沖縄本島中部に位置するうるま市は、那覇市、沖縄市に次いで人口が多い都市です。豊かな自然と歴史文化、そして活気あふれる街並みを兼ね備え、沖縄県の中でも特に魅力的なエリアとして知られています。2005年に具志川市、石川市、中頭郡勝連町・与那城町の2市2町が合併して誕生したうるま市は、沖縄の伝統と現代が調和した、個性豊かな都市へと発展を遂げています。
概要
うるま市は、沖縄本島の中部、金武湾の南岸に位置し、東部は勝連半島が突き出ています。先端部には在日米軍の港湾施設ホワイト・ビーチと海上自衛隊沖縄基地があり、沖縄の軍事拠点としても重要な役割を担っています。
地理
うるま市は沖縄本島中部の東海岸(太平洋側)に位置し、金武湾と中城湾に面する唯一の地方自治体です。勝連半島と8つの島を有し、伊計島・宮城島・平安座島・浜比嘉島・藪地島の5島は海中道路や架橋によって結ばれているため、勝連半島からの通行が可能です。特に、勝連半島と平安座島を結ぶ全長4.7kmの海中道路は、ドライブコースとして人気を集めています。
主要な地形
- 島嶼:伊計島、宮城島、平安座島、浜比嘉島、藪地島、浮原島、南浮原島、津堅島
- 丘陵:石川岳(204m)
気候
亜熱帯海洋性気候に属し、年間を通して温暖な気候で過ごしやすいのが特徴です。月別の平均気温は17℃から29℃、年降水量は約1,900㎜です。
隣接する自治体
- 沖縄市
- 国頭郡:金武町、恩納村
歴史
うるま市は、古くから琉球王国と深く関わってきた歴史を持つ地域です。
市名の由来
市名は、沖縄の方言で「サンゴ」を意味する「ウル」と「島」を意味する「マ」を組み合わせた「ウルマ」に由来します。かつては「宇流麻」と表記され、琉球と並ぶ沖縄の雅名として親しまれてきました。
年表
- 2003年:具志川市、与那城町、勝連町が合併に向けて法定協議会を設置。
- 2003年:石川市が法定協議会に加入。
- 2004年:新市の名称を「うるま市」に決定。
- 2005年:具志川市、石川市、与那城町、勝連町が合併し、うるま市が発足。
- 2006年:市章、市旗、市の花、市の木、市の鳥などを制定。
地域
うるま市は、旧具志川市、石川市、与那城町、勝連町の4つの地域に分かれており、それぞれに個性的な街並みや文化があります。
住所表記
合併に伴い、旧石川市、与那城町、勝連町では住所表記が変更されました。
- 旧・石川市字△△ → うるま市石川△△
- 中頭郡与那城町字△△ → うるま市与那城△△
- 中頭郡勝連町字△△ → うるま市勝連△△
ただし、旧・石川市字石川と旧・中頭郡与那城町字与那城は、それぞれ「うるま市石川」、「うるま市与那城」となります。
人口
うるま市の人口は約126,933人(推計人口、2024年8月1日)で、沖縄県で3番目に多い人口を誇ります。
行政
- 市長:中村正人
- 副市長:榮野川盛治
市議会
うるま市議会は、定数24の議員で構成されています。
沖縄県議会
うるま市からは、沖縄県議会議員が4名選出されています。
郵便事業
うるま市には、以下の郵便局があります。
- 具志川郵便局
- 石川郵便局
- 与勝郵便局
郵便番号
- 旧具志川市内:904-22xx
- 旧石川市内:904-11xx
- 旧与那城・勝連両町内:904-23xx
医療
- 沖縄県立中部病院:沖縄県災害拠点病院に指定され、沖縄本島中部地域を医療圏とする。
- ランデブーポイント:民間救急ヘリコプターMESHのヘリポートとして使用される場所が4箇所あります。
教育機関
うるま市には、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校など、様々な教育機関があります。
高等学校
- 沖縄県立石川高等学校
- 沖縄県立具志川高等学校
- 沖縄県立具志川商業高等学校
- 沖縄県立中部農林高等学校
- 沖縄県立前原高等学校
- 沖縄県立与勝高等学校
- N高等学校
中学校
- うるま市立石川中学校
- うるま市立伊波中学校
- うるま市立あげな中学校
- うるま市立具志川中学校
- うるま市立具志川東中学校
- うるま市立高江洲中学校
- うるま市立与勝中学校
- うるま市立与勝第二中学校
- うるま市立彩橋小中学校
- うるま市立津堅小中学校
