青森県板柳町:リンゴと歴史が香る、津軽平野の豊かな町

青森県北津軽郡板柳町は、津軽平野の中心に位置する、豊かな自然と歴史に彩られた町です。 リンゴの名産地として知られ、古くは岩木川の水運で栄え、弘前藩の代官所が置かれた歴史を持つ板柳町。近年では、地域資源を生かした観光や農業振興にも力を入れており、魅力あふれる町として注目されています。

地理と歴史

板柳町は、青森県北津軽郡に属し、東西に岩木川、十川などの河川が流れ、肥沃な津軽平野に位置しています。町の面積は41.88平方キロメートル、人口は約11,700人です。

隣接自治体

  • 青森市
  • 弘前市
  • 五所川原市
  • 北津軽郡鶴田町
  • 南津軽郡藤崎町

歴史

板柳町の歴史は古く、江戸時代には弘前藩の代官所が置かれ、町の構造に枡形が組み込まれているのが現在でもわかります。明治以降には、リンゴ栽培が盛んになり、昭和中期まではリンゴの出荷が鉄道に拠っていたため、板柳駅は賑わいを見せていました。

  • 1889年(明治22年)4月1日:町村制の施行により、板屋野木村、灰沼村、福野田村、三千石村、赤田村、欠落林村、小幡村が合併して板屋野木村が発足。
  • 1895年(明治28年)3月27日:板屋野木村が改称して板柳村となる。
  • 1920年(大正09年)4月1日:板柳村が町制施行して板柳町となる。
  • 1955年(昭和30年)3月10日:板柳町、沿川村、小阿弥村、南津軽郡畑岡村が合併して現在の板柳町が発足。
  • 1956年(昭和31年)8月10日:大字林崎が藤崎町に編入。
  • 1958年(昭和33年)11月1日:大字石野・野中地区が鶴田町から編入。
  • 1967年(昭和42年)11月1日:鶴田町大字大性字平岡の一部が板柳町に編入される一方、当町大字狐森字岡田の一部と大字柏木字片田野の一部が鶴田町に編入。
  • 1970年(昭和45年)11月1日:鶴田町大字鶴泊字梅林の一部が板柳町に編入される一方、当町大字野中字梅林の一部が鶴田町に編入。
  • 1975年(昭和50年)11月1日:板柳町民憲章および町民歌「知恵と大和(たいわ)」を制定。
  • 1988年(昭和63年)10月:板柳町配水場が完成。

産業と文化

板柳町は、豊かな自然と歴史を背景に、多様な産業と文化が発展しています。

農業

板柳町は、青森県を代表するリンゴの名産地として知られています。作付け面積・収穫量ともに県下5位を誇り、高品質なリンゴが全国に出荷されています。

  • リンゴ
  • コメ
  • ニンニク(ときわにんにく)
  • マコモダケ

商業

町の商業の中心は、板柳駅周辺に集中しています。スーパーマーケット、ドラッグストア、飲食店などが軒を連ね、住民の生活を支えています。

  • マックスバリュ板柳店
  • さとちょう板柳店

観光

板柳町には、歴史的な建造物や自然豊かなスポットなど、見どころが満載です。

名所・旧跡・施設

  • 板柳町配水場: 高さ57.2mの配水場は、竣工時は東洋一の高さを誇り、町のランドマーク的な存在です。
  • 板柳町立郷土資料館: 板柳町の歴史や文化を学ぶことができる資料館です。
  • 板柳町ふるさとセンター: 地域の特産品やイベント情報などを紹介する施設です。
  • イチイ: 樹齢600年~700年のイチイは、県天然記念物に指定されています。諏訪氏の屋敷跡と伝えられています。

温泉

  • 板柳温泉: 日帰り温泉施設で、温泉とサウナを楽しめます。
  • あすなろ温泉: 家族風呂や露天風呂など、様々なタイプの温泉を楽しむことができます。
  • 高増温泉: 宿泊もできる温泉施設で、地元の食材を使った料理が堪能できます。

