西都市は、宮崎県の県央地域に位置する、豊かな自然と歴史に彩られた街です。日本最大級の古墳群である西都原古墳群や、日向国主伊東氏の居城都於郡城など、古代から人々が暮らしてきた歴史を感じることができます。また、一ツ瀬ダムや米良湖など、雄大な自然も魅力です。温暖な気候と肥沃な土地を生かした農業も盛んで、ピーマンの生産量は日本一を誇ります。
古墳群と歴史
西都市には、日本最大級の古墳群である西都原古墳群が広がっています。総数200基以上もの古墳が、約4kmにわたって連なり、弥生時代から古墳時代にかけての人々の暮らしと文化を物語っています。中でも、国の特別史跡に指定されている鬼の窟古墳は、その規模と構造の複雑さから注目を集めています。西都原古墳群は、歴史と文化を体感できる貴重な観光スポットとして、多くの観光客が訪れます。
西都市の歴史は古く、記紀によると、天照大神の孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)は日向の高千穂峰に降臨し、その後、現在の西都市に居を構えたとされています。
律令期には、現在の市の中心部である妻地区に日向国国府、日向国分寺、国分尼寺が置かれ、日向国の中心地として栄えました。室町時代~戦国時代には、日向国主伊東氏が市南部に都於郡城を構え、領国経営の拠点としていました。天正遣欧少年使節主席正使としてヨーロッパに渡った伊東マンショも、都於郡城で生誕した伊東氏の一族です。
江戸時代には、穂北に幕府の番所が設けられ、妻・穂北地区は幕府の天領となり、三財・三納・都於郡地区は佐土原藩に組み入れられました。
自然豊かな西都市
西都市は、市域の7割が山岳地帯という、自然豊かな街です。市を北西から南東に向かって、一ツ瀬川が貫流しています。上流部では無数の小川が渓谷を刻み、それらの流れが集まって、九州最大の貯水量を誇る一ツ瀬ダム(米良湖)となっています。下流は宮崎平野が広がり、園芸農業、畜産業が盛んであるほか、西岸の洪積層台地には西都原古墳群が広がります。
山々
西都市には、樋口山や掃部岳など、豊かな自然に恵まれた山々がそびえ立っています。これらの山々は、ハイキングや登山を楽しむ人々に人気です。
川と湖
一ツ瀬川は、西都市のシンボルともいえる川です。一ツ瀬ダムによってできた米良湖は、美しい景観と豊かな水産資源を誇る湖です。湖畔にはキャンプ場や遊歩道があり、自然と触れ合うことができます。
気候
西都市は、温暖な気候に恵まれた街です。年間を通して温暖で、過ごしやすい気候です。夏は高温多湿ですが、冬は比較的暖かく、雪が降ることはほとんどありません。
産業
西都市は、農林畜産業が中心の街です。温暖な気候と肥沃な土地を生かした農業が盛んで、ピーマンの生産量は日本一を誇ります。その他、しいたけ、ニラ、マンゴーなどの農産物が栽培されています。
主要産業
- 農業: ピーマン、しいたけ、ニラ、マンゴーなど
- 林業
- 畜産業
- 観光業
交通
西都市には、鉄道は通っていません。最寄りの駅は、JR日豊本線の佐土原駅、日向新富駅、高鍋駅です。いずれも市中心部から車で30分弱です。
バス
西都市では、宮崎交通が市街地や周辺地域を結ぶ路線バスを運行しています。また、コミュニティバスやデマンド型乗合タクシーも運行されており、地域住民の交通手段となっています。
道路
西都市は、東九州自動車道の西都インターチェンジが設置されており、高速道路網によって宮崎市や福岡市など、県内外へのアクセスが良好です。
観光
西都市には、歴史と文化、自然を楽しめる魅力的な観光スポットがたくさんあります。
主要観光スポット
- 西都原古墳群: 日本最大級の古墳群。
- 都於郡城跡: 日向国主伊東氏の居城跡。
- 日向国分寺: 奈良時代に創建された寺院。
- 一ツ瀬ダム: 九州最大の貯水量を誇るダム。
- 米良湖: 美しい景観と豊かな水産資源を誇る湖。
- さいと温泉: 日帰り温泉施設。
イベント
- 西都古墳まつり: 11月に行われる、西都原古墳群を舞台にした祭り。
- 銀鏡神楽: 12月に行われる、国の重要無形民俗文化財に指定されている神楽。
まとめ
西都市は、歴史と文化、自然が融合した魅力的な街です。日本最大級の古墳群や、雄大な自然、温暖な気候など、多くの魅力があります。歴史探訪、自然体験、温泉など、さまざまな楽しみ方ができます。ぜひ、西都市を訪れて、豊かな歴史と文化、自然を満喫してください。
西都市についてのクイズ
西都市にある日本最大級の古墳群は何と呼ばれていますか?
西都市には、日本最大級の古墳群である「西都原古墳群」が広がっています。この古墳群は約4kmにわたり、200基以上の古墳が存在し、弥生時代から古墳時代の人々の暮らしと文化を伝えています。中でも特に注目されているのが、国の特別史跡に指定された「鬼の窟古墳」で、その規模や構造の複雑さから多くの観光客が訪れます。西都原古墳群は古代の歴史を体感できる貴重な場所であり、学術的にも価値のある遺跡として評価されています。
西都市の中心部に置かれていた日向国の国府はどの地区にあったか?
西都市の歴史は古く、特に律令期には、現在の市の中心部である「妻地区」に日向国国府と日向国分寺、国分尼寺が置かれました。この地域は日向国の政治・文化の中心地として栄え、多くの人々が集まりました。特に国府の存在は、その後の地域発展に大きな影響を与え、現在の西都市の基盤が築かれることとなったのです。
西都市のシンボルともいえる川は何ですか?
西都市には「一ツ瀬川」という川が流れており、これは市のシンボルともいえる存在です。一ツ瀬川は西都市を北西から南東に貫流し、上流部では美しい渓谷を形成しています。その水は一ツ瀬ダムに集まり、九州最大の貯水量を誇る「米良湖」を形成しています。これにより、一ツ瀬川は地域の水源として重要な役割を果たしており、自然と人々の生活に大きな影響を与えています。
西都市で生産量が日本一を誇る農産物は何ですか?
西都市は温暖な気候と肥沃な土地を生かした農業が盛んで、その中でも特に「ピーマン」の生産量は日本一を誇ります。市の特性を活かした農業は、地域の経済にも大きく貢献しており、多様な農産物が栽培されています。その他にもしいたけやニラ、マンゴーなど、さまざまな農産物が育てられており、その味と新鮮さから多くの消費者に支持されています。