- 沖縄県立与勝緑が丘中学校
- 沖縄アミークスインターナショナル中学校
小学校
- うるま市立城前小学校
- うるま市立宮森小学校
- うるま市立伊波小学校
- うるま市立川崎小学校
- うるま市立あげな小学校
- うるま市立田場小学校
- うるま市立天願小学校
- うるま市立具志川小学校
- うるま市立兼原小学校
- うるま市立高江洲小学校
- うるま市立中原小学校
- うるま市立赤道小学校
- うるま市立与那城小学校
- うるま市立南原小学校
- うるま市立勝連小学校
- うるま市立平敷屋小学校
- うるま市立彩橋小中学校
- うるま市立津堅小中学校
- 沖縄アミークスインターナショナル小学校
特別支援学校
- 沖縄県立沖縄高等養護学校
その他の教育機関
- ユースウィズアミッション沖縄DTS弟子訓練学校
交通
うるま市には、バス、船、道路などの交通機関があります。
バス
うるま市内のバス路線は、琉球バス交通、沖縄バス、東陽バスの3社が運行しています。
港湾
- 平敷屋港:津堅島港への定期船が運航されています。
- 中城湾港(新港地区):経済特区として、大型クルーズ船の入港や企業立地による雇用促進が進められています。
道路
- 沖縄自動車道(石川IC)
- 国道329号
- 沖縄県道73号石川仲泊線
- 沖縄県道75号沖縄石川線
- 沖縄県道10号伊計平良川線
- 沖縄県道85号沖縄環状線
通信
電話
市外局番は市内全域において098です。
放送
うるま市は、豊見城市などにある親局の放送エリアとなっています。テレビに関しては、地理的に受信しにくい箇所があるため、具志川テレビ中継局と沖縄石川テレビ中継局が設置されています。
基地
米軍基地
うるま市には、在日米海兵隊の司令部など、多くの米軍施設・区域があります。
基地 | 面積 | 提供水域 | 備考 |
---|---|---|---|
キャンプ・コートニー | 1,339千㎡ | 1.47 k㎡ | |
陸軍貯油施設 | 720千㎡ | 0.98 k㎡ | |
キャンプ・マクトリアス | 379千㎡ | ||
嘉手納弾薬庫 | 1,877千㎡ | ||
天願桟橋 | 31千㎡ | 6.25k㎡ | |
ホワイト・ビーチ地区 | 1,568千㎡ | 323.69k㎡ | |
津堅島訓練場 | 16千㎡ | 9.45k㎡ |
返還された米軍基地
- 伊波城観光ホテル
- 天願通信所
- 平良川通信所
- キャンプ・ヘーグ
- 赤道サイト
- 石川ビーチ
- 東恩納弾薬庫
- 石川陸軍補助施設 Aサイト Bサイト
- 西原陸軍補助施設 Aサイト Bサイト
- 伊計島沿岸警備隊
自衛隊基地
- 浮原島訓練場
- 海自 沖縄基地隊
- 海自 沖縄基地隊具志川送信所
- 陸自 勝連高射教育訓練場
名所・旧跡・観光地・行楽地・娯楽施設・祭事、ほか
名所・旧跡・観光地
- 勝連城跡
- 天願城
- 伊波城
- 安慶名城跡
- 安慶名中央公園
- 仲原遺跡
- 海中道路
商業施設
- イオン具志川ショッピングセンター
- サンエー具志川メインシティ
- うるまシティプラザ
- サンエー石川シティ
行楽地・娯楽施設
- 宇堅ビーチ
- 倉敷ダム
祭事・恒例イベント
- うるま文化祭
- こども文化祭
その他の地域・施設
- 沖縄石油備蓄基地
ゆかりのある著名人
出身著名人
- 登川誠仁
- HY
- フィンガー5
- 比嘉愛未
- 砂川脩弥
- 島袋龍夫
- 瀬良垣沙耶
- 大野倫
- 東浜巨
- 知念孝
- PENGIN
- 座安琴希
- 屋宜ベンジャミンレイ
- 屋宜照悟
- 上間綾乃
- 西銘駿
- 上原健太
- タイシンガーブランドン大河
- 近田和生
- 國場翼
- 新垣比菜
- 神村吉郎
- 神村孝太郎
- 志喜屋孝信
- 海勢頭豊
- 玉城デニー
- 真栄平仁
- 上門知樹
- 津覇実樹
- 前堂ニイナ
- 美ノ海義久
- 木﨑海伸之助
- くだかまり
- 伊波大志
- 佐久本宝
- Chicca
- リョウジ
- たぁくぅ
- 又吉雄二
- 梵天
- 凸凹トラベリングりょうと
- 平川美香
その他のゆかりある著名人
- 菅澤紀行
うるま市を撮影した映像作品
- 映画 風が通り抜ける道
脚注
