石岡市は、関東地方北東部、茨城県の県南地域に位置する歴史と自然豊かな街です。霞ヶ浦や筑波山などの雄大な自然に囲まれ、関東三大祭の一つ「常陸國總社宮例大祭」など、古くから受け継がれてきた伝統文化も魅力です。近年では、スカイスポーツエリアとしても注目を集め、新しい顔を見せています。
概要
石岡市は、古くは常陸国の国府が置かれた場所で、「常陸府中」や「常府」などと呼ばれていました。茨城県名の由来ともなったこの地は、長い歴史の中で様々な文化や産業を育んできました。1869年の版籍奉還により「石岡」と改称され、現在に至ります。
石岡市は、自然と文化、そして歴史が調和した魅力的な街です。雄大な筑波山や霞ヶ浦、そして豊かな田園風景は、都会の喧騒から離れてゆったりと過ごしたい人にとって最高の癒やし空間を提供します。また、歴史を感じさせる古刹や神社、伝統芸能など、文化的な側面も充実しており、歴史好きにもおすすめです。さらに、近年ではスカイスポーツエリアとしても注目され、パラグライダーやハンググライダーを楽しむことができます。
地理
石岡市は、北部に園部川、南部に恋瀬川が流れ、南西部で霞ヶ浦に接しています。市西部には八郷地区と呼ばれる盆地があり、筑波山や加波山などの山々に囲まれています。市街地は東部に位置し、住宅地や商業施設が集中しています。西部には田園風景が広がり、のどかな風景を楽しむことができます。
市内の主な山岳
- 筑波山
- 足尾山
- 加波山
- 吾国山
- 難台山
- 峰寺山
- 朝日峠
- 青木葉峠
- 板敷峠
- 一本杉峠
- 上曽峠
- 風返峠
- 閑居山
- きのこ山
- 権現山
- 浅間山
- 不動峠
- 弁天山
- 丸山
- 雪入山
- 湯袋峠
市内の主な河川
- 恋瀬川
- 園部川
- 小桜川
- 川又川
隣接している市町村
- 笠間市
- つくば市
- かすみがうら市
- 桜川市
- 土浦市
- 小美玉市
歴史
石岡市の歴史は古く、奈良時代には常陸国の国府が置かれていました。その後、鎌倉時代には大掾氏が府中城を築き、戦国時代には佐竹氏と争った歴史があります。江戸時代には、松平頼隆が常陸府中藩を治め、水戸藩の支藩として発展しました。
年表
- 奈良時代:常陸国の国府が置かれる。
- 1346年(正平元年):大掾詮国が府中城を築く。
- 1426年(応永33年):江戸氏が府中城を陥落させる。
- 1590年(天正18年):佐竹義宣が府中城を陥落させ、大掾氏は滅亡。
- 1602年(慶長6年):六郷政乗が常陸府中藩を立藩。
- 1700年(元禄13年):松平頼隆が常陸府中藩に入封。
- 1869年(明治2年):版籍奉還により常陸府中藩が石岡藩に改称。
- 1889年(明治22年):町村制施行により石岡町、高浜町、三村、関川村が成立。
- 1954年(昭和29年):石岡町が市制施行し石岡市となる。
- 2005年(平成17年):石岡市と八郷町が合併し、新たな石岡市が発足。
行政区域変遷
石岡市は、2005年の合併により現在の市域となりました。合併以前は、石岡市、八郷町、柿岡町、小幡村、葦穂村、恋瀬村、瓦会村、園部村、林村、小桜村など、複数の町村が存在していました。
人口
石岡市の人口は約7万人です。近年は人口減少傾向が見られますが、それでも歴史と自然に恵まれた魅力的な街として、多くの人が住んでいます。
行政
石岡市は、市長と市議会によって運営されています。市長の任期は4年で、市議会は22人の議員によって構成されています。
市長
石岡市の現市長は、谷島洋司氏です。2020年4月26日に就任し、現在1期目です。
市議会
石岡市議会は、2019年5月1日から2023年4月30日までが任期です。議長は菱沼和幸氏、副議長は勝村孝行氏が務めています。
公共・福祉施設
石岡市には、市民の生活を支える様々な公共・福祉施設があります。
公園
- 水郷筑波国定公園
- 石岡市石岡運動公園
公民館・文化ホール・図書館
- 石岡市立市民会館
- 石岡市立旭台会館
- 石岡市立中央公民館
- 石岡市立中央図書館
福祉施設
- 石岡市地域包括支援センター
- 介護老人福祉施設
- 介護老人保健施設
- 介護療養型医療施設
- グループホーム
- 心身障害者福祉施設
経済
石岡市の経済は、農業、工業、商業が中心となっています。
農業
石岡市は、霞ヶ浦周辺でのレンコン栽培や筑波山麓での果樹栽培が盛んです。また、郊外には田園風景が広がり、米どころとしても知られています。
工業
石岡市には、工業団地が立地し、東洋製罐、パナソニック、ソントン食品工業などの大手工場があります。また、地場産業としては酒造りや線香作りも盛んです。
商業
石岡市には、国道6号や国道355号沿いなどにロードサイドショップが多く出店しています。しかし、石岡駅周辺の商店街は、活性化が課題となっています。
教育
石岡市には、小学校、中学校、高等学校、専門学校などが数多くあります。
