九州のへそ!熊本県山都町で豊かな自然と歴史文化に触れる旅へ

熊本県東部、上益城郡に位置する山都町は、雄大な阿蘇カルデラの南外輪山と九州山地に囲まれた、自然豊かな町です。町の中心部には、江戸時代に建設された石造アーチ水路橋「通潤橋」がそびえ立ち、国の重要文化財に指定されています。通潤橋は、山都町のシンボルとして、多くの人々を魅了しています。

山都町は、豊かな自然だけでなく、歴史文化も魅力です。かつては日向往還の宿場町として栄え、伝統的な商家や石垣などが今も残っています。また、清和文楽や夜渡神楽など、古くから伝わる伝統芸能も数多く存在します。

九州のほぼ中央に位置する「九州のへそ」

山都町は、九州(沖縄県及び離島を除く)のほぼ真ん中に位置していることから、「九州のへそ」を商標登録しており、全国へそのまち協議会に参加しています。東西約33キロメートル、南北約27キロメートルにおよぶ町域は、熊本県内市町村で3番目の広さを誇る、544.83平方キロメートルに及びます。

標高差が織りなす豊かな自然

山都町の標高は300メートルから1700メートルに及び、多様な地形と気候を生み出しています。300メートルから900メートルにある居住域は、平野部との気温差が各月平均で4度ほど低く、準高冷地の気候となっています。

阿蘇カルデラの雄大さと九州山地の壮大さを体感

町域は、世界最大級の阿蘇カルデラを形成する南外輪山のほぼ全域を占め、南側は九州山地に接しています。北部には、大矢野原や井無田高原などの高原が広がり、標高1000m前後の峠を経て南阿蘇村及び高森町と接しています。

五ヶ瀬川と緑川が育む豊かな水資源

一級河川である五ヶ瀬川と緑川は、町内の山間部にある水源を源流とし、分水嶺を境にそれぞれ東西に流れています。豊富な水資源は、山都町の豊かな自然を育み、人々の暮らしを支えています。

歴史と文化が息づく街

山都町は、古くから交通の要衝として栄えてきました。江戸時代には、肥後細川藩の藩主が狩りに出かけた際に、この地方にある滝の壮大さ・美しさに感動し、藩のお抱え絵師を派遣して、肥後各地の名勝の絵を描かせた(『領内名勝図巻』)。通潤橋は、この時代の重要な遺産であり、現在も多くの観光客を魅了しています。

江戸時代の石造アーチ水路橋「通潤橋」

通潤橋は、江戸時代に建設された石造アーチ水路橋で、国の重要文化財に指定されています。全長約60メートル、高さ約10メートルの橋は、その壮大さと美しさから「東洋の水道橋の傑作」とも呼ばれています。

通潤用水と白糸台地の棚田景観

通潤橋は、通潤用水の一部として建設されました。通潤用水は、御岳と白糸地区に造られた生活用水や農業用水確保のための施設で、通潤橋は水を運ぶ水路橋です。通潤用水と白糸台地の棚田景観は、2008年から2010年にかけて、国の重要文化的景観として選定されています。

清和文楽人形芝居

清和地区では、古くから「清和文楽人形芝居」が伝承されています。この人形芝居は、熊本県指定重要無形文化財であり、伝統芸能として大切に受け継がれています。

その他の観光スポット

  • 蘇陽峡: 緑豊かな渓谷美
  • 緑仙峡: 雄大な自然と紅葉の名所
  • 男成神社: 古代からの信仰を受け継ぐ神社
  • 小一領神社: 阿蘇神社の摂社
  • 矢部四十八滝: 大小様々な滝が点在する
  • 棚田: 山間部の斜面に広がる棚田

山都町を訪れる人におすすめの体験

山都町では、豊かな自然と歴史文化を満喫できる様々な体験ができます。

  • 通潤橋見学: 放水ショーも開催され、迫力満点
  • 通潤用水周辺散策: 白糸台地の棚田など、美しい景観を歩く
  • 清和文楽人形芝居鑑賞: 伝統芸能にふれる
  • 蘇陽峡や緑仙峡のハイキング: 雄大な自然を満喫
  • 地元産の食材を味わう: 高原野菜やジビエなど、新鮮な味覚を堪能
  • 温泉: 山都町には、日帰り温泉施設もあります
  • 星空観測: 光害が少ない山都町では、満天の星空を眺めることができます

山都町へのアクセス

  • : 九州自動車道山都中島ICより約10分
  • バス: 高速バス「ごかせ号」や「あそ号・たかちほ号」を利用
  • 鉄道: 南阿蘇鉄道高森線高森駅よりバス

まとめ

山都町は、豊かな自然と歴史文化が調和した魅力的な町です。通潤橋をはじめとする観光スポットや伝統芸能、そして美味しい地元産食材など、見どころ満載です。ぜひ、山都町を訪れて、心に残る旅を体験してみてください。

山都町についてのクイズ

山都町は何と呼ばれているか?

山都町は、九州のほぼ中央に位置していることから「九州のへそ」と商標登録しています。この地理的特性から、町は訪れる人々に非常に便利なアクセスを提供し、観光地としてのポテンシャルも高まっています。「九州のへそ」という名称は地元の人々によって誇りに思われ、観光振興活動にも利用されています。このような特性により、山都町は単なる通過点としてではなく、訪れる価値のある観光地として知られています。

通潤橋は何時代に建設されたか?

通潤橋は、江戸時代に建設された石造アーチ水路橋であり、国の重要文化財に指定されています。その全長は約60メートル、高さは約10メートルで、当時の技術を駆使した壮麗な構造が特徴です。また、通潤橋が建設されたのは、地域の水源を確保するための重要なインフラとしての役割を果たすためでした。この橋は、今なお多くの観光客を魅了する存在で、地域の歴史を感じさせる重要な遺産となっています。

清和文楽人形芝居は何として指定されているか?

清和文楽人形芝居は、熊本県指定重要無形文化財に指定されており、古くからこの地域で受け継がれてきた伝統芸能です。この人形芝居は、地域の人々の手によって受け継がれてきた貴重な文化であり、観光客にとっても地域の歴史を深く知ることができる貴重な体験を提供しています。観賞することで、地域の文化や歴史に対する理解が深まり、訪れた際にはぜひ生で鑑賞したい体験の一つです。

山都町には何を味わうことができるか?

山都町では、高原野菜やジビエなどの地元産食材を楽しむことができます。地元の新鮮な素材を活かした料理は、観光客にとって新しい味覚体験を提供します。特に高原野菜は、豊かな自然環境で育まれた栄養価の高い食材で、多くの料理に使われています。また、ジビエは、狩猟によって手に入れた野生の肉で、独特の風味があり、地域の食文化の一部として親しまれています。