まれたこの町は、「日本で最も美しい村」連合に加盟しており、近年ではゴミゼロ運動や葉っぱビジネス、棚田など、ユニークな取り組みで注目を集めています。この記事では、そんな上勝町の魅力を紹介します。
ゴミゼロ運動で世界から注目！環境先進都市としての取り組み
上勝町は、2003年に「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表し、徹底的なゴミ削減に取り組んでいます。町内にはゴミ収集車が走っておらず、住民は自らゴミを45種類に分別し、処分場へ持ち込む必要があります。分別が難しい高齢者のために、2ヶ月に1度の回収サービスも提供されています。さらに、まだ使える不用品は処分場に申請し、引き取ってもらうことができ、引き取った不用品は町民以外も無料で持ち帰ることができます。
この独自のゴミ処理システムは、環境保護への意識が高いことから、世界中から注目を集め、多くの大学や企業、自治体が視察に訪れています。上勝町のゴミゼロ運動は、地域住民の意識改革と、環境問題への積極的な取り組みが一体となって実現した素晴らしい事例と言えるでしょう。
葉っぱビジネスで地域活性化！「いろどり」の挑戦
上勝町では、地域資源を活用した新たなビジネスモデルとして、「葉っぱビジネス」が展開されています。第三セクター企業「いろどり」が、地元産の植物の葉を乾燥・加工し、リースやクラフト、お茶などに加工販売しています。
「いろどり」は、廃校になった小学校を活用し、葉っぱの加工工場と販売スペースを設けました。地元住民の雇用創出にも繋がっており、地域の活性化に大きく貢献しています。
自然と文化が織りなす絶景！「樫原の棚田」と豊かな自然
上勝町は、豊かな自然に恵まれた山村です。特に、標高約500mの山の斜面に広がる「樫原の棚田」は、その美しい景観から「日本の棚田百選」に選ばれています。棚田は、地域住民によって大切に守り続けられており、その風景は、上勝町の歴史と文化を感じさせてくれます。
町内には、灌頂ヶ滝や雄淵など、自然の美しさを堪能できるスポットも点在しています。また、剣山スーパー林道は、雄大な山岳風景を眺めながらドライブを楽しめるコースとして人気です。
伝統文化と新しい取り組みが融合！地域住民の活性化
上勝町では、伝統文化と新しい取り組みを融合させた地域活性化が進められています。例えば、住民参加型のイベント「1Q（いっきゅう）運動会」では、地域住民が一体となって、様々な競技や企画に挑戦しています。
また、廃校になった小学校を活用した「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」では、環境問題に関する展示や体験学習が行われています。
上勝町へのアクセス
上勝町へのアクセスは、車またはバスが便利です。
- 車: 徳島自動車道「吉野川IC」から約1時間30分
- バス: 徳島駅から「上勝町営バス」で約2時間
まとめ：未来へ向かう上勝町の挑戦
上勝町は、自然と伝統文化を大切にしながら、ゴミゼロ運動や葉っぱビジネスなど、革新的な取り組みで注目を集めている町です。地域住民の強い意志と創意工夫によって、持続可能な社会を目指し、未来へ向かって進んでいく姿は、私たちに多くのヒントを与えてくれます。
ぜひ、豊かな自然と活気あふれる上勝町を訪れて、その魅力を体感してみてください。
上勝町についてのクイズ
上勝町が2003年に発表した取り組みは何ですか？
上勝町が2003年に発表した「ゼロ・ウェイスト宣言」は、地域住民がゴミ削減に積極的に取り組むことを目的としたもので、全国的にも注目されています。この取り組みでは、住民は自らゴミを45種類に分別して処分場へ持ち込む必要があります。分別が難しい高齢者に対しては、定期的な回収サービスを提供し、不用品の引き取りも行っているため、地域全体でゴミの削減を推進しています。このような独自のシステムが、環境への意識を高め、国内外から視察に訪れる多くの人々を引き寄せる要因となっています。これにより、上勝町は「環境先進都市」としての地位を確立し、他地域における環境保護活動のモデルケースとなっています。
「いろどり」が展開しているビジネスモデルは何ですか？
上勝町における「いろどり」のビジネスは、地域資源を生かした「葉っぱビジネス」に特化しています。このビジネスモデルでは、地元で育てられた植物の葉を乾燥・加工し、様々な商品—リースやクラフト、お茶—として販売しています。「いろどり」は廃校になった小学校を活用し、加工工場と販売スペースを設けることで、地元雇用の創出にもつなげています。この取り組みは地域のために生まれたもので、地域振興や活性化に寄与しています。葉っぱビジネスは独自の市場を開拓しており、環境保護や地元経済の強化につながる多様な効果を上げています。
上勝町の「樫原の棚田」が選ばれたのはどのリストですか？
上勝町に広がる「樫原の棚田」は、その美しい景観から「日本の棚田百選」に選ばれています。この棚田は標高約500mの山の斜面に広がっており、地域住民の手によって大切に守られている貴重な農業景観です。棚田は、地域の歴史と文化を象徴する存在であり、四季折々の風景は訪れる人々を魅了します。また、棚田の存在は地域の環境保護や農業の持続可能性にも寄与しており、上勝町の自然と文化の魅力を引き立てる重要な要素となっています。多くの訪問者がこの美しい棚田を目の当たりにすることで、地域の魅力を再発見するきっかけにもなっています。
上勝町の「1Q（いっきゅう）運動会」は何を促進するイベントですか？
上勝町で行われる「1Q（いっきゅう）運動会」は、地域住民が一体となって様々な競技や企画に挑戦するイベントです。この運動会は、地域の伝統文化を促進することを目的としており、住民同士の絆を深める機会を提供しています。地域の伝承や風習を再認識することができ、参加者が楽しみながら地域の歴史と文化を体感できるイベントとなっています。参加地域住民は、自分たちの文化を見直し、次世代に繋げるための意識を高めることが期待されています。このように、伝統文化の振興と地域のコミュニティ形成が相乗効果を生み出す素晴らしい取り組みとなっています。