学校教育
- 法政大学石岡総合運動場
- 東京大学工学部工学系研究科柿岡教育研究施設
- 石岡和裁専門学校
- 茨城理容美容専門学校
高等学校
- 茨城県立石岡第一高等学校
- 茨城県立石岡第二高等学校
- 茨城県立石岡商業高等学校
- 青丘学院つくば高等学校
中学校
- 石岡市立石岡中学校
- 石岡市立府中中学校
- 石岡市立国府中学校
- 石岡市立柿岡中学校
- 石岡市立八郷南中学校
- 石岡市立有明中学校
- 石岡市立園部中学校
- 青丘学院つくば中学校
小学校
- 石岡市立石岡小学校
- 石岡市立府中小学校
- 石岡市立東小学校
- 石岡市立南小学校
- 石岡市立林小学校
- 石岡市立三村小学校
- 石岡市立関川小学校
- 石岡市立杉並小学校
- 石岡市立柿岡小学校
- 石岡市立葦穂小学校
- 石岡市立恋瀬小学校
- 石岡市立瓦会小学校
- 石岡市立小幡小学校
- 石岡市立吉生小学校
- 石岡市立小桜小学校
- 石岡市立園部小学校
- 石岡市立東成井小学校
保育所
- 第一保育所
- 第二保育所
- やさと中央保育所
- 園部保育所
- みなみ保育所
- 石岡明照保育園
- 泉ヶ丘保育園
- 国分台ふたば保育園
- ひかり保育園
- わかくさ保育園
- ことりの森保育園
- しらゆり保育園
- そとの保育園
- ひまわり保育園
- 石岡第一病院付属たんぽぽ保育園
- りんりん保育園
幼稚園
- 東幼稚園
- 八郷幼稚園
- 八郷第二幼稚園
- 星の宮幼稚園
- 石岡幼稚園
- 柏原幼稚園
- 善隣幼稚園
- ばらき台幼稚園
- 府中幼稚園
- 国分寺幼稚園
交通
石岡市は、鉄道、バス、道路など、様々な交通手段でアクセスできます。
鉄道
- 東日本旅客鉄道常磐線
- 高浜駅
- 石岡駅
バス
- 関東鉄道
- 石岡市デマンド交通システム
道路
- 常磐自動車道
- 国道6号(水戸街道)
- 国道355号
- 茨城県道7号石岡筑西線
- 茨城県道42号笠間つくば線
- フルーツライン
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
石岡市には、歴史的な建造物や自然豊かな観光スポット、そして伝統的な祭りなど、見どころが満載です。
観光スポット等
寺院・神社
- 善光寺
- 西光院
- 常陸國總社宮
- 板敷山大覚寺
- 盛賢寺
- 若宮八幡神社
- 高浜神社
- 北向山観音
- 菖蒲沢薬師堂
- 加波山神社
- 照境寺
史跡
- 常陸国分寺跡
- 常陸国分尼寺跡
- 常陸国府跡
- 舟塚山古墳
- 佐久良東雄旧宅
- 瓦塚窯跡
- 丸山古墳
- 府中愛宕山古墳
- 石岡の一里塚
- 山県大弐の墓
- 茨城廃寺跡
- 佐自塚古墳
- 府中城の土塁
- 柿岡城址
- 片野城址
- 常陸大掾氏墓所
- 常陸府中藩主松平家墓所
- 旧光安寺「虚無僧」の墓碑
- 岩谷古墳
- 鹿の子大塚山古墳
- 石岡の陣屋門
博物館・資料館
- ギター文化館
- 石岡市民俗資料館
- 香丸資料館
レジャー施設
- 茨城県フラワーパーク
- 常陸風土記の丘
- 石岡市つくばねオートキャンプ場
- やさと温泉 ゆりの郷
- 恋瀬川サイクリングロード
- ダチョウ王国
- 東筑波ユートピア
その他の観光スポット
- 市街地の町並み
- 鳴滝
- 馬滝
- 観光果樹園
- 丁子屋(まち蔵『藍』)
- ウィンド・パワー つくば風力発電所
祭り・催事
祭り
- 常陸國總社宮大祭
- 八坂神社祇園祭
- 柿岡八幡神社「太々神楽」
- 片野八幡神社祇園祭・排禍ばやし
- 染谷十二座神楽
- 三村祇園
- 高浜祇園
- 真家みたまおどり
- 根小屋代々十二神楽
催事
- 成人式
- 高浜釣り大会
- 石岡盆踊り
- 八郷ふれあい祭り
- 石岡市産業祭・米まつり
- 商工祭
- 献上富有柿審査会
- いしおかウォーキング大会
- Paragliding World Cup IBARAKI
キャラクター
- いしおか恋瀬姫
- 嗜みうさぎ モモア
- 満喫うさぎ カイ
出身者・ゆかりのある人物
- 佐久良東雄
- 大和田健三郎
- 浜平右衛門
- 渡辺孝男
- 折原みと
- みつはしちかこ
- 高田梢枝
- 桜井青
- ムック
- 細谷修
- 浅野いにお
- 踊正太郎
- 渡辺直美
- 桜井洋平
- 坂本修一
- 須田幸太
- 立川志のぽん
- 来栖正之
- 仲野ひろみ
- 小松﨑花菜
- 磯佳奈江
- 大嶽拓馬
ゆかりのある人物
- 手塚光照
- オダシゲ
- 小池重明
その他
- 石岡市の市外局番は0299です。
- 石岡市上空は、成田空港や羽田空港へ向かう航空機の主要な航空路となっています。
脚注
- 石岡市史編さん委員会 編(1985)『石岡市史 下巻』石岡市長 鈴木堅太郎 発行、昭和60年3月31日、1334pp.(1182ページより)
