徳島県で世界初のDMV運行!豊かな自然と歴史が息づく「海陽町」の魅力

徳島県南部に位置する海陽町は、雄大な太平洋と緑豊かな山々に囲まれた、自然と歴史が調和する魅力的な町です。2021年には、世界で初めてデュアル・モード・ビークル(DMV)の運行を開始し、鉄道ファンや観光客を魅了しています。本記事では、海陽町の魅力を、地理、歴史、観光、文化など様々な角度から紹介します。

概要

海陽町は、徳島県で最も南側に位置し、太平洋に面しています。町内には、海部川が流れ、豊かな自然に恵まれています。近年では、南海トラフ巨大地震への対策として、津波避難施設の整備が進められています。

地理

海陽町は、北側に海部山地、南側に太平洋を望む、変化に富んだ地形をしています。海部山地から流れ出る海部川は、町内を東西に流れ、太平洋へと注ぎます。河口には市街地が形成され、周辺には水田が広がっています。

自然

山々: 町内には、吉野丸(1116.3m)、鰻轟山(1046m)、金瀬(1147.3m)、貧田丸(1018.5m)など、標高の高い山々が連なっています。これらの山々は、豊かな森林に覆われ、ハイキングや登山を楽しむことができます。

河川: 海部川は、町内を流れる主要な河川です。水質が良好で、アユやヤマメなどの魚が生息しています。また、海部川沿いは、桜並木や遊歩道が整備されており、散策に最適です。

海岸: 太平洋に面した海陽町には、大里松原海岸、大手海岸、大砂海水浴場など、美しい海岸線が広がっています。大里松原海岸は、日本の白砂青松百選に選ばれており、松林と白砂の美しいコントラストが特徴です。

湾: 町内には、浅川湾、那佐湾など、いくつかの湾があります。浅川湾は、穏やかな海で、釣りやマリンスポーツを楽しむことができます。

気候

海陽町は、太平洋側に位置するため、温暖な気候に恵まれています。年間を通じて温暖で、降水量も多いため、植物が生育しやすい環境です。

| 海陽(2009年 – 2020年)の気候 |
|—|—|
| 月 | 平均最高気温 °C |
| 1月 | 12.0 |
| 2月 | 12.7 |
| 3月 | 15.6 |
| 4月 | 19.7 |
| 5月 | 23.9 |
| 6月 | 26.1 |
| 7月 | 30.0 |
| 8月 | 31.8 |
| 9月 | 28.8 |
| 10月 | 24.4 |
| 11月 | 19.4 |
| 12月 | 14.3 |

歴史

海陽町は、古くから海運が盛んな地域でした。豊かな森林資源と海運力により、木材や刀剣などの物資が各地に運ばれ、発展を遂げてきました。

古代

海部地区の「芝遺跡」からは、3世紀の県外産土器が出土しており、この時代には徳島・高知ルートなどの海上ルートが開発されていたと考えられています。弥生時代から古墳時代にかけては、徳島、香川、高知、岡山、関西など、広範囲との交易が行われていたようです。

中世

中世には、海部氏は京都でその名を知られる存在でした。海部氏は、阿波守護細川氏と深く関係し、木材などの物資を畿内地方に搬出していました。また、海部刀と呼ばれる刀が生産され、全国で愛用されていました。

海部刀

海部刀は、室町時代頃から海部氏によって生産が奨励された、この地域特有の刀です。切れ味鋭く、全国で愛用されていました。海部城が落城した後も、徳川家康や徳川秀忠から感状を下賜されるなど、江戸時代には徳川氏に保護され、刀工・氏吉一族は徳島城下に移って幕末まで鍛刀を続けました。

近世

1575年には、長宗我部元親の侵攻により、海部城が落城しました。その後、蜂須賀氏の支配下となり、海部郡代役所が置かれ、海部町は重要な拠点となりました。

近現代

2006年、海南町、海部町、宍喰町が合併し、海陽町が誕生しました。合併後も、豊かな自然と歴史を生かした町づくりが進められています。

行政

海陽町の行政の中心は、海陽町役場です。町長は、三浦茂貴氏です。

町長

  • 三浦茂貴氏

歴代町長

代位 町長氏名 任期
初代 五軒家憲次 2006年5月 – 2014年5月13日
第2代 前田恵 2014年5月14日 – 2018年5月13日
第3代 三浦茂貴 2018年5月14日 – 現在

