宮崎県の中央部、日向灘寄りに位置する木城町は、豊かな自然と歴史、そして温かい人情あふれる魅力的な町です。雄大な尾鈴山を望み、小丸川が流れ、複数のダムが建設された、緑豊かな景観は訪れる人を魅了します。歴史好きには、戦国時代の激戦地であった高城城跡や、児童福祉の父と呼ばれる石井十次のゆかりの地が魅力的です。今回は、そんな木城町の魅力をたっぷり紹介します。
木城町の概要
木城町は、宮崎県児湯郡に属する町です。面積は145.96km²、人口は約4,500人(2024年8月1日現在)です。町のシンボルは、力強くたくましいカシの木、可憐で美しいコスモス、平和を象徴するアオバトです。
木城町の地理
木城町は、宮崎県の中東部、日向灘寄りに位置する内陸の町です。町の中央部を南北に小丸川が流れ、複数の発電用ダムが建設されています。
山
- 尾鈴山
川
- 小丸川
ダム
- 浜口ダム
- 松尾ダム
- 石河内ダム
- 大瀬内ダム
- かなすみダム
隣接市町村
- 西都市
- 日向市
- 児湯郡:川南町、高鍋町、都農町
- 東臼杵郡:美郷町
地名
- 石河内
- 川原
- 椎木
- 高城
- 中之又(旧東米良村。1962年編入)
木城町の歴史
木城町の歴史は古く、戦国時代には島津家の一族である新納氏が築いた高城城を舞台に、激しい戦いが繰り広げられました。
戦国時代
- 天正6年(1578年)7月・9月: 石城合戦
- 天正6年(1578年)11月: 耳川の戦い
- 天正15年(1587年): 根白坂の戦い
近現代
- 1889年(明治22年)5月1日: 町村制施行により、児湯郡木城村が発足。
- 1962年(昭和37年)4月1日: 東米良村の中之又地区を編入。
- 1973年(昭和48年)4月1日: 町制施行。木城町となる。
- 1978年(昭和53年)5月: 町の花と町の鳥を制定。
- 1996年(平成8年)3月: 木城えほんの郷を開設。
- 2004年(平成16年)4月: 町内全域を対象としたFTTHによるインターネットサービスを開始。
木城町の町政
- 町長: 半渡英俊
- 前町長: 田口晃史(2003年4月28日就任、3期)
木城町の経済
産業
- 主な産業は農業、林業、観光業などです。
- 産業人口は、農業従事者が多くを占めています。
主な企業
- 宮崎キヤノン株式会社
- 九州電力小丸川発電所
木城町の地域
人口
木城町の人口は、近年減少傾向にあります。
年 | 人口 |
---|---|
1970年 | 6,031人 |
1975年 | 5,575人 |
1980年 | 5,857人 |
1985年 | 6,101人 |
1990年 | 5,871人 |
1995年 | 5,727人 |
2000年 | 5,759人 |
2005年 | 5,531人 |
2010年 | 5,177人 |
2015年 | 5,231人 |
2020年 | 4,895人 |
(総務省統計局 国勢調査より)
学校
- 木城町立義務教育学校みどりの杜木城学園(2023年度に木城小学校と木城中学校を統合し義務教育学校に移行)
木城町の交通
木城町には空港・鉄道ともになく、公共交通機関は路線バスのみです。
バス路線
- 宮崎交通: 宮崎市と木城町中心部を宮崎市旧佐土原町域、新富町、高鍋町経由で結ぶ。
- 木城町営バス: 中原線、岩戸線、石河内線の3路線があり、宮崎交通バスの通っていない地域と町中心部を結ぶ。
道路
町内に高速道路、一般国道は通っていません。
最寄りのインターチェンジは、高鍋町にある高鍋インターチェンジ(東九州自動車道)です。
県道(主要地方道のみ)
- 宮崎県道19号石河内木城高鍋線
- 宮崎県道22号東郷西都線
