山梨県富士川町:雄大な富士川と山々に抱かれた、歴史と自然が息づく町

リード文

山梨県南巨摩郡に位置する富士川町は、雄大な富士川と、日本二百名山の一つである櫛形山に抱かれた自然豊かな町です。古くから交通の要衝として栄え、歴史を感じさせる寺院や、桜の名所として知られる大法師公園など、魅力的な観光スポットが点在しています。近年では、中部横断自動車道の開通によりアクセスも向上し、新たな魅力を発掘しながら発展を続けています。

地理

位置と地形

富士川町は山梨県南巨摩郡の北側に位置し、東には日本三大急流の一つである富士川が流れ、西には櫛形山がそびえ立っています。町域は大きく分けて、旧増穂町と旧鰍沢町に分かれており、それぞれ異なる魅力を持っています。

旧増穂町

旧増穂町は、富士川沿いの平野部と山間部に分かれており、豊かな農作物が育つ農業地帯として知られています。近年では、中部横断自動車道の開通により、交通の便が向上し、新しい産業も進出し始めています。

旧鰍沢町

旧鰍沢町は、富士川と櫛形山に挟まれた山間部に位置しており、古くから山岳信仰の地として栄えてきました。渓谷美や温泉など、自然の魅力にあふれており、近年ではアウトドアレジャーを楽しむ人々にも人気が高まっています。

歴史

沿革

富士川町は、2010年3月8日に、旧増穂町と旧鰍沢町が合併して誕生しました。

旧増穂町

  • 1889年(明治22年)4月1日:町村制施行により、増穂村が誕生。
  • 1951年(昭和26年)4月1日:町制施行により、増穂町となる。

旧鰍沢町

  • 1889年(明治22年)4月1日:町村制施行により、鰍沢村が誕生。
  • 1954年(昭和29年)4月1日:町制施行により、鰍沢町となる。

合併までの道のり

富士川町が誕生するまでには、合併の是非をめぐる住民投票や、町議会での議論など、長い道のりがありました。

  • 2001年(平成13年):南巨摩郡の5町(増穂町、鰍沢町、市川大門町、三珠町、六郷町)で合併研究会が設置される。
  • 2002年(平成14年):任意協議会が設置される。
  • 2003年(平成15年):増穂町が南アルプス市との合併を望む声が多かったことから、任意協議会を離脱。
  • 2004年(平成16年):増穂町で鰍沢町との合併の是非を問うアンケートが行われるが、反対が賛成を上回る。
  • 2007年(平成19年):増穂町長選挙で合併推進派の新人候補が当選。
  • 2008年(平成20年):増穂町と鰍沢町で合併協議会が設置され、新町名は「富士川町」に決定。
  • 2009年(平成21年):6月5日に合併調印、11月10日に官報告示。

観光

名所・旧跡

富士川町には、歴史を感じさせる寺院や神社が数多く存在します。

  • 懸腰寺: 鎌倉時代に創建された古刹で、山梨県指定文化財の「木造聖観音立像」が安置されています。
  • 最勝寺: 忍者が開いたとの伝説が残る寺院で、境内には「最勝寺薬師堂」など、見どころが満載です。
  • 昌福寺: 一道院日法が霊元上皇の重病を加持祈祷で治したと伝わる寺院で、国の重要文化財に指定されている「木造阿弥陀如来坐像」が安置されています。
  • 妙善寺: 鎌倉時代に創建された寺院で、境内には「五百羅漢」など、見どころが満載です。
  • 妙法寺: 県下最大級の山門とあじさいで知られる寺院で、春には桜、秋には紅葉と、四季折々の美しさを楽しめます。

観光スポット

富士川町には、自然豊かな公園や、温泉など、魅力的な観光スポットが数多くあります。

  • 大法師公園: 日本さくら名所100選に選ばれた桜の名所として知られています。春には、約200本の桜が咲き誇り、見事な景色を呈します。
  • 赤石温泉: 古くから湯治場として賑わっていた温泉で、日帰り入浴も可能です。

アクセス

鉄道

富士川町内には鉄道が通っておらず、鉄道を利用する場合は、隣の市川三郷町まで行き、身延線に乗る必要があります。

  • 鰍沢口駅:旧鰍沢町域から富士橋経由でアクセス。
  • 市川大門駅:旧増穂町域から富士川大橋経由でアクセス。

バス

  • 中央高速バス:新宿駅方面への直通バスが1日6往復運行しています。
  • 山梨交通路線バス:甲府駅方面への路線バスが1時間につき1~2本運行しています。
  • 富士川町営バス:町内を巡回するコミュニティバスが運行しています。

道路

  • 国道52号:町域を縦貫する形で、甲府盆地と峡南(河内)地域および静岡県を結んでいます。
  • 国道140号:旧増穂町から笛吹市方面へ向かう道路です。
  • 中部横断自動車道:町内には増穂IC、増穂PA、富士川TBが設置されています。

まとめ

富士川町は、雄大な自然と歴史、そして人情あふれる町です。豊かな自然を満喫したり、歴史に触れたり、温泉でリラックスしたりと、様々な楽しみ方ができます。ぜひ富士川町を訪れて、その魅力を体感してみてください。

富士川町についてのクイズ

富士川町はどの県に位置していますか?

富士川町は山梨県南巨摩郡に位置しています。風光明媚な自然景観を有し、日本の名山の一つである櫛形山や、富士川が流れる地域に立地しています。このエリアは交通の要衝としても知られ、古くから多くの人々が集まる場所でした。特に、富士川は日本三大急流の一つとしても名高く、自然の美しさが町の魅力を際立たせています。近年ではアクセスの向上により、観光や新しい産業の発展が期待される地域となっています。名所旧跡や自然公園、温泉など、多彩な観光スポットにも恵まれ、多くの観光客や地元の人々に愛されている町です。

旧増穂町が町制を施行したのはいつですか?

旧増穂町は1951年(昭和26年)4月1日に町制を施行し、増穂町となりました。この施行により、増穂村から町へと変わり、地域の発展と住民サービスの充実が図られました。町制施行前の1889年には、町村制施行により増穂村が誕生しており、長い年月の中で多くの歴史と文化を育んできました。また、町制施行後も交通インフラの発展や新しい産業の進出が見られ、地域の活性化に寄与しています。

富士川町の桜の名所として知られる公園の名前は何ですか?

富士川町には日本さくら名所100選に選ばれた「大法師公園」があります。この公園は春になると約200本の桜が咲き誇り、美しい景色を提供しています。大法師公園は、観光客や地元の住民にとって桜の季節には欠かせない場所であり、家族や友人と共に花見を楽しむスポットとしても人気があります。また、公園内には遊歩道やピクニックエリアも整備されており、多くの人々が訪れ、リラックスした時間を過ごせる環境が整っています。

富士川町に鉄道は通っていますか?

富士川町内には鉄道が通っていません。そのため、鉄道を利用する場合は隣の市川三郷町まで行き、身延線に乗る必要があります。具体的には、鰍沢口駅を利用して旧鰍沢町域から富士橋経由でアクセスするか、市川大門駅を利用して旧増穂町域から富士川大橋経由でアクセスします。このような交通状況から、富士川町ではバスや自動車による移動が主要な交通手段となっています。