教育

海陽町には、中学校2校、小学校3校、高等学校1校があります。

中学校

  • 海陽町立海陽中学校
  • 海陽町立宍喰中学校

小学校

  • 海陽町立海部小学校
  • 海陽町立海南小学校
  • 海陽町立宍喰小学校

高等学校

  • 徳島県立海部高等学校

観光

海陽町は、豊かな自然と歴史に恵まれた観光地です。太平洋の美しい海岸線、山々の雄大な景色、そして歴史的な史跡などが魅力です。

名所

大里松原海岸: 日本の白砂青松百選に選ばれた、美しい海岸です。松林と白砂のコントラストが美しく、海水浴や散歩を楽しむことができます。

轟九十九滝: 日本の滝百選に選ばれた、壮大な滝です。落差は30mあり、轟轟と音を立てて流れ落ちる様は圧巻です。

竹ヶ島: 海陽町の沖合にある無人島です。海洋自然博物館「マリンジャム」があり、海中観察や磯遊びを楽しむことができます。

宍喰浦の化石漣痕: 国の天然記念物に指定されている、貴重な化石です。約1億年前の漣痕(波の跡)が保存されており、当時の環境を知る貴重な資料となっています。

公園

竹ヶ島海中公園: 竹ヶ島にある、海中観察を楽しむことができる公園です。遊歩道や展望台があり、海中の様子をじっくり観察できます。

漁火の森公園: 海陽町にある、豊かな自然に囲まれた公園です。遊歩道やキャンプ場があり、バーベキューや散策を楽しむことができます。

文化施設

阿波海南文化村: 旧海南町時代に設立された、複合的な文化施設です。海南文化館、町立博物館、工芸館など、様々な施設があります。

海陽町立博物館: 阿波海南文化村内にある、歴史・民俗学系の博物館です。海部刀を中心とした刀剣コレクションや、大里古銭など、貴重な資料を展示しています。

最後に

海陽町は、豊かな自然と歴史に恵まれた魅力的な町です。世界で初めてDMVが運行を開始した町として、ますます注目を集めています。ぜひ、海陽町を訪れて、美しい自然と歴史を体感してください。

海陽町についてのクイズ

海陽町はどのような自然環境に恵まれていますか?

海陽町は雄大な太平洋と緑豊かな山々に囲まれた地域であり、自然と歴史が調和しています。北には海部山地、南には太平洋が広がり、変化に富んだ地形を形成しています。この地形からは海部川が流れ出ており、水質が良好で、ハイキングや登山を楽しむことができる環境も整っています。また、海岸には美しい海水浴場や松原などもあり、豊かな自然を体感できる場所として観光客を魅了しています。海陽町との地域性は自然環境が整った魅力的な場所であり、アウトドア活動や観光の拠点としても注目されています。

海陽町の歴史で、海部刀が生産された頃、誰によって奨励されましたか?

海部刀は室町時代から海部氏によって奨励されて生産されたこの地域特有の刀です。海部氏は、当時京都でその名を知られる存在であり、木材などの物資を畿内地方に搬出していました。海部刀は切れ味鋭く、全国で広く愛用されていました。海部氏が刀の生産を支援することにより、海陽町の名産品となり、以降も刀工の一族が徳島城下で鍛刀を続けるなど、地域の文化・歴史に大きな影響を与えました。海部刀の存在は、海陽町の歴史的背景を物語る重要な要素の一つです。

海陽町の気候はどのような特徴がありますか?

海陽町は太平洋側に位置するため、温暖な気候に恵まれています。年間を通じて温暖で、降水量も多いという特徴があります。この気候条件は植物の生育に非常に適しており、豊かな自然環境を育む要因となっています。特に、海陽町の多様な動植物はこの温暖な気候により生き生きと育ち、四季折々の美しさを体験することができます。おかげで、観光客はハイキングやレジャー活動を楽しむ際に、快適な気候を体験できるという利点があります。

海陽町の観光名所の一つで、日本の滝百選に選ばれている滝はどれですか?

海陽町にある轟九十九滝は、日本の滝百選に選ばれている壮大な滝です。その落差は30mに及び、轟轟と音を立てて流れ落ちる様子は圧巻で、多くの観光客を引きつけています。この滝は自然の力強さを感じさせる美しい景観であり、山や森に囲まれた環境の中で、訪れる人々に心の安らぎを与えています。このような豊かな自然環境に恵まれた海陽町は、滝を楽しむだけでなく、周辺のハイキングコースなども魅力の一つです。