- 石岡に滑空訓練所開設(昭和16年6月8日 朝日新聞(夕刊)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p23 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
- 2004年市制施行50周年記念誌「石岡の50年ときの鼓動」
- 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、92頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- 『図典 日本の市町村章』小学館辞典編集部、小学館、2007年、p. 56
- 石岡市役所新庁舎案内 石岡市
- 石岡市史編さん委員会編『石岡市史 下巻』石岡市、1985年
- 八郷町史編さん委員会編『八郷町史』八郷町、2005年
- 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 8 茨城県』角川書店、1983年 ISBN 4040010809
- “「石岡共立病院」2月1日開院へ 茨城 旧医師会病院引き継ぐ”. 茨城新聞社. 茨城新聞. (2022年1月29日). https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16427622426244 2022年1月29日閲覧。
- “石岡市議選”. 茨城新聞. 2019年5月13日閲覧。
- 議員の一覧>会派の構成 – 茨城県石岡市議会。2022年3月2日閲覧。
- 最新版日本の地理5『関東地方』15頁
- 常陸河川国道事務所 – 一般国道6号・千代田石岡バイパス
- 常磐道 石岡小美玉スマートICがいよいよオープン!
- “込めたのは、石岡を盛り上げたいという思い” (pdf). 広報いしおか (242): 5. (2015-11-1). http://www.city.ishioka.lg.jp/data/doc/1446208291_doc_199_0.pdf#page=5.
関連項目
- 全国市町村一覧
- 北関東
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- 石岡市議会 – ウェイバックマシン(2002年7月20日アーカイブ分)
- ふらっと常陸野 ふれあい紀行 土浦石岡地方広域市町村圏観光ガイド
- 石岡市に関連する地理データ – オープンストリートマップ
- 地図 – Google マップ
- 石岡市・八郷町合併協議会(2005/09/01アーカイブ) – 国立国会図書館Web Archiving Project
石岡市についてのクイズ
石岡市で行われる関東三大祭の一つは何ですか?
石岡市で行われる「常陸國總社宮例大祭」は、関東地方で最も古い祭りの一つであり、地域の伝統文化を象徴する重要な行事です。この祭りは毎年県南に位置する常陸國總社宮で開催され、多くの観光客が訪れます。神輿の渡御や伝統的な舞台芸術の披露が行われ、地域住民の協力によって成功裏に進行されます。壮大な行列や華やかな衣装をまとった参加者らが祭りの熱気を高め、訪れる人々に地域の歴史や文化を伝える貴重な機会となっています。
石岡市に流れる川の一つは何ですか?
石岡市には「恋瀬川」という名前の河川があります。この恋瀬川は市の南部を流れており、地域の自然環境や生態系に重要な役割を果たしています。川沿いには自然豊かな風景が広がっており、散策やピクニックに訪れる地元の人々や観光客に人気のスポットとなっています。また、川は地域の農業などにも利用され、住民の生活にとって不可欠な水源でもあります。
石岡市の現市長は誰ですか?
石岡市の現市長は谷島洋司氏です。彼は2020年4月26日に市長に就任して以来、地域振興や住民サービスの向上に努めています。谷島市長は、地域の特性に合った政策を推進し、住民の意見を大切にしながら市政を運営することを心掛けています。市民との対話を重視し、持続可能な都市づくりを目指す姿勢から、多くの人々に支持されています。
石岡市の人口は約何人ですか?
現在、石岡市の人口は約7万人です。近年は都市化や社会的な変化に伴い人口減少の傾向が見られますが、それでも自然や歴史豊かな環境を持つこの地域に住むことを選ぶ多くの人々がいます。市は、地域の魅力を活かしながら様々な政策を展開し、住民が快適に過ごせる環境を整えるために努力を続けています。
石岡市にある公園の一つは何ですか?
石岡市には「水郷筑波国定公園」という美しい公園があります。この公園は筑波山と霞ヶ浦に囲まれた自然豊かなエリアで、観光はもちろん、地域の人々にも親しまれています。公園内ではハイキングやバードウォッチング、ピクニックを楽しむことができ、四季折々の風景が見られます。特に春には桜、秋には紅葉が美しく、訪れる人々に癒しの空間を提供しています。