- “沖縄県・うるま市消防団”. (公式ウェブサイト). 日本消防協会 (2008年11月29日). 2011年9月4日閲覧。
- 友好都市(盛岡市)うるま市HP
- “うるま市×宇都宮市 友好都市締結に向けて記者発表!”. うるま市 (2024年6月27日). 2024年7月12日閲覧。
- うるま市消防管内 NPO法人MESHサポート2011年9月27日現在
関連項目
- Category:うるま市
- 日本の地方公共団体一覧
- 日本の市町村の廃置分合
- ひらがな・カタカナ地名#ひらがな・カタカナ市町村名一覧
外部リンク
- うるま市に関連する地理データ – オープンストリートマップ
- ウィキトラベルには、うるま市に関する旅行ガイドがあります。
- 公式ウェブサイト
- 地図 – Google マップ
うるま市は、歴史、文化、自然、そして人々の温かさが調和した魅力的な都市です。沖縄を訪れる際は、ぜひうるま市にも足を運んでみてください。
うるま市についてのクイズ
うるま市が合併して誕生した年はいつですか?
うるま市は2005年に、具志川市、石川市、勝連町、与那城町の2市2町が合併して誕生しました。この合併により、沖縄県の中部に位置する地域が一つの市として統合され、地域の利便性の向上や一体感の醸成が期待されました。それぞれの地域の特色を活かしつつ、うるま市としての新たな発展が始まったのです。市名は「ウル」と、沖縄語で「サンゴ」を意味する言葉と、「マ」という「島」を意味する言葉を組みわせたもので、地域の自然環境に由来しています。このように、うるま市は古くから続く文化と、新しい地域社会が共存する形で発展してきた点が特筆されるでしょう。
うるま市が面している湾はどれですか?
うるま市は、金武湾と中城湾に面している沖縄本島中部の地域です。金武湾は、周囲の自然環境とともに豊かな生態系を形成しており、フィッシングや海水浴など、様々な海のレクリエーションが楽しめる場所です。また、うるま市は勝連半島も擁しているため、自然の美しさだけでなく、地域の歴史や文化とも融合した多様な観光資源が存在しています。地域住民にとっても、海との関わりは重要な生活の一部であり、観光客にとっても魅力的な要素となっています。この地理的特性により、うるま市は沖縄県の中でも特に訪れる価値のあるスポットとして知られています。
うるま市の市長は誰ですか?
うるま市の市長は中村正人です。市長は地域の行政運営や政策決定において重要な役割を担っており、地域住民の声を反映させるための活動を行っています。彼のリーダーシップの下で、うるま市は地域の活性化や住民サービスの向上を目指し、さまざまな政策に取り組んでいます。市長選挙では地域の未来を見据えた候補者が選ばれ、その選挙結果は市の発展に直接的な影響を及ぼします。中村市長は、地域経済の振興や教育、福祉の充実を図るための施策に注力しており、住民との対話を重視する姿勢が支持されています。
うるま市の観光名所として知られる城跡はどれですか?
勝連城跡は、うるま市に位置する歴史的な観光名所であり、琉球王国時代における重要な城の一つです。勝連城は、その規模と構造、そして戦略的な位置から、古代琉球の防御拠点として機能しました。城跡は、訪れる人々に当時の歴史的背景を感じさせる魅力的なスポットであり、特に史跡としての価値が高いです。勝連城は、その美しい石垣と自然環境との調和が評価され、国の史跡に指定されています。地域の文化や歴史を感じることができる場所として、観光客にも人気があります。また、周辺には海景も広がり、訪れる人々に癒やしを与える景観も魅力の一部です。
うるま市で運営されている高等学校の一つは次のうちどれですか?
沖縄県立石川高等学校は、うるま市に所在する公立の高等学校です。この学校では、幅広い教育カリキュラムを提供しており、地域の学生たちに質の高い教育を提供することを目指しています。学校は地域社会との連携を大切にし、さまざまな部活動や行事を通じて生徒たちの成長を促しています。沖縄の文化や伝統を尊重しながら、現代的な教育を取り入れる姿勢が評価されており、進学を希望する生徒たちのサポートにも力を入れています。また、県内外のさまざまな学校と交流を持つことで、視野を広げることができる環境があります。