新潟県妙高市:雄大な妙高山と豊かな自然に抱かれた温泉とスキーの街

新潟県南西部に位置する妙高市は、標高2,454mの雄大な妙高山を擁し、豊かな自然と温泉、スキー場が魅力の街です。 2005年に新井市、妙高村、妙高高原町の3市町村が合併して誕生した妙高市は、歴史と伝統、そして現代的な観光都市としての魅力を兼ね備えています。

概要

妙高市は、古くから神道と仏教の文化が根強く、関山神社をはじめとした歴史的な建造物が数多く残っています。かつては旧妙高村地区でタバコ栽培が盛んでしたが、現在は周辺地域でわずかに栽培されているのみです。旧新井市地区は市の商業の中心地であり、商店や工場が集中し、活気のある街並みとなっています。

旧妙高高原町地区は、国内外から多くの観光客が訪れる人気の観光地です。冬にはスキー客で賑わい、妙高山周辺は妙高戸隠連山国立公園に含まれ、斑尾山周辺と合わせて、温泉やスキー場などの自然豊かな観光資源が豊富です。

地理

妙高市は新潟県南西部に位置し、長野県と接しています。面積は445.63km²で、県土の約3.5%を占めます。市域は東西約33.7km、南北約30.1kmに広がり、周囲の長さは約186.2kmです。

山々

妙高山(日本百名山)、火打山(日本百名山)、高妻山(日本百名山)、焼山、斑尾山、大毛無山(おおけなしやま)、毛無山、袴岳、古塔山、高床山、鍋倉山など、多くの山々が連なり、雄大な自然景観を形成しています。

河川

関川、矢代川、土路川、ニグロ川、太田切川、白田切川、渋江川、十三川、片貝川などの河川が流れ、豊かな水資源を育んでいます。

湖沼

沼池(ぬまのいけ)、いもり池、よし八池、乙見湖など、大小様々な湖沼があり、自然の美しさを堪能できます。

隣接自治体

妙高市は、新潟県の上越市、糸魚川市、長野県の長野市、飯山市、北安曇郡小谷村、上水内郡信濃町と隣接しています。

気候

妙高市は日本海側気候に属し、四季の変化がはっきりしています。温暖湿潤気候(Cfa)に属しますが、豪雪地帯を含むため、豪雪地帯対策特別措置法における特別豪雪地帯に指定されています。

市街地では比較的温暖な気候ですが、山間部では冷涼な気候となります。 特に標高1,000m前後の燕温泉などでは、冬場は亜寒帯湿潤気候(Dfa、Dfb)に近く、冷え込みが厳しくなります。

気温

妙高市関山における観測記録によると、最高気温は35.5℃(1990年8月22日)、最低気温は-10.5℃(2012年1月31日)です。年間の日照時間は平均1,430.5時間と、決して長くはありません。

降水量と降雪量

降水量は夏に少なく、冬に多くなります。関山における最大日降水量は231.0mm(2019年10月12日)です。降雪量は多く、市全域で積雪が見られます。関山における最深積雪は362cm(1984年3月1日)です。

歴史

妙高市は、北国街道が通る要衝として、古代から栄えてきました。妙高山を中心とする神道と仏教の文化が発展し、宗教都市として宿場町が形成されました。

重要な出来事

  • 708年: 関山神社が建立される。
  • 1946年: 白田切川が増水し、信越本線の道床が流出したことにより、夜行列車が脱線転覆し、死者13名、負傷者80名という惨事となる。
  • 1954年: 新井町、矢代村、斐太村、鳥坂村、泉村、平丸村、水上村、上郷村、和田村の一部が合併し、新井市が誕生する。
  • 1978年: 妙高山東斜面で地すべりが発生し、土石流が新赤倉温泉に到達し、旅館や別荘などが損壊。死者行方不明者10名。
  • 2005年: 新井市が中頸城郡妙高高原町・妙高村を編入し、妙高市に改称する。

人口

妙高市の人口は、2020年時点で約30,383人です。近年は人口減少が続いていますが、それでも魅力的な自然環境や温泉、スキー場など、多くの観光客が訪れる人気の観光都市であることから、今後も変化していくと考えられます。

行政

妙高市は、市長を首長とする市制を採用しています。

庁舎

妙高市役所は、本庁舎のほかに、妙高高原支所と妙高支所(妙高市ガス上下水道局を併設)があります。

歴代市長

  • 初代市長: 入村明(2005年4月1日~2022年11月24日)
  • 現市長: 城戸陽二(2022年11月25日~現在)

経済

妙高市は、工業、農業、観光業が主要産業となっています。

産業

  • 工業: 半導体、化学製品などの製造業が盛んです。
  • 農業: 稲作が中心です。
  • 観光業: 温泉、スキー、ハイキング、登山など、豊かな自然を活かした観光業が盛んです。

