静岡県の中部に位置する藤枝市は、豊かな自然と歴史、そして活気あふれる街並みが魅力です。古くから東海道の宿場町として栄え、現在も活気ある商業都市として発展を続けています。
概要
藤枝市は、安倍川と大井川に挟まれた地域に位置し、静岡市に次ぐ人口を誇る静岡県中部の都市です。江戸時代には田中藩の城下町として、東海道藤枝宿と岡部宿の宿場町として栄えていました。田中城は、駿府城の西の守りとしても重要な役割を果たしていました。
静岡都市圏に属し、静岡市のベッドタウンとしての役割も担っています。近年では、中心市街地活性化に向けた取り組みが進められており、藤枝駅を中心とした再開発が注目されています。
藤枝市はサッカーの盛んな街としても知られています。大正時代に旧制志太中学校(現在の静岡県立藤枝東高等学校)の校技としてサッカーが採用されたことが起源とされています。現在も、藤枝東高がサッカーの強豪校として名を馳せ、J2に属する藤枝MYFCが存在するなど、サッカーを核とした街づくりが進められています。
市政情報
市名の由来
藤枝市の名前の由来には2つの説があります。
- 若一王子神社の社伝
- 後三年の役で源義家が奥州へ向かう際に、若一王子神社に立ち寄りました。その際に、裏山の松の木に藤の蔓が絡まり、藤の花が咲き誇っているのを見て、「松に花咲く藤枝の 一王子 宮居ゆたかに いく千代をへん」と和歌を詠んだことから名付けられたという説です。
- 宿場町の形
- 藤の枝のように細長い宿場町であったことから名付けられたという説です。
市章
藤枝市の市章は、市の木である松と、市の花である藤を組み合わせたものです。松の力強さと、藤の優美さを表現しており、藤枝市の発展と繁栄を象徴しています。
藤枝市民憲章
藤枝市民憲章は、市民一人ひとりが誇りを持って、健康で安全なまち、教育と福祉が充実したまち、文化と産業が発展したまちを築くことを目指すものです。
- 恵まれた自然を大切にし、美しいまちをつくりましょう。
- 丈夫なからだをつくり、活力あるまちをつくりましょう。
- 豊かなこころを育て、明るいまちをつくりましょう。
- 暖かい家庭をきずき、住みよいまちをつくりましょう。
- 仕事にはげみ助けあい、伸びゆくまちをつくりましょう。
地理
藤枝市は静岡県中部の志太平野に位置し、北部に山間部が広がっています。
主な川:
- 大井川
- 瀬戸川
- 葉梨川
- 栃山川
- 朝比奈川
- 岡部川
主な山:
- 高根山
- 菩提山
- 高尾山
- 高草山
- 潮山
藤枝市の市街地は、田中城を中心に発展しました。田中城跡は、現在西益津小学校が建っている場所にあり、藤枝駅から少し離れた場所に位置しています。
地域
藤枝市は、以下の地域に分けられます。
- 青島地区: 藤枝駅周辺の中心市街地。
- 藤枝地区: 田中城跡や若一王子神社など歴史的な史跡がある地域。
- 岡部地区: 静岡県指定史跡である岡部宿内野本陣史跡広場などがある地域。
- 西益津地区: 藤枝市の北部に位置する地域。
- 広幡地区: 藤枝市の東部に位置する地域。
- 青葉地区: 藤枝市の南西部に位置する地域。
- 大洲地区: 藤枝市の南部に位置する地域。
- 高洲地区: 藤枝市の南東部に位置する地域。
- 葉梨地区: 藤枝市の北東部に位置する地域。
- 稲葉地区: 藤枝市の北部に位置する地域。
- 瀬戸谷地区: 藤枝市の南西部に位置する地域。
- 朝比奈地区: 藤枝市の南西部に位置する地域。
隣接する自治体
- 静岡市(駿河区、葵区)
- 焼津市
- 島田市
歴史
藤枝市は、古くから歴史と文化が息づく街です。
主な歴史:
- 律令時代: 志太郡の郡衙が置かれました。
- 728年頃: 行基によって安楽寺が開創されました。
- 1500年頃: 常楽院が開創されました。
- 1536年: 花倉の乱に敗れた玄広恵探が普門寺で自刃しました。
- 1601年: 東海道の宿場町として藤枝宿が置かれ、田中城が拡張され、田中藩の城下町となりました。
- 1700年頃: 藤枝の大茶樹が植えられたとされています。
- 1871年: 廃藩置県により静岡県に属しました。
- 1889年: 藤枝町として町制を施行しました。
- 1954年: 藤枝町、葉梨村、稲葉村、青島町、大洲村、高洲村が合併し、藤枝市として市制を施行しました。
- 1955年: 瀬戸谷村を編入しました。
- 1957年: 広幡村を編入しました。
- 1974年: 集中豪雨により市内各地に甚大な被害が発生しました。
- 1977年: 志太郡衙跡が発見されました。
- 1981年: 藤枝バイパスが開通しました。
- 2009年: 岡部町を編入しました。
人口
藤枝市の人口は、2024年8月1日現在、約137,395人です。人口密度は708人/km²です。
行政
藤枝市は、市長をトップとする首長制を採用しています。
市長: 北村 正平
市議会: 定数22人
都市基盤整備
藤枝市では、中心市街地の活性化や交通網の整備など、都市基盤整備が進められています。
姉妹都市・提携都市
国内
- 石川県白山市(旧松任市): 親善友好都市
- 岐阜県恵那市(旧岩村町): ゆかりの郷
- 福岡県福岡市: スポーツ・文化交流都市
- 埼玉県深谷市(旧岡部町): 友好都市
- 愛知県江南市: 災害時相互応援協定
- 沖縄県宮古島市: 友好都市
- 北海道恵庭市: 友好都市
- 岐阜県瑞浪市: 島好都市
海外
- ペンリス市(オーストラリア): 姉妹都市
- 楊州市(韓国): 姉妹都市
経済
藤枝市の経済は、農業、製造業、商業が基幹産業となっています。
農業
藤枝市の農業は、茶、梨、シイタケ、ミカン、タケノコなどの生産が盛んです。特に茶は、静岡県を代表する特産品であり、藤枝市でも古くから茶業が発展してきました。
製造業
藤枝市には、食料品、家具、木材などの製造業が立地しています。
主な工場:
- 中外製薬藤枝工場
- ツムラ静岡工場
- 明治(旧・明治製菓)東海工場
- バスクリン静岡工場
- 住友ベークライト静岡工場
- ダルトン・テクノパーク
- 日清紡績藤枝工場
- 起立木工岡部工場
- ニチビ静岡工場
- 科研製薬静岡工場
- 東海農産岡部工場
- 相川鉄工岡部工場
- 初亀醸造
- 三井農林藤枝工場・宮原工場
- 日学株式会社静岡工場
商業
藤枝市には、駅周辺、旧東海道、焼津街道などに商業地が集中しています。
主な商業地:
- 藤枝駅周辺: ホテル、高層マンション、大型商業施設などが建ち並ぶエリア。
- 旧東海道: 昔ながらの商店街が軒を連ねるエリア。
- 焼津街道: 大型ホームセンター、衣料品店、スポーツ店などが立ち並ぶエリア。
主な商業施設:
- BiVi藤枝
事業所
主な企業:
- 藤枝MYFC(サッカークラブ)
- 新日邦(パチンココンコルド)
- SWEET(プラモデルメーカー)
主な事業所:
- 持田製薬藤枝事業所
- 村上開明堂藤枝事業所
教育機関
藤枝市には、大学、高等専修学校、高等学校、中学校、小学校、特別支援学校など、様々な教育機関があります。
大学
- 静岡産業大学(情報学部)
- 静岡大学農学部附属農場
高等専修学校
- 藤枝学院実務高等専修学校
高等学校
県立
- 静岡県立藤枝東高等学校
- 静岡県立藤枝西高等学校
- 静岡県立藤枝北高等学校
私立
- 藤枝明誠高等学校
- 藤枝順心高等学校
- 静清高等学校
中学校
市立
- 藤枝市立藤枝中学校
- 藤枝市立西益津中学校
- 藤枝市立青島中学校
- 藤枝市立葉梨中学校
- 藤枝市立高洲中学校
- 藤枝市立大洲中学校
- 藤枝市立瀬戸谷中学校
- 藤枝市立広幡中学校
- 藤枝市立青島北中学校
- 藤枝市立岡部中学校
私立
- 藤枝明誠中学校
- 藤枝順心中学校
小学校
- 藤枝市立藤枝小学校
- 藤枝市立藤枝中央小学校
- 藤枝市立西益津小学校
- 藤枝市立青島小学校
- 藤枝市立青島東小学校
- 藤枝市立岡部小学校
- 藤枝市立青島北小学校
- 藤枝市立葉梨小学校
- 藤枝市立葉梨西北小学校
- 藤枝市立高洲小学校
- 藤枝市立高洲南小学校
- 藤枝市立朝比奈第一小学校
- 藤枝市立大洲小学校
- 藤枝市立稲葉小学校
- 藤枝市立瀬戸谷小学校
- 藤枝市立広幡小学校
- 藤枝市立藤岡小学校
特別支援学校
- 静岡県立藤枝特別支援学校(小・中・高)
交通
藤枝市は、鉄道、路線バス、道路などが整備されており、交通アクセスが便利です。
鉄道
- 東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線: 藤枝駅
- 東海道新幹線: 藤枝市を通過
路線バス
- しずてつジャストライン
- 藤枝市自主運行バス
- 高速バス渋谷ライナー(相良・藤枝 – 渋谷線)
道路
- 新東名高速道路
- 東名高速道路
- 国道1号
- 都道府県道
施設
藤枝市には、役所関係、娯楽施設、図書館、博物館、道の駅など、様々な施設があります。
役所関係
- 藤枝市役所
- 藤枝市岡部支所
- 静岡県藤枝総合庁舎
- 志太消防本部
- 藤枝警察署
娯楽
運動施設:
- 静岡県武道館
- 藤枝市民グラウンドサッカー場
- 藤枝市総合運動公園サッカー場
- 藤枝市立武道館
- スポーツパル高根の郷
映画館:
- 藤枝シネ・プレーゴ
図書館
- 藤枝市立岡出山図書館
- 藤枝市立駅南図書館
- 藤枝市立岡部図書館
博物館
- 藤枝市郷土博物館・文学館
- 志太郡衙資料館
- 千貫堤・瀬戸染飯伝承館
道の駅
- 道の駅玉露の里
- 道の駅宇津ノ谷峠
名所・旧跡・観光スポット
藤枝市には、歴史的な史跡や自然豊かな観光スポットなど、魅力的な場所がたくさんあります。
名所
- 蓮華寺池公園
- びく石(石谷山山頂)
- 宇嶺の滝
- 白藤の滝(七滝)
- 瀬戸谷温泉ゆらく
- 志太温泉
史跡
- 志太郡衙跡
- 田中城
- 宇津ノ谷峠明治のトンネル
- 蔦の細道
- 岡部宿内野本陣史跡広場
- 大旅籠柏屋
- 若王子古墳群
- 千貫堤
名木
- 藤枝の大茶樹
寺社
- 若一王子神社
- 飽波神社
- 蓮生寺
- 鬼岩寺
- 源昌寺
- 青山八幡宮
名物
- 瀬戸の染飯
- 朝ラーメン(志太系ラーメン)
マスメディア
- TOKAIコミュニケーションズ西静地区(ケーブルテレビ局)
著名な出身者
藤枝市には、政治家、経済人、学者、芸術家、芸能人、スポーツ選手など、様々な分野で活躍する著名な出身者がいます。
市内の町
藤枝市は、以下の町に分けられます。
- 青島地区
- 藤枝地区
- 西益津地区
- 大洲地区
- 高洲地区
- 葉梨地区
- 稲葉地区
- 広幡地区
- 瀬戸谷地区
- 岡部地区
関連項目
- 仕掛人・藤枝梅安
- 朝ラーメン
外部リンク
- 藤枝市ホームページ
- 藤枝市観光協会WEBサイト
- 株式会社まちづくり藤枝
藤枝市は、歴史、文化、自然、そして活気に満ちた魅力的な街です。ぜひ、藤枝市を訪れてみてください。
藤枝市についてのクイズ
藤枝市の市名の由来に関する説は、何が含まれているか?
藤枝市の市名の由来には、二つの説が存在します。一つは、若一王子神社に伝わる社伝で、源義家が奥州へ向かう際に神社を訪れ、裏山の松に絡まる藤の蔓を見て詠んだ和歌から名付けられたというものです。もう一つは、宿場町の形が藤の枝のように細長かったことに由来しているという説です。これにより、藤枝市の地名は自然や歴史に根ざした深い意味を持っていることがわかります。
藤枝市の市章はどのような象徴を持つか?
藤枝市の市章は、市の木である松と市の花である藤を組み合わせてデザインされています。松は力強さを象徴し、藤はその優美さを表します。この組み合わせは、藤枝市の発展や繁栄を象徴するものとして、市民に愛されています。市章を通じて、市の自然や文化、そして市民の誇りが反映されているのです。
藤枝市がサッカーの盛んな街として知られる理由は何か?
藤枝市がサッカーの盛んな街として知られる理由は、特に藤枝東高等学校がサッカー強豪校として名を馳せていることに起因しています。大正時代に旧制志太中学校でサッカーが採用されたことが起源であり、それ以来、学校の教育方針や地域のサッカー文化が相まって、多くの優秀な選手を輩出しています。さらに、藤枝MYFCというプロサッカークラブも存在し、地域のサッカー振興に貢献しています。
藤枝市の主な産業は何ですか?
藤枝市の経済は、農業、製造業、商業が基幹産業とされています。農業では、特に静岡県の特産品であるお茶が有名で、藤枝市もその生産に力を入れています。また、製造業では食品や家具、木材などが挙げられ、複数の有名工場が立地しています。商業面では、藤枝駅周辺や旧東海道沿いに多くの商業施設があり、地域の経済活動を支えています。このように、藤枝市は多様な産業によって成り立っているのです。
藤枝市には何種類の教育機関がありますか?
藤枝市には、大学、高等専修学校、高等学校、中学校、小学校、特別支援学校など、様々な教育機関が存在しています。これにより、市民は多様な教育機会を享受することができ、地域の人材育成にも貢献しています。特に、静岡産業大学や静岡県立藤枝東高等学校などは、多くの学生に支持されており、教育の充実が地域の発展にも寄与しています。