行事

  • りんご灯まつり: 毎年11月上旬に開催される、リンゴの収穫を祝う祭りです。

教育

板柳町には、小学校、中学校、高校がそれぞれ1校ずつあります。

  • 板柳町立板柳中学校
  • 板柳町立板柳北小学校
  • 板柳町立板柳南小学校
  • 板柳町立小阿弥小学校
  • 板柳町立板柳東小学校

かつては、青森県立板柳高等学校も存在していましたが、2023年に閉校し、青森県立五所川原工科高等学校に統合されました。

交通

板柳町は、JR五能線板柳駅が町の中心部に位置し、青森市、弘前市、五所川原市などへのアクセスが便利です。

鉄道

  • 東日本旅客鉄道(JR東日本)
    • 五能線: 板柳駅

バス

  • 弘南バス

道路

  • 一般国道
    • 国道339号
  • 主要地方道
    • 青森県道35号五所川原岩木線
    • 青森県道38号五所川原黒石線
  • 一般県道
    • 青森県道125号小友板柳停車場線
    • 青森県道137号七ツ館板柳線
    • 青森県道196号五林平藤崎線
    • 青森県道199号太田藤崎線
    • 青森県道203号常海橋銀線
    • 青森県道276号大俵板柳停車場線

まとめ

青森県板柳町は、リンゴの産地として有名ですが、歴史、文化、自然など魅力が溢れる町です。リンゴの甘い香りと、豊かな歴史を感じながら、ゆったりと過ごせる、そんな魅力的な場所です。ぜひ一度、訪れてみてください。

板柳町についてのクイズ

板柳町が位置する主な平野は何ですか?

板柳町は青森県の北津軽郡に位置し、津軽平野の中心にあります。この平野は、豊かな自然と農業に適した肥沃な土地を有し、特にリンゴの栽培が盛んな地域として知られています。津軽平野は両側を山に囲まれ、川の水を利用した農業活動が広がっています。この場所では、古くからの歴史が背景になっており、弘前藩の代官所が置かれていたことからも、地域の重要性と発展を物語っています。同町においても、津軽平野の特性が活かされ、リンゴ以外にも、コメやニンニクといった多様な農作物が作られています。

板柳町で栽培されている著名な農作物は何ですか?

板柳町は青森県を代表するリンゴの名産地として知られており、リンゴ栽培が盛んに行われています。青森県内において作付け面積・収穫量ともに上位に位置し、今や全国各地に高品質なリンゴを出荷しています。この地域の気候や土壌はリンゴ栽培に適しており、多くの農家が努力を重ね、その魅力的な甘さや風味を引き出しています。また、リンゴ Harvest Festival などのイベントも開催され、地域活性化の一環として観光客なども訪れる重要な要素となっています。

板柳町にある歴史的な建物として知られる資料館は何ですか?

板柳町には、町の歴史や文化を学ぶことができる「板柳町立郷土資料館」があります。この資料館では、地域に関する展示が行われていて、板柳町の過去の暮らしや風習を知ることができます。館内には、考古学的発掘物や地方の伝統工芸品が展示されており、訪問者はその地域ならではの文化を体験できます。また、郷土資料館の存在は、地域の教育や観光の推進にも寄与しており、地元の人々にとっても学びの場となっているのです。

板柳町で有名な温泉施設はどれですか?

板柳町には複数の温泉施設がありますが、その中でも「板柳温泉」や「やすらぎの湯あすなろ温泉」は特に人気です。あすなろ温泉では、露天風呂や家族風呂があり、訪れた人々がリラックスできる空間が提供されています。また、温泉には地元産の食材を使った料理を楽しむことができる宿泊施設も併設されており、観光客にとっても魅力的な体験ができます。こうした温泉施設は、地元の人々が日常的に利用するだけでなく、観光客にとっても癒しの場となっています。