主要企業

  • 工場: 新光電気工業、中央電気工業、ダイセル、パナソニック・タワージャズ・セミコンダクター社、住友電工ウインテックなど
  • 事業所: 頸南バスなど

特産品・名産品

  • : 妙高天狗の隠し酒、君の井、鮎正宗、千代の光、妙高高原ビールなど
  • : 山もち、笹ずし、かんずり、笹団子、妙高ゆきエビ、とん汁、大葉など

観光

妙高市は、雄大な自然と温泉、スキー場などが魅力の観光都市です。

主要な観光スポット

  • 妙高山: 標高2,454mの雄大な山。登山やハイキングを楽しむことができます。
  • 苗名滝: 落差98mの壮大な滝。日本の滝百選に選ばれています。
  • 惣滝: 落差80mの美しい滝。日本の滝百選に選ばれています。
  • 笹ヶ峰高原: 標高1,300mの高原。休暇村妙高や笹ヶ峰牧場があります。
  • 関山神社: 妙高山を祀る神社。神事である火祭りが有名です。
  • 関山宝蔵院: 国指定名勝。歴史的な建造物です。
  • 妙高高原温泉郷: 関温泉、燕温泉、赤倉温泉、池の平温泉、杉野沢温泉など、多くの温泉があります。
  • いもり池: 妙高山麓にある美しい池。
  • 斑尾高原: スキー場やゴルフ場などがある高原リゾート地。

イベント

  • 関山神社火祭り: 毎年8月に行われる神事。
  • 妙高山山開き: 毎年5月に行われるイベント。
  • 妙高山麓時代まつり: 毎年8月に行われるイベント。
  • あらいまつり: 毎年10月に行われるイベント。

交通

妙高市には、新幹線駅、在来線駅、バス路線、高速道路などが整備されており、アクセスが便利です。

鉄道

  • 新幹線: 上越妙高駅(北陸新幹線)
  • 在来線: えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン(妙高高原駅、関山駅、新井駅、北新井駅)、しなの鉄道北しなの線(妙高高原駅)

バス

  • 路線バス: 頸南バス、市営バス(妙高めぐりん)
  • 高速バス: 上越妙高駅、新井駅、妙高高原駅などから、東京、大阪、名古屋、金沢など主要都市への路線があります。

道路

  • 高速道路: 上信越自動車道(妙高高原IC、妙高SA、新井PA/新井BS/新井SIC)
  • 一般国道: 国道18号、国道292号
  • 主要地方道: 新潟県道30号新井柿崎線、新潟県道39号妙高高原公園線、新潟県道63号上越新井線など
  • 道の駅: 道の駅あらい

教育

妙高市には、高等学校、中学校、小学校、特別支援学校、保育園など、様々な教育機関があります。

高等学校

  • 新潟県立新井高等学校

中学校

  • 妙高市立妙高中学校
  • 妙高市立妙高高原中学校
  • 妙高市立新井中学校

小学校

  • 妙高市立新井小学校
  • 妙高市立新井中央小学校
  • 妙高市立新井北小学校
  • 妙高市立新井南小学校
  • 妙高市立斐太北小学校
  • 妙高市立妙高小学校
  • 妙高市立妙高高原小学校

特別支援学校

  • 妙高市立総合支援学校

まとめ

妙高市は、雄大な妙高山と豊かな自然に恵まれた、温泉とスキーが楽しめる街です。歴史と伝統、そして現代的な観光都市としての魅力を兼ね備え、多くの人々を惹きつける魅力的な街と言えるでしょう。

妙高市についてのクイズ

新潟県妙高市を形成した3つの市町村はどれですか?

妙高市は2005年に新井市、妙高村、妙高高原町の3つの町が合併して誕生しました。これにより、地域の統合が進み、観光や経済の促進につながることが期待されました。新井市は商業の中心地であり、妙高村は自然の豊かさを活かした観光地としての立地を有しています。また、妙高高原町はスキー場や温泉が多く、多くの観光客を魅了しています。合併により、これらの地域の利点を生かして観光や地域振興が進められ、現在の妙高市が形成されることになりました。

妙高市に隣接する長野県の都市はどれですか?

妙高市は新潟県南西部に位置し、長野県の長野市と接しています。妙高市は、北国街道が通る要衝で、歴史的にも重要な位置にあります。南には長野市が広がり、また、北側には新潟県の上越市や糸魚川市があります。妙高市の地理的な位置は、観光やビジネスの交流の面でも重要であり、多くの観光客が交通の便と自然の美しさを求めて訪れます。

妙高市の気候はどの気候区に属しますか?

妙高市は温暖湿潤気候に属し、四季の変化が明確に見られます。特に、冬には豪雪地帯として知られ、降雪量が非常に多くなります。夏は比較的温暖ですが、山の中では冷涼な気候も見られます。特に標高が高い場所では、亜寒帯湿潤気候に近づき、冷え込むことがあります。こうした気候条件が、妙高市の豊かな自然や美しい風景を形成しており、スキー場や温泉地においてもその利点が大いに生かされています。

妙高市の中心的な観光地として知られているのはどれですか?

妙高市の中心的な観光地は妙高山です。標高2,454メートルのこの雄大な山は、日本百名山の一つにも選ばれており、四季折々の自然を楽しむことができます。登山やハイキングファンにとっては、サマーシーズンも人気のスポットです。また、冬にはスキー場として絶好の条件を提供するため、国内外から多くの観光客が訪れます。妙高山はその美しい景観とともに、温泉地とも連携しており、訪れる人々に多様なアクティビティを提供しています。