- 宮崎県道40号都農綾線
木城町の観光
木城町には、豊かな自然と歴史を感じることができる観光スポットがたくさんあります。
名所・旧跡・観光スポット
- 木城えほんの郷: 子供から大人まで楽しめる絵本の世界を体験できる施設。
- 木城温泉館 湯らら: 温泉で日頃の疲れを癒せる施設。
- 祇園滝: 雄大な自然を感じることができる滝。
- 石井十次資料館: 児童福祉の父と呼ばれる石井十次の生涯と業績を展示。
- 石井記念友愛社: 石井十次が創設した施設。
- 比木神社: 古くからの歴史を感じることができる神社。
- 高城城跡(城山公園): 町指定史跡。戦国時代の歴史を感じることができる。
- 新納石城跡: 新納氏ゆかりの城跡。
- 日向新しき村(新納石城跡にある): 武者小路実篤が創設した村。
祭事・催事
- 木城町夏祭り: 毎年8月に行われる、町民一同で盛り上がる夏祭り。
- 木城町秋祭り: 毎年10月に行われる、各地区で個性的な神輿や屋台が出る祭り。
木城町出身の著名人
- 図師博規: 宮崎県議会議員。「愛みやざき」所属。
木城町にゆかりのある人物
- 武者小路実篤: 小説家。石河内に日向新しき村を開村した。
- 石井十次: 慈善事業家。「児童福祉の父」と言われる。
まとめ
木城町は、豊かな自然、歴史、そして温かい人情あふれる魅力的な町です。観光スポットもたくさんあり、日帰り旅行や週末旅行に最適です。ぜひ一度訪れてみてください。
木城町についてのクイズ
木城町のシンボルとなっている木は何ですか?
木城町のシンボルはカシの木です。カシの木は、その力強さから地域のシンボルとして選ばれました。木城町は、自然豊かな環境に恵まれており、カシの木はその一部として重要な役割を果たしています。カシは一般的に樹齢が長く、年輪が太いことから、住民にとっての象徴的な存在となっています。また、可憐なコスモスや平和の象徴であるアオバトも木城町のシンボルとして位置づけられ、地域の自然環境や文化の一端を表しています。これにより、カシの木は木城町のアイデンティティを強く支えていると言えるでしょう。
木城町の中心部を流れる川は何ですか?
木城町の中心部を流れる川は小丸川です。小丸川は町の南北を貫通し、地域の水資源として重要な役割を果たしています。また、川沿いには美しい自然が広がっており、観光スポットとしても知られています。小丸川は複数の発電用ダムが建設されている流域でもあり、その水の流れを利用した電力供給など、地域の発展にも寄与しています。地元の人々にとって小丸川は生活に密接に関わる川であり、その存在は木城町にかけがえのないものです。
木城町の戦国時代に築かれた城は何でしょうか?
木城町に存在した戦国時代の城は高城城です。高城城は、鹿児島の島津家に仕えていた新納氏によって築かれました。ここでは数多くの戦いが繰り広げられており、地域の歴史に深く刻まれています。特に石城合戦や耳川の戦いなど、重要な戦が行われた場所として知られています。現在では高城城跡が町指定史跡として保護されており、訪れる人々はその歴史を感じ取ることができます。高城城の存在は木城町における歴史の一端を示し、地域の観光資源のひとつともなっています。
木城町の主な産業は何ですか?
木城町の主な産業は農業です。町の豊かな自然環境に恵まれ、農業が盛んに行われています。農業従事者が産業人口の多くを占めており、地域経済の基盤を支えています。また、農業のほかにも林業や観光業も重要な役割を担っており、自然や歴史を活かした観光産業が発展しています。木城町の特産物はその土地の特色を表しており、観光客にとっても魅力的な要素となっています。地域への新たな訪問者や地元住民にとっての食文化の重要な一